シリーズ【ケイデンス90理論の崩壊】ですが、



読者様よりご意見いただきました。

それからアームストロングのケイデンス走法がいいとかもあって、プロでも登りで32Tのスプロケとか入れているわけで、これはケイデンスを上げようとしている証拠なのではないでしょうか?
Contents
最近のスプロケ
シマノのスプロケですが、デュラエースだけは最も軽いギアがあるスプロケでも11-30Tです。
それもあり、デュラエースのリアディレーラーについては、ロングケージのものがありません。
アルテグラ以下だと、ロー34Tのスプロケがありますね。
プロ選手でも、登りで32Tを使いたい選手のバイクは、リアディレーラーだけアルテとかになっている聞きます。
むかしは23Tでも軽いギアだった時代もあるようですが、この時代については、そもそも今のように11速ではなく、それこそ6速とか7速とかそんな世界です。
そんな時代にロー32Tのスプロケなんて作れば、ギアが飛び飛びすぎて使いづらかったのだろうということもあるので、単純に今のワイドギアと比較するのは無理があるかなと思います。
もし6速の時代に、11-32Tなんてスプロケを使ったら、
11-14-18-21-26-32
とかこんな感じになるのでしょうか?
あり得ないレベルで使いづらそうですよね。
ワイドギアとケイデンス
プロ選手については、登りについては一昔前よりはケイデンス重視といっていいでしょう。
一昔前とは、それこそ6速とかの時代です。
デュラエースも、1980年代は6速だったようです。
それから、アームストロングの登りでのケイデンスを上げる走り方もそうでしょうし、単純に変速数が増えたことも関係しているのかと。
で、ここまで挙げた記事なのですが、



今のところですが、プロ選手がケイデンスを上げることの是非ではなくて、そういうケイデンスを上げる走り方がアマチュアでも有効なのか?というところがポイントになっています。
プロ選手とは能力的にも違うわけで、アマチュアサイクリストのケイデンスは、プロを真似ることがどうなのか?というところを検証しています。
アマチュアであっても、プロを目指す人はちょっと当てはまらないのかと。
今のところ、挙げた実験結果では、アマチュアサイクリストはケイデンス90は効率的ではない、という結果が出ています。
ただし前の記事でも書いたように、それが絶対的なのかについては検証出来ていません。
いろいろと参考資料的なものをコメントなどで書いて下さった方もいるのですが、引用元が不明な文章でしたので、大変申し訳ありませんが書くことができません(著作権法上の問題)。
シマノコンポについてですが、デュラエースについてはプロ向けのスペックとも言えます。
そのデュラエースについては、ロー30Tまでしかありません。
アルテグラ以下で34Tスプロケがあるのは、これはプロ選手の登りでのケイデンスを上げた走り方ということもあるのかもしれませんが、単に一般サイクリスト、アマチュアサイクリストが登りやすく、という意味なのかもしれません。
サイクリストの層も広がっているわけで、いろんな楽しみ方が増え、レース志向ではないサイクリストのほうがむしろ多いでしょう。
そういう多様性を出すための34Tなのではないかと思うのですが、真相はよくわかりません。
今のところ、いろんなデータを見る限り、
低~中負荷のサイクリングで比較的高ケイデンスを選択するというのは無駄が多く、長距離では危険にもなり得る
90以上のケイデンスはプロのサイクリストには有利ですが、レクリエーションのサイクリスト(アマチュアという意味)には効率が悪い
このような結論に至っている論文があります。
勘違いしないでほしいのは、あくまでも低負荷~中負荷のサイクリングだったり、レクリエーションのサイクリングでのケイデンスの話です。
レースでの話ではありません。
昔のように、42-23Tみたいなギアで、一般サイクリストが登れるかというと無理でしょう。
どんどんローギアが増えているのは、確かにケイデンスを上げる登り方が1つのブームになっているという事情もあるでしょうし、それと同時に【単に変速段数が増えて、34Tでもつながりがそれほど悪くない】という事情もあるのではないでしょうか?
ちなみに、10速デュラエース(7900)時代の一番軽いギアは28T(11-28)で、
10速アルテグラ(6700)時代は、最も軽いローギアは30T(12-30T)でした。
私が最初に買ったアルミロードは、10速105(5700)がついてましたが、付いてきたスプロケは12-25Tでした。
2020年モデルから消えてしまった、ビアンキのインプルソです。
2019モデルのIMPULSO 105なんて、付いてくるスプロケが11-32Tですからね。
こういうのも時代の流れだなぁと思います。
私の時のインプルソのリアディレーラー、RD-5700なんて、対応するスプロケが28Tまででしたし。
SSもGSも同じく28Tまでで、なんでSSとGSがあるのかというと、GSはフロントトリプル用だったわけですね。
ちなみにRD-5700には実は三種類あり、RD-5700、RD-5700A、RD-5701とあり、それぞれにSSとGSがありました。
最終的に5701ではロー30Tまで対応になりましたが、数年前でもローギア30Tでもかなり軽いギアだったわけです。
5700系、7900系はアームストロング全盛期よりも後ですが、この時代でもロー28Tとか30Tが最小だったわけで、32Tとか34Tが増えてきたのは、11速化で違和感なく作れるようになった影響もあるのではないかと。
ただし、なぜかクラリス8速でも11-34Tがあるので、8速で34Tはどうかと思いますが、これもケイデンス云々というよりも、乗る層の拡大に伴う需要なのかもしれません。
通勤通学でしか使わない層も増えてますし。
既に話は思いっきり脱線してますが、個人的にはロードバイクで32Tとか34Tについては、どうなんですかね?
いくら登り用ギアとはいえ、心拍上がりすぎて効率悪そうな・・・
何年か前にロングライドイベントに出た時に思ったのですが、登りですごくつらそうな顔していても、ずっとシッティングから変えない人が多かったのが印象的でして、休むダンシングとか入れたほうがはるかにラクだと思うのですが・・・
軽いギアがあるからずっとシッティングになってしまい、ダンシングが苦手なサイクリストも多いのではないでしょうか?
そういう意味も込めて、軽すぎるギアって頭を使わなくなると思っているので、あまりオススメしていません。
11速なら11-28Tあたりが使い勝手がいいのかと。
私も登りはさほど得意ではありませんが、ずっとシッティングだとつらくないですか?
シッティングでつらい時に、ダンシングで使う筋肉変えて休ませて、またシッティングに戻るみたいな感じじゃないと私は持たないのですが・・・
で、最初の質問に戻ります。

それからアームストロングのケイデンス走法がいいとかもあって、プロでも登りで32Tのスプロケとか入れているわけで、これはケイデンスを上げようとしている証拠なのではないでしょうか?

特にプロ選手の登りについてはそうでしょう。
このシリーズですが、あくまでもアマチュアサイクリストがプロ選手のケイデンスを真似ることが効率的なのか?というところが本筋です。
今のところ、プロ選手レベルでケイデンスを上げることはアマチュアには効率的ではないというデータが多い印象です。
もう少しいろいろ調べて、シリーズを完結させる予定です。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
8速のclarisに、CS-HG31 8S ECSHGという11-13-15-17-20-23-26-34のスプロケットを使っているマシンを所有しています。
コンパクトクランクでインナー34Tなので、一番軽いギアだとギア比1になります。
普段はまず使わないですが、20%を超えるような激坂では心の支えになります。
平坦では当然使いづらいです…
コメントありがとうございます。
8速の場合、34T使うとほかが犠牲になりますよね。
もはや仕方ないところですが、単にギア比1を達成したいだけなら、スギノなどのクランクでインナーを30Tにするという方法もあるようですよ。
高はしです。
ケイデンス、とても興味深く読ませたいただいてます。私は、…よくわかりません。若い頃(まだ7sの時代)はけっこうくるくる回してて「ボクはパワーないから回転だね」なんて思ってたのですか、ホント久しぶりに再開したら、80だってごく軽負荷でないと維持が辛い。いろんな筋肉のしきい値をクリアしたうえでの、ケイデンスなのかな、と感じています。
蔵王の草レースに、平場のスプリントで有名だった選手が、38-25をつけてきて、トンでもない勢いで回してたのを思い出しました。
コメントありがとうございます。
極論すれば、ケイデンスについては人それぞれなのかな、という思いもあるのですが、どうもプロレベルとアマチュアでは分けて考えたほうが良さそうです。