体重が重い人のロードバイク選び。

ここ最近、体重が重い人のロードバイク選びについての質問を受けることが多いのですが、どこから聞いたのかわかりませんがだいぶ間違った意見に翻弄されている人も多いような気がします。



ここでいう体重が重いの定義ですが、おおよそ90~100キロ程度ということにしておきます。
100キロを超えてくるとちょっと話が変わってくることもあるのですが。

当サイトに寄せられた質問から

当サイトに寄せられた質問の中で、気になる表現についてピックアップしてみます。

1、体重が重い人には、カーボンフレームは剛性が低いので向かない

2、体重が重い人には、軽量アルミフレームは破断するリスクがあるため勧められない

3、体重が重い人は、クロモリフレームを選ぶべき

4、体重が重い人は、タイヤの消耗が早くなる

さて、これらのことですが、皆さんはどう考えますか?
あくまでも体重90~100キロくらいの話として想定してください。

体重が重い人には、カーボンフレームは剛性が低いので向かない??

これについてですが、明確に嘘であると否定します。
そもそもですが、クロモリ、アルミ、カーボンと三つの素材があった時に、最も剛性が高いのはカーボンです。

ここで書いておかなければならないのですが、剛性と強度は違います。

ロードバイクにおける剛性、強度、耐久性の違いって??

剛性というのは【物体の変形しにくさ】、強度は【物体の壊れにくさ】です。

で、先ほどカーボンが最も剛性が高いと書きましたが、これはあくまでも素材としての評価です。
そもそもですがアルミってかなり柔らかい素材なのは皆さんがご存知だと思いますが、ロードバイクにおけるアルミフレームって【硬い】という印象がありますよね。

結局のところ、フレームとしての剛性は素材によるところだけでなく、パイプの厚み、パイプの形状、ジオメトリなど様々な要素に左右されます。

なので【体重が重い人にはクロモリ!】とか、【体重が重い人にはアルミ!】などと素材だけで評価すること自体が間違っているという意味です。

体重が重い人には、軽量アルミフレームは破断の可能性がある??

これについてですが、メーカー推奨値以下ならば問題はありません。

そもそもいろいろと間違っているような気がするのですが、軽量アルミフレームというのは通常のアルミフレームから削ぎ落していって完成しているわけではありません。
アルミ素材を変更してより強度の高いアルミ素材を使っているとか、溶接痕処理を変えているとか、様々な要素で強度が落ちないようにしながらも軽量化しているわけです。

例えばですが、ビアンキのIMPULSOに採用されている【トリプル ハイドロフォームド テクノロジー】という技術がありますが、これはトップチューブとヘッドチューブを溶接した後、金型に入れて再度成形します。
この工程を3度も繰り返すことで、見た目ではカーボンフレームなのか??と間違うほど溶接痕はなくなります。

ビアンキ 2018年モデル IMPULSO 105(インプルーソ105)【ロードバイク/ROAD】【Bianchi】

溶接部って金属がモリモリっとしているわけですが、ここが滑らかになっていれば軽量化にもなるわけで、3度もハイドロフォーミングしながら強度と剛性を上げて、なおかつ見た目も美しくしています。

キャノンデールのCAAD12などの軽量アルミでもそういう技術は使われていたはずですし、要は軽量アルミというのは工夫して強度と剛性を上げている手間暇がかかったフレームというだけです。
メーカーが出している体重の上限を超えない範囲ならば、問題はありません。

正直なところでいうと、エントリーグレードのアルミフレーム(重量が重い奴)でも、フレームの剛性が低いなと思うものもあります。
重量が重いことで強度は上がるでしょうけど、剛性うんぬんは別問題だったりします。

体重が重い人は、クロモリフレームを選ぶべき??

これについては上から書いている流れで分かると思いますが、クロモリフレームが好きならクロモリを選んでください。
そうでないなら、カーボンやアルミフレームを選んだほうがいいでしょう。

体重が重い人は、タイヤの消耗が早い

これについては真実です。
私は90キロはありませんがやや重めですが、毎月1200キロくらい走っていた頃は、タイヤの交換頻度は3,4か月でした。

タイヤのすり減りが早い理由は、要は荷重がかかっているからというのもありますが、主にはブレーキングです。
ブレーキ力というのは、ブレーキキャリパーで発生した力を、最終的にはタイヤと地面の摩擦力で止めます。
重いほうがエネルギー的には大きいので、体重が重い人ほどブレーキングしたときのタイヤへの負担が大きいと考えられます。

Vittoria(ビットリア) OPEN CORSA CX 3 700×23c FULL F-CX723-BB ブラック
Vittoria(ビットリア)
売り上げランキング: 24,634

結局、何を選ぶべき??

よく言われることですが、アルミフレームは金属疲労を溜め込んで劣化すると言われています。
アルミフレームは熱、荷重などを溜め込んで劣化し、剛性が落ちていく傾向が高いと言われますが、明確に【剛性が落ちてきたな】と感じるのは一般人にはなかなか困難です。
というのも、日々わずかに劣化していっているので、それを体感することは困難だと思います。

ただ、体重が重いということはそれだけ荷重がかかっているので、剛性が落ちていくのは軽量級の人よりも早いという理屈は成り立ちます。
と言ってもそれによりフレームが割れるということはあまり聞いたこともありませんので、メーカー推奨体重以内であるならば特に気にする必要性はないと思います。

CAAD12の1個前のモデルのCAAD10はもうリリースされてからかなりの年数が経ちましたが、経年劣化でフレームが割れたという話は聞いたことがありませんし。

で、時々言われることですが、【体重が重い人が剛性が低いバイクに乗ると、進みづらい】ということがあります。
要はフレームがシナリすぎて、推進力に変わりづらいという現象ですね。

これについてですが、【重量が重いフレームのほうが剛性が高いから、重量が重いフレームを選ぶべき】と書いているサイトもあったりします。
これについては正直間違いです。

例えばですが、カーボンフレームの安いやつって重いですよね。
でも剛性が低いものが多いです。

アルミフレームでも同様で、重いアルミフレームは強度は高いことが多いですが、剛性は必ずしも高くありません。
乗っている印象では、むしろ軽量アルミフレームのほうが剛性は高く感じます。

重量が重いことで明確に上がるのは、強度です。
剛性については素材だけでなくパイプの形状や肉厚、ジオメトリなど様々な要素に左右されるので、重いバイク=剛性が高いとはなりません。

ただし、気を付けたほうがいいとしたらホイールのほうです。
例えばデュラエースC24ですが、私はせいぜい体重70キロくらいまでの人のホイールだと考えています。
shimano-dura-ace-9100-c24-carbon-clincher-wheelset
R9100-C24

重量 F585g、R804g1389g(ペア)
リムハイト 24mm
対応タイヤ クリンチャー
23cタイヤ
スポーク数 16/21
対応スピード シマノ8-11s

体重90キロ以上の人があまり軽量なホイールを使うと、スポークがバリバリと折れることがあります。
そういう人はスポーク数多めの手組ホイールにするとか、軽量すぎるリムを使わないとか、様々な工夫が必要です。
C24はストレートスポークなのでスポーク折れはあまりないと思いますが、体重が重めのライダーが乗ると【進まないホイール】ということが多いです。

特に体重が重い人は、【首折れスポーク+スポーク数が少なめ】のホイールは避けたほうがいいでしょう。
例を挙げるならば、最近何かと話題になっているALX473 EVOみたいなやつです。

ALEXRIMS ALX 473 EVO クリンチャー ホイールセット
ALEXRIMS
売り上げランキング: 185,163

あとは中華カーボンホイール全般。
中華カーボンホイールを避けたほうがいい理由ですが、首折れスポーク+スポーク数少なめのものが多いためスポーク折れのリスクが高いということと、体重が重い人ほどブレーキングによるカーボンリムへの熱発生量が大きいので、リム破損しやすくなるということくらいです。




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

Scroll Up