カーボンリムでラテックスチューブがダメという理論がよくわかりません【質問いただきました】

カーボンリムとアルミリムの放熱性の問題と、ラテックスチューブの組み合わせについて質問いただきましたので回答いたします。
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カーボンリムは放熱性が悪く、熱に弱いラテックスチューブがNGであるという記事をネットでよく見ますが、アルミリムのほうが高熱になりそうなイメージがあり、どうにも納得いきません。
金属のほうが熱くなりやすい気がするのですが、実際のところどうなのでしょうか?
アルミリムでラテックスチューブNGという話は聞いたことがないので不思議に思っています。
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回答いたします。

ラテックスチューブは熱に弱い

ラテックスチューブは熱に弱く、イメージとしては高熱環境下では溶けるような感じです。
そのため、高熱環境下で晒せばチューブが溶けてパンクします。

これについてはブチルチューブよりも明らかに弱い点であり、エア抜けの早さとともにラテックスチューブの最大の問題点とされています。

アルミとカーボンの熱

確かにですが、ご質問いただいた通り、金属のほうが熱くなりやすい印象です。
例えばですが、真夏の公園にある遊具、例えば滑り台などは触ると火傷するくらい熱いです。
滑り台がアルミでできているのかは知りませんが、たぶんステンレスでしょう。
真夏の熱々の滑り台を見ると、目玉焼きくらいは焼けそうな気がします。

ホイールのリムが熱くなる原因ですが、主にはブレーキングの摩擦熱です。
リムとブレーキシューの間で生まれる摩擦力が熱になり、その熱によりリムが高温になります。
真夏の環境下では太陽光や地面からの熱によるリム温度上昇もあるとは思いますが、リムの温度で問題になるのはブレーキによる摩擦熱の問題です。

ここで考えてほしいのは、ホイールですから走っている限りは常に回転しています。
回転することでリムは空気を浴びる状態で、言い換えるならば強風の環境下にリムを置いているのと同じような状態です

パソコンでも放熱のためにフィンがついていますが、リムは走っている限りであれば、強力なフィンによる送風を受けているのと同じような状態です。

いろいろ調べたのですが、ブレーキによる熱でのリムの温度上昇では、カーボンでもアルミでも変わらないというものも見つけましたし、アルミのほうが高温になるというものも見つけました。
恐らくは同じ時間ブレーキを当て効きさせた場合、アルミリムのほうが高温になりそうなイメージはあります(実験していないので正確には知りませんが)。

で、アルミリムとカーボンリムの大きな違いですが、要はブレーキを当て効き状態から解放した場合の話です。
リムとブレーキシューの接触がなくなれば、そこには摩擦力がなくなりますのでそれ以上リム温度の上昇が起こることはありません。
そして走っている分には、リムは強力なフィンで送風を受けているのと同じ状態になりますから、自然冷却が始まるわけです。

要はこのときの放熱性の違いで、一説によるとアルミリムの場合は当て効きから解放した数秒後には、リム温度が100度くらい下がると書いてあるものもあります。
アルミリムは即座に冷却されるというわけです。

カーボンリムの場合、リム温度が下がるまで時間がかかるという話であって、その間にラテックスチューブが熱変性してパンクする可能性が高まるという話です。
なのでカーボンリムの場合、ラテックスチューブはNGという話になります。

アルミリムでも、長時間当て効きさせればパンクします

私は経験がありませんが、アルミリム&ラテックスチューブの場合でも、長時間ブレーキを当て効きさせていればパンクすることがあります。
どれくらいが長時間になるのかはわかりません。
あと、体重が重いほうがブレーキ時に摩擦力が増えるので、体重の要素もあるでしょう。
またリアのほうが荷重がかかっているために、リアリムのほうが高温になりやすいという話も聞いたことがあります。

ただし、上にも書いたようにアルミリムの場合は数秒ブレーキを離すだけで100度くらい下がるようなので、峠の下りで常にブレーキかけっぱなしということはさすがにないでしょうから、あまり問題視されないような気がします。
ですがアルミリム&ラテックスチューブの運用でも、チューブが溶けた話は聞いたことがありますので、下りに自信がない人にはラテックスチューブは向かないと言っていいでしょう。

ずっと弱く当て効き?ピンポイントにブレーキング??

どっちのほうがリムの放熱がいいかという話ですが、例えばずっと弱くではあるが当て効きさせている状態と、ピンポイントに強くブレーキングする場合ではどっちのほうがいいのかという話です。

リムの放熱性という面では、弱くではあっても常に弱く当て効きというのはリムの温度が下がる場面がないので、あまりよろしくないとされています。
それならばピンポイントで強くブレーキングかけるほうが、リムの放熱性という面ではいいのです。
ただしそれでうまくバイクをコントロールできるかはスキルが問われますから、当て効きさせないとコントロールできないという人の場合はカーボンリム自体を使わずに、アルミリム&ブチルチューブが最も安全な選択肢と言えます。
カーボンリムの場合は、当て効きさせることでリム自体の熱変性もありますので、特にカーボンクリンチャーの場合はスキルが伴わないうちはやめたほうがいいでしょう。

アルミリムは熱しやすく冷めやすい、カーボンリムは熱しやすく冷めにくいという感じでしょうか。

要はラテックスチューブの運用について、冷めやすいかどうかという放熱性が問題になっているわけです。
走行中はリムには強力な送風での冷却効果がありますが、強力な風を受けて即座に冷却されるアルミリムと時間がかかるカーボンリムという放熱性の問題です。
持続的なブレーキングの場合、アルミリムでもラテックスチューブは好ましくありません。

結論としては、質問者さんが言うように、アルミリムのほうが熱くなりやすいというのは確かなことだと思います。
ですが同時に、冷却性能も高いため、放熱性という面でもアルミリムのほうが勝っています。

なのでアルミリムでは高温が持続しづらいためにラテックスチューブが禁止されていないわけです。
カーボンリムの場合は冷却能力が低く、高温が持続するためにラテックスチューブだと溶ける可能性があるために禁止しているわけです。

なお、個人的にはアルミリムでも、峠の下りで長い時間ブレーキを当て効きさせるような使い方をするなら、リスクを減らすためにラテックスチューブは使わないほうがいいと思います。

なお、チューブラータイヤの場合は多くのタイヤ内に入っているチューブはラテックスです。
ですが、リムとチューブが直接接触しないため、問題ないものと思います。

なおディスクブレーキの場合は、リム自体が摩擦熱で高温にならないために関係ない話となります。




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