無名メーカーのホイールを買うときに、チェックしたほうがいいポイント。

最近、大手ホイールメーカーではないブランドから様々なホイールが販売されています。
重量の割に安いとか、インプレ記事で高評価とか、購入を検討する段階で【魅力的に感じるポイント】はいくつもあるでしょう。

個人的には、大手ホイールメーカーのもの以外は買うつもりがありませんが、それは決してメーカー、ブランドで選んでいるわけではなく、ホイールとしてのスペックを見ていると魅力的に感じないからです。




要は買った人が気に入っていればそれでいいのですが、私なりに無名メーカーのホイールを見るときのポイントを説明していきます。

完組ホイールと手組ホイール

無名メーカーのホイールについて語るとき、完組ホイールと手組ホイールの違いを分かっている必要があります。

まずは手組ホイールから。
その昔は、完組ホイールというものは存在せず、手組ホイールしかなかった時代もあります。
手組ホイールというのは、リム、ハブ、スポークを選定して組み上げたオリジナルホイールです。
現在、手組用リムとして有名なものにはマヴィックのオープンプロがあります。

KINLINのリムも手組用としては手に入りやすいです。

こういうリムを選び、その上でハブやスポークを選び、スポークの組み方をどうするとかいろいろ考えながら自転車屋に依頼して組んでもらう方法です。
もちろん、自分で組む人もいるでしょうけど。

この方法のいいところですが、全て市販品で構成されているために、リムやスポークの破損時にパーツの入手性がいいことが挙げられます。
また、乗り手の体重や好みを考慮してスポーク数を減らす、増やすということもできます。
最近の完組ホイールはスポーク数が少ないため、一本スポークが折れるとまともに走れないくらいバランスが悪くなりますが、手組ホイールで32本スポークとかであれば、一本くらいスポークが折れても、とりあえずは走れます。

手組ホイールは、乗り手の好みやスペックに応じたオーダーメイドと言えるでしょう。

完組ホイールというのは、ホイールとしての完成形で売られているものです。
シマノWH-R9100-C24も、WH-RS21も完組ホイールです。
マヴィックのキシリウムもアクシウムも完組ですし、カンパニョーロのボーラもゾンダも完組ホイールです。

完組ホイールのいいところですが、リム、ハブなどが全て専用設計です。
ホイールとしての完成形がどうなりたいかを考えているため、リムやハブなどをホイールメーカーの独自の設計で作ることができます。
こうすることで、少ないスポークでも十分な剛性が得られるとか、軽量化できるなどのメリットもあります。

一般的に、完組ホイールはストレートスポークを使います。

手組ホイールでは、首折れスポークを使います。

首折れスポークは、スポークの【ハブに引っ掛ける部分】が折れ曲がっていることが特徴です。
要は、完組ホイールと手組ホイールでは、ハブの【スポークが引っかかる部分】の形状が異なります。

首折れスポークの場合、どうしても折れ曲がった首の部分に負担がかかるため、首部分が折れやすいということが大きな特徴です。
手組用ハブでストレートスポーク用というのもなくはないのですが、ストレートスポークで組む場合はハブ、リムなどが専用設計でないとあまり意味がないので、実際のところ手組ホイールとなると首折れスポークが一般的です。

完組という名の手組ホイール

メーカーがホイールとしての完成形で売り出しているから、すなわち完組ホイールというわけではありません。
例えばですが、FFWDのホイールはホイールとしての完成形で販売されていますが、実態としては手組ホイールです。
要は市販されているリム、ハブ、スポークを使ってオランダで組まれたものに、FFWDというステッカーを貼っているだけなので、カーボンディープホイールでも【完組】よりも安いのです。

最近、この手のホイールが増えてきているような気がします。

【デュラエースC24よりも軽く、それでいてデュラエースC24の半額以下の定価】なんてホイールもあります。

みなさん、重量って大好きですよね。
特にホイールについては重量を意識している人が多いと思います。
デュラエースC24より軽い!という時点で興味を惹かれる方が多いと思います。

無名メーカーのホイールを検討するときのポイント

逆に有名メーカーとは何なのか?という話ですが、例を挙げるならシマノ、カンパニョーロ、フルクラム、マヴィックあたりでしょうか。
イーストンやレイノルズ、ZIPPなども一応有名メーカーという括りで構わないかと思います。

無名メーカーのホイールを見るときに、私が注目しているポイントは以下の通りです。

首折れスポークか?

スポークがストレートなのか、首折れなのかについては、上でも書いたように重視しています。
首折れスポークが必ずしも悪いというわけではないですが、どうしてもストレートスポークの完組ホイールよりも剛性が落ちることがほとんどなのと、スポーク折れしやすいからです。
また、首折れスポークを使っているということは、要はハブは専用設計ではなく市販品を使ってケチっている証拠でもあります。

フルクラムのレーシング7は、実は首折れスポークです。

首の部分がハブに引っかかっていることが分かると思います。

レーシング3はストレートスポークです。

レーシング7との違いはわかるでしょうか??

私が無名メーカーのホイールを見るときは、まずはストレートなのか首折れなのかを画像から判断します。

スポーク数と組み方

完組ホイールは、フロントで16~18本程度、リアだと20~21本程度のスポークがここ最近の一般的な本数です。
これらの少ないスポーク数は、あくまでもストレートスポークの完組ホイールでこそ成り立つもので、首折れスポークの場合はこういう少ない本数のホイールは剛性不足、またスポーク折れしやすいと言えます。

特に、某手組ホイールの巨匠の方も書いていますが、首折れスポークでリアが2:1パターンだとスポーク折れしやすいとも書いていましたので、そういうホイールはオススメしません。

リムとハブが専用設計か?

完組ホイールはリムやハブが専用設計ですが、専用設計にすることで十分な剛性や強度を確保しています。
なので異常に安い価格で売られているホイールの場合、リムやハブは市販品であり、所詮は手組ホイールという感じです。

手組ホイールが悪いという話を書きたいわけではないのですが、例えば【デュラエースC24よりも軽く、デュラの半額以下で買える】なんていうホイールを見たときに、正直なところ思ったのは【体重がかなり軽い人でしか成り立たないだろう】ということです。
そのホイールはリア2:1の首折れスポークで、そもそも大丈夫なのかという疑問もあり、それでいて軽い秘密はハブのほうでした。
よーく見ていけば買う価値を感じませんが、やっぱり【総重量でデュラC24より軽い!!】という部分のみに惹かれる人もいるのかなと思います。

私が見ていくポイントはこんな感じです。
正直なところ、総重量がいくつかは一番最後まで気にしません。

ホイール選びで失敗しないために

ネット上では怪しげな中華カーボンホイールも売られていますし、ネット以外でも怪しげな軽量ホイールはあります。
また、大手サイトや雑誌などでインプレ記事が書かれていて、高評価なこともあります。

まず、ネットのインプレ記事(特に有名なサイトや雑誌など)については、話半分に見たほうがいいと思います。
あるところで暴露されていましたが、某所でのインプレ時に【絶対に悪口書かないこと】が契約条件に入っていたと暴露していた方もいるくらいなので、あまりあてにしないほうがいいかと。

インプレライダーの人も、あまり悪いことを書いているとインプレ依頼が来なくなって仕事になりませんから、批判めいたことは書かないのが鉄則です。
剛性が低いホイールは【タメがある、乗り心地がいい、脚にやさしい】などになりますし、表現を変えてなるべく称賛するのがインプレ記事の特徴です。

なのでホイールの画像やスペックなどを見て、ある程度どんな性能を持っているのかを推測していく作業になります。

もちろんですが、推測した内容が必ずしも合っているわけでもないですし、推測が妄想になってしまえばもうワケがわかりません。
なので私がいつも思うことですが、性能よりも見た目の印象重視ならば無名メーカーのホイールもアリですが、性能を重視するならば大手メーカーのホイールにした方が無難です。
ハズレの確率が減ります。

ちなみにですが、手組ホイールについてですが、いろいろと条件が合うならば選択肢としては悪くないです。
この条件というのがなかなか厄介でして、例えばですが
・ブルベなど用に、スポーク数が多い頑丈なホイールが欲しい
⇒少ないスポークの完組ホイールの場合、スポークが一本切れただけでフレがひどくてまともに走れなくなりますが、手組ホイールでスポーク数32本だと、一本切れてもとりあえずは普通に走れます。
なので過酷な条件下で完走を目指す場合は、手組ホイールというのはアリです。

・ヒルクライム用に、とにかく軽いホイールが欲しい
⇒手組であれば、デュラc24よりも軽いホイールは作れます。
もちろんですがデュラよりも安い値段です。

手組の良さというのはその人の乗り方や体重などを考慮してパーツ構成や組み方を選定できるというのがメリットです。
現在の11sハブの場合、どうやっても完組ホイールよりも横剛性が落ちることが多いため、ヒルクライム用と言ってもどちらかというとシッティングで坦々と回す人向きかなと思います。
ダンシングでガシガシ登る人には向かない気がします。
また、体重が重い人の場合、スポーク数を多くする必要性があり、結果的に総重量はあまり軽くならない場合もあります。

手組の良さは、こういう乗り手の条件を活かして組むことなので、【完組風にしている手組ホイール】ではちょっと話が変わります。
実態は手組ホイールなのを標準化して完組ホイールとして売っている場合、乗り手の条件を活かしていないため、手組の良さがなくなるかと思います。

そもそもなんですが、もしデュラエースC24よりも軽くて、デュラc24の半額程度で買える性能がいいホイールがあったとしたら、そんなものは大手メーカーがとっくに作って売っているでしょう。
大手メーカーのいいところは、大量生産によるコストダウンです。

無名メーカーはどうしても大量生産にならないためにコスト増になり割高になるのが普通の出来事なのに、あえて大手メーカーより安いとしたら、やはり何かをケチっているからと考えるほうが無難な気がします。

もちろんですが、無名メーカーのホイールを買って満足する人もいるでしょう。
ですが、ほとんどのケースにおいて、大手メーカーの完組ホイールのほうが圧倒的に満足感を得られるかと思います。

まあ、最終的には【買って試さない限りは、あなたに合うかどうかはわかりません】ということですね。




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