変速性能とディレーラーのグレードはそれほど関係なかったりする話。

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さていきなりではありますが、最近このような質問が多く寄せられます。
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変速性能がイマイチで、コンポ全て交換するほどの予算はないので前後のディレーラーだけグレードアップしようと思いますが、オススメはどれですか?
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この手の質問が多く寄せられています。



これについていろいろと思うことがあるので書きたいと思います。

変速性能

実際に質問を受けるときには、何のコンポを使っているか書かれていることがほとんどです。
中にはクラリスの変速性能を向上させたくて105のディレーラーに変えたいという人もいましたし、ターニーの変速性能がイマイチだからディレーラーをクラリスに変えてみたいという人もいました。

互換性の問題もあるので、出来ない組み合わせもあります。
互換性自体は大切なんですが、私の意見としては【どうせ体感できないからやめたほうがいいよ】とお伝えしています。

ディレーラーというのは、日本語訳するなら変速機です。
変速性能がイマイチだから変速機のグレードを上げるという発想になっているのだと思いますが、実はロードバイクの変速性能には、ディレーラーのグレードというのは微々たる差しかないような気がします。

例えばですが、フロント変速を見ていきましょう。
STIレバーを操作して、ワイヤーが動きます。
ワイヤーの引っ張りによりフロントディレーラーが動いて、チェーンをアウターリングに押し付けながらインナー⇒アウターに持ち上がります。

前にも書きましたが、フロント変速ではチェーンをアウターチェーンリングに押し付けるようにして持ち上げるのですから、アウターチェーンリングの剛性が高いほうがスパッとした変速になります。

RS500、105、アルテグラのクランクの違い。剛性はどれだけ違うのか?【質問いただきました】

ここが変速時のキレとか、変速時のスムーズさをもたらす大要素だと思うんです。

変速するときはSTIレバーを操作するわけですから、STI自体の動きも重要です。
一般的に、STIのグレードが高いほどレバーの引きが軽くて、レバーのアクション幅が小さいです。
レバーの可動域を見ると、グレードの低いSTIほど変速完了に要するレバーの動く幅が大きいです。
なので変速の【軽さ】という面では、STIのグレードが大切になってきます。

もちろん、フロントディレーラーがなければ変速しませんし、フロントディレーラーも大切です。
しかし、フロント変速の性能という面では、変速のスムーズさや変速の軽さをもたらすのは、クランクの性能とSTIの性能が大要素であって、フロントディレーラーの性能差はそこまで大きな要素ではありません。

実際のところ、例えば105のFDからアルテグラのFDに変えても、ほとんどの人は体感できるような性能差はありません。

変速性能にはディレーラーのグレードは小要素

変速機をグレードアップすれば変速性能が上がると考えるのは何となく自然な感じですが、ほとんどの人は変速機(ディレーラー)のグレードだけを上げても体感できるような差はありません。
私が思うにですが、変速性能に関与する割合が大きい順として

<フロント変速>
・クランク
・STI
・チェーン
・フロントディレーラー

<リア変速>
・STI
・スプロケット
・チェーン
・リアディレーラー

こういう順序な気がします。
特に根拠があって書いているわけでもないですが、私が体感してきた中ではこんな感じです。

なので例えばですが、105ユーザーがディレーラーだけアルテグラに変えても、正直なところわずかな差を感じる程度か、まったく体感できないかのどちらかです。
ターニーを使っている人が、ディレーラーだけクラリスに変えても正直なところ体感できるような差はないでしょう。

シマノ公式の互換性

最近のシマノの互換性は結構わかりづらいのですが、【同じ世代の】、【リアの変速段数が同じ】コンポ同士なら基本的には互換性があります。

同じ世代というところがわかりづらいところですが、例えば10速コンポなら7900(デュラエース)、6700(アルテグラ)、105(5700)、ティアグラ(4600)は同じ世代なので互換性があります。
ところが同じ10速でも4700ティアグラについては、上にあげた10足とは世代が違うため互換性がありません。
そのため、4700ティアグラに7900デュラエースのディレーラーを使うことはできません。

またリアの変速段数が同じであることをシマノは求めているので、基本的には8速クラリスには9速ソラのディレーラーを混ぜて使うことはNGとされていますが、現実的にはクラリスの中にディレーラーだけソラにしても使えなくはないです。
クラリスの中に11速用ディレーラーを混ぜることはやめたほうがいいです。
チェーン幅が大きく違うので、どうしてもシマノが互換性なしにしている組み合わせを使う場合、せいぜいワンランク上くらいにとどめたほうがいいでしょう。

ただし、最初に書いたように、ディレーラーだけのグレードアップでは、体感できるような差にはなりません。
変速性能の中では、ディレーラーの性能は正直なところ微々たる差にしかならない気がします。

よく【クラリスで変速性能を上げるにはどこを変えればいいか?】とか、【ソラで変速性能を上げるにはどこを変えたらいいか?】と質問を受けるのですが、パーツ交換ではできないことのほうが多すぎます。
時々、【クラリスを使っていて、105のSTIに変えて8速分だけ使えるか?】などと質問を受けますが、これは不可能です。
理由は簡単で、11速と8速ではスプロケのギアとギアの間隔が違うからです。

8速環境でSTIだけ11速用にした場合、STIを一回カチッとした時点でもう変速が合わなくなりガラガラ鳴り出します。

8速とか9速で変速が悪いという人のバイクを見ると、大体は調整がおかしいです。
自転車屋では突き詰めた調整をしてくれることはあまりなく、自転車屋でも調整が下手な店も正直あります。(ものすごくうまい店もありますが)
なので自分で時間をかけて、少しずつワイヤー調整をしていくしかないです。

最近質問を受けた人でも【自転車屋で調整しても変速がよくならない】というので詳しく聞いたところ、あ〇ひで調整したといっていました。
あ〇ひについては、アルバイトの人が調整していることも多く、ロードバイクの調整技術は残念ながら低めだと考えたほうがいいです。
中にはしっかり調整できるスタッフもいるかもしれませんが、大半はそうではないでしょう。

なので変速が悪いという人はまずはしっかり時間をかけて調整してみてください。

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