コンポのグレードを上げると、スピードも上がる?デュラエースは速い?そんな疑問に迫る。

ロードバイクにとってコンポというのは非常に重要なパーツです。
当たり前ですが、コンポがなければ走れませんし、コンポがなければロードバイクとしては成立しません。

時々コンポ載せ替えの質問を頂きますが、皆さんが気にされているのは【コンポのグレードが上がると、スピードアップする?】ということだと思います。



コンポのグレードが上がることでスピードは上がるのかについて、解説していきます。

シマノコンポのグレードと重量

シマノのロードコンポは、グレードが高い順にデュラエース、アルテグラ、105、ティアグラ、ソラ、クラリスと6つのコンポがあります。
これをまとめてみました。

重量 変速数
デュラエース 1950g 2×11
アルテグラ 2313g 2×11
105 2438g 2×11
ティアグラ 2714g 2×10
ソラ 約2800g 2×9
クラリス 2×8

※コンポ重量は、クランク歯数、クランク長、FDの直付・バンド式の違い、RDのショートケージ、ロングケージ、スプロケの歯数など様々な要素で変わります。

クラリスの重量がハッキリしませんが、恐らくは2900g~3000gの間かと思われます。

これを見てどう思うかですが、例えばクラリスからデュラエースに乗せ換えた場合、重量差は1キロ程度ありますので、乗った印象でも多少の変化を感じるかと思います。

105⇒アルテグラの重量差は約100g。
これは重量面だけでいうならば全く分からないレベルの差でしょう。

スプロケ歯数の違い

当たり前ですが、11速コンポだとギアの枚数が多く、8速コンポだとギアの枚数が少ないわけです。

例えばですが、11-28Tというスプロケを見てみます。

105の11-28Tの内訳を見ていくと
11-12-13-14-16-17-19-21-23-25-28

クラリスの11-28Tを見ていくと
11-13-15-17-19-21-24-28

この場合、11Tというのがトップギア、つまりは重たいギアです。
逆に28Tというのがローギア、つまりは一番軽いギアです。

トップギアとローギアは同じであっても、中身としては11速105と8速クラリスでは結構違います。
例えばですが、クラリス8速の11-28Tを使っていて、リア17Tで乗っているときに【ちょっと重くしよう】とシフターをカチッとすると15Tに行きます。
同じことを105の11-28Tですると、16Tに行きます。

何が言いたいかというと、人によってはクラリス8速の場合、17Tだと軽いし、15Tだと重すぎるなぁ・・・真ん中があればいいのに・・・
と感じる人もいると思います。
クラリスでも11-23Tなどのスプロケもありますが、これを使えばローギアが23Tとなってしまい、人によっては坂を上るのが困難になりかねません。

なのでギアの枚数が多いコンポほど、使いやすいギアがある可能性が高いという意味です。
言い方を変えれば、【痒いところに手が届くスプロケ】とも言えそうです。

ここで当たり前の原則についてお話します。

同じギア比で、同じケイデンスでペダルを回した場合、どのコンポでも速度は同じである

これが大原則です。

デュラエースでフロント50T、リア15Tでケイデンス90で回すと、速度は37.73キロです。
クラリスでフロント50T、リア15Tでケイデンス90で回すと、速度は37.73キロです。

これは当たり前の理屈なのですが、同じギア比である以上、同じ回転数で回せば同じ速度しか出ません。

そこで疑問です。
例えばクラリスの50×15でケイデンス90で回すのと、デュラエースの50×15でケイデンス90で回すのでは、同じ感覚なのかどうかということです。
これについてですが、正直なところでいうと体感的にはデュラエースのほうが【軽く回せている感】があります。

これの理由ですが、個人的には一番の違いはクランクの剛性かなと思います。
ペダルを踏み込むと、クランクがちょっと歪むように動きます。

コンポのグレードによってクランクの剛性が違うのですが、デュラエースはシマノコンポのクランクの中では最も硬いです。
クラリスは最も柔らかいです。
それに加え、1キロ程度の重量差という面も含めて、同じ50×15で回していたとしても、体感的にはデュラエースのほうが軽く感じ取れると思います。
分からない人にはわからないかもしれませんが。



コンポのグレードは、主に操作性の向上

コンポのグレードが上がるほど、変速性能がスムーズになり、変速時に動かすSTIのレバーアクションが小さくて済み、ブレーキがよく効くということが挙げられます。

コンポのグレードはあくまでも操作性の向上につながります。

操作性の向上というのは、長い距離を走った際の疲労にも関係します。

100キロ程度を走るのに、いったいどれくらい変速操作をしているのかはわかりませんが、かなりの回数はカチッとしているでしょう。
また、かなりの回数でブレーキングをしているでしょう。

少ないパワーで変速やブレーキングが完了すれば、それだけ疲労は抑えられます。
上位コンポの魅力というのは、こういうところにもあるわけです。

例えるならば、デュラエースのブレーキは【スッ】という力で完了するのに対し、クラリスだと【ギュッ】というイメージでしょうか。
これを数百、数千回行えば、かなりの疲労度の違いになります。

なので上位コンポの場合、長距離走った後の疲労感は軽減されます。

実際のところ、スピードは上がるのか?

上でも書きましたが、原則としては同じギア比で同じケイデンスで回す場合、速度はデュラエースだろうとクラリスだろうと全く変わりません。
ですが、フィーリングは違います。
同じギア比、同じケイデンスで回していても、上位コンポの場合だと軽く回せるような感覚があると思います。
ですが速度は同じです。

世の中にはデュラエースにすれば速くなると錯覚している人もいるのですが、そういうことはありません。
速いかどうかはあくまでも乗り手の実力次第です。

力のある選手ならクラリスでも70キロとか出せるでしょうし、足が弱い人がデュラエースにしても速くはなりません。

ただし、スプロケの話でも書いたように、下位コンポで適切なギア比がない場合、上位コンポに変えることでちょうどいいギア比が生まれて、結果的に速くなることもあります。
例えばですが、本当はリア15Tだとちょうどよくケイデンス90で走れるのに、15Tがないためにしかたなく16Tを使っている場合など。
ですがこの場合は大きな差にはなりませんので、コンポのグレードが上がり変速段数が増えることで使いやすくなるというほうが適切でしょう。

変速という部分で見ると、例えばクラリスとデュラエースを比べた場合、シフターをカチッと操作してから変速完了するまでのレスポンスは、当然ですがデュラエースのほうが速いです。
なのでレースシーンなどでアタックをかける場合には、このちょっとの差で一瞬の加速に違いが出るかもしれません。

結論としてですが、コンポのグレードが上がった場合には、わずかながら速くなれる可能性はあります。
ですがあくまでも【同じギア比で、同じケイデンスで回しているのであれば、速度は変わらない】と言えます。

もしコンポを組み替えるとしたら、【2ランク以上上のコンポ】をオススメしています。
クラリスであればティアグラ以上、105であればデュラエースです。

これの理由ですが、コンポの交換ってそれなりにお金がかかります。
お金がかかった分の変化を感じ取れないと意味がないわけで、例えばクラリスからソラに組み替えたとしても、変速段数以外に大きな反歌を感じるかというと激しく疑問です。
2ランク以上上のコンポなら、大体の場合は乗ってみて変化を感じ取れます。

ただし、デュラエースだけは別格です。
アルテグラとも大きな差があります。

105とアルテグラの場合だと、正直そこまで大きな差ではありません。
フロント変速がちょっと良くなり、ブレーキがちょっとだけ効きがいいかなくらいの差。
アルテグラに組み換えだと10万以上かかってしまいますが、10万かけてこれだけの差しかないなら、コスパとしては悪いです。
フロント変速を良くしたいだけならクランクだけアルテグラでも変わりますから、そのほうがコスパとしてはいい。

それなら別格の存在であるデュラエースまで行った方が、体感できる違いがあるのでよっぽどコスパはいいわけです。
その代わり、値段も別格ですが。

コンポを組み替える場合は、最低でも2ランク以上にしましょう。


Shimano – 105 5800 グループセット




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