ディスクブレーキロードバイクのホイールについて、書けない理由。

近年、じわじわと勢力を伸ばしているディスクブレーキのロードバイク。
当サイトでは時々オススメホイールを書いていますが、ディスクブレーキ用のホイールについてはないのか?という質問を時々頂きます。

ちょっとこれについては迷っている部分もありまして、まだ考えがまとまらないのですが、今のところの理由について書きます。



そもそもディスクブレーキ車持ってないので

これが大要素なのですが、ディスクブレーキ車を持っていないため、必然的にホイールについても試す機会がないというのが本音です。
ディスクブレーキ車についても、最近のものは試乗したことがありません。

ディスクロード創成期に出始めのものに試乗したことはありますが、当時はクイックリリースでしたし、ディスクブレーキの効きもメーカー側がわざと落として設計していました。

R9100デュラエースあたりからシマノもロード用ディスクブレーキの設計を変えてきているので、今のタイプはやたらとガツンと効くと言います。
私が試乗したころはエンド幅も135mmでしたが、今の主流は142mm。
エンド幅が変わるだけでも乗り味は変わるんですよね・・・

とにかく現時点ではディスク車を持っていないので、ホイールについても試す機会がありません。
そもそもディスクブレーキ使用者が少ない現状では、誰かからホイールを借りて試すという場面すらないんですね。

そうなると【お前のホイールちょっと貸してよ】ということが一切ないので、そもそも試す機会がありません。

一部のディスク用ホイールに対する疑義

ディスクブレーキ車とリムブレーキ車では、ホイールの設計が根本的に違います

これはブレーキのメカニズムに関係するのですが、制動力というのはあくまでもタイヤと地面の摩擦で起こります。

リムブレーキの場合、ホイール外周部にあるリムの回転を落とすためにブレーキシューでリムを挟み、リムのすぐそばにあるタイヤに制動力を伝えるイメージです。

ところがディスクブレーキの場合、ホイールの回転を止めようとする力はローター、つまりはホイールの内側で発生します。
それをスポークを介して制動力をタイヤまで伝えるわけです。

このような違いから、ディスクブレーキ用ホイールは、リムブレーキと同じように考えて設計することができません。

具体的に言うと、リムブレーキ車の前輪でよく見かける【ラジアル組】は、ディスクブレーキ車では禁止なんですね。
ラジアル組というのは、放射状にスポークが伸びているアレです。

ディスクブレーキ車でラジアル組の前輪があった場合、ブレーキングするとリムの回転とハブの回転で、ハブのほうに止める力がかかる⇒ハブは止まろうとするのにリムが回ろうとする⇒スポークに強い引っ張りと捻じれ⇒スポークが破損、リムが破損、こういう流れになります。
そのためクロスで組むとか、スポーク数を増やすとかする必要が出てくるわけです。

リムのほうにも強い力がかかるため、リム自体も思ったよりも軽量化できないというのが正直なところのようですね。
なのでディスク用ホイールと言うのは、スポーク数が多いことやハブ形状が広がっていることもありますが、そもそもリムブレーキ用ホイールよりも重いです。

とにかく難しいことは置いといて、【ディスクブレーキ用ホイールはラジアル組禁止】ということを覚えておきましょう。

で、ここからが本題です。
シマノとかマヴィックは、ディスク用ホイールはラジアル組は危険と判断して取り入れていません。
まあ王道ですよね。

カンパニョーロとかフルクラムではどうなっているかというと、ローター側がラジアル組なんですよね。

Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ディスクブレーキホイールセット (ボルトスルー、センターロック)

カンパニョーロはG3組、フルクラムは2:1組という強いアイデンティティがあるわけですが、ゾンダでいうと前後ともG3組になっています。
そしてローター側がラジアル組です。

これは前にも質問いただいたことがあって、ディスク車でローター側ラジアルで大丈夫なの??と聞かれたことがありますが、どうもゾンダでいうと左右のスポークの太さを変えることでスポークテンションの調整をしていたりするようです。

しかしながら、個人的にはどうにも気持ち悪い気がして、なんか自信を持ってお勧めできないわけで。
もちろん、カンパやフルクラムクラスの企業ですから相当なテストをした上で製品化しているはずなので、問題ないだろうというのはわかったいるのですが、逆にどのホイールがオススメなのかと聞かれると、最初に書いた【試したことがない】ということも含めてわからなくなるんですね。

一応書きますと、基本的にディスクブレーキ車というのは、フレームもホイールもリムブレーキ車よりも硬めです。
リムブレーキ車の主流は、エンドを柔らかくして動かす方向にありましたが、ディスク車でそれをするとブレーキの制動力が安定しなくなります。
それを補う方向性なのかタイヤを太くする傾向があり、ディスク車だと28Cとかもありますよね。

こういったモロモロから、今のところディスク用ホイールについてはよくわかんないというのが本音です。

これは正直なところ、レビューなども信頼できそうなものってほとんどないと思います。
ア〇ゾンとかのレビューはそもそもさほど信用できるものではないのでまともに読むことはありませんが、ディスク用ホイールを買うときは原則として【人柱覚悟】なわけです。

個人的にはこのことも含めて、まだディスクブレーキ車には手を出さないほうがいいと思っているのですが、制動力という一点だけを見れば圧倒的なメリットがあります。
それ以外のメリットは、リムが摩耗で痛む可能性がないことくらいでしょうか。

私はメリットしかないものというものを信用していません。
メリットがあればデメリットもあります。
これが世の中の基本です。

ディスクブレーキ車にはメリットもある一方、デメリットもそれなりにあると思っています。
デメリットというのは、主に【使っている人が少なくて、人柱覚悟】という点です。
これは使用者が増えてくれば増えてくるほど、レビューやインプレなども増えてくるものですから、私はまだ早いと判断しています。

ディスクブレーキは軽い力でよく効くからオススメだよ~という人も多いですが、デメリットもあるということです。
近々挙げる記事では、中古パーツで格安でロードバイクを組んだ話が登場しますが、ディスク用ホイールは中古市場でもそんなに出回っていませんので、ヤフオクなどで買いたい人にもデメリットです。

あと新品でもディスク用ホイールは海外通販であっても高めです。
これは理由が単純で、需要が少ない=大量購入できない、なので値下げが起こりにくい状況です。

もちろん、制動力という大きなメリットがほかのデメリットを凌駕しているからディスク車が売れていっているという見方もできますが、個人的にはまだ早いかなと。

難しいところですよね。
メーカー側の策略が良くない気もしますが。

従来言われていたディスク用ホイールのメリット

ディスクブレーキ初期によく宣伝されていたディスクブレーキ用ホイールのメリットというのがあります。
挙げてみるとこんな感じです。

・リムにブレーキゾーンを作る必要がないので、ブレーキングによる強度を考える必要性がない
・同じ理由で、リムを軽量化できる
・リムがブレーキングで摩耗しないので長持ちする
・カーボンリムでもブレーキングによる熱破壊が起こらない

こんなところでしょうか。
デメリットとしては
・ラジアル組禁止
・ローターで発生した制動力をスポークを介してタイヤまで伝える構造なので、スポーク数を減らすことができない

メリットのうち、ブレーキゾーンを作る必要がなく、特にカーボンリムの熱破壊がないというのは大きなメリットです。
しかしリムを軽量化できるのかというと上でも書いたように実態はどうも違うようで、ディスクブレーキの場合はローターで発生した制動力をスポークを介してリム、タイヤまで伝えます。
そのためスポークには強い負荷がかかるので、スポーク数を減らすことは無理だと書きましたが、スポークがリムを強く引っ張るように動くため、リム自体の強度がむしろ強くないとダメなようです。
なのでリムの軽量化は期待できないというのが実情のようです。

しかし今後は研究が進んでメーカーも新しいホイールを投入していくでしょうから、今とは変わってくる可能性もあります。
リムブレーキ用ホイールも年々進化していますが、ディスク用ホイールもこれからという側面が強いのかもしれません。

オススメのディスクブレーキ用ホイールは??

まあ最初にも書きましたが、ディスクブレーキ車を持っていないため試すことができないので、現時点ではオススメと聞かれても特にありません。
理論的には、シマノかマヴィックあたりが無難な気がします。

カンパニョーロやフルクラムの2:1組については、メーカーは研究やテストを重ねてから製品を出しているはずですので、問題ないだろうと信じたいところですが、ディスク用ホイールで片側だけとは言えラジアル組はどうにも・・・というのが今時点での私の感想です。


Shimano – Ultegra (アルテグラ) RS770 C30 クリンチャーディスクブレーキホイールセット




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 丸山 裕幸 より:

     いつも楽しく拝見しています。

     この度、北海道から神奈川に転勤することとなりまして、以前、ブログで書かれていましたが、ご懇意にされているショップを教えて頂けますか。

     お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いします。また、腰の完治、お祈り申し上げます。

    • roadbikenavi より:

      大変恐れ入りますが、先日メールにて回答させて頂いております。
      メールのほうをご確認ください。

      なお、この件はコメント欄からでは回答できませんのでご了承ください。

  2. rafis より:

    正直な所、ディスクブレーキ車を持っていても、ホイールを試す機会はほぼ無いのが現状です。
    身内はほぼリムブレーキ車+ショップのホイール試乗とかでもディスク用が無し。

    ゾンダは元々G3組で華奢に見えていましたが、スポークに負荷がかかるディスクでこれ大丈夫かな、と私も思いました。
    フロントはローター側がクロス・反対がラジアルに見えますが、リアはセオリー?に反してローター側がラジアル組ですし…
    ただシマノもデュラエースのWH-R9170はリアのローター側がラジアルのようなので、フロントに比べてブレーキ負担が少ないリアなら問題ないのかもしれません。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      確かに、ショップでもディスク車自体の展示が少ないですが、ディスク用ホイールとなると全く置いてないですね。
      ディスク車を持っていてもホイール試乗の機会はないのかもしれません。

      組み方については、大手メーカーは耐久性試験は当然やっているはずですので問題ないんだろうと思うのですが、どうにも気持ち悪い気がしてならないんですよね・・・
      カンパのフロントG3組については、正直どうかと思います。