【続編6】ケイデンス90理論の崩壊。実際に試してみた方からメール頂きました。

ケイデンス理論90の崩壊シリーズですが、

ケイデンス90理論の崩壊。ロードバイクで目指すべきケイデンスは一体どれくらい?

【続編2】ケイデンス90理論の崩壊。ケイデンスは低いほうが乳酸は溜まらない??

【続編3】ケイデンス90理論の崩壊。読者様よりご意見いただきました。

【続編4】ケイデンス90理論の崩壊。ワイドギアはケイデンス重視?

【続編5】ケイデンス90理論の崩壊。ロードバイクの科学を読みまして。

実際にケイデンスを下げてみたという方からメール頂きました。

ケイデンス70くらいで

ケイデンスの記事を読んで、実際にケイデンスを下げてみたという方からメール頂きました。

読者様
読者様
いつもケイデンス90前後で、時速32キロくらいで巡航してます。
ケイデンスを下げたほうが快適だとあったので、同じ巡航速度でケイデンス65くらいにしてみたのですが、慣れてないからなのかもしれませんが、明らかに足が重くなるのが早く、どうも快適とは言えない感じがします。
そんなこともあって早々にギアを下げてケイデンスを上げて元通りにしたのですが、こっちのほうが楽に長距離走れる感じがします。

これとほぼ同じようなご意見は、数名の方から頂きました。
今回は特にデータなどを伴う話ではありませんが、あくまでも体感上の話になります。

ケイデンス記事の意味ですが

これは続編5で取り上げた、ロードバイクの科学という書籍での話ですが、

【続編5】ケイデンス90理論の崩壊。ロードバイクの科学を読みまして。

この書籍の中ではいくつかグラフが出てくるのですが、時速33キロでの心拍データを示していて、その上で

低負荷(低速)のときはどうでしょうか?この場合は60~70rpmくらいが快適といえます

このように、低速時での話となっています。
この本の筆者が普段どれくらいの速度で巡航しているのかわかりませんが、33キロを低速と表現しているのが1つのポイントなのかなと。

時速40キロで巡航している人からしたら、時速33キロは低速・低負荷です。
ところが普段時速33キロ程度で巡航している人にしたら、33キロは低速ではなく、中程度と言えるのかなと。

時速40キロで巡航している人からしたら、時速33キロは82.5%です。
時速33キロで巡航している人から見て、82.5%は約27キロですので、どちらにせよ普段よりも巡航速度を抑えた低負荷の状態、低速の状態での話なのかなと。

で、実は昨日、私自身もケイデンス65位まで落として普段通りの巡航速度、だいたい33キロくらいで走っていたのですが、そこまでケイデンスが落ちると体感的には効率が悪く、心拍と筋負荷のバランスで言うならば、間違いなく筋負荷に偏っている感じがしました。

GCNの動画でのデータですが、以下のような拘束条件下でのデータです。

テスト1  ケイデンス 100rpm
テスト2  ケイデンス 90rpm(任意のケイデンス)
テスト3  ケイデンス 60rpm

これらを、以下の条件で固定して計測しているようです。
・時間   10分間
・斜度   6%
・速度   20キロ

結果がこちら。

ケイデンス 心拍 酸素摂取量 乳酸
テスト1 100rpm 177bpm 49mkg 2.8mmol
テスト2 90rpm 172bpm 50mkg 1.6mmol
テスト3 60rpm 172bpm 50mkg 1.3mmol

有意な差が出ているのは乳酸値で、ケイデンス100のときと、ケイデンス60の時では倍以上の差が出ています。
ケイデンス60とケイデンス100の時では、1.3と1.6なので約2割増しというところです。

で、乳酸値というものをどのように考えるのかが一番の問題でして、昔の常識で言うと、

乳酸というのは疲労物質で、貯まると筋肉痛の原因になる

これが昔の常識でしたが、今は完全に否定されています。
今の常識であと、乳酸値の上昇=糖をたくさん使った証拠=運動強度が高い、ということで、しかも乳酸自体はエネルギー源として利用されるというのが常識です。

かなり長い動画ですが、東大教授が詳しく講義しているのがこちらです。

乳酸濃度により、長距離走でのペース配分に役立つと言っています。
乳酸濃度を測定することで、ある程度の運動強度の指標になっているので、乳酸濃度の測定と自転車でのパワーメーターでの数値を見ていくと役立つとも言っています。
(58分くらいからです)

ただGCNの動画でやっていることは、短い時間でのデータでしたありませんし、これが示すものは、ケイデンスが低いからいい!という安易な話ではなく、単にこの条件下でテストしたら、ケイデンス60のほうが乳酸値が低かったという話だけです。
ただし乳酸値が低いほうが、まだ運動強度的には低く余裕があるという見方につながるのかなと。

この動画、なかなか専門的に説明されていますが、生理学とか興味がある人は興味深く見れると思います。
ハーフマラソンとマラソンは全く別の競技だとか、糖の利用を抑える、糖を貯蔵するなど、感覚的に言われていることが説明されています。

自分でもいろいろ試しているのですが

私自身の感覚で言っても、ケイデンス60-70まで下げると、どうもしっくりこない感はあります。
昨日はあえて、ケイデンスメーターをほぼ見ないで、自分が走っていて快適だと思うところを維持して、維持している最中に速度とケイデンスを見たのですが、時速33キロくらいでケイデンスはジャスト90を指してました。

最近走っている感じですが、平坦でケイデンスが80より下になると、自分自身は筋肉が疲れる感が強いです。
ケイデンス下げれば、同じ速度を維持するにはギアを上げるわけですし。

いろいろと試した結果として、何ら科学的ではない話ですが、体感的にどうなのかという話だけでいうならば、どうもケイデンス60とか70まで下がると効率が悪いというか、疲れるだけな感じがするので、私自身は実は記事で書いた内容というのはあまり納得しているわけでもありません。
ただ、いろいろと試すということには意味があると思っているので、自分の中での固定観念を一度取り払うという意味でいろんなケイデンスで走ったりしましたが、どうもしっくりこない感のほうが強かったのも事実です。

どこかの政党のように

管理人
管理人
ケイデンス90をぶっ壊す!

などと過激なことを言うつもりもありませんが、もしかしたら新しい発見がある可能性もありますし、一度ケイデンスを下げる走り方も試してみて頂ければと思っています。

東大教授の動画ですが、パワーメーターと乳酸値測定を組み合わせれば、

これ以上踏むと、乳酸値が激的に増えるというライン

これが分かるようになる可能性はあります。
糖の利用を促進するラインとも言えますし、それを知っていれば脚が売り切れになるラインも分かるわけで、実験環境がある人なら自分のラインがわかりますので面白そうかなと思いますが、なかなか出来る環境なんてないですし。

気になる人は、どこかの大学の研究室とかに、実験参加できないかと聞いてみてもいいのかもしれません。