タイヤの剛性?レース向きタイヤは剛性が高い??

ちょっと気になる質問を頂きました。

ホイールでもタイヤでもロングライド向きの物やレース向きの物があると思うのですが、ホイールがロングライド向きでタイヤが高剛性でレース向きの場合やその逆の場合は、やはり、ホイールやタイヤの効果は落ちますか?




これについて、私自身はかなり違和感を持ちましたので回答できないということをお答えしましたが、いろいろ思うところがあって取り上げてみたいと思います。

レースタイヤは高剛性?

ロードバイクのタイヤにもいろいろありますが、そもそもレース向きタイヤは高剛性なのかという話です。
剛性というのは、物体の変形しにくさを指す用語です。

ロードバイクにおける剛性、強度、耐久性の違いって??

タイヤはゴムで出来ていますので、力を加えれば変形します。
しかしながら、個人的な感覚でレース向きタイヤが高剛性という感覚がなかったので、質問の前提がおかしいような気がしたのでそのように回答させていただきました。

そもそもですが、実走上でのタイヤの剛性というのは、ほぼ空気圧に依存していると思います。
10Bar入れればどんなタイヤでも剛性は高いでしょうし、6Barなら剛性は低いですよね。
10Barも入れる人はいないでしょうけど、入れてみるとわかりますが、押してもガチガチ感がハンパナイです。

10Bar半端ないって!10Bar半端ないって!だってあいつ、全然変形しないんだもん!

話は逸れましたが、一般論として言うならば、安いタイヤのほうが分厚いですし、高いレースタイヤのほうが軽量化を意識しているのかペラペラ感が強いような気がします。
高いタイヤはケーシングの繊維量が多いなど違いはありますが、単純化してみるならば、厚く安いタイヤのほうが変形量が少なそうな気がします(=高剛性の可能性)。

高いタイヤは転がり抵抗が低いことが挙げられますが、転がり抵抗の元になっているのは、弾性力です。
どんなタイヤでも接地面は押しつぶされるわけですが、それが元の形状に戻る際に起こる熱損失が転がり抵抗の本質ですが、接地面で変形したものを推進力に変える(運動エネルギー)効率が高いほど転がり抵抗が低いとなります。

要は高いレーススペックのタイヤは、接地面で押しつぶされても元に戻す弾性力が高いのではないかと思うわけです。

トレッド面が薄いタイヤほど熱損失が少なく、変形しても元に戻す力が少ないと考えられます。
そう考えると、タイヤ単体で見た場合(空気が入っていない状態)、高いレーススペックのタイヤのほうがタイヤとしての剛性は低いのではないでしょうか?

パナレーサーにはレーススペックのタイヤとして、L、A、Dという3種類があります。
Lが軽量型、Aがオールラウンド型、Dが耐パンク性重視ですが、重量が軽い順に並べるとL、A、Dの順です。

乗ってみると分かりますが、Dはやたら硬い乗り味になります。
Dでレースに出る人がいるのか知りませんが、普通の舗装状態の道でのレースでDを選択する意味はあまりないように感じます。
Dはパンクしづらいのでロングライド向き、という見方もできますが、一般的に厚いタイヤほどタイヤ自体の剛性は高いのではないでしょうか?

しかし、タイヤはホイールにセットして走るための道具ですので、タイヤ単体の剛性がどうとか議論してもあまり意味がない気がします。
実走上ではタイヤの剛性は、基本的に空気圧に依存します。

レース向きホイール、ロングライド向きホイール

フレームには、レース向き、ロングライド向きという分類がある意味明確です。
レース向きのフレームはヘッドチューブが短く、ホイールベースが短いなどの特徴がありますよね。
ロングライド向きのフレームはエンデュランスバイクなどと言われますが、ヘッドチューブが長いために体勢がアップライトで、なおかつホイールベースが長めで直進安定性重視であることが多いです。

ホイールについてですが、あまりレース向きとかロングライド向きという分類は一般的ではないように感じます。
レース向きのホイールは高剛性のもの、ロングライド向きのホイールはそれよりも剛性を落としたもの、という考え方もできます。
先日取り上げた、マヴィックのコスミックプロカーボンの【SL】と【非SL】はそのコンセプトに近いかもしれません。

MAVICのコスミックプロカーボンUSTとコスミックプロカーボンSL USTは何が違う??重量だけ?

コスミックプロカーボンでは、SLと非SLで、意図的に剛性を変えて作っています。
具体的にはリアホイールのスポークパターンを変えていることや、ラチェットシステムの違いなどです。

しかし、メーカーサイトを見ても、SLがレース向き、非SLがロングライド向きという分類をしているわけでもありません。

デュラエースC24は剛性がさほど高くないので、ロングライド向きという見方をする場合もありますが、このホイールもそもそもはヒルクライムレースを意識して作られていると思われます。
チューブラーのC24はプロがレースに使っていますし、C24だからロングライド向けという分類もちょっと違うような気もします。

どこの会社でも、ホイール分類をするときは以下の要領で分類します。
・チューブラー、クリンチャーなどタイヤ種別
・ディープ(エアロ)、ローハイトなどリムハイト別
・デュラエース、アルテグラなどグレード別

おおよそこの3種の方法でホイールを分類します。
レース向け、ロングライド向けというホイールの分類をするメーカーも見たことがありません。

最近は空力の重要性が叫ばれますので、ロングライドしかしない人でもディープリムを使う人は増えている気がします。
なのでディープだからレース向けというわけでもありませんし、ローハイトだからレースに向かないという分類もなんか違いますよね。
レーゼロみたいな反応性が高く硬いホイールは、個人的にはロングライドには勘弁ですが、レースに出ない人でもレーゼロ使っている人も多いので、レーゼロ=レース向きというわけでもないような・・・

個人的にはタイヤは常に最上級をオススメします

個人的には安物のタイヤを使うという発想自体がないので、どのホイールであってもタイヤはお気に入りのものを使います。
タイヤの場合、安くていいものというのが存在しないと思っています。
いいタイヤは高い。
単純な理論です。

完成車付属のタイヤは、大体の場合ろくでもないものが多いです。
これはコスト削減のためなので仕方ないですが、これをいいタイヤに変えるだけでも走りが大きく変わってビックリすると思います。

そういうわけでタイヤは変にケチらないほうがいいです。
ホイールにお金をかけた結果、タイヤが安物のままというのはあり得ないです。
それならホイールを諦めてでもタイヤにお金をかけたほうがマシですし。

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すみませんが

今回は質問の意味と意図がよくわからなかったので回答できませんと回答させて頂きましたが、私も万能ではないのでどういう意味での質問なのか、理解できない場合もあります。
今回の質問も自分なりにいろいろ考えてから回答しましたが、意味が伝わりにくい質問の場合、具体例を挙げていただけると助かります。

前にあった質問ですが、結構困った質問がありました。
覚えている範囲で書きますとこんな感じです。

最高級のアルミバイクを買ったものの、乗ると遅いんです。
いろんな人に追い越されます。
不良品じゃないかと疑っていますが、どうやって不良品だと証明すればいいのかわかりません。

これですが、大変失礼ながらネタなのか、マジなのか、まずはそっちで悩みました。
不良品だという可能性も、もちろんゼロではありません。
ですが速いか遅いかは、バイクのスペックではなくて乗り手の問題です

150万くらいかけたピナレロのドグマでも、運動経験がないヨボヨボのおじいちゃんが乗ったら、そりゃ遅いでしょうよ、と。
もちろんヨボヨボのおじいちゃんというのは極端な例えですが、速い人は何に乗っても速いし、遅い人は何に乗っても遅いです。
自転車のエンジンは人間です。
その人間の実力以上のものを出せる自転車というのは、原動機付き自転車とか電動アシスト自転車以外にはありません。

高いロードバイクは、乗り手の実力をロスが少なく発揮できるイメージです。
安いロードバイクは、乗り手の実力に少しロスが入るイメージだと思ったほうがいいかもしれません。

この方にはどれくらいのスピードが出るのかという質問と、クランク回している動画がないですか?という要望と、そもそもスピードは乗り手の実力次第だという話をした上で、気になるなら購入店以外のショップに持ち込んで見てもらって下さいという話をしました。
新城幸也は、10万のロードバイクに乗っても、一般人には追いつけないレベルで速いでしょう。
そういう話です。

こちらの理解力の問題もあり、理解しづらいことがあります。
こちらでもいろいろ考えた上で回答しますが、自分の理解力では分からない場合には【回答できません】と回答することもありますのでご了承ください。




あと答えづらい質問に【このパーツは効果がありますか?】というのがあります。
効果ってなんですか?
スピードが上がるのが効果かもしれませんし、振動吸収性が上がるのが効果なのかもしれません。
なので何の効果なのか、具体的に書いていただけると助かります

ここからがまた難しい問題ですが、どれくらいの変化があった場合に【効果あり】と判定するのか、人それぞれ基準が違いすぎると思うんですね。
敏感な人は、ちょっとした変化で【すごい!】と言います。
こういう場合に【違いが分からない】という人もいますよね。

先日も、鉄下駄からゾンダに変えたけど違いはサッパリわからなかったというメールがありました。
これも難しいのですが、分からないという人は一定数いる気がします。
難しいんですよね。
ちょっとした違いをオーバーに言う人もいますし、ほとんど違いが分からないという人もいますし。

私にとって、吉野家の牛丼と松屋の牛丼で、大きな差を感じません。
しかし世の中には【吉野家でしか食べない】という人もいますし、その逆もいます。

たびたび出す例えですが、ココイチのカレーってありますよね。
辛さを選べますが、ある人は1辛でも辛いと言いますし、10辛でも物足りないという人がいます。
このように、こういうのって絶対的な基準があるわけでもなく、結局はその人がどう感じるかという感性や価値観の問題なんです。

ロードバイクもこれと同じで、Aというホイールに対し、ある人は剛性不足と評価し、ある人は剛性は十分と評価したとします。
これはどっちが正しいとかではなく、どっちも正しいのです。
そういう意見に対し、あなたがどう感じるかはまた別問題です。

最近思うのですが、最終的にロードバイクって感性だと思うんです。
最近は空力だとか剛性だとか転がり抵抗だとかワット数だとか【数値化】する傾向がありますが、数字だけ追いかけて最高の数字を出すものがあったとしても、乗ってみて満足するかは全く別問題な気がしています。
数字には表しにくい感覚って絶対あると思うんです。

分かりやすいところで言うと、ちょっと前に紹介した、LEVELのクロモリフレームがあります。

【俺流バイク自慢】LEVELのクロモリフレームをグラベルキャンプツーリング仕様に!

大変失礼な話ですが、重量だけを見たらクロモリフレームなんて選ばないでしょう。
でもいいクロモリフレームって、持つと重いのに走ると軽いです。
いまだにツールドフランスの山岳ステージで、ラルプデュエズの登坂タイムってクロモリフレーム自体のパンターニですよね。
重量だけ見たら、今の時代クロモリは選ばない人が多いでしょう。

いいクロモリフレームに乗っている人に言わせると、どちらかというと官能的な感覚というか、数値化できなそうな感覚の話が出てきます。
いつまでも乗っていられそうな滑らかな走りと表現する人もいますし、持つと重いけどタイム測ると速いとか。

個人的には数字だけを追いかけるのって無意味だと思っているのですが、数字を見るとの感覚って必ずしも一致しません。
これがロードバイクの難しいところでもあり、面白いところでもあると思うんです。

雑誌の企画などで、ホイール替えながらワット数を計測したりしているのを見ても、全然面白いと思わないんですね。
ふーん位にしか思いません。

その理由は、実験方法が科学的だと思えないということもありますが、その数字を見て【だから何なんだ?】と思うところが大きいのかもしれません。




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