チェーン洗浄の究極形?超音波洗浄機でチェーンを洗うこと。

先日ですが、友人と話をしているときに【チェーンを超音波洗浄機で洗うとかなりきれいになると聞いた】という話がありました。
なるほどね・・・と思う反面、やり方を間違うとリスクもあります。




そんな超音波洗浄機とチェーンについて書いてみます。

超音波

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よくメガネ屋さんとかにも置いてありますが、汚れ落としの装置ですよね。

そもそもの超音波ですが、いろんな分野で利用されています。
病院で行うエコー検査も超音波です。
整骨院などに置いてある超音波治療機も超音波です。

超音波というのは、音波、つまりは波です。
超音波治療器の場合、治療器の先端から出てくる音波が身体の組織に微振動を与えます。
これにより筋肉や靭帯、骨などに振動を与えることができます。

超音波治療器の場合は、モードにより【振動で熱を生じさせ、温熱効果を狙う】場合や、非温熱効果でマイクロマッサージ効果のみを狙う場合などもあります。
ちなみに骨折治癒にも効果的ということが分かってきていて、実は私も超音波治療器を持っているので、微弱にしながら骨折部に照射しています。

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プロ野球選手とかでも、自費で購入して使っている人もいますね。
ちなみにですが、整骨院では超音波よりも電気治療のほうが圧倒的に多いですが、これは効率の問題だけです。
電気治療はセットしたら放置しておけばいいですが、超音波治療器はスタッフが付きっきりでやらないといけないので、恐らくはやらないのでしょう。
病院だと恐らくは保険点数の問題から導入されないことが多いのだと思います。

筋肉や靭帯などへの効果はかなり高いのですが。

話は逸れましたが、こういう超音波を利用した超音波洗浄機でチェーンを洗うという発想が全くなかったので、いろいろ調べてみました。

超音波洗浄機でチェーンを洗う

ネットなどで見たところ、どうやらこんな感じでやっているようです。
・まずは普通に、チェーン洗浄機などで洗浄
・しっかり洗剤などを落とす
・超音波洗浄機に水を張り、ビニール袋などに入れたチェーンをその中に入れる
・洗浄

直接超音波洗浄機にチェーンを入れてもいいはずですが、恐らくは油汚れなどがこびり付くのが嫌なんでしょう。
水という媒介があれば、ビニール袋に入れていても理屈の上では超音波は伝達しますので、微振動でチェーンを洗浄することができるはずです。

知人から聞いたのと、実際に調べてみて思ったこと

確かに、チェーンを超音波洗浄機で洗うと、かなりきれいになるはずです。
これは微振動でチェーンの内部までアプローチできるので、チェーンの可動部であるローラー部など外からでは手が届かないところまで洗うことができると考えています。

それと同時に、これは洗浄後の処理をしっかりやらないと、むしろ逆効果になりかねないと考えています。

これの理由ですが、シマノは9000デュラのチェーンあたりからは、チェーン洗浄にディグリーザーなどの溶剤を使うことを推奨していません。

中性洗剤にしろというお達しが出ています。

これの理由ですが、こんな感じです。
・ディグリーザーなどの強い溶剤では、チェーンの内部にあるグリスまで洗い流してしまう
・外部から垂らす程度の注油では、内部までオイルが浸透しにくい
・内部までしっかり潤滑させるには、オイルにドブ漬けするくらいじゃないと浸透しない
・11速以降、チェーンがかなり細くなっていて耐久性が下がってきている
・しっかり内部まで潤滑していない状態&11速の細いチェーンという状態では、チェーンが切れやすくなるなどのトラブルもある

SIL-TEC加工をしているからディグリーザーだとダメと勘違いしている人もいるようですが、SIL-TEC自体は溶剤には強いようで、シマノが問題視しているのはあくまでも内部のグリスの流出のようです。
内部のグリスが洗い流されても、またしっかり潤滑させることができるなら問題ないと聞きましたが、チェーン表面からオイルを垂らす程度では内部まで浸透しにくいそうです。

そのため、しっかりとした内部までの注油をしたいなら、オイルにドブ漬けするのがベストらしいですが、せっかく洗ったチェーンをドブ付けなんてしたくないですよね。

要は超音波のような強力な洗浄機を使った場合、これと同じで内部のグリスを洗い流す効果が出てしまう可能性があるのでは?ということです。

なのできちんと内部まで注油できる人以外には全く向かないと考えたほうがいいかもしれません。

イノテック105などを施工したい人にはいいかも

前にも書いたことがありますが、汚れにくさを追求したオイルにイノテック105というものがあります。

最強レベルの汚れにくさを誇るチェーンのオイル、イノテック105。

このタイプでは、予めチェーンを完璧に脱脂する必要があります。
そうしないと意味がないオイルなので、イノテック105の施工前には超音波洗浄機があると便利かもしれません。

フィニッシュラインのセラミックワックスルーブというオイルがありますが(オイルなのか?)、これもチェーンをしっかり脱脂してこそ意味があるチェーンオイルなので、超音波洗浄機を使うのは意味があるかもしれません。

イノテック105では、完璧に脱脂後チェーン全体にオイルを漬けて放置するという工程があったともいますが、そういうチェーン全体を漬け置きするならば、超音波洗浄機で完璧に内部までクリーニングしても問題は出ないだろうと思います。
ですが、洗浄後にチェーンの一コマずつオイルを垂らす程度の注油なら、内部まで洗い流してしまう可能性が高い超音波洗浄機は向かないかもしれません。

チェーンの表面から垂らした程度では内部まで浸透しないという説はいろいろあるのですが、私はチェーン洗浄後はしっかり乾かして、それから一コマずつオイルを垂らします。
それで一晩放置。
翌日、同じように一コマずつ垂らしていき、また一晩放置。
翌日ペダルを回転させながら表面の拭きとりという工程に変えました。

前は一回の注油⇒一晩放置⇒拭きとりでしたが、ある人からそれでは内部まで浸透していないと言われ、意味があるのかないのかは知りませんが二回に変更。

これ、乗ってみてわかるかというと、なんか違う気がします。
いつもより潤滑がいい気がしてそれ以降は二回注油にしているのですが、本来は漬け置きじゃないとオイルが中まで浸透しないとらしいです。
ただ、これにはメーカー側の安全策というか、適当な注油でチェーン切れが起こった場合のメーカー側のリスクを避けるために言っていることだと思うので、要はきちんと注油出来ればいいという話です。

ちなみにシマノのお達しはこんな感じ。

メンテナンスの頻度は、ライディングの状況により異なります。チェーンを適切なチェーンクリーナーで定期的に洗浄してください。錆び落としなどのアルカリ性、あるいは酸性の洗浄液は決して使用しないでください。これらを使用するとチェーンが破損し、重傷を負うおそれがあります。

定期的に中性洗剤で洗浄してください。またチェーンを中性洗剤で洗浄し注油することも、ギアおよびチェーンの寿命を延ばす効果があります。

超音波を使うなとは書いていないので、中性洗剤のみで洗浄し超音波洗浄機を使うのなら問題は出ないのかもしれませんね。
結局のところ、内部のグリスまで洗い流すなよということです。

中性洗剤のみ、超音波洗浄機使用で内部のグリスまで洗い流すのかはわかりませんが、個人的にはイノテック105などの特殊オイルを使う人以外は、そこまで神経質に洗う必要もないかもしれません。

寿命が来たら新しいチェーンに変えてしまえばいいだけですし。

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