エントリーロードにカーボンコラムのカーボンフォークはリスクが高い?【質問いただきました】

カーボンコラムのカーボンフォークについて質問を頂きました。

10万ちょっとのエントリーロードを買おうと思っている初心者です。
こちらのサイトで、エントリーロードバイクにカーボンコラムが採用されているのは、通勤通学、街乗り、ツーリングといった公道で多目的に使う人には問題になる可能性がある、と書かれています。

※管理人判断でURLは削除しました。

欲しいロードバイクはカーボンコラムのようなのですが、やはりやめておいたほうがいいのでしょうか?




回答いたします。

カーボンコラム

これは前にも記事として書いているのですが、

アルミコラムのカーボンフォークは初心者向き??メンテフリー??【質問いただきました】

カーボンコラムの場合、アルミコラムのものよりも注意点が増えることは確かです。
具体的に言うと、2点あります。

※そもそもコラムというのは、ここです。
フォークの上にニョキっと伸びた部分をフォークコラムと呼びます。
画像ではコラムスペーサーが入っています。

コラムカット

ステム位置を下げた場合、なるべく早くコラムをカットして適正な長さにしておかないと、コラムを痛めてしまう可能性があるという点です。
このような状態(ステムを下げてコラムがニョキっと飛び出過ぎた状態)で長期運用するのはNGで、

このポジションで大丈夫とわかったら、適正な長さにコラムをカットする必要があります。

これの理由ですが、フォークを固定するために、カーボンコラムの場合はプレッシャーアンカーというものがコラムの中に入っています。
このパーツは、コラムの内部から圧をかけてフォークを固定するパーツです。

コラムは中空構造になっていますが、内部からプレッシャーアンカーで圧がかかっていて、そのプレッシャーアンカーの位置にステムが来るようにすると、内圧と外圧でコラムを痛めにくいとされています。

円筒の中からプレッシャーアンカー、外からステムが締め付けるというわけですね。

ステムを下げたのにコラムカットをしないと、円筒にチグハグな力がかかるようになりそれが原因でコラムが割れやすくなるわけです。

アルミコラムの場合、ここはそれほど神経質になる必要がないと言われています。

トルク

ステムやアンカーボルトを締め付けるとき、カーボンコラムの場合は締め付けトルクが指定されています。
ただこれについてはアルミコラムでも締め付けが強すぎると壊れることもあります。

カーボンコラムは締め付けが強すぎるとあっさりと割れてしまうので、トルク管理には注意です。
トルクレンチを使うのがベストですが、トルクレンチがない場合は【動かない範囲でなるべく緩く】が鉄則です。

カーボンとアルミの強度

自転車界では、アルミのほうがカーボンよりも強度が高いということが通説のようになっているように感じますが、素材として見た場合、強度が高いのはカーボンのほうです。

こちらのHPに書いてありますが、
https://www.mizuno-technics.co.jp/cfrp/feature.aspx

アルミよりもカーボンのほうが何倍も強度が高いことは一目瞭然です。

ではなぜ、自転車界では【カーボン=脆い】といったイメージがあるのかというと、強度が高い物質であるカーボンを極限まで軽量化したパーツやフレームが増え、その結果割れやすいというイメージが付いたものと思われます。

ただ最近のカーボンフレームは、高額でやたらと軽量化したものを除けば、落車しても割れることはほぼ考えにくいです。
私自身も昨年大落車して骨折しましたが、その際にハンドルに強い衝撃がかかりハンドルがズレました。
それでもフォークコラムは全く問題ありません。

最近のカーボンフレームやパーツは、やたらと軽量化されたものや、無名の中華製以外はそうそう壊れるものではありません。

そもそもですが、カーボンて飛行機のボディなどにも使われていますよね。
飛行機が着陸するときはかなりの衝撃がかかりますが、割れたなんて聞いたことないですよね。

本気でカーボンが割れやすいなら、飛行機の着陸くらいの衝撃でバラバラになっていそうですが・・・

ちなみにこちらの映像では、レース中にフォークコラムが折れてしまいまして、ハンドルとフレームが分離して落車しています。
これですが、カーボンコラムではなくアルミコラムだそうですよ。

エントリーロードでカーボンコラムは向かない?

さて本題です。

質問者さんが懸念していることは、そのサイトに書かれているように【通勤通学、街乗り、ツーリングといった行動で多目的に使う人には問題になる可能性がある】ということです。
これについてですが、気を付けることをしっかりしていれば問題ありません。

気を付けることは、上に書いた2点です。
・適正なコラムカット
・締め付けトルク

気分次第でステムの高さを変えるという人がいるのかいないのか知りませんが、そういう人がいたらカーボンコラムのロードバイクは向かないと思います。
それ以外の人は、気を付けることをしっかりしていれば特に問題はありません。

それ以外にですが、ロードバイクは乗っているうちにヘッドが緩んでくるので、定期的に増し締めする必要があります。
これはカーボンコラムでもアルミコラムでも同じで、きちんと締まっていないとベアリングを痛めたりコラムにも損傷を与える可能性はあります。
何度も書きますが、これはアルミコラムでも同じです。

どこのメーカーでも、カーボンコラムのロードバイクについて取り付け方法をかなり詳しく書いていたりしますが、カーボンの場合は締め付けが強すぎるとあっさりと割れます。
アルミコラムの場合、締め付けが強すぎると潰れるように変形することはありますが、割れるというところにはなりづらいのです。

ヘッドの増し締めは何度もやり方を書いています。

ロードバイクのメンテナンスで、必ずチェックしてほしい場所!ヘッドの緩み

ちなみに質問者さんから頂いたURLを見る限り、以下のような文言があります。

カーボンは乱暴に扱える物とは思えない

これは確かにそうですが、アルミでも乱暴には扱えません。
そもそも科学的なデータでは、カーボンのほうがアルミよりもはるかに強度が高いのは誰が見てもわかることなのです。

カーボンコラムを採用したロードバイクを安易に通勤や通学・街乗り・ツーリングに使えると安易に言っている所があったら疑ってかかるだろう

何をもって安易というのかはわかりませんが、アルミコラムでもこんな風に壊れます。

カーボンコラムだからダメ、というわけではなく、きちんとメンテナンスや管理をしていないやつがいたら、カーボンコラムでもアルミコラムでも危ない、というのが正解です。

ちなみに動画はパリルーベと言って、石畳のガタガタ道を走るレースです。
かなり過酷なレースとして有名です。

一般的に日本国内で公道を走る分には、パリルーベよりもはるかにフレームやフォークに対する負荷は少ないと思うのですが・・・

カーボンコラムの場合、アルミコラムのフォークよりも200gくらい軽量になります。
軽量性が大きなメリットです。

で、どうしても不安な人は、3ヶ月に一回くらいプロショップに持ち込んで、ヘッドの緩みがないかの確認と増し締めをお願いすればいいです。
ヘッドの緩みの確認はこちらで詳しく書いていますが、

ロードバイクのメンテナンスで、必ずチェックしてほしい場所!ヘッドの緩み

本やネットで説明しづらいのが、ガタの感覚です。
1、バイクの横に立ち、フロントブレーキを強く握る
2、ブレーキを握ったまま、バイクを前後に揺するように動かす
3、ブレーキがかかっているのでバイク自体は動かないが、ガタガタするような感覚があればヘッドが緩んでいる

このガタガタするような感覚というのは、感覚なので表現しづらいのです。
これもショップに行って教えてもらえば、一発で解決します。

結論ですが、
・きちんとやることをやっていれば、カーボンコラムだから初心者に向かないとか、そういうことは一切ありません。

・強いてカーボンコラムが向かない人は、メンテする気がない人と、気分次第でステムの高さを変えるという人です。

以上です。

BIKE HAND(バイクハンド) YC-617-2Sコンパクトトルクレンチ ブラック
BIKE HAND(バイクハンド)
売り上げランキング: 2,963




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする