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ホイールの【フレ取り調整】は自分でやる??自転車屋に頼む??

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ホイールのメンテナンスの中に、フレ取り調整というのがあります。
ホイールは各スポークが引っ張り合っていることで真円形を保ちますが、どこかのスポークが緩んだりスポークが曲がったりなど様々な要素によって真円形ではなくなります。



先日ちょっと書いた記事にコメントを頂いたのですが、フレ取りについて今一度考えてみたいと思います。

フレ

ホイールを構成している要素には、以下のものがあります。
・リム

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・ハブ

・スポーク

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・ニップル

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リムとハブを繋いでいるのがスポークですが、スポーク同士が引っ張り合うことでホイールは真円形を保ちます。
何らかの事情でスポークの張り具合が変わると、真円形ではなくなります。
これを【フレ】と呼びます。

 

フレには横フレと縦フレがあります。
横フレの場合、ホイールを回転させながら後ろから見ると、所々で左右に動くような感じになります。

タイヤがついていますが、横フレを正確に判定するには安定した振れ取り台にタイヤを外して載せて回転させる必要があります。

 

縦フレはホイールを横から見て、きちんと真円として回転しているかを見ることで分かります。

もちろんですが、これも正確に見るには振れ取り台にタイヤを外して載せてみないとわかりません。

フレを放置すると?

フレの何が悪いかですが、まずはスポークテンションがバラバラになっている可能性が高いので、スポークの中でも負担が大きいところと小さいところが出ます。
走行中のスポークは、地面からの衝撃と乗りての体重で緩んだり引っ張ったりを繰り返しながら回転していますが、負担が大きなスポークは破断する可能性も出てきます。

 

またフレがあることでリムが見かけ上歪んでいる状態になっているのですが、歪な力がかかって見かけ上歪んでいるわけで、それを放置するとリムが歪んだ状態で変形してしまうこともあります。
場合によってはブレーキをかけたときの感覚としておかしいとわかることもあるかもしれませんし(重症)、真円で回転していないのでロスが生じていることもあります。

 

なのでフレを放置しておいて、いいことは全くありません。
強いて言うなら振れ取りにお金がかからないとか面倒な時間を費やさずに済むという見方も出来なくはないでしょうけど、ホイールの寿命が縮んでホイールごと買い替えになればお金はもっとかかりますし、メンテナンスを面倒だと思う人はそもそもロードバイクには向いていない気がします。

 

ロードバイクは、高級車でもメンテせずにグダグダの状態にしていれば、本来の軽快な走りにはなりません。
デュラエースだって、きちんと組み立ててきちんとメンテナンスしてこそ最高の変速性能が出ますが、適当に組み立ててノーメンテならきちんと組んでメンテナンスしているクラリスのほうがマシです。



フレ取りは自分でやる?自転車屋に頼む??

ここからが本題です。
メンテナンス好きの人は自分でやる人もいるでしょうし、自転車屋に頼むとお金がかかるからといって自分でやる人もいるでしょう。

 

振れ取りですが、自転車整備の中でも難易度はかなり高めです。
私は【フレ取りなんて簡単】という素人の人を全く信用していませんが、かなりの技術力が問われる整備です。

 

ユーチューブなどでは、バイクをひっくり返して簡易振れ取り台として振れ取りしている人も見かけます。
最近ではユーチューブの影響力はなかなかどうして強いものがあるのですが、確かにこういう方法でも簡易振れ取りは出来なくはありません。

ですがユーチューブの動画などを見ていると、きちんとやるべきことをやっている人がほとんどいないように感じます。

 

最初にフレには、縦フレと横フレがあると書きました。
もし世の中に横フレしかないなら、恐らくは簡単だと思います。
要はリムが左に寄っている場所があったら、右側から少し引っ張ってみる、みたいな話だからです。

 

でも縦フレも考えないといけないので、難しいんですね。
また最終的に、リムがホイールのセンターにきているように仕上げないといけないわけで、ホイールを立体的に考えながらじゃないとできません。

 

またスポークのテンションを上げるためにニップルを回すと、それに伴ってスポークには捻じれる力がかかります。
なのでスポークが捻じれないようにスポークに捻じれ止めの工具をかけてニップルを回す必要がありますが、そういう作業をしているユーチューブの動画はほとんどありません。

 

自分でイチからホイールを組める人は、当たり前のように自力で振れ取りをすると思いますが、ホイールを組んだこともない人は余計悪化させることがあるので自力でフレ取り調整はしないほうがいいです。
素人がグチャグチャにしてしまったホイールを元に戻してほしいと自転車屋に依頼した場合、工賃が高くつきます。

なので原則としては、【自転車屋に依頼すべし】というのが私の考え方です。

 

ところがなんですが、先日頂いたコメント。
この方も【ショップに依頼する派】ということですが、以下のようなコメントがありました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
近所の自転車屋店主でも
ホイール組みが下手な方が居まして
そこで買ったママチャリや、
調整をお願いしたホイールは
スポークが折れまくりました
その度に出費が嵩むので、
信頼出来る自転車屋でスポークを
全部張り直して貰った次第です。
それ以降はトラブルフリーでしたよ。
自転車の他の箇所は自分でも
組めそうな気がするのですが、
ホイール調整は、、一番難しいですね。
プロでも腕の差が顕著に出る
箇所だと感じました。

素人は安易な調整を
しない方が良いと思います〜
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まあぶっちゃけて言うと、プロの自転車屋でも下手な人はいるんですね。
先日メールを頂いた別の方は、スポーク数28本のクロスバイクに乗っていてスポークが折れまくるという話でしたが、スポークが折れるたびに自転車屋でスポーク交換してもらっているそうですが、1~2ヶ月おきにスポークが折れて、その自転車屋からは【金属疲労だからちょくちょく折れる】と説明を受けたそうです。

 

金属疲労は確かにありますが、それが起こるのは【1,2ヶ月】ではなくて【数年単位】の話です。

 

なので自転車屋の言い訳です。

 

一応、一本スポークが折れた後にスポークの飛び癖がついてしまうということもあるのですが、1,2ヶ月で折れるというのはおかしいです。

 

この方には【それはスポーク交換時にちゃんとした精度で組めていないからだと思う】という話をさせていただきましたが、プロの自転車屋でも残念ながらこういう店はあるわけです。
某スポーツバイク専門のメンテナンス店でも、某社の振れ取りはできないと断られた話が某所に載っていましたが(某某と続いて読みづらいww)、下手な人はいますし、むしろ自分にはできないと断るというのも一つの形かもしれません。

 

要は、【下手な奴が触ると、余計ホイールの寿命は縮む】という現実です。

 

ストレートスポークの完組ホイールの場合は、それでもスポークが折れるということにはなりにくいのですが、首折れスポークのホイールだと下手な奴が触ったせいでスポーク折れは頻発します。

 

なので、プロショップだからみんながみんな振れ取りをできるわけでもないのです。

 

そうなると、【自力でやると悪化させるから、プロショップに依頼すべき】という話が根底から崩れてしまいます・・・

幸いなことに、私がお願いしているプロショップは技術力が高いので安心して振れ取りをお願いできますが、どうやって信頼できる振れ取りショップを探したらいいのでしょうか??

 

これについてですが、まずは手組ホイールを作っているショップです。
自分の店で手組ホイールを作っているのですから、振れ取りは当たり前のようにできます。
フレまくりのホイールを自前で作って売っても、買う人はいないでしょう。
買ってもすぐに壊れたとかそういう斬新なホイールしか作れませんし、商売にはなりません。

 

メカニック歴20年以上の店員さんがいるショップを選ぶというのも一つの手段です。
というのも、今は完組ホイール全盛ですが、その昔は完組ホイールと言うもの自体が存在しませんでした。
ロードに乗る人は、ホイール買い替え=手組ホイールの製作依頼だったということです。
完組ホイールの元祖とも言われている、マヴィックのヘリウムが登場したのが1996年ですので約20年前です。
なのでメカニック歴20年以上の店員さんなら、手組ホイールを当たり前のように作っていたはずです。

 

私がよくメカニックでお世話になっている方が言うには、【最近の少ないスポークのホイールは、素人が下手に振れ取りしないでこっちに任せてもらったほうが早いし安い】みたいなことを言っていたことがあります。
少ないスポーク数ほど振れ取りは難易度が上がりますし、素人さんが弄った結果メチャクチャになったホイールの修理も恐らくは何度も手掛けているのでしょう。
自転車屋の工賃ですが、振れ取りの場合は【振れ取り=1000円】みたいに定額ではなく、【振れ取り=1000円~】みたいな感じです。
要は簡単に治せるレベルだと1000円で済むけど、これは一回スポークを全部外して組みなおさないとダメみたいなグチャグチャなものだと、工賃はもっとかかるということです。
特にカンパニョーロのG3組については、難易度は最上級と言われています。

Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット

信頼できるメカニック探しは大変ですが、安心してホイールを預けられる店が見つかるといいですよね。 どこかの雑誌とかで、ホイール組・最速店長選手権とかやってくれないですかね?
作業の速さとフレの少なさを全国の自転車屋の店長で競うみたいな。
協賛はカンパニョーロで、出場者はひたすらゾンダを組みまくって競うみたいなのがあってもいいんじゃないかと思います。

ゾンダのリムとハブ、スポーク、ニップルをバラバラの状態で渡して、どこの店長が最速でフレが少なく組めるかを競うとか。
そうすれば優勝者の店には振れ取り依頼が殺到するかもしれませんし、フレまくりのホイールを組んだ店とかスポークを切った店には誰もホイールを預けないでしょうし。

 

某所で最速店長選手権をやっていますが、個人的には自転車屋の店員さんがロードバイクとして速い必要性は全く感じていなくて、メカニックとして精度が高く作業が速いほうが嬉しいと思うんです。
ロード乗りとしての実力は普通でも、作業スキルは一流というほうがユーザー的にはうれしい気がします。

メカニックではなくてトレーナーという立場なら、話は変わると思うんですが。


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