カーボンフレームってすぐに割れますか??【質問いただきました】

カーボンフレームのことについて質問を受けました。
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初めてロードバイク買おうと思っているのですけど、カーボンフレームって割れやすいですか?ちょっと転んだだけでも割れますか?
やはりアルミフレームのほうがいいですか?
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このような質問を受けましたのでご回答いたします。



カーボンフレームの強度

カーボンフレームというのは、炭素繊維強化プラスチックのことです。
炭素でできた繊維をエポキシ樹脂などで固めたものです。

カーボンには特性があって、繊維に沿った方向に加わる力に対しては強いものの、繊維に対して横方向にかかるような力には弱かったりします
自転車で使われるカーボンフレームは、乗車中にどの方向にどんな力がかかるのかを計算されて作られています。
例えばですが、BB付近にはクランクを踏むたびに捻じれや引っ張り、曲がりなどの様々な方向に力がかかるため、様々な方向にカーボンの積層をすることで強度を確保していたりします。

一般論として、想定される方向にかかる力に対しては強い

このようにカーボンには強い方向と弱い方向があるため、あらかじめ想定された方向にかかる力については強いです。
ロードバイクに人間が乗る以上、人間の重み、路面からの反発力、クランクを回すことでのフレームの捻じれなど強い力がかかるため、そういう方向については強いです。
フレームメーカーが予期していない方向に力を加えれば、あっけなくフレームにクラックが入ることもあります。

割れるかどうかは運次第です

まず最初に言っておきたいのですが、一般的なレベルでの落車程度では、ほとんどのカーボンフレームは傷を除けば大きな損傷にはなりにくいです。
例えばですが、ビンディングペダルがうまく外れなくて起こる【立ちゴケ】とか、どこかに立てかけておいたバイクが突風で倒れるなどの衝撃程度では、カーボンフレームが割れるというリスクはほぼないと思っていいでしょう。

いわゆる【交通事故クラス】の衝撃であれば、これはフレームが割れるなどの致命的な損傷に至る可能性は十分あります。
ここで想定しているのは、例えば自動車と正面衝突とか、自動車が横から突っ込んできたなどかなり強い衝撃の話です。

ですが、これらの交通事故クラスの衝撃が加わった場合、アルミフレームだろがクロモリフレームだろうが無事では済みません。
金属系フレームの場合、割れるというより曲がる感じとか凹む感じになることが多いと思いますが、カーボンの場合は曲がるよりも割れます。

ごく一部の、ハイエンドモデルのカーボンフレームの場合、ライディング中の落車、例えばスピードが出た状態での下りカーブなどでの落車によって、リアのシートステーがバックリ割れるという事例は見たことがあります。
ハイエンドモデルのカーボンフレームの場合、かなりの軽量化のためにシートステーが極細になっているモデルもあり、そういうフレームは【予期せぬ方向への衝撃】でサックリと割れてしまうものもあるのは事実です。
ですが、エントリーグレードとかミドルグレードのカーボンフレームの場合、高速コーナーで落車した程度でフレームが致命傷を負うというケースはマレな気がします。

あと、最終的には運次第です。
自動車同士の事故でも、ものすごい衝撃がかかったはずなのに無傷で生還する人っていますよね。
いろんな要素で無傷なんでしょうけど、こういうのって最後は運頼みです。

気を付けてなければならないこととしたら、例えばボトルケージとかのボルトを締めるとき、オーバートルクになれば簡単に【ミシッ】となってクラックが入ることがあります。
これは単にボルトを締めすぎなので、締めすぎなければいいだけの話です。
初心者の場合でよくあることなのですが、ボルト類を強く締めすぎです。
ボルト類は【動かない程度に、緩く締める】のが正解です。
荷重がかかったときに動かないだけのトルクで締めていればそれで十分です。

世の中にはトルクレンチというものもあり、メーカーが例えば【ここのボルトは5N・mで締めてね】という場所に対し、5N・mより強い力が加わらないように設定しながら締めることができるレンチです。

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ただしトルクレンチを過信しすぎないことも大切です。
トルクレンチというのは、使っているうちに経年劣化で微妙に数字が変わってします。
なのでプロの場合、きちんとメーカーに出して再校正して正しい数字が出るようにしているものですが、個人でそこまでやっている人がいるとも思えないので。
プロと一般人では、レンチを使う頻度も違いますから、そこまで気にするものでもないかもしれませんけど、どっちにしても使っているうちに数字がズレてくるものではあります。

プロでもトルクレンチに頼らずに、手の感触だけでやっている人もいますし、怪力で締めすぎたりしない限りは本来は問題ありません。
しかし初心者で不安な人は、トルクレンチを持っておいたほうがいいでしょう。

高級フレーム以外は、そこまで神経質にならなくてもよい

初心者でカーボンフレームの割れを気にしている人の話を聞くと、転ぶと割れてお陀仏になるとか、立ちごけ程度で割れると思っている人もいます。
もちろん可能性としてはゼロとは言い切れませんかが、立ちごけ程度で割れるほどカーボンフレームは弱くはありませんし、もし立ちごけで割れたなら元々不良品だったんじゃないかと疑ってもいいくらいです。
塗装に隠れたクラックが入っていて、立ちごけでたまたまそのクラックが広がっただけとか。
まあ、メーカーもきちんと検品してから市場に出してますから、その可能性も低いのですが。

初心者でいきなりハイエンドのカーボンフレームを買う人がいるのも思えないので、立ちごけ程度で割れる可能性はほぼゼロと考えたほうがいいです。
ただし、ボルトのオーバートルクでは割れやすいです。
そっちのほうが問題なので、不安な人は自転車屋に聞きながらメンテすれば問題ないでしょう。

ついでに書きますが、たまにロードバイクに【スタンド】を付けたがる人がいます。
チェーンステーに力がかかるようなスタンドは、フレームに損傷を与えるのでNGだと思ったほうがいいです。
そもそも、ロードバイクにスタンドを付けることに何らメリットはありませんので、スタンドを付けたいという人はロードバイク以外を選択したほうがいいと思います。

もう一つ重量な注意点。
自宅でできるトレーニング器として固定ローラーというものがあります。

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固定ローラーについては、カーボンフレームは絶対にやめたほうがいいです。
これの理由は以前も書いたことがありますが、自転車で外を走るとき、ペダリングのたびにフレームが左右に揺れます。
こうすることでフレームにかかる捻じれを逃がしているのですが、固定ローラーだとリアが固定されている分、フレームの捻じれの逃げ場がなくなってしまい、フレームには強い捻転力がかかります。
これによりフレームが割れることはありますし、メーカーによっては【固定ローラーで使用した場合、補償の対象外】となっていることもあります。
なので固定ローラーでカーボンフレームを使うのは絶対にNGです。

プロはレース前などに使っていますけど、プロはフレームが割れてもメーカーから支給されるので気にしなくていいのです。




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