体重100キロ超のホイール選び。完組?手組?

先日頂いたコメントですが、体重100キロ超の方のホイール選びについて質問を頂きました。
ホイールには人間による荷重がかかりますので、当たり前ですが強度が必要です。
またロードバイクとしての走りを考えた場合、剛性もしっかりないと進まないホイールになりかねません。




体重100キロ超の方のホイール選びについて考察してみます。

強度と剛性

これは以前にも書いたことなのですが、強度と剛性は意味が全く違います。

ロードバイクにおける剛性、強度、耐久性の違いって??

強度というのは、物体の壊れにくさです。
フレームでいうならポキッと割れるのが壊れた状態ですね。

一方の剛性ですが、物体の変形にしくさです。
フレームでいうなら、シナりが大きいのが剛性が低いフレーム、その逆が剛性が高いフレームと言えます。

強度と剛性は関係あるようで、実はそこまで密接な関係というわけでもありません。
剛性が高くても強度が低いものはありますし、その逆もあり得ます。

フレームの強度と剛性というと、剛性が高いフレームはシナリが少ないわけです。
剛性が低いフレームはシナリが大きいのですが、シナッた先に破断が必ず待ち受けているというわけでもありません。

よくこれについて勘違いする人が多いのですが、剛性が高いフレームはシナる前にポキッと割れます。
剛性が低いフレームは、シナッたあとにポキッと割れます。
どっちが強度が高いかは、剛性とは実は無関係です。

剛性と強度の違いはリンク先で解説しているので、それを読んでくださいませ。

体重100キロ超のホイール選び

体重が重いということは、それだけホイールにかかる荷重が大きいというのは明白な事実です。
なのでまず、体重100キロ超の人のホイールには、まず強度が求められます。

ここで大手メーカーの完組ホイールについて見てみましょう。
例えばフルクラムのホイールですが、よーくカタログを見ると【制限体重 109キロ】とあります。
これはフルクラムが想定している、ホイールの強度を示す数字です。

マヴィックの場合ですが、【フレームなどと合わせて120キロを超えないこと】と書いてあります。
これもマヴィックが想定している強度ですね。

なのでメーカーが指定する制限体重以下ならば、理屈の上では強度は保証されています。
ただし、一般的にはウェアなどを着た状態での数字だと思われます。

問題なのは剛性です。
ホイールの剛性というと縦剛性と横剛性がありますが、体重が重いということはその分だけホイールがたわんでいるとも言えます。
軽量級のライダーが乗るよりも、すでにタワミが生じていると思えばいいです。

そこにペダリングのトルクなどが加わった場合、剛性が低いホイールだとさらにホイールがたわみますので、乗り手の印象は漕いでも漕いでも進みづらいみたいな感覚になるわけです。
これが剛性が低い状態ですね。

なので体重が重い人のホイールには、強度はもちろんのこと、剛性も高めじゃないとロードバイクとしての性能は落ちると思えばいいです。

強度と剛性を上げるためにどうしたらいいかと言えば、ものすごく単純に考えると、スポーク数を増やせばいいということになります。
完組ホイールの場合、スポーク数は少なめです。
例えばシマノのWH-RS500(旧アルテグラ)の場合、F16本、R20本のスポーク数です。

リアホイールで見ると、20本のスポークしかないわけですが、もしこれが32本のスポーク数なら、支えるスポークが増えるので強度は高くなります。
剛性については単純にスポーク数だけでも決まるわけでもありませんが、20本で支えているよりも32本で支えたほうがタワミが少なくなるという理屈はわかるかと思います。

完組ホイールの場合、リアだと20本くらいのスポーク数が大多数です。
多くても、カンパニョーロのニュートロンウルトラのようにリア24本です。

ニュートロン ウルトラ

手組ホイールの場合、32本でも組めますし、36本というのも可能です。
不安なら36本スポークでしっかり組めば強度、剛性ともに確保されますし、下手な完組ホイールよりも体重が重い人にとっては走るホイールになるわけです。

完組ホイールでスポーク数を増やすということはできませんので、手組用リムで32Hもしくは36Hを選び、それに対応したハブを選ぶという形になるわけです。

手組ホイールのオーダー


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手組ホイールの場合、自分でリム、ハブ、スポークを選ばなければならないのですが、なかなか自力で選ぶのは難しいので、おおまかな予算を伝えてショップに丸投げしたほうがいいでしょう。
ただし、どんなに安い手組ホイールでも、最低価格が3万円以上はすると思います。

手組ホイールですが、正直なところ手組に詳しい&得意なショップがある一方、ほとんど手組ホイールなど作ったことがないという店もあります。
手組ホイールは、組む人の力量で全く性能が変わってしまうのも大きな特徴です。
なのでまずはショップ選びから始まるわけです。

私の勝手な意見ですが、最近のオシャレで若い店員さんだらけのショップの場合、手組ホイール自体作ったことがない店員さんが多いため、そういうショップはオススメしません。
ベテラン風の方が多いショップをお勧めします。

前にコメントいただいた件ですが、手組ホイールは下手な人が作ると走りの性能が悪いだけでなく、スポークがやたらと折れやすかったりします。
特に手組ホイールの場合、どうしても首折れスポーク(Jベンド)になるため、ストレートスポークよりもスポーク折れが起こりやすいです。
なので下手な人に作らせると、無残なホイールになります。

ホイールの【フレ取り調整】は自分でやる??自転車屋に頼む??

私も過去に手組ホイールを使っていたことがありますが、手組には手組の良さがあります。
一番の良さですが、乗り手の求める性能に合わせてオーダーメイド出来るという点です。
体重が重い人の場合、強度と剛性を求めているわけですので、それを可能にするのが手組です。

とはいえ、海外だと100キロ超の方々が、普通に完組ホイールで乗っていたりします。
なのでメーカーが制限体重と謳っている数字を超えない範囲ならば強度的には問題がないのですが、強度が大丈夫でも剛性が不足する場合もあります。
なので、体重100キロ超の場合は、手組ホイールを選んだほうが無難な気がします。

11sならばオフセットリムのほうがいいとかそういう事情もあるのですが、オフセットリムではあまりいいものがなかったりするので、この辺りも含めてプロショップに相談されるといいでしょう。




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