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シマノWH-RS700-C30-TLのリム構造について調べてみた。C24-TLのような大惨事は起こりえるのか?

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某ラボにて、7900-C24-TLの構造的欠陥が指摘されています。
確かに、あの構造ではいつかアルミリムとカーボンラミネートの剥離が起こり爆死するのは誰の目にも明らかです。

 

R9100以降、デュラホイール、つまりアルミとカーボンのハイブリッドリムにはチューブレスがありません。
ですが、リムがデュラ相当とされるRS700さんがいるわけで、気になってリム構造を調べてみました。

C24-TL構造のおさらい

デュラグレードのアルミカーボンコンポジットリムの場合ですが、チューブレスリムではリムテープ不要の構造になってます。
なので図のように、リムの内側部分にスポークが付くようになってますが、スポークを受ける部分がアルミリムとカーボンラミネートに挟まれて接着しているだけの構造です。
なのでスポークテンションによって強く牽引されれば、カーボンラミネートを破壊してスポークがすっぽ抜けてしまいますね。

 

クリンチャーリムではニップルホールが開いている構造なので、リム構造が異なります。

 

この構造については某ラボさんが指摘するまで全く知りませんでしたが、カーボンラミネートが剥がれた事例は見たことがあります。
あと、C50だけはカーボンラミネートではなく、カーボンフード構造ですが、カーボンフードが剥がれた事例も見たことがあります。

WH-RS700-C30-TLは大丈夫なのか?

R9100では、デュラエースのアルミ・カーボンコンポジットリムでは、チューブレスモデルがありません。
なので安心・・・と言いたいところですが、リムはデュラエース相当となっているRS700がいるわけです。

 

しかもRS700はチューブレス・・・なのでRS700のリム構造について調べてみました。

 

9000-C24-TLの場合、リム内側にニップルホールがない構造なので、このようになっています。

 

RS700ですが、こちらはリムテープが必要です。
こちらはシマノのマニュアルからですが、ニップルホールがこのように、

専用のステンレステープで塞がれています。
スポーク交換するときは、このステンレステープを剥がして行います(専用工具が必要&テープの再利用不可)。

ということで、構造的には普通のリムと同じようにニップルを通すので、9000-C24ーTLのような構造ではないようです。

これって、やはり9000-C24-TLなどの反省から構造を変えているのでしょうか?

シマノのアルミ&カーボンコンポジットリムは

アルミリムの工作精度で言うならば、マヴィックが一番だと思ってます。
リムの軽量性と強度、剛性のバランスが、キシリウム系はピカイチです。

 

キシリウム系のフロントリムはだいたい410g前後とされていますが、デュラエースC24のアルミ&カーボンラミネートリムのフロントが385gです。
デュラC24のリムはリムテープが必要、キシリウムはリムテープ不要なので、この25g差というのは実質的にないようなものですが、わざわざシマノがアルミ&カーボンのコンポジットリムを作るのは、恐らくはマヴィックのリム切削技術に特許が絡んでいるとか、マヴィック並みの軽量リムを作る技術がないとか、いろいろあるでしょうけど・・・

 

シマノRS700については、9000-C24-TLのようなスポークテンションによるリム破壊は起こりにくいだろうと思われます。

 

そもそもなんですが、RS700ってさっぱり見かけないのですが、どうなんでしょうか?
個人的には、RS700ってリムが軽そうですし、価格帯的にももうちょっと人気が出てもおかしくないホイールだと思うのですが、シマノホイールのデザインが地味過ぎるとか、海外通販では実質的に買えなくなったなど、そういう要素も関わっていそうな気がします。

 

あと、もう一つ。
シマノのアルミリム系って、ほとんどがいまだにナローリム(C15)です。
私の考えとしては、アルミリムについては無駄にワイドリム化(C17)して重くなるよりも、ナローリムのほうがいいのではないかと思うのですが、大手ホイールメーカーのカンパニョーロ、フルクラム、マヴィックはアルミリムでも続々とワイドリム化してます。
カンパニョーロの最後のナローリムの砦、ユーラスやニュートロンウルトラは2019年で廃盤になってしまいました。

Campagnolo – Eurus (ユーラス) Mega G3 クリンチャーホイールセット

シマノのC24(クリンチャー)についても、9000系からR9100系になった際に、重量の増加がありました。

9000 R9100
フロント 578g 618g
リア 809g 835g
合計 1387g 1453g

軽量性がウリだったC24の重量増加は、ユーザーから見て明らかにネガティブな方向に動いたと思いますが、ワイドリム化すればさらに重量の増加が起こるわけで。

 

ちなみにですが、9000-C24とR9100-C24は、一応は全く同じもので、たまたま重量計測のために選んだサンプルの問題だという話になってます。
前にシマノに聞いたときは、

 

管理人
管理人
基本は同じものだけど、リムの加工技術に一部変更があった

 

という話を聞いてますが。
ただ、1387gと1453gで同じホイールだと言われてもなんら説得力はない・・・
気持ちの面でも、アンダー1400gなのと、オーバー1400gではサッパリ違いますし、それなのに同じくらいのお金出さないと買えないのも、ユーザー的には納得行かないでしょうし。

 

2020年にはデュラエースがR9200にモデルチェンジすると言われてますが、その際にC24などアルミ系ホイールがどのように変わってくるかで、今後のシマノホイールの人気にも関わりそうな気がします。
ワイドリム化したらC24が1500g超えた!とかなら、もうオワコンでしょうから・・・

 

このあたり、シマノが新技術を使って軽量化しつつも剛性を確保できるか、ある意味期待です。

ただ、C24-TLの構造については、

ちょっとお粗末であることには変わりないかと。
シマノホイールの耐久性試験の規格を作ったのは、現SACRAの代表だと著書に書いてありましたが、こういうことがあるとSACRAも大丈夫なのか?と疑わざるを得ないですし。

 

RS700-TLについては、懸念されるリム破壊のリスクは無さそうです。
しかし、ニップルホールを隠しているステンレステープが専用品で、しかも剥がすのに専用工具を使えと指示があり、

ステンレステープは再利用不可ですので、万が一スポークが折れたときは、いろいろ面倒かもしれません。
たいして高いものではないでしょうけど。

 

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