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ロードバイクにベル(警音器)付けてますか?961人のサイクリストに聞きました。法的な問題、慣習的な問題など様々含めて。

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ロードバイクにベルを付けているかどうか、というアンケートを行っていましたが、
https://roadbike-navi.xyz/archives/10170

 

とりあえずはある程度回答数が出揃ったので、結果発表とさせていただきます。



アンケート結果

ロードバイクに警音器、付けてますか?
  • 付けている 68%, 650 votes
    650 votes 68%
    650 votes - 68% of all votes
  • 付けていない 32%, 311 votes
    311 votes 32%
    311 votes - 32% of all votes
Total Votes: 961
2019年7月10日 - 2019年8月11日
Voting is closed

 

個人的な印象ですが、ベル付けている人はもっと少ないのかと予想してました。
たくさんの回答、ありがとうございます。
ちなみにですが、このアンケート、横棒のところにカーソル合わせると【〇×%】と表示されます。
スマホなどだと横棒をクリックですかね。
最近やっと、このアンケートプラグインの正しい使い方が分かってきた気がしますw(遅い)

 

7割近い人がベルを付けているという結果になりました。
この数字が多いと見るのか、少ないと見るのかは意見が分かれそうですが。

 

ロードバイクに乗っていて、ベルを鳴らしたことはありますか?(2つまで選択可)
  • 鳴らしたことはない 55%, 572 votes
    572 votes 55%
    572 votes - 55% of all votes
  • ベルを付けていない 19%, 199 votes
    199 votes 19%
    199 votes - 19% of all votes
  • 鳴らしたことがある(法的に適正な使い方) 13%, 139 votes
    139 votes 13%
    139 votes - 13% of all votes
  • 鳴らしたことがある(歩行者に対してなど、不適切な使い方) 7%, 77 votes
    77 votes 7%
    77 votes - 7% of all votes
  • ベルは鳴らしてないが、注意喚起でカウベル付けている 6%, 60 votes
    60 votes 6%
    60 votes - 6% of all votes
Total Votes: 1047
Voters: 958
2019年7月10日 - 2019年8月11日
Voting is closed

 

ベルを鳴らしたことがないという人が多かったです。
ちゃんと分かっている人なら、ロードバイクに乗る上で、ベルを鳴らしてもいい場所というのはほぼあり得ないということはわかるかと。
これについては後述します。

 

警音器(ベル)を付けていない理由は何ですか?【5つまで選択可、選択肢の追加はシンプルに】
  • 道路交通法上、使える場所はほとんどないから 28%, 99 votes
    99 votes 28%
    99 votes - 28% of all votes
  • ハンドル周りがサイコンなどでゴチャゴチャしすぎて付ける場所がないから 19%, 67 votes
    67 votes 19%
    67 votes - 19% of all votes
  • カッコ悪いから 13%, 45 votes
    45 votes 13%
    45 votes - 13% of all votes
  • 特に理由はない 12%, 43 votes
    43 votes 12%
    43 votes - 12% of all votes
  • ベルを付けないと違反であることを知らなかったから 6%, 23 votes
    23 votes 6%
    23 votes - 6% of all votes
  • まだ買っていない* 5%, 18 votes
    18 votes 5%
    18 votes - 5% of all votes
  • ベルがあると違法に歩行者に鳴らしてしまいそうだから* 5%, 18 votes
    18 votes 5%
    18 votes - 5% of all votes
  • 警察が取り締まらないから* 4%, 16 votes
    16 votes 4%
    16 votes - 4% of all votes
  • お金がもったいないから 4%, 15 votes
    15 votes 4%
    15 votes - 4% of all votes
  • 口があるから* 4%, 14 votes
    14 votes 4%
    14 votes - 4% of all votes
Total Votes: 358
Voters: 199
2019年7月30日 - 2019年8月11日
* - added by visitor
Voting is closed

 

このアンケートの選択肢は、大半が私が予め考えておいたものですが、厳しい言い方にはなりますが、全部言い訳ですよね笑。
私も未装着の期間があったので偉そうなことは言えませんが、ぶっちゃけた話、ベルって装着義務があるのに、鳴らしてもいい場所ってほぼありません。
【口があるから】と選択肢を追加していただいた方がいますが、これってある意味では核心を突いている気がします。

 

これも後述しますが、道路交通法54条における【危険回避のためにやむを得ない場合】というのは、ロードバイクでは例えば歩行者が急に車道に飛び出てきた場合などを指します。
その場合、ロードバイクだとフルブレーキを優先するわけで、片手ブレーキングになってでもベルを鳴らしにいく人はいないでしょう。
なので、フルブレーキ&口で【危ない!!】などと叫ぶほうがよっぽど理にかなっているわけです。

 

ベルがあると違法に歩行者に鳴らしてしまいそうだから付けない、という意見は面白いなと思いました。
ただ、厳しい言い方をすると、全部ただの言い訳にすぎませんww
まあ、ベルをつけていて歩行者に鳴らす人と、ベル無装着の人、どっちが紳士的なんでしょうね?

 

警音器(ベル)を付けてない人へ。今後付ける予定はありますか?
  • ベルを付ける予定はない 52%, 93 votes
    93 votes 52%
    93 votes - 52% of all votes
  • 考え中 37%, 66 votes
    66 votes 37%
    66 votes - 37% of all votes
  • ベルを付ける予定 11%, 20 votes
    20 votes 11%
    20 votes - 11% of all votes
Total Votes: 179
2019年7月30日 - 2019年8月11日
Voting is closed

 

まあ、堂々と付けないと宣言される方が多いのもどうかとは思いますが・・・
走行性能に関係ないパーツな上に、法的には使い道がほとんどないパーツということもあるかと思いますので、ここでは【付けないのは違法ですよ】としか言いません。
それ以上はお察しください。
これも難しい問題ですが、法的にも実用上でも鳴らすことはほぼありえないのに、装着義務があるというのもなんだかなぁと思うところは正直あります。

 

ここまでがアンケート結果です。
下二つのアンケート(ベルを付けてない理由など)は後から送れて開催したのと、ベル未装着の人を対象にしたので、あまり回答数が伸びませんでした。
ご回答いただいた方には感謝です。

 

これを踏まえ、ロードバイクとベルの問題について。

ロードバイクとベルの法的な問題

ロードバイクは道路交通法上、軽車両として扱われていますが、道路交通法第54条に、ベルの使用について定義されています。

(警音器の使用等)

第五十四条 車両等(自転車以外の軽車両を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、次の各号に掲げる場合においては、警音器を鳴らさなければならない。

 

一 左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき。

 

二 山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき。

 

2 車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。

このようになっています。
ちなみにベルを取り付けることは道路交通法71条6号⇒都道府県の公安委員会規則で規定されています。

 

つまり、法的にはロードバイクにベルなどの警音器を取り付ける義務があり、ベルの使用方法についても定義されているわけです(一部、都道府県によっては取り付ける義務を規定していないところもありますが)。

 

問題なのは、道路交通法54条に書かれている、

車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。

【危険を防止するためにやむを得ないとき】というのが、いったいどういう状況なのか?ということです。

前にも書きましたが、【やむを得ない】という日本語を調べると、【ほかに手段がなく仕方ない】とあります。
つまり、ベルの使用については、ベルを鳴らこと以外では危険を回避できない、この場合のみ使うことが許されています(標識で鳴らす場合を除く)。

 

ここでケーススタディです。

1、歩道を自転車で走っていて、前にいる歩行者に注意喚起するためにベルを鳴らした

⇒徐行する、停止する、車道を走るなどなど、他にも危険を避けるためにできる手段はたくさんあるので、違法な使い方です。

 

2、車道を逆走してきた自転車に対し、危険を知らせるためにベルを鳴らした

⇒これは非常に難しく、ケースバイケースと言えそうです。
というのも、逆走車と距離があるようなら、左端に寄って停止してすれ違うのを待つという手段もあるわけで、必ずしもベルを鳴らすことだけが唯一の手段とは限りません。

 

3、歩道と車道の区別がある道路で、車道に歩行者が飛び出してきたので、危険を知らせるためにベルを鳴らした

⇒この場合、まずは接触・衝突回避のためのブレーキングが最優先です。
その上で危険を知らせるためにベルを鳴らすことは問題ないかと。
ただし、徐行したり停止したりすれば歩行者との接触が回避できる状況であれば、ベルを鳴らすことが唯一の危険回避の手段だとは限りません。

 

ただし、後から【ベルを鳴らさなくても危険を回避できたでしょ?】と突っ込まれて違反を取られる可能性はないと思っていいです。
急に歩道に飛び出てきたような緊急事態の場合、後からいろいろ言うのはただの結果論です。
その場で、あなたが危険回避のためにベルを鳴らすしかないと決意したなら、それはそれでしょう。
そもそも、警音器の使用制限違反くらいで警察に捕まることはないでしょうし。

 

実際のところ、このように法的に鳴らしてもいい場所はほとんどありません。

 

前にベルについてコメントいただいた方がいるのですが、

歩行者に対してベルを鳴らせないというのもおかしい。こちらも減速するけど、向こうにも気がついて欲しいと思う。双方が注意できれば事故も減るのではないでしょうか。ベルを鳴らさなければ「邪魔、どけっ」なら違反にならないのか?と言いたい。

 

確かに、歩行者も自らの安全を守るためには、気づいて欲しいと思う気持ちもわからなくはないです。
しかし、法的には、その考え自体が自転車側のエゴに過ぎません。
要はスイスイと自転車が走りやすい環境にするために、歩行者に気が付いて欲しいという意味ですよね。

で、【邪魔、どけっ】というのはさすがに人としてないでしょうよ、せめて【すみません、通らせてください】じゃないの?と思って返信したところ、このような返事が来ました。

私の説明・言葉足らずですね。私の住んでいるところは、歩道が広く一部歩行者と自転車が通行できる区域が多いのです。(一応自転車と歩行者が線で区切られています)
そこはカオス状態で自転車もどちらの方向を向いていてもいいですし、歩行者も然りです。当然自転車と人が同方向に進む場合もあります。

法令では「車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。」とありますが、歩行者の後ろについている時、徐行していても歩行者がいきなり自転車の前に飛び出すこともあります。それを防止するためにベルを鳴らすのもNGなのでしょうか。
一方「前方の自転車や歩行者に進路を譲らせるためにベルを鳴らせば、警音器使用制限違反」とあります。
ベルを鳴らすということが「道をゆずらせるため」という意味合いで違反になるのなら、「言葉」にすれば違反にならないでしょ。という意味合いで「邪魔、どけ」とした次第です。(今読み返すとあまりいいたとえではないですね。しかし「人としてアウト」というのは言い過ぎだと思います)

運転者は「歩行者に後ろから自転車が近づいていることを知らせるためベルを鳴らした」と言うでしょうし、歩行者は「自転車が自分に道をゆずらせるために鳴らした(「邪魔だ、どけ」という意味合いで)」と言うでしょう。

さて、この場合はどちらの意味になるのでしょう。そして誰がどのような基準で判断するのでしょう。

このように警音器についての基準があまりにも曖昧でおかしいと私は思います。
以前免許の更新の講習で、教官が「歩行者にクラクションを鳴らしてはいけないとあるが、向こうが気がついていないと思った時は自分の存在を知らせるために鳴らした方がいい」と言っていたのを覚えています。個人の意見だとしても、理論的にそちらの方が危険を回避できる確率が高いのはわかります。

考えてみればヘッドライトも前は遠目にすると眩しい云々とありましたが、最近は推奨されていますね。これってかなり昔から議論されていましたよね。ベルについても同じではないでしょうか。

自転車のモラルを上げると同時に、歩行者のモラルを上げることも、法律を見直すことも必要であると考えられます。
弱いから優先されるということは当然理解できますが「弱さという名の権利の暴走」になってはいけないと思います。

 

この方は法律の概念をよくわかってないようですが、【この場合はどちらの意味になるのでしょう。そして誰がどのような基準で判断するのでしょう。】とか【警音器についての基準があまりにも曖昧でおかしいと私は思います。】というところがまずおかしいわけです。

 

法的には【危険を防止するためにやむを得ない場合】とあるように、やむを得ない、つまりベルを鳴らすこと以外に危険回避の手段がない場合のみだということは、先ほども書いたとおりです。
やむを得ないという言葉の意味をよく考えないから、法律で曖昧だとか、間違った主張になるわけです。

 

法的には、ロードバイクのベル使用については、厳格に基準が定められています。
しかし、問題をさらに複雑にしているのは、日本での自転車の慣習です。

ベル使用の慣習

歩道を走るママチャリを見ればわかるように、慣習的に、歩行者をどかすために自転車のベルは使われています。
そして、それがある意味では日常的に違和感がない状態だったとも言えます。

 

オバサンのママチャリとか、歩道でジリジリジリ!!と連打してきますよね。
残念ながら、それが違反だとは分かってないようです。

 

ついでにですが、新しいロードバイク用のベル、GENTZがクラウドファンディングで登場したときに、あるサイトではロードバイクを追い越すときに鳴らすことを推奨していました。

・交通量の多い通勤など「移動手段」としてロードバイクに乗る
・トレーニングにおいて、人通りのある道を走らざるを得ない
・他のロードレーサーを追い抜かす際に鳴らして接触のリスクを下げる

紳士たる機能美。ロードレーサーのために創られた警音器『GENTZ』【クラウドファンディング※早期割あり】 | 十三峠十三分切り
松木です。   先日の腕時計型LEDウインカー『sig”』に続き、 また面白いアイテムのクラウドファンディングが開始しています。   その名は『GENTZ(ジェンツ)』   「・・・

恐らくこの人は、ロードバイクに乗っていて、前のロードを追い越すときに、声掛けするのがマナーだと思っているのでしょう。
実は私、これ自体マナーだとは思ってなくて、きちんと距離を空けて追い越しすれば接触するわけもありませんし、距離を取らずに追い越ししようとするから接触のリスクが高まるだけだとしか思っていません。
そしてその距離を取れないような道では、追い越ししないのがマナーだと思ってます。

 

しかしながら、このように違法な警音器の使用方法を、堂々と勧める人もいるわけです。
恐らく、この人にとってはこれが慣習なんでしょう。

車に置き換えるとわかりやすいですが、遅い車に追いついて、追い越しするときにクラクション鳴らしてから追い越ししたら、まず間違いなく揉め事になりますよね。
煽り運転と変わりありませんし。
それがなんでロードバイクだと、あたかも紳士的な行為だと思うのかがわかりません。
私自身、後ろの知らない人からいきなり声掛けられたりすると、かなりビックリします。
後ろにロードバイクがいることに気が付いてないこともあるので。

 

ママチャリの話に戻りますが、慣習的に、歩道で歩行者をどかせる道具の1つとして、ベルは使われてきたという事実があります。
しかし、それはただの違反行為の黙認に過ぎず、本来は許されることではありません

 

しかしこのような慣習が元で、残念ながら法を知らない人もいるんだと思います。
先ほど挙げたGENTZにしても、開発者の大道友也氏は、開発の動機として【ながらスマホの歩行者への注意喚起】を挙げています。

ここが開発の出発点だから、その後が全ておかしくなるわけです。
例えば、クラウドファンディングのページで、歩行者に向かって警音器を鳴らしている画像だったり、

安全の為に鳴らすことはもちろんのこと、チームのメンバーとのコミュニケーションツールとしての使用などにも転用可能です。

ベルは卒業。新感覚ロードバイク用ブザー誕生!!
ロードバイク専用のブザータイプの警音器です。ドロップハンドルのエンドキャップ部分に挿入し、押下時のみ音を鳴らすことが可能です。ロードバイクのフォルムを崩すことなく、更にハンドルスペースをすっきりさせることが出来ます。1回の充電で300時間(...

いやいや、ないでしょ。
チーム内でコミュニケーションツールとして警音器を使うとか、意味不明な宣伝までしてしまうわけです。

 

大道氏がベルを付けない理由は、ロードバイクには似合わないからだそうですが、

そんなん言い出したら、ライトだってロードバイクに似合っているとは思わないですけどね。
似合うかどうかという観点で、ライトを付けないで夜に走る人はいないでしょう。
それが安全上の機能部品だからです。

 

大道氏が開発者として法を知らない、調べないという姿勢は全く感心しませんが、これもある意味ではママチャリのベルにおける慣習が関わっていると思っていいでしょう。

 

違法なことであっても、慣習的に許容されてきた、という経緯が、問題をややこしくしているのかもしれません。
ただし、決して許容されてきたわけではなくて、単なる黙認だったり、たまたま現認してないなどの理由がメインでしょう。

 

GENTZ開発者の大道氏は、このように述べています。

GENTZのブランド名は、紳士を意味するGENTLEとBUZZERを合わせて命名しました。
「ロードバイク乗りは紳士たれ」その様な想いから製品名に紳士の意味を取り入れました。紳士たるものルールを守った方がいい。
GENTZを搭載し意識的にルールを守る行為そのものが紳士的行為であると思います。

https://www.gentz-tokyo.com/gentz_brand-concept.html

歩行者への注意喚起のために鳴らすとか(←違反)、チーム内でのコミュニケーションに使う(←違反)とか、明確な違反行為を勧めておいて、自らは紳士を名乗るということがどうも理解できません。
また、どこで知ったのかわかりませんが、大道氏は当サイトにメールしてきて、【謝罪したい】と言ってきました。
こちらでは何に対する謝罪なのか、誰に対すr謝罪なのかわからないので一旦お断りしました。
謝罪するなら自らのサイトでやるべきでは?という話もさせていただきましたが、何に対するのかわからない謝罪文が僅かな期間だけ掲載され、その後は削除されています。

 

しかも、

尚、警音器のご使用は道路交通法第54条(警音器の使用等)に基づき、「危険を防止するためやむを得ない場合においてのみ」ご使用ください。

ロードバイク関連商品の開発・販売|GENTZ
GENTZはロードバイクをより美しい状態で乗り続けたいとの想いで開発されました。ロードバイクは機能性を重視し徹底的に考え抜かれた結果として完成した美しいフォルムです。美しさを保ちつつ警音器を搭載できる方法を考え、ドロップハンドルへの警音器の...

と間違ったことを平気で書いています。
警音器の使用は、道路交通法54条に書いてある通り、【危険を防止するためにやむを得ない場合のみ】だけではありません。
警笛鳴らせの標識がある場所も鳴らす必要があります。

 

うやむやにして終わらせたい姿勢や、違反行為を助長させる宣伝など、私には大道氏が紳士的とは思えないのですが、どうして商品には紳士性を求めるのでしょうか?

自転車の特性

自転車というのは、手でハンドルを持ち、両手でブレーキレバーを操作します。
そしてベルを鳴らすにも、手が必要です。

 

車の場合、ブレーキ操作は足、クラクションは手ですので、ブレーキング+クラクションは可能ですが、ロードバイクを始めとした自転車の場合、ベルを鳴らすような緊急事態のときに、ブレーキングを片手だけにしてまでベルを鳴らしにいくのか?という問題が生じます。

 

突然歩行者が車道に飛び出てきたというケースでも、ロード乗りなら両手でブレーキングを優先するはずです。
ブレーキングを片手にしてまで、ベルを鳴らしにいく人はほぼいないでしょう。(距離がある場合は除く)

 

標識で【警音器鳴らせ】が指示されている場合でも、そういう標識がある場所は見通しが悪い峠道などです。
わざわざ片手運転にしてまで、ベルを鳴らしにいくローディがいるとは正直思えません。
両手でしっかりハンドル操作してないと危ない場面ですし、道路交通法上でも

(安全運転の義務)

第七十条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

このような規定があるわけで、峠道で片手運転になるリスクを犯してまでベルを鳴らさないといけないというわけでもありません。

このように、法律上でも、実務上でも、ロードバイクではベルを鳴らせる場所はほとんどないのが現状です。
ママチャリのオバサンとかは歩道でジリジリと鳴らしまくっている人もいますが、歩行者をどかすためにほぼ停止みたいな状態だからできるわけで(←もちろん違反ですが)、ロードバイクのように安定性も悪くスピードも出ている乗り物で、危険を犯してまでベルを鳴らしにいく必然性もありません。

 

自転車のベルについてはここが大きな矛盾だと思ってまして、危険を回避するためにやむを得ないような場合には、まずはブレーキングすると思います。
手は2本しかないので、左右のブレーキレバーを握ったらそれ以上のことはできません。
さらにベルを鳴らすということが不可能なので、事実上は鳴らせる場面なんてないに等しいわけです。

 

でも、ベルの装着義務はあります。
自転車のようにブレーキ操作を手で行う乗り物においては、事実上ベルって使い道がないんですね。

だからといって付けないのも違う

正直なところで言いますと、今回のアンケートにて、ベルを付けている人が付けてない人よりも多いという結果は、意外でした。
もちろん、当サイトのアンケート結果が世の中全てを表わしているわけでもありませんが、よく言われていることとしては、【ロード乗りのほとんどはベルを付けてない】だと思っていたからです。
事実、GENTZの開発者、大道氏もそのように述べていますし、大道氏は既存のベルはカッコ悪いから付けないそうですが・・・

 

法的には付けてないと違反、けど実際には鳴らしてもいい場所なんてほとんどない、さらに緊急時はベル鳴らすよりも両手でブレーキングを優先するでしょ?ということになってしまうのですが、それでも付けてないと違反なのが警音器(ベル)です。
レース志向の人でも、公道を走るときは付けている人もいます。
前に何処かのブログで見たのですが、付ける場所がなくてシートポストにつけているのを見たことがありますが・・・

 

安くてもいいので、付けましょう。

 

そもそもですが、両手はブレーキングのために使うロードバイクにおいて、ベルを装着するという概念がおかしい気がしています。
前に、【口で鳴らせるホイッスルのほうが、まだ理にかなっている】と書いたのですが、あれは半分冗談ですが、半分ホンキです。
まあ、ロードバイクとしての呼吸が制限されてしまいますが、単に警音器を使いやすくという意味では、手以外で操作できるものじゃないと、意味がないでしょう。
ただし、法令上は車両に装備せよということになっているので、ホイッスルでは車両に装備はしてないですよね笑。

 

鳴らせる場面はないのに、なぜベルを付けるかというと、そういう法律だからです。
だからこそ、ベルなんて安物でもいいです。
あるという事実が大切。

 

今回のアンケートで思ったのですが、何度も繰り返しますが、ロードバイクに乗っている以上、警音器を鳴らせる場所は法的にも実務的にも、ほぼ無いと思っていいでしょう。
実務的にというのは、ハンドルから片手離してでも鳴らしに行かないといけない場面、言い換えるならブレーキングよりもベルを鳴らすほうが優先する場面自体が、ほとんどないからです。

 

そうなった場合、【それなら付けてなくてもよくね?】と考える人がいてもおかしくはありません。
実際のところ、私も走行中にベルを落下させて破壊して以降、しばらくの間ベルを装着してなかった時期があります。

 

ただ、法的にはベルを装着することが義務着けられているわけで、ベルを装着しながらも鳴らさないというのが本当の紳士なのかもしれません。
まあ、紳士というよりも、それが当たり前、ノーマルな状態なんでしょうけど。

 

無装着の人(=違反)と、装着はしているけど歩行者に向けて鳴らす人(=違反)、どっちがマシなんでしょうかね。
歩行者に鳴らすような偽紳士よりは、無装着のほうが他人に迷惑かけないという意味ではまだマシかもしれませんが、それを言い訳にして付けないのも紳士とは言えません。
まあ、紳士なんて追い求めてない人も多いと思いますが。

 

私が使っているのは、ワイヤーでも取り付け可能なGEAROOPのベルですが、

ハンドル周りがサイコンやライトでゴッチャゴチャしている人にはいいかもしれませんが、これ単品で買うと送料などもあって結構高くつきます。
http://roadbike-navi.xyz/archives/8617

 

GEAROOPはサイクリングエクスプレスが代理店なので、事実上サイクリングエクスプレスでしか買えません。
なので仲間内でまとめて買うか、他のパーツを買うついでで買うなど工夫しないと、ベル+送料でそこそこ高くつきます。

 

gearoop Circle Clamp Bell サークルクランプベル- CCB-RBK

 

このベルはいろんなところに付けられます。
例えばSTIのカバーにも取り付け可能です。

ただ、先ほども書いたように、このベル単品で買うと送料問題が勃発します。
なのでアマゾンとかで1000円以下のものもありますし、

これなら、恐らくはシートポストにも付くでしょうし。
ハンドル周りが混雑しているなら、シートポストでも構いません。
せっかくシートポストに付けるなら、金色のほうがゴールデンボール感があっていいですねw

 

GENTZは予定小売価格が5000円だそうですが、事実上使い道がないパーツに5000円出すのは凄いなぁと思って見てました。
事実上使い道がないというのは、先ほども書いたように、法律上はベルを装着しないといけなくても、法律上ベルを鳴らしていい場所はほとんどありませんし、両手でブレーキ操作するロードバイクでベルを正しく鳴らすには、もう一本手がないと無理だからです。
さすがに第3の足では鳴らせませんし・・・
クラウドファンディングだと一番安いと3500円でしたが、使い道がないパーツですからね・・・

 

あとGENTZを買った人は、大道氏のように歩行者をどかすため、歩行者に注意喚起を促すという間違った名目のために使わないよう、気をつけてください。
法的には装着義務があっても、事実上使う場面がないというのがロードバイクにおけるベルの実態です。

 

真逆ですが、コ〇ドームは法的には装着義務はありませんが、事実上使わないといけない場面が多いのが実情です。
穴を開けたり、間違った使い方をすれば効果はありません。
法的に義務ではなくても、使うときは正しく使いましょう。

 

最後のは冗談ですが、今回のベル問題、いろんなことを考えさせられました。
メーカーレベルでも、法律も知らずに違反行為を堂々と勧める人がいること。
そこそこ大きなサイトでも、違反行為を堂々と勧める人がいること。

 

キャノンデールのCAAD13のPVでもそうですが、違反行為を堂々と勧めるような宣伝をするのは、道義に反するのではないでしょうか?
少しずつ、ロードバイクのマナーやモラルが向上しているのだと思っていましたが、メーカーや大手サイトがこのような宣伝をすることについては、本当に残念ですし、それについておかしいと思う人がメーカー内にいなかったのだろうかと悲しくなります。

 

ちなみに大手の自転車系ポータルサイトでも、あるサイトでは歩行者に注意喚起している画像は載せていませんでした。
プレスリリースで回った画像のようですが、そのサイトがどのような判断で、歩行者に向けてGENTZを鳴らしている画像を載せなかったのかはわかりません。
個人的には、そのサイトの編集部のほうで【この画像はマズイだろ】ということで載せなかったのだろうと信じています。

私自身、自分を紳士だと思ったことはありませんし、むしろ偽紳士、偽善者の部類の人間だろうと自覚しています。
なので自らを紳士だなんて、口が裂けても言いません。
紳士を名乗るなら、まずは自分自身からなんとかしたほうがいいのではないでしょうか?

 

いわゆるカウベルについて

時々、ロードバイクにカウベルなどを付けて、歩行者などへの注意喚起として使っている人を見かけます。
ロードバイクに付けているというより、バックパックなどに付けているんですかね?

 

カウベルについてですが、個人的にはかなりグレーゾーンだと思ってます。
意図的に鳴らしているわけではなくて、勝手に鳴っているんだから警音器の使用制限違反に当たらない、そもそも警音器とは認められない、というのが建前上の話だと思います。
それはそれなんですが、サイクリングロード等で、カウベルを付けているからといって歩行者のすぐ横を減速しないで走りぬける人もいるわけで、それは違うんじゃね?と。

 

カウベルのグレーゾーン性については答えは出ないでしょうから置いといて、それとは別に歩行者のすぐ近くを抜けるときは、減速くらいしましょうよと思うわけです。

 

そもそも、歩行者が牛とか熊とか動物扱いされているようで、個人的には好きになれませんが・・・

 

カウベル付けるのがマナーだと思っている人もいるかもしれませんが、本当のマナーは減速するほうです。
そこを勘違いしないのであれば、カウベルを付けることは悪くはないのかもしれません。

 

今回もたくさんのご回答、ありがとうございました。
アンケート依頼はメールにてお願いいたします。




コメント

  1. MMPA より:

    こんばんは。
    ベルをつけない理由は様々あると思いますが、私が初めてロードバイクを某大型量販店で買いましたが、ベルに限らず保安部品の付属についてはこちらが聞くまで説明がありませんでした。キャノンデールの場合ですが、前後反射板のみでベルは付属していません。お店からもベルをつけてください等のアナウンスは有りませんでした。着ける着けないは自己責任の範疇だと思っていますが、ベルつけなきゃ売らないとか、受け取り書類の中に項目を入れて説明するとかある程度強制力があってもいいのではと思いました。法的に必要な部品ですし、車なんかでは保安部品が無ければ車検通らないわけです。最初に付けてないとそのままになっちゃうってのもあるんじゃないかと思います。
    あとは、メーカーがその自転車に合ったベルとか取付場所を作ってくれたらカッコよく納まるしいいんじゃないかと思います。キャノンデールなんか本気出したら面白いことやってくれる気がしますが。
    長々と失礼しました。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      恐らくですが、すでにベルを持っている可能性も考慮している・・・と言いたいところなのですが、ベル自体を使うことが実質的にないため、付けなくてもいいという風潮はあるのだろうと思います。
      ベルが付属するのは、正直ほぼ無いと思います。
      これもよく言えば、すでに持っている可能性も考慮しているのかもしれませんが、実態は恐らく違う・・・かもしれません。

  2. しまなみ最高 より:

    「法的には厳格に定められている」
    「現実で法は厳密に守るべきだ」

    この2つには隔たりがあるという事だと思います。
    元々日本では「とりあえずルールを作っておくけど、現場でよしなにする。問題があれば裁判で判例を出し、国会でルールの変更を行う」という運用ですし。
    車道を自転車は原則走らなければいけないという法も、特殊な時を除くと「やむを得ない」時に歩道を走ってよいという文言になってます。
    ですが、実際には「それ以外に安全に通行できないのだから歩道を走る」という事はほぼあり得ないでしょう。
    徐行すればいいじゃないか、危なくなったら止まればいいじゃないか、全て同じ事が言えます。
    でも、車も自転車も歩行者も全員が安全に交通する為にお互い譲り合った結果、ママチャリが歩道を走ったりしている。
    ママチャリで35キロオーバーで走れる、某Youtuberみたいなのは一般人ではありませんからね(笑)

    では翻って、ロードバイクはどうなのよ?というと、これを一般人が想像する「免許なしで小学生くらいから乗ってる自転車」というカテゴリーに入れるのが間違いなんだと思います。(法的な話は置いておいて)
    メタボ気味のオッサンですら原付と同じくらいの巡航速度を出せる車なのだから、ママチャリの感覚から脱却してより厳格に順法意識と安全意識を持たなければいけません。
    感覚的には、軽二輪レベルの感覚を持つのが良いように思います。(原付は逆にママチャリ感覚の人が結構いるので…)
    なので、そもそも「歩道を走っていて警音器を鳴らす」なんて事は法律論ではなくても論外だと思います。
    ただ、より法律を理解したうえで、それでもあえて「皆が安全に交通できるように」警音器を使う人がいるかもしれない事は、私は理解してあげたいなと思います。
    自動車のサンキューハザードやクラクションでの挨拶といった、慣習のように。

    なお私は、ロードバイクで警音器を使った事は今まで一度たりとありません。
    なので、悪名高きGENTZを付けてます(笑)
    県条例で付けなきゃいけないけど使わない物を、ハンドルやサイコンマウントにぶら下げておきたくないんですもの。

    その代わりに、声掛けはします。
    前を走っているローディの横を抜く時に、「すみません、横通ります」
    逆に抜かれた時に声掛けしていただいたら「はい」「分かりました」
    いわば、挨拶のようなものです。それでお互いに気持ちよく安全に交通できるんですから、やらない手はありません。

    声掛けを恥ずかしいって思う人がいる(というより多数?)なのも理解はするんですけどね。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      「声」なんですが、一部判例では「警音器鳴らせなくても声で代用できるじゃないか」と指摘されてまして、個人的にはむしろ声の方が有益かと思います。
      Gentzについてはかなり音が小さいと聞きますが、要は装備義務を果たすだけの意味合いとも言えますし、実用上は声なんですよね。

      https://roadbike-navi.xyz/archives/30941/

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