ジャイアントやメリダはコスパがいい??

昔からよく言われることですが、台湾ブランドのジャイアントやメリダは【コストパフォーマンスがいい】と言われます。
これについてですが、私としてはそういう側面もあるとは思いますが、コストパフォーマンスが他社に比べて秀でているとは正直なところ思っていなかったりします。

当サイトに寄せられる質問でも【コスパがいいジャイアントかメリダから選ぼうと思っています】みたいなメールを頂くことはしょっちゅうあります。
ただ、私が思うにですが、ジャイアントやメリダ以外の他社がコスパが悪いのかというとそうでもないと思っていまして。



コストパフォーマンス

コストパフォーマンスという言葉は、WIKIPEDIAによると【あるものが持つコスト(費用)とパフォーマンス(効果)を対比させた度合】と書かれています。

コスパがいいという意味は、かけた費用に対して効果が高いということを意味します。
つまりは支払った費用以上の効果を得られている状態ですね。

逆にコスパが悪いというのは、かけた費用に対して効果が低いという意味になります。

ここまでは何ら異論がないでしょう。

そもそもなんですが、ロードバイクにおけるパフォーマンス(効果)って何でしょうか?

ロードバイクにおけるパフォーマンス

ロードバイクにおいて、パフォーマンス(効果)って何を意味するのでしょうか?

速さですか?
乗り心地ですか?
カッコよさですか?

これについてですが、人それぞれパフォーマンスの意味は異なると思っています。

ロードバイクというのは元々はレース機材として開発されているわけですが、近年はロードバイクというカテゴリの中でもさらに細分化され、レーシングバイク、エンデュランスバイク、エアロバイクなど様々な種類があるのは皆さんご存知でしょう。
さらに言うならば、乗り手の意識も人それぞれです。
レースで勝ちたいがためにロードに乗る人もいれば、レースはまったくせずにロングライドだけしたい人もいます。

これらの【パフォーマンス】という用語が持つ意味は、人それぞれ違うのです。
ロードバイクに求めている性能が人それぞれ違います。

極端な例で言うならば、例えば世間でコスパがよくて速いバイクと紹介されているものがあったとしても、乗り手が求めている性能が速さよりも快適性であったならば、決してコスパがいい買い物とは言えないはずです。

なので私自身は、誰もが認めるコスパがいいバイク、みたいな表現にはずっと違和感を持っています。

ジャイアントやメリダが【コスパがいい】と言われる理由

ロードバイクというのは、フレームがあって、コンポがあって、ホイールがあって・・・と様々なパーツの組み合わせで完成しています。

ジャイアントやメリダなど、【ロードバイクのメーカー】が作っているのは基本的にはフレームだけです。
ジャイアントはホイールやハンドルなども作っていますが、そういう要素はいったん置いておきましょう。

例えばLOOKのロードバイクと言っても、LOOKが作っているのはフレームとフォークだけです。
それ以外は他社のパーツを組み合わせて完成しています。

ここからが話の本筋となりますが、要はフレームメーカーというのは、自社で製造しているメーカーなんてほとんどないという事実です。
スペシャライズドはメリダに製造委託していますし、トレックはジャイアントに製造委託しています。
これをOEMと言います。

なんでOEMで他社に作らせるかというと、自社で作るよりも安く作れるからです。
これはそれぞれの国での人件費の違いや、設備の問題など様々あるのですが、トレックなんかも自社で作るよりもジャイアントに作らせたほうが安く仕上がるというわけです。

自社で工場を持つと、設備費や管理費など様々な費用がかかりますが、他社に丸投げしてしまえば工場を持つ必要性すらなくなります。

ですが、例えばジャイアントとトレックでもし全く同じフレームがあったとしたら、どっちが安くなるかは明白です。
トレックはジャイアントに作らせているのでその分のコストがかかります。
ジャイアントは自社製造なので安く市場で流通させることができますよね。

なので【もし、同じフレームがジャイアントとトレックの間で存在した場合】、当然ですがジャイアントのほうが定価が安くなるでしょう。

こういうところでジャイアントやメリダなどの台湾メーカーはコスパがいいと言われる理由となっています。

ですが、私はいつも思うのですが、そもそもこういうケースでは同じフレームが存在することはありません。
似たようなグレードのフレームが存在する可能性はありますが、似たようなグレードであって決して同じフレームではありません。

私としては、こういう件でコスパという単語を使われるのがあまり好きではないです。
最初に書いたように、パフォーマンス(効果)はあくまでユーザーによって求めていることは違います。

極端な例を挙げるならば、ロードバイクに求める性能が【カッコよさ重視(主観)】という人がいたとします。
そしてその人のカッコよさの基準がピナレロだったとします。

こういう人にいくらジャイアントがコスパがいいと言っても、その人にとってはコスパは全然良くないですよね。
求めているのがジャイアントではなくピナレロのデザインなのですから。

ピナレロは比較的割高な価格になることが多いブランドですが、ピナレロ好きな人にとってはピナレロを買うことがコスパがいいというのはわかりますが、それ以外を買うことは全てコスパが悪いとなってしまうわけです。

なので【ジャイアントやメリダはコスパがいい】という表現は個人的には好きになれなくて、【ジャイアントやメリダは安く買えることが多い】のほうが真実に迫っている気がしています。



なんでこんなことを書くかというと

一応誤解のないように書いておきますが、ジャイアントもメリダもいいバイクをたくさん作っています。
決してバカにする意味ではないので誤解ないよう。

今回、なぜにこんなことを書こうかと思ったかです。
ちょっと前にですが、ロードバイク購入の相談を受けました。
概要はこんな感じです。

TREKのエモンダALRを買おうと思っていたのですが、友達から【トレックはジャイアントが作っているから、トレックを買うなんてコスパが悪いしナシだろ。TCR SLR買わないと損じゃね?重量も軽いし】と言われたました。
やっぱジャイアントのほうがコスパが高いのでしょうか?
デザイン的に好きになれないのでトレックにしたいのですが、友達があーだこーだ言ってくるので迷いが生じています。

こんな内容でした。

これについてはいろいろと説明しましたが、私の意見としては

エモンダALRもTCR SLRもどちらも軽量アルミフレームであるから、走行性能は似ている方向性なのは間違いないですがそれでも同じフレームじゃないです。
ジャイアントが作っているからジャイアントのほうがコスパがいいという理屈もわからないでもないですが、気に入っていないものを買うと100%後悔します。
だから迷う必要もなく、欲しいと感じたものを買ったほうがいいですよ。

こんな感じで回答しました。

私が最初に乗っていたロードバイクはビアンキですが、ビアンキを買った当時、知り合いから結構言われました。

なんでビアンキなんて買うの?
コスパ悪いよね?
あんなのデザイン性だけでしょ?

これに対する私の答えは、

自分が気に入って買ったんだから、それでよくね??

当時買ったビアンキのIMPULSOですが、アルミフレーム、コンポは105(当時の105は10速でした)、ホイールはマヴィックのアクシウム(現行モデルだとアクシウムエリート)、シートポストはカーボン、このスペックで実売14万くらいでした。
ジャイアントの似たようなグレードのアルミ&105だともう1.5万円くらいは安かったのですが、そちらはホイールがジャイアント性の鉄下駄だったりしてあまり興味がわかなかったですし、そもそも欲しいバイクには走りもそうだったのでデザイン性を求めていたのでビアンキにしたのは私にとってはコスパがいい買い物でした。

コスパという概念ですが、ロードバイクに求める【効果】って結局のところ人それぞれ違うと思います。
また、デザイン性とかカッコよさについても、人それぞれ感覚は違います。

うちにロードバイク購入で寄せられる質問については、最終的には見た目で選んだほうがいいですよとお伝えしています。
いくら性能がいいバイクでも、見た目が気に入らないなら乗らなくなるでしょう。
そんなのはコスパがいいとは言いません。

よく【コスパがいい10万円くらいのものを教えてくれ】みたいなメールが来ますが、正直回答に困ります。
質問者さんの欲しがるコスパがわからないからです。

極端な例ですが、例えば全く同じ価格で、フレーム素材も同じ、フレームのレベルもほぼ同じという条件で、
・A・・・・見た目は最高に気に入っているが、コンポはティアグラ
・B・・・・見た目は好きになれないが、コンポはアルテグラ

この二つからどちらか選べと言われたら、間違いなくAにします。
ですがこういう場合、コスパがいいと世間で言われるのはBのほうでしょう。

ロードバイクとかクロスバイクで【コスパが、コスパが・・・】という話はどうにも好きになれないのですが、私の考え方はこんな感じです。

コスト(費用)は誰でもわかるように公表されています。
パフォーマンス(効果)は、人それぞれ求めているものが違います。

なので万人に対してコスパがいいロードバイクなんてないんじゃないの?というのが私の意見です。

もちろんですが、世間でいう【コスパがいいロードバイク】ということの言いたい意味は分かっていますし、そう思う人がいるのは別に何とも思いません。
ジャイアントとかメリダが【コスパがいい】と言われる理由はよくわかっていますし、いいバイクをたくさん出していることもわかっていますが、世間でいう【コスパがいい】という言葉の響きにはいつも違和感を覚えます。

安くてワンランク上のコンポがついていることをコスパがいいという表現に変えている気がしてならないのですが、私の考え方ではそれに対してコスパがいい人もいるし、コスパが悪い人もいると思っています。

なのでコスパがいいかどうかは、その人次第の考え方なんじゃないですかね。

ちなみにですが、メリダの中にスクルトゥーラ400とスクルトゥーラ700というバイクがあります。

メリダ 2018年モデル SCULTURA 400 / スクルトゥーラ 400 【ロードバイク/ROAD】【MERIDA】【送料無料/沖縄離島除く】【smtb−k】【kb】


メリダ 2018年モデル SCULTURA 700 / スクルトゥーラ 700 【ロードバイク/ROAD】【MERIDA】【送料無料/沖縄離島除く】【smtb−k】【kb】

どちらもアルミフレーム&105コンポという完成車です。
フレームの質は同等(一応、BB部の規格以外は全く同じだそうです)。

よくスクルトゥーラ400と700ではどっちがコスパがいいですか?と質問を受けます。
これらの違いは、

スクル700 スクル400
フレーム Scultura lite

(フルアルミ)

Scultura lite-single BSA

(フルアルミ)

フォーク Road carbon comp

(フルカーボン)

Road carbon Race

(フルカーボン)

クランク 105

52-36

シマノFC-RS510

50-34

BB PF86 JIS
Fディレーラー 105(直付) 105(直付)
Rディレーラー 105(ショートケージ) 105(ショートケージ)
ブレーキ 105 シマノ R561
STI 105 105
ホイール FULCRUM RACING EXPERT Merida comp SL 24 pair
タイヤ マキシス Dolemites 25 マキシス Dolemites 25
スプロケット 105 11-28 105 11-28
チェーン KMC X11-1 KMC X11-1
重量 8.5キロ 8.9キロ
定価(税抜) 169,900円 139,900円

要は105完成車と言っても微妙にスペックが違うし、ホイールも違うということです。
これについてどっちがコスパがいいと聞かれた場合、私の考え方では400を買って浮いた資金でホイールを買うために貯金、が【私の中では】コスパがいいと思います。
フルクラムのレーシングエキスパートは400のホイールよりはいいですが、ホイール界の中ではグレードは低いですし、個人的には400化って差額でホイール買う資金に充てたほうがいいかなと。

ただ、400にはバーレーンメリダのレプリカカラーがありません。
なのでレプリカカラーが欲しい人には、いくら400買ってホイール変えたほうがいいと言っても、何らコスパがいい話ではないわけです。

なのでコスパがいいバイクを教えてくれ!!という質問に対しては、私は【あなたが求める性能を教えてください】とまずは返信しています。
それがわからないとコスパも何もないと思うからです。

ですが

私が求める性能は、どれよりも速くて乗り心地もよく、登りも平坦も速いものを探しています。予算は15万です。コンポは105以上でお願いします

とか真顔で言われてしまうと結構困ったりしています(汗)
その予算ではそんなものはない、と言いたいところですが、何度かメールのやり取りをして、どこに重点を置いているのかを明らかにしていかないと答えようがなかったりします。

要は登りも平坦もこの価格帯で一番速い、となるとむしろ中途半端なバイクになる可能性があるからです。
軽量性に振っているバイクなのか、エアロに振っているバイクなのかで性能は変わりますし(15万という枠ではそもそもエアロはないのですが)。

なのでロードバイク購入相談のメールを頂くときには、求めている性能を明らかにして、さらに最重視していることを書いてもらえると答えやすいです。




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