繰り返されるマナー議論。大切なのは【弱者優先】の精神。

先日書いた、サイクリングロードでのマナーに関する記事についてですが、

サイクリングロードでのランナーとの共存。

ご意見を頂きました。
せっかくなのでご紹介させていただきます。



弱者優先の精神があればこそ

頂きましたご意見です。

もう40年以上、ロードレーサー(今風にはロードバイク:馴染めない呼び方…)に乗っています。

長すぎて書けませんが、この間、自転車を取り巻く環境は激変しました。
そういう年寄りライダーから見ると、最近の議論は、サイクリングロードの議論もそうですが、細かい事の白黒をつけるのに躍起になり過ぎて、大事な原則を忘れている様に思えます。

ではその原則とは?それは「弱者優先」だと考えます。
この原則に立てば、歩行者が急に立ち止まったからと言って文句をつけるライダーはただの傲慢野郎でしかありません。
最近、色々な面で脚光を浴びる事が多い自転車ですが、だからといって優先特権などは無く、交通の単なる一構成要素にすぎません。

そういう意識で前述の原則に則って考えれば、あるシーンで自分がどうすべきかは自ずと判るはずです。
それとも、こういう意見は今や古臭い説教に過ぎないのでしょうか?
今は、全てケーススタディとHOW TOを徹底して身に付ける、そういう世の中なのでしょうか?
だとしたら、何とも底の浅い世の中になったものです。長くなりました。以上です。

弱者優先、弱者保護の話は、前回の記事中にも書いてあります。
これが大原則で、ここが守られないと話になりません。

その上で、私はちょっと違う意見を持っています。

私なりの考え方

過程よりも結果重視が増えている印象

これは完全に私見であって、それ以上ではないことをまず明記します。

最近の世の中というのは、あらゆることにおいて過程よりも結果重視の考え方が増えてきているのではないかと思うことがあります。
例えばなんですが、【弱者優先】という考え方自体は、今も昔も変わっていません。

しかし最近、サイクリングロードで歩行者のすぐ横を減速もせずに駆け抜けるロードバイクが目立つ気がします。
少なくとも私がスポーツサイクルに乗り始めた頃は、そういう人はほぼ見かけなかった気がします。

ちょっと前に見たケースなのですが、歩行者と自転車が喧嘩?言い争いしていました。

歩行者 : あぶねえだろ!!

自転車 : 別にぶつかってないし、問題ないだろ!!

詳しい経緯は知りませんが、恐らくはぶつかりそうなシチュエーションだったのだろうと推測します。
弱者優先という考え方であっても、過程まで重視するなら、歩行者が驚かないような車間距離を取り、十分減速して追い抜きすると思うんです。

弱者優先という考え方でも、結果だけ見るなら、減速せずにすぐ横を高速で通り抜けても、結果的には接触していませんし弱者優先を達成できたとも見えます。

結果論でケガさせなかったからOKという考え方の人が増えているのではないかと思うわけです。
(特に根拠はなく、何となくの経験則だけで書いています)

しかしながら、すぐ横を減速もせずに追い越しされたら、普通は歩行者もビックリするわけであって、厳密には弱者優先の精神は達成されてないと思うわけです。

結果論でぶつからなかったしケガもないんだからいいんじゃね?と考える人も多いのかなと思う今日この頃です。

※当たり前ですが、結果論だけでの弱者優先は推奨していません。



白黒ハッキリさせる時代

これは私の考え方なのですが、ある分野に人口が少ないとき、ルールやマナーは厳格化しなくても自然と成り立つことって多い気がします。

例を挙げますが、昔友人の会社立ち上げを手伝っていました。
それなりに気ごころ知れた仲間だったので、出社時間とか細かいルールなどなくても、みんな大人の対応で自然と出来ていましたし、問題が起こったこともありません。
これはだらしなくまとまっていたわけではなく、規律がなくても大人としてきちんとできていたという意味です。
暗黙の了解とでもいいましょうか。

ところが会社が大きくなるにつれて、暗黙の了解では通用しなくなあります。
様々な人間が入社して関わるようになると、暗黙の了解を理解しない人もいますし、明文化されたルールだけに従う、明文化されていないこと以外は自由だと勘違いする人も出てきます。
明文化されてないルールなら、他人に迷惑が掛かってもいいという自己中心的な考え方を持つ人まで出てきます。

その分野に人口が増えてくると、ある程度白黒ハッキリさせるものが絶対に必要になると私は考えています。
これがロードバイクなどにもある程度当てはまるのかなと。

ロードバイク人口は、以前に比べると格段に増えているのは誰でも知っていることです。
ロードバイク人口が少ないときは、暗黙の了解や大人のマナーで自然に成り立っていたものが、人口が増えてきてそれが通用しなくなっている時期なのではないでしょうか?

これったどんな分野でもそうだと思うんです。
もし人口100人くらいしかいない国があったら、恐らく法律などもさほどなくても、暗黙の了解で回るでしょう。
それが数万人とか数十万人になってくると、きちんと明文化していかないとうまく回りません。

仕事上のお客様の中に、昔からサーフィンしている人がいます。
その人が言うには、昔は海でマナーが悪い人がいると、その海の長老的な存在の人がきちんと注意していたと。
それがまた抑止力みたいになって、みんまでマナーを守ろうぜという雰囲気もあったと。

それがどんどんサーファーが増えて、知らない顔ばかりになって来ると、そういう力が及ばなくなってしまい、海全体のマナーが崩壊してグダグダになっていくという話でした。

ロードバイクでも、私が乗り始めた頃は対向車にあいさつするとか、いろいろ注意してくれる大人っていたような気がします。
そういうのって一定のマナーとか理解で成り立っているわけですが、人口が増えすぎるとそれが及ばない事態も出てきます。

こういうのって【昔は良かった】とかそういう話ではなく、時代は確実に進んでいます。
進化していく段階では必要な過渡期だと思うんですね。

この方のご意見の

そういう意識で前述の原則に則って考えれば、あるシーンで自分がどうすべきかは自ずと判るはずです。

これはまさしく正論です。
その通りなのです。

ですがそれが通用しない人も増えている時代なんだと思います。
価値観の違いで、結果論で迷惑かからなかったからヨシと考える人もいるかもしれませんし、ロード人口が増えるといろんな思考の人がいるということはあると思います。

今の時代、マナー悪い人に直接注意するというのはなかなか危険性もあります。
普通に襲い掛かってくる人もいますから。

ちょっと前にサイクリングロードで並走している集団に対してどうしたらいいのか?という質問がありました。

サイクリングロードで道を占拠している集団がいます・・・【質問いただきました】

こういうのでも、直接注意するのは危険な場合もあるので、それならばスルーしたほうが賢明です。
ですがスルーしただけでは、その集団は何も変わりません。

グレーゾーンという存在

白黒ハッキリ付ける、ということで思い出しましたが、グレーゾーンという言葉があります。
これは外国ではあまりない考え方とも言われます。
日本人が好きな感覚と言ってもいいのかもしれません。

恐らくですが、今までは白黒ハッキリさせなくても、お互いの遠慮とかお互いの大人の対応で何ら問題なく出来ていたことでも、これだけロード人口が増えてくると、そういう曖昧な状態では通用しないことも出てくると思うんです。

なので白黒ハッキリさせたいとかではないのですが、【こういう時はこうしたほうがいいですよ】という指針は絶対に在ったほうがいいと思うんです。
この方が言いたいこともわかります。
イチイチそんなこと書かなくても、昔はお互いのマナーで全て丸く収まっていたとか、何ら問題が起こらなかったことだと思いますし。

しかし、これだけ人口が増えてくると、それだけではうまくいかないこともあると思うんです。
当サイトが存在する理由は、ある程度の指針を示すことでもあると思うので。

当サイトには幸い、いろんな読者様の声が寄せられます。
またそれをベースにアンケート取ることも可能なので、決して私の独断にならないように気を付けているつもりです。

要は皆さんが走りやすい環境を作るために、どうしたらいいのかを議論する場所でもあると思っています。
道路状況などハード面を変える力はありませんが、こういう時は皆さんがどう考えていて、どのすべきかという声を拾って紹介することは出来ると思いますので。

若者のほうがマナーが悪い??

これはある一定の年代になって来ると思うことだと思いますが、【最近の若いやつらは・・・】という考え方があります。
若者のマナーが悪いのかどうか、ハッキリした証拠は持ち合わせていません。
ここでいう若者というのは、おおよそですが20歳未満というイメージです。

どっちがどうとか決めつけるのは良くなくて、若者でもマナーがいい人、マナーが悪い人の両方が存在しますし、それは中高年でも同じです。
しかし最近のいろんな報道や大学での研究などでは、むしろ中高年のほうがマナーが悪いと見る向きが優勢な気がします。

https://www.j-cast.com/2014/11/15220967.html?p=all

私自身客商売していますが、確かに横柄な中高年の方は多いです。
ですがそれだけを持って【中高年のほうがマナーが悪い】と断じるのも違う気がします。

ロードバイク界は、どうしても年齢層は高めです。
最近は中高生でもロードバイクに乗る子はいますが、それでもお金がかかるスポーツですので、圧倒的に多いのは30代後半以上などでしょう。

いわゆる若者層のロード乗りに出会うこと自体が少ないので、若者のほうがマナーが悪いのか、中高年のほうがマナーが悪いのかはわかりません。
しかし言えることは、どの年代でもマナーがいい人と悪い人はいますので、年代であれこれ言うこと自体があまり好きにはなれません。

個人的には、駅のホームで並んで電車待ちしているのに、横から割り込んできて座席に一目散に向かうオバチャンには、即座に死んで欲しいと願ってますが、オバチャン全体がそうではないですからね・・・

ご意見ありがとうございました

本来はこの方が言うように、弱者優先という考え方さえあれば、世の中の多くのことは解決できると思ってます。
電車でも身体に障害を持っている方を優先するのは当たり前ですし、サイクリングロードで歩行者の安全を最優先に考えるのは当たり前。

その当たり前のことをこなした上で、楽しむのがロードバイクなのかなと。

こんなこと書くと袋叩きに遭うかもしれませんが、例えば電車にて身体に障害をお持ちの方や、高齢者などが【席を譲ってもらって当然だ!早く譲りたまえ!】みたいな態度だったら、なんか嫌な気分になりませんか?
譲りますよ、ありがとう、ならお互いが気持ちよく事が進むと思うんです。

これってサイクリングロードのロードバイクと歩行者の関係でも同じじゃないですかね?
歩行者側が【譲ってもらって当然だ!】とか、ランナーが【お前らロードバイクが気を付けて当然なんだよ!】みたいな態度だったら、なんか嫌じゃないですか??

ロードバイク側が歩行者やランナーの安全を考慮して走るのは当然として、歩行者やランナーも【ロードがこちらに気を遣っているのだから、急に転回したり危険なことはやめよう】という考えなら、お互いが気持ちいいと思うんですね。
サイクリングロードで、ランナーが走りながら急に転回して、後ろにいたロードバイクがビックリしたとします。
その時、ロードバイク側が注意していないといけないのは当然なのですが、そもそもそういう危険な転回などはしない、というほうがお互いが気持ちよく走れると思うんですけどね。

そういう意味での前回の記事です。

弱者優先、これが大原則です。
しかし弱者だからと言って何でも許されるわけではないというのも現実です。

車道における、車とロードバイクの関係でもそうですよね。
ロードバイクが交通弱者になりますが、弱者だからといって何してもいいわけではないのは明らかです。

この記事は私の一方的な考えがかなり含まれていますが、ご意見などありましたらお待ちしております。

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コメント

  1. sheepfactry より:

    地方都市在住ですが、東京近郊と比べるとサイクリングロードの歩行者やランナーは少なめです。とは言え、自転車専用では無いので歩行者やランナーは少ないながらもいます。

    歩行者やランナーがいる場合、私は減速した上で「自転車通ります」と声かけする様にしています。コレは自転車を追い越す際も同様で、左右のどちらから抜くかの意思表示としてやっています。

    声かけすれば大抵は道を開けてくれますし、いきなり向きを変えて進路を遮ったりということも防げます。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      私は声掛け反対派でして、急に後ろから発声されると怖いです。
      あくまでも弱者優先、弱者保護という立場からすると、歩行者を驚かせる可能性がある声かけをするのは良くないと思っていますので、距離をしっかり取って追い抜きするか、距離を取れないときは後方待機のままを推奨しています。

      実際、ロードバイク同士でも声はかけないでいいから車間距離取って追い抜きしてほしいという声のほうが圧倒的に多いようです。
      http://roadbike-navi.xyz/archives/6578/

      ロードバイク目線でいうと声掛けするほうがベターなのかもしれませんが、歩行者目線でいうとどっちがいいかはケースバイケースな気がします。
      あくまで弱者保護なので、歩行者側から見た安全を優先すべきじゃないかと考えています。