ブレーキが効かない!という悩みはよく聞く話です。
特に安い完成車を買った場合、ブレーキも低質なテクトロとかボントレガーとかメリダオリジナルなどが付いてくることがあります。
ブレーキの効きが悪いとき、ブレーキキャリパーを変えるとか、シューだけデュラエースグレードにするとか、様々な手法があります。
よく、【ブレーキは最低でも105以上にすべし】という言葉もありますが、これ自体は確かにその通りです。
ですがもしブレーキがデュラエースになっても、肝心かなめのタイヤがショボければ意味がありません。
制動力はどこで生まれるのか?
キャリパーブレーキの場合で書いていきます。
ディスクブレーキも最終的には同じなんですが、ディスクブレーキは制動力のかかり方が違うので割愛します。
ブレーキレバーを握ると、ワイヤーが引っ張られてブレーキキャリパーが閉じる方向になります。
そしてブレーキシューがリムと接触して、リムの回転を抑えようとします。
イチイチ説明しなくてもわかるよ!と言われそうですが、これがブレーキの仕組みです。
さて、最終的にブレーキとしての制動力を生み出すのは、どこのパーツなんでしょうか?
答えは簡単で、タイヤです。
ブレーキシューがリムの回転を止めようとするわけですが、それと同時にタイヤが地面との摩擦力を生じて止まるわけです。
もし、グリップ力が著しく低いタイヤだったとした場合、リムの回転を抑えても、タイヤが地面を捉えきれないので止まれないのです。
止まれない代わりに、スリップして滑っていきます。
例えばですが、ローラー台専用タイヤというものがありますが、これは公道では使用するな!と注意書きがあります。
なぜかというと、グリップ力を出すような加工をしていないからです。
単純にローラー台でのタイヤのすり減りにくさだけを追求したタイヤなので、グリップ力は皆無と言っていいでしょう。
もしこのようなタイヤを使いながら、ブレーキキャリパーがデュラエースだったとしたら、かなりスリップして止まらないでしょう。
完成車付属のタイヤは、正直なところ低質
完成車付属のタイヤは、ほとんどのケースにおいて完成車のコストを下げるためにとりあえずついているだけのタイヤなので、低質なものが付いてきます。
こういうタイヤはグリップ力が著しく低く、マンホールなどでも滑ります。
ロードバイクの場合、そもそもタイヤ幅がかなり狭いので、スリップしたときは一大事です。
クラリス完成車やソラ完成車を買った場合、多くのケースではついてくるブレーキはかなりショボいです。
そこで多くの人が考えるのが、【ブレーキだけ105にしよう】という方法です。
これ自体は間違っているとは思いませんし、むしろ105のブレーキにしたほうがいいです。
ですが、ブレーキキャリパーだけ105にしても、制動力を生み出すタイヤがショボければ意味がありません。
なのでブレーキが弱いと感じる人は、ブレーキキャリパーと同時にタイヤを買い替えることがほぼ必須です。
私の場合、タイヤはハイエンドのタイヤしか使いません。
低価格でいいタイヤに出会ったことがありませんし、走行性を考えるなら絶対に変えたほうがいいのがタイヤです。
私が使っているのは、ヴィットリアのオープンコルサCX3です。
現行モデルだと、コルサという名前に変わっています。
そのほか、ハイエンドタイヤとなると、コンチネンタルのグランプリ4000s2(現行モデルではGP5000)とか、ミシュランのプロ4などでしょうか。
ブレーキキャリパーがショボくても、タイヤがハイエンドタイヤならまだマシです。
逆のケースで、ブレーキキャリパーが良くても、タイヤがショボいと怖いです。
キャリパーの生み出す力を、タイヤが受け止めきれない感じがします。
なのでブレーキが効かないというなら、タイヤとキャリパーの両方を変えるべきです。
タイヤは絶対にケチらない。
これが鉄則です。
中途半端なタイヤを買うと、絶対に後悔します。
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