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完成車付属ホイールがしょぼいのはなぜ??【質問いただきました】

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ホイールについての質問をいただきましたのでご回答いたします。
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完成車についてくるホイールって、ショボいホイールばかりですよね。
なんでメーカーはもっといいホイールを付けて売らないのでしょうか?
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回答いたします。

確かに完成車付属ホイールはショボい

完成車でも、100万近い完成車の場合はかなりいいホイールがセットされていることもあります。
ですが初心者が買う一般的な価格帯である、30万以下のロードバイクの場合、ショボいホイールしか付いてこないことが一般的です。
特に10万円台とかそれ以下の完成車の場合は、メーカーオリジナルの手組ホイールのことも多いです。

ホイールには完組ホイールと手組ホイールがあります。
ホイールは、外周部にあるリム、中心部にあるハブ、リムとハブをつなぐスポークから成り立っています。
完組ホイールというのは、ホイールとしての完成形で市販されているホイールで、リムやハブなどそのホイールのための専用設計です。
手組ホイールというのは、市販されているリムに市販されているハブとスポークで組んだものです。
例えばですが、フルクラムのレーシング7なんかは完組ホイールです。
ジャイアントの完成車についてくるホイールは、ジャイアントオリジナルの手組ホイールであることが多いです。

おおよそですが、完成車価格で15万以下の場合、そのメーカーのオリジナル手組ホイールが付いていることが多いです。
それ以上の価格帯だと、完組ホイールの中でも廉価なシマノRS-010とか、フルクラムのレーシング7とかが付いてくることが多いと思います。

ホイールをいいものに変えると走りが変わる、という話はいろんなところで聞いていると思います。
だから最初から例えばカンパニョーロのゾンダとか、フルクラムのレーシング3などをセットして売ってくれれば、よっぽど効率的という考え方もできますね。

完成車付属ホイールがショボい理由

これには大きく、3つの理由があると考えています。
それぞれを解説していきましょう。

安いほうが売れやすい

ロードバイクを最初に買おうと考えたとき、ママチャリとの価格の違いに驚くと思います。
ママチャリしか乗ったことがない人なら、5万円のクロスバイクでも高く感じるかもしれませんし、10万円のロードバイクがあたかも高級車のような錯覚すら覚えるかもしれません。

例えばですが、15万で売られている完成車があったとします。
付いているホイールは、メーカーオリジナルの手組ホイール。

もしこれにカンパニョーロのゾンダを付けて売るとなると、完成車の定価が上がります。
勝手な予想ですが、19万くらいになってしまうのではないでしょうか?

そうなると、どうしても売れにくくなってしまうのです。
ある一部のメーカーだけがこれをすると、一社だけ完成車価格が他社よりも上がってしまいます。
それだけで売れにくくなってしまうのが現状でしょう。

どこのメーカーとは言いませんが、完成車価格を落とすためにいろんなパーツをグレードダウンしています。
【105完成車】と謳っていても、ブレーキはテクトロにし、クランクはFSAにし・・・などとちょっとした部分でパーツのグレードを下げながらコストダウンしているメーカーもあるくらいなのです。
なので下手にいいホイールを付けて売ることは、売れなくなる可能性が高いということです。

アンカーなんかは、車種にもよりますがアップチャージでホイールのグレードを上げられるものもあります。
こういうサービスは地味にうれしいのですが、メーカー的には余計なコストがかかるだけなので、一つの車種で様々なバージョンを作るということ自体を嫌がると思います。

下手に軽量ホイールを付けて売ると、クレームが増える可能性

軽量なホイールの場合、重たいホイールよりも強度が弱くなります。
初心者の場合、まだライディングスキルが身についていませんので、荒っぽい乗り方をしてホイールを壊す人もいるかもしれません。

スポーク数32本、前後で2.2キロあるようなホイールを壊すことは難しいですが、スポーク数が16/20本、重量が1400gのホイールは雑に扱えば壊れることもあります。
特に低価格帯のロードバイクの場合、通勤通学とか街乗りで使う人もいるでしょうし、段差なんかもガンガン上り下りする人もいるかもしれません。
そういう人相手に少ないスポークの軽量ホイールを付けて売れば、スポークを折ったりする人もいるかもしれません。

なので初心者向きとして、なかなか壊れにくい重量級ホイールをつけて売っている分には、変なクレームを受けにくいとも言えます。

ホイール選びは、用途により違うから

ホイールにはいろんなタイプがあります。
ヒルクライム向きの軽量ホイールとか、平坦でかっ飛ばす人向けのディープリムホイールとか、オールラウンドな性能のホイールなど。

要はロードバイクを買った人がどのように使うかがわからないので、買った後に自分の好みや目的に応じてホイールを選ぶほうが理にかなっていると言えます。

軽量ホイールを付けて完成車販売しても、買った人はディープリムにしたかったなら意味がありません。
最初からディープリムを付けて売っても、ヒルクライムに使いたいなら意味がありません。

なので、ホイールは完成車を買った後に、その人の好みや目的に応じて買ってチョイスしてもらったほうがいいわけです。

最初の1000キロくらいは完成車付属ホイールを使い倒す

初心者は、まずは完成車付属ホイールを最低でも1000キロくらい使ってから、ホイールのグレードアップを考えたほうがいいかと思います。
この1000キロの理由ですが、完成車付属ホイールの不満点を洗い出す期間だと思えばいいです。

自分の乗り方で、どのようなホイールを買うべきなのか、それがわからないと次に度のホイールを選んだらいいのかがわかりません。

登坂が弱いことが分かってきたから軽量ホイールのほうが良さそうだとか、登りはそもそも嫌いなので平坦での高速化を目指したいとか、今使っているホイールではブレが気になるから剛性重視で選ぼうとか、とにかく完成車付属ホイールを基準にしてどうしたいのかが明確にならないと次のホイール選びができません。

【ホイール変えるなら、最低でもゾンダ】と言われていたこともあります。
ゾンダ自体は、価格の割にはコスパがいいホイールだと思いますが、2016年よりゾンダはモデルチェンジしてワイドリム化したため、23cタイヤが適合しなくなってしまいました。

Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット

重量 1596g(ペア)
リムハイト F25mm、R30mm
対応タイヤ クリンチャー
23cタイヤ ×(25C以上)
スポーク数 16/21
対応スピード シマノ8-11s

ワイドリムにも効果はあると思いますが、例えばヒルクライムしたい人ならワイドリム化してリムが重くなったこととか、25cタイヤというのはあまりメリットがありません。
そうなるとオールラウンドに使えるとしたらワイドリム化していないレーシング3のほうだったりします。
元々はゾンダとレーシング3は兄弟会社に同じグレードのホイールですが、こういうちょっとした違いでも走りの印象は変わります。

Fulcrum – Racing (レーシング) 3 クリンチャーホイールセット

重量 F670g,R885g

1555g(ペア)

リムハイト F25mm、R30mm
対応タイヤ クリンチャー
23cタイヤ
スポーク数 16/21
対応スピード シマノ8-11s

ヒルクライムしたいなら軽量ホイールとして有名な、シマノデュラエースC24なんかは候補に入ってきます。
shimano-dura-ace-9100-c24-carbon-clincher-wheelset
R9100-C24

重量 F585g、R804g1389g(ペア)
リムハイト 24mm
対応タイヤ クリンチャー
23cタイヤ
スポーク数 16/21
対応スピード シマノ8-11s

ですがこのホイール、体重が重たい人が使うと、あまり進まないホイールです。
剛性が低めなので、体重がある人は違うホイールを選んだほうが良かったりします。

このように体重でも選ぶホイールが変わりますし、目的、用途でも選ぶホイールは変わります。
なのでそういう事情も含めて、完成車には【とりあえずのホイール】をセットして販売し、あとはユーザーが好みのものを買ったほうがベストというのが現状かと思いますね。




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