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スピード系クロスバイク???

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当ブログではクロスバイクに関することも時々扱っていますが、【スピード系クロスバイクが欲しいけど何がいいですか?】という質問も時々寄せられます。




そもそも、スピード系クロスバイクって何だろうというところから話をしていきたいと思います。

スピード系クロスバイク??

クロスバイクは、元々はオフロードとオンロード(舗装路)を両方走れるようにした【クロスオーバーバイク】という発想が起源とされています。
そのため、フロントにサスペンションを搭載していたり、フレーム自体もオフロードの衝撃に耐えられるように頑丈なものが昔は多かったのです。

ところが、クロスバイクでオフロードを走るという場面もほぼなくなり、時代の流れとともにオフロードの走破性を必要としなくなってきました。
その結果、オンロード(舗装路)に特化し、オフロードを走ることができないクロスバイクがたくさん誕生する結果となりました。

こういう流れから、
・フロントサスペンション付き⇒MTB寄りのクロスバイク
・フロントサスペンション無し⇒ロード寄りのクロスバイク(スピード系)

という表現をされていた時代もありました。



時代とともに、サスペンション付きクロスバイクはほとんどなくなった

ところがです。
世の中のニーズとともに、フロントサスペンション付きのクロスバイクはほとんどのメーカーがラインアップから消しています。
一部のメーカーではまだフロントサスペンション付きのクロスバイクを販売していますが、多くのメーカーはフロントサスペンション付きのクロスバイクの販売を止めたり、ラインアップには存在するけど自転車屋ではほとんど見かけないという状態になっているのが現状です。

これには、フロントサスペンションによる事故が発生したことも関係していると思います。
フロントサスペンションが経年劣化で中のバネが破断し、走行中にサスがすっぽ抜けてフォークが分離し、顔面から着地し頚髄マヒで一生首から下が動かなくなったという事例がありました。
どうしてもクロスバイクには廉価なサスペンションを付けていたため、構造的に脆かったり、ユーザーも定期点検をおろそかにしていたということがあります。

このような流れから、近年販売されているクロスバイクのほとんどはフロントサスペンション無しです。

フロントサスペンションがなくても、スピード系とかMTB寄りなどの分類が

クロスバイク専門に扱っているサイトは多いですが、フロントサスペンション無しのクロスバイク全盛の今でも、スピード系(ロード寄り)とかMTB寄りなどの表記が多々見られます

これはいったい、どういう意味なのでしょうか?

いくつかのサイトをチェックした限りでは、単純にタイヤ幅によってスピード系とかMTB系などと分類しているような、残念なサイトも見かけます
タイヤ幅なんて、購入後にある程度は変更可能です。
クロスバイクのタイヤ幅は、細い車種で28C、太い車種で35Cあたりが多いです。
標準装備のタイヤが35Cであっても、基本的には28Cに交換することは可能です。
なので初期装備のタイヤ幅でスピード系とか分類すること自体がナンセンスに感じます。

あと、よく見られるのはリアエンド幅の問題です。
ロードバイクのリアエンド幅は130mmで、マウンテンバイクのリアエンド幅は135mmです。
クロスバイクのリアエンド幅は130mmの車種と、135mmの車種があり、130mmの車種にはロードバイクのホイールが付けられるため、それだけで【スピード系】と表記してある場合もありますが、これには相当疑問があります。

リアエンド幅135mmのクロスバイクでも、MTBハブにロード用リムで手組ホイールを組めば軽くていいホイールを搭載できますし、工夫次第ではロードバイクのホイールを付けられなくはありませんし。

ロードコンポがついていることでスピード系クロスと書いてあるのもありますが、コンポの違いでスピードに差が出るわけではありません。
ロードコンポだからスピードが出て、MTBコンポだからスピードが出ないというのはありえません。
MTBコンポだと、フロントの最大歯数が48Tなので、ロードコンポの50Tとか53Tよりも軽いギアになってしまうということは理屈の上ではあり得ますが、クロスバイクの一番重いギア48×11Tでは、本気で回せば60キロ近く出るはずです。
でも世の中の99%以上の人は、クロスバイクで60キロなんて出せません。
つまり、48Tが50Tとかになっても、そもそも使いこなせないほど重いギアなので関係ないと言っていいでしょう。

現代のスピード系クロスバイク

いろいろ考察していくと、現代のクロスバイクを分類するならば、以下のようにするのが正解かなと考えています。

・スピード系⇒フラットバーロード
・それ以外⇒クロスバイク

というのも、スピードが出やすいかどうかは、あくまでもフレームに依存します
ロードバイクのフレームとクロスバイクのフレームの大きな違いですが、ホイールベースの違いです。
ホイールベースというのは前後の車輪の距離ですが、ロードフレームはホイールベースが短く、クロスのフレームはホイールベースが長いのです。
これの違いが最も走りに影響します。
ホイールベースが短いと加速性が良くなりますが、低速安定性が悪くなります。
逆にホイールベースが長いクロスバイクは、低速安定性が高いものの、加速性はフラットバーロードに劣ります。
これらはあくまで【フレーム基準】であって、コンポが何であろうと関係ありません。

タイヤ幅は上にも書いたように交換可能ですから関係ありません。

一つ注意事項としては、ロードコンポが付いている=フラットバーロードではないということです。
メーカーがフラットバーロードと書いていても、実態はクロスバイクのフレームにロードコンポを載せただけの車種も多々あります。
例えばですが、ジャイアントのRX1はロードコンポを積んでいますが、フラットバーロードではありません。
ホイールベースも長めで(クロスバイクの中では短いほうですが)、フレーム自体はクロスバイクと言っていいでしょう。

なのでスピード系クロスバイクが欲しいならば、フラットバーロードを買うべきです
私がパッと思いついた限りでは、フラットバーロードと呼べるフレームは(完全俺基準)
・ビアンキ ヴィアニローネフラットバー、インプルーソフラットバー
・スコット SPEEDSTAR FB
・キャノンデール CAAD8フラットバー
・ルイガノ LGS-RSR(1~3)、RSR4についてはクロスバイクのフレーム
・トレックのFX S5,FX S6(ただしディスクブレーキです)

思いついた限りではこのあたりだけです。
逆に、例えばビアンキのROMAシリーズは、クロスバイクのフレームにロードコンポを載せただけですし、ジャイアントのRX1についても同様にクロスバイクのフレームにロードコンポを載せただけと考えます。
トレックのFX S4についても、クロスバイクのフレームにロードコンポを載せただけと考えます。

決して誤解しないでほしいのは、クロスバイクにロードコンポを載せたものを否定するわけではありません。
しかしながら、【スピード系クロス】というものを求めるならば、コンポがロードコンポであるかどうかよりも、フレームのジオメトリを見てスピードが出しやすそうかを判断すべきと考えます。

ジオメトリというのは、以下のような表です。

ここの【チェーンステイ長】とか【リアセンター】などと書かれているところが、420mm以下ならばロード寄りのフレームと言えますし、420mmより長ければ低速安定性重視のクロスバイクのフレームと考えていいでしょう。
ここの長さと加速性は、かなり関係します。

最近はフレームのアルミ素材にこだわったクロスバイクなどもありますし、そういう車種は【上位アルミ素材を使用して加速性がいい】などと宣伝していたりしますが、アルミ素材の違いよりもフレームのジオメトリの違いのほうがよっぽど走りには大きく関係します。

[お店で受取り専用][ルイガノ]2017 LGS-RSR2 クロスバイク

※クロスバイクもフラットバーロードも、明確な定義はありません。なので明らかなクロスバイクでもメーカーが【フラットバーロード】と書いている場合もありますが、当サイトではフレーム基準でクロスバイクとフラットバーロードを分けます。

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