最近のワイドレシオのスプロケについて考える。ロー34Tとか32Tは本当に必要ですか?

先日、新しいロードバイクを注文しました。
このバイクについているスプロケは105(11s)の11-32Tです。
個人的にはこんなワイドなスプロケは不要なので、スプロケを11-28Tに変更の上で購入することにしましたが、最近の完成車ってワイドレシオのスプロケが付いていることがあります。



クラリスでも11-34Tがありますし、新型アルテグラ(R8000)でもロー34Tのスプロケが登場します。
そんなワイドレシオのスプロケについて考えてみます。

クロスレシオとワイドレシオ

クロスレシオというのは、隣のギアとの差が小さいスプロケです。
新型アルテグラ(R8000)のスプロケでいうならば、例えば12-25Tですね。

12-25Tの歯数構成ですが、

12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25T

このようになっています。
当たり前ですが、数字が小さい12Tが一番重いギアで、数字が大きい25Tが軽いギアです。

歯数構成をみればわかるように、12~19Tまでは隣の歯との差が1Tしかなく、それ以降は2T差です。

次にワイドレシオのスプロケを見ていきましょう。
ワイドレシオというのは、重いギアから超軽いギアまでワイドにそろえているため、隣の歯との差が大きいです。
アルテグラ(6800)の11-32Tを見てみましょう。

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これの歯数構成ですが、

11‐12‐13‐14‐16‐18‐20‐22‐25‐28‐32T

11~14Tまでは1T差ですが、それ以降は2T差になり、3T差が出てきて、最後は28⇒32Tと4Tも差があります。

クロスレシオとワイドレシオのメリット、デメリットをまとめてみました。

クロスレシオ ワイドレシオ
メリット わずかな変化を付けやすい 超軽いギアがあるため、激坂では楽できる
デメリット 超軽いギアがないので激坂ではギアが足りない わずかな変化がつけにくく、ちょっとだけ重くしたいのに重くなりすぎたりなど足に合ったギア選択がしづらい

こんなところでしょうか。
クロスレシオはちょっとだけ重くしたい、ちょっとだけ軽くしたいというときには使い勝手がいい一方、激坂ではギアが足りなくなる可能性があるのがデメリットです。

ワイドレシオでは、ちょっとだけ重くしようと思ったのに、一気に重くなりすぎるなどのデメリットがあります。その代わり、激坂ではギアが足りないということはないかと。

クラリスの11-34Tを見ていく

上に挙げたものは11速スプロケなので、ワイドレシオ11-32Tのスプロケでも最大で4T差で収まっています。
では、8速のクラリスのワイドレシオのスプロケはどんな感じでしょうか?
クラリスグレードのCS-HG50-8の11-34Tを見てみます。

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これの歯数構成ですが、

11-13-15-18-21-24-28-34T

こんな感じです。
最大4T差であることはアルテグラ11sの11-32Tと同じですが、全体的にギアが飛び飛びですよね。
特に、よく使うと思われる中間あたりのギアの飛び飛び感が半端なく、15⇒18⇒21と3T差であることは平坦では超使いづらいと思います。

18Tと使っていて、シフターをカチッとしたら一気に重くなりすぎる。
その中間が欲しいんだよ!!と叫びそうです。
18Tを使っていて、シフターをカチッとして軽くしてみたら、軽すぎて話にならない。
その中間が欲しいんだよ!!と叫びそうです。

クラリス完成車を見ると、どういうわけかこの11-34Tがセットされているものがそれなりにあります。
それを【初心者でも軽いギアがあって安心】みたいな紹介をしているサイトが多いように感じますが、本当にそうですかね??

確かに、初心者が苦労する登坂では、超軽い34Tがあるのはメリットかもしれません。
ですが平坦道では超絶使いづらいスプロケです。

なので初心者でも使いやすいというのは何かを誤魔化している表現にしか思えないわけです。

ギア比から見る速度

超軽いギアがあれば登りが楽、という表現にはちょっと違和感があります。
というのも、確かに超軽いギアがあれば筋肉への負担が少なく登れる可能性はありますが、その分ペダルを回してもほとんど進みません。

例えばなんですが、フロントをインナー(34T)にして、登りということでケイデンスが落ちて60rpmだとします。
その時にリアの歯数による速度を見てみましょう。

リア 25T 28T 32T 34T
速度 10.4キロ 9.30キロ 8.10キロ 7.70キロ

当たり前ですが、リアの歯数が大きくなるにつれて同じケイデンスなら速度は落ちます。

登り坂というのは、筋力による部分と、心肺機能による部分の両方が必要です。
軽いギアにすれば筋肉への負担を下げることができますが、その分登りきるのに時間がかかりますから、つらい時間が増えるだけという考え方もできます。

もちろん、ロー25Tでは全く回せない坂をロー32Tでは回せるというケースもあるでしょうから、ワイドレシオが全くダメというわけではありませんが、個人的にはそんなに軽いギアに頼るならば、頭を使って効率的に登れるように考えたほうがいいと思うわけです。

私はロードに乗り始めのころ、激坂はすぐに足をついていました。
ちなみに私のロードについているスプロケは12-25Tです。

スプロケを変えるという選択肢もあるでしょうけど、何か工夫すれば登れるようになるのではないかと考えた結果、休むダンシングを覚えて乗り切りました。

全く登れなかった峠が、休むダンシングの習得でスプロケを変えずに登れるようになりました。
今考えると、スプロケをワイドレシオに変えていたら、たぶん登れなかったように思います。
速度が落ちる分、つらい時間が増えるだけですので。

ヒルクライム重視なら、あえてジュニアカセットという手段も

スプロケには通称、ジュニアカセットというものがあります。
高校生以下の場合、レースの規定で重いギアを使うことが禁止されています。
なので重いギアを排除したスプロケをジュニアカセットと言います。

シマノ CS-6800 11S 14-28T ICS680011428
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これの歯数構成は

14-15-16-17-18-19-20-21-23-25-28

こうなっています。
ロー28Tがありながらもクロスレシオの構成なので、意外と大人でも使っている人がいます。
こういうのも便利ですよね。
これはヒルクライム向きというよりも、重すぎるギアを使わない人のロングライド向きかもしれませんが・・・

完成車付属のワイドレシオのスプロケ

私の場合、今回は11-32Tのスプロケを11-28Tに交換したうえで納車してもらうという選択を取りました。
今回はお店のご厚意で、追加料金なしの等価交換という形を取ってもらえましたが、ロー32Tなどのスプロケが付いている場合、個人的には速攻変えたほうがいいと思います。
ローギアは28Tもしくは30Tまであれば十分です。

スプロケを変える場合、場合によってはチェーン長を変えないといけないこともあるため、最初から軽すぎるギアを使わない予定なら購入と同時の交換をオススメします。
そうすれば適正なチェーン長に調整してもらえますし。

11sコンポの場合、ワイドレシオでもトップ側はまだクロスレシオになっています。
問題はクラリス8sなどです。
クラリス11-34Tはやばいです。
ロードとしては、あらゆる場面で使いづらいことが明らかなので、12-25Tなどに交換し、あとは頭を使って登れるようにした方がいいような気がします。




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