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フロントシングル化にはメリットもあり、デメリットもある。ロードバイクを走りやすくするカスタマイズ。

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先日書きましたフロント変速について、
http://roadbike-navi.xyz/archives/6706

 

以下のようなコメントを頂きました。

確かにフロント変速とリア変速のタイミングは難しいというか、どうしてもロスが出ますよね。
ところでそういう悩みの解決にはフロントシングル化がベストな気がします。
どうお考えですか?

確かにフロントをシングル化すれば、そもそもフロント変速がなくなるので悩みは解決します。
でもしかし・・・




フロントシングル化のメリット


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フロントをシングル化することでのメリットを挙げてみたいと思います。

フロント変速が不要になる

まずはそのまんまですが、フロントはシングルギアになるため変速自体が出来なくなります。
ロードバイクに乗る人ならわかると思いますが、リア変速に比べるとフロント変速は煩わしいと思う人が多いですよね。
リア変速は1T差とか2T差など小さい変化をもたらすためほぼ力を使わずに変速が完了しますが、フロント変速は16T差など大きな変化をもたらすため、どうしてもリア変速よりも力が必要ですし変速のレスポンスがやや遅れます。

 

シングル化するため、余計な体力を消耗しないというメリットがあります。

 

また、フロントダブルの場合、フロントとリアのバランスも気になりますよね。
どのタイミングでフロントを落とそうかなど、リアの位置との兼ね合いも考える必要が出てきますが、そんなものはもはや考える必要性がなくなります。
これが最大のメリットかも知れません。

余計なパーツを外して軽量化

フロントシングル化すると、フロントディレーラーやワイヤーなど不要なパーツを外して軽量化することが可能です。

 

どれくらい軽量化できるかは今使っているコンポ次第というのもありますが、例を挙げるとすると

軽量化 重量増加
アウターチェーンリング 110g程度
インナーチェーンリング 40g程度
フロントディレーラー 100g弱
ワイヤー 30g程度
シングル用チェーンリング 110g程度
チェーンキーパー 70グラム程度
概算計 100gくらい??

 

アバウトすぎる数字で申し訳ありません・・・
このほか、左STIを単なるブレーキレバーに変えるとかすればもっと軽量化は可能だと思いますが、レバーの種類が左右で違うと気持ち悪いのでとりあえずは却下です。

 

ただし実際には、フロントシングル化でリアのスプロケが大きくなるとか、チェーンの長さを長くしないといけなくなるため、その分での重量増加が考えられます。
まあ実際には100g程度は軽量化可能なのではないでしょうか?
もちろん、今使っているのが105なのかデュラエースなのかでも話が変わると思いますが。

フロントのチェーン落ちがしづらい

フロント変速がなくなるため、フロント側でのチェーン落ちリスクは減ります。
フロントシングル用のチェーンリングは、【ナローワイド】という技術が使われています。
狭くて広いって何よ??と思うかもしれませんが、チェーンリングの歯をワイド、ナロー、ワイド、ナロー・・・と厚みを変えていることでチェーンの食いつきを良くするという手法です。
まあ、実際にはチェーン落ち防止のパーツを付けておいたほうがいいような気がします。

メンテナンス性が上がる

フロントシングル化することで、フロントのワイヤー交換がなくなるのでわずかですが消耗品費が減ります。
チェーンリングの掃除がしやすいというメリットもありますね。

フロントシングル化のデメリット

フロントをシングル化することでデメリットも生じます。
実際にフロントシングル化するときは、メリットとデメリットのバランスを考えないといけません。

ギア比の選択が悩ましい

これはデメリットに感じる人もいるかもしれませんし、いろいろ考えるのがたのしい人はむしろメリット?なのかもしれません。

 

例えば今現在、フロントが50-34、リアが11-28Tを使っているとします。
この状態で最も重いギアと軽いギアのギア比は

F-R ギア比
50-11 4.55
34-28 1.21

フロントシングル化しながらこの二つのギア比を達成しようとすると、なかなか難しくなります。

 

最近流行り(?)のWOLFTOOTHのシングル用チェーンリングの場合、36T~50Tまで2T刻みでラインアップされているようです。(シマノ4アームクランクの場合)

 

次にリアのスプロケットをどうするのかという問題になります。
シマノロード用だと最もワイドなスプロケで11-34Tです。

 

MTB用だと、XTRグレードのCS-M8000に11-40T、11-42T、11-46Tなどがありますが、これらのスプロケはロード用RDではキャパ不足で使えません。
かといってMTB用RDはロード用STIではワイヤー比が合わずに使えないわけです。

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ロード用STIでMTB用RDを引けるようにするパーツがあり、WOLFTOOTHのTAIPANです。

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まあ、こんなものを使わずに、スラムの1×11コンポに組み替えるという技もありますが。
スラムは下位コンポだと変速性能がイマイチなうえに高いので、どっちがいいかは微妙です。

 




 

フロントシングルでリアのスプロケットを11-40Tを選択したと仮定しましょう。

 

<軽いギアから合わせる場合>
元々使っていた一番軽いギアである34-28Tのギア比1.21に近づくようにフロントのチェーンリングを選ぶと、フロントは約48Tになります。
フロント48T、リア11-40Tを選択すると、

F-R ギア比
48-11 4.36
48-40 1.2

 

このようになります。
48-11の4.36というギア比は50-11の4.55に近い数字となります。
ちなみに50-12Tだと4.17になるので、フロント48Tシングルにした場合、最も重いギアはフロント50Tの時の11Tと12Tの間あたりになるというわけです。

 

11Tなんて使わんし、という人は、この組み合わせでもほぼ問題なく使えそうな気がします。

 

フロント48T、リア11-40Tならほぼ実用的に使えそうですね。

クロスレシオにはできない

スプロケをワイドギアにした場合、どうしてもクロスレシオにはなりません。
上で挙げたフロント48T、リア11-40Tですが、元々のフロント50-34T、リア11-28Tと比べて【一番重いギアと一番軽いギア】についてはほぼ合っています。
その中間は飛び飛びになりますので、ギア選択という観点からすると【似ているようだけど全く違う】とも言えますね。

 

また、リアはワイドギアになると、変速レスポンスがわずかですが落ちます。
ほとんど気にならない程度の差ですが、気になる人もいるかもしれません。

 

ただし、例えばですが【平坦専用マシン】とか【ヒルクライム専用マシン】としてスプロケをクロスレシオのものにするならば、問題ないとも言えます。

 

平坦専用マシンというのは、要はフロントをインナーに落とすことがほぼないという人向けです。
その場合、フロントをシングルの50Tなどに設定し、リアは11-28Tなどを選択すれば問題ないでしょう。

 

ヒルクライム専用マシンの場合、例えばフロントを36Tシングルにします。
リアを11-30Tあたりを選択すれば、

F-R ギア比
36-11 3.27
36-30 1.2

36-11Tのギア比3.27というのは、フロント50Tの時のリア15Tあたりに相当します。
50-15Tのギア比が3.33です。

 

まあ、お金をかけずにやるなら単にフロントをインナー固定で運用すればいいだけともいわれそうですが、軽量化できるというメリットがあるので、フロント36Tでリア11-30Tあたりでも十分使えなくはなさそうです。
下りではギアが足りないと思いますが、ツーリング派の人とかだとむしろ使い勝手がいいかもしれませんね。

フロントシングル化が向く人

フロントシングル化が向く人は、以下のような人かと思います。

 

フロント変速が面倒だと思う人

 

以上ですw

 

というのは冗談ですが、上でも書いたように、何かに特化した性能にしたい人向けなのではないでしょうか?
平坦専用とか、ヒルクライム専用とか。
個人的には、フロントシングル化してリアをワイドギアにするのはオススメしません。
理由は、【重いギアと軽いギアは合うけど、真ん中が飛び飛びで使いづらい】ということです。

 

ちょっと前に8sクラリス完成車で、標準装備のスプロケが11-34Tが増えていると書きましたが、
http://roadbike-navi.xyz/archives/6630

 

ワイドギアってロードでは使いづらいです。
軽いギアもあって初心者向きとか言われますが、絶対嘘です。
あまりの使い勝手の悪さに、スプロケ変更したくなる人のほうが多いと思います。

 

リアはある程度クロスレシオ感を残しながらフロントシングルにしないと意味がないと思うので、そうなると平坦専用とか登り専用みたいなバイクが対象になるのではないでしょうか?

 

あとはツーリングなどで重いギアを使わない人ですかね。
でもツーリング志向の人がこれだけ大改造するなら、ジュニアカセット&フロントダブルでもいいんじゃないのとも思ったりします。

 

まあ、フロントシングルがカッコいいというのもありますよね。
ワイヤー交換がリアだけになるとかメンテナンス上のメリットもあります。

 




コメント

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