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足がつかない自転車は危険である←その理論には異議がある。

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注:この記事はクソつまらない上に小難しい論調で書いているので、スルーすることを推奨します。

 

ずいぶん前に誰かに教えてもらったブログがあるのですが、なかなか独自路線を行っているようで、時折見ています。
その内容にはほぼ賛同できないものばかりですしむしろ閉口するような話も多いのですが、ロードバイク憎し!という雰囲気があり、それは違うのでは?と思うところがありまして。

 

※この記事は2020年1月23日11時、および1月22日23時頃時点での該当ブログの掲載内容をベースに書いています。

足がつかない自転車は危険

輪行菩薩と名乗る方の【妻苦輪愚狂会】というタイトルのブログで、足がつかない自転車は危険である、という主張をされているようです。
それがこちら。

「足が地面に着かなくなる。」という安全性の面から見たら危険な自転車が出来てしまうのだ。サドルを後ろに後退させて地上高さが同じでセッティングされればいいが、足が付かない自転車は公道では乗るべきではないと私は感じている。

安全な自転車の最低条件は、「サドルにまたがってつま先立ちができる。」と言うことである。

 

引用(著作権法32条1項):http://ayuhiro1120.blog.jp/archives/21134180.html

警告する!「つま先立ちできない自転車は公道を走ってはいけない。」これはヘルメットを被るより、はるかに重要な安全に乗るための最低限のルールである。

 

引用(著作権法32条1項):http://ayuhiro1120.blog.jp/archives/21134180.html

これって時々言われますよね。
足がついたほうが安全、足がつかないのは危険だと。

 

しかし、この理論は実は完全だとは思いません。
主に4つのポイントから考えてみます。

 

1、安全・危険の指標は何なのか?

危険性を示す一つの指標として、事故があります。
事故=危険なので、事故数、事故率というのが危険性を客観的に示す一つの指標となりえます。

 

そうすると、(足がつく自転車の事故数/足がつく自転車の総数)と(足がつかない自転車の事故数/足がつかない自転車の総数)で比率を見て検討しないと、本当に足がつかない自転車が危険かどうかは判定できません。
しかし自転車の総数と言っても、使われてない自転車まで含まれたりするので、交通分担率で見たほうがより正確な数字になるでしょうけど、足がつく・つかないで分けた統計はたぶんありません。

 

事故数の行政が発表するデータは、【自転車】という括りでしかなく、足がつくかどうかという指標で検討されたデータを見たことがありません。
そういう区分で分けて統計を出す理由が行政にはないので(道交法ではどちらも普通自転車です)、無意味な統計は出さないのかもしれません。
特に最近、様々な統計データなどを見る機会が増えていますが、私が調べた範囲ではそういう調査結果は存在しないのではないかと考えます。

 

2、使いこなせるかどうか?

冒頭で、【この理論は実は完全だとは思いません】と書いたのですが、決して間違っているとは断定していません。
というのも、一部のシチュエーションでは、足がつかない自転車は危険だからです。

 

例えばこの動画。

女性の方は初めてのロードバイクだと思われますが、ロードで適正と言われる足がつかないポジションに対して【怖い】と表現し、ふらついています。
このように、使いこなせない人にとっては明確に危険です
この動画を見て安全だと思う人はいないでしょうし、だからこそ宮澤さんはサドルを下げることを提案し実行しています。

 

では、普通に使いこなせる人にとっては危険なのか?という検討になるわけです。
これは先ほどの事故率で客観視できるでしょうし、例えば足がつく自転車と足がつかない自転車で、実験も可能でしょう。
例えばどちらも同じように走行してもらい、急に何かが飛び出してきて緊急停止する場面を作ります。
飛び出てきてから足が地面に設置するまでの時間を計測して、その数字の有意差を出してもいいでしょう。
そこで明確に統計上の有意差が出ているのであれば危険と言えるでしょうけど、そのようなデータは見たことがありません。

 

3、特にヨーロッパでは

 

私が知る限りですが、ヨーロッパなどでは、いわゆるスポーツサイクルでなくても、足がつかないサドルが高いポジションが主流だと感じてました。

例:https://midorixde.exblog.jp/26866455/

 

例:https://sekai-ju.com/life/nld/life/netherlands-bicycle/

 

こちらは自転車大国と呼ばれるオランダのユトレヒト。

見ればわかるように、ほとんどの人が下死点あたりでは膝がやや曲がるくらいのサドル高になってます。
この状態ではサドルに跨った状態で足はつかないだろうと推測されます。

 

しかしヨーロッパの人のほとんどはサドルに跨って足が着かないとする統計上のデータも見たことが無いので、あくまでも個人的な印象にすぎませんが(とはいえ、このように動画上でも明らかな上に、海外在住の人もそう感じてます)、そういう国での自転車の事故率を比較してもいいでしょう。
海外のほうが自転車事故が多いというならサドルが高い自転車、足がつかない自転車は危険だという話もまだわからなくもないですが、事故率には自転車道整備などインフラ問題のほうが恐らくは大要素なので、純粋な比較は出せないかもしれません。

 

で、もしドイツやオランダでは足がつかない自転車が主流で、日本ではいわゆるママチャリ、つまり足がつく自転車が多いという仮定に立ったとします。
自転車事故での死亡件数というデータは国土交通省が出しています

これは人口10万人当たりの自転車事故での死亡者数です。
オランダ、ドイツ、日本を抽出するとこうなります。

オランダ ドイツ 日本
自転車事故死亡者数 1.2人 0.5人 0.6人

これを見て、ほら足がつかない自転車が多いというオランダでの自転車事故死亡者数が多いじゃないか!というのはまだ早くて、交通分担率を見てみます。

オランダ ドイツ 日本
自転車分担率 27% 10% 13%

 

自転車分担率というのは、車や徒歩、バスや鉄道などと比較して、交通手段として自転車を使っている割合です。
オランダは日本の倍以上も自転車を使っている率が高く、ドイツは日本よりもやや少ないということです。
先ほどの自転車事故死亡者数と相関関係があることがわかるかと。
つまり、自転車を2倍程度使っているオランダでは、日本よりも自転車事故死亡者数が2倍になっているとも言えます。
そうすると、特に足がつく自転車なのか、足がつかない自転車なのかでは差が出ていないとも読み取れますね。

 

ただしこれはあくまでも死亡者数なので、事故数ではありません。
一般的には事故数と死亡者数には相関関係があることが多いですが。

 

4、足がつかない自転車の停止時


足がつかない自転車、例えばロードバイクが停止するときは、時速0キロ付近まで減速し、最終的にはバイクを傾けて左足を地面に接地して体勢を保持すると思います。
お尻はサドル上のままです。

 

で、両足接地に比べて片足のほうが危険じゃないか!という話であれば、そうとも限りません。
ロードバイクで片足を接地している状態では、ロードバイク自体はあたかも杖のように、バランス保持としても使ってます。
決してロードバイク側に体重を預けているわけではないですが、片足の保持と手段としては、多少【杖】的な役割も果たしていると見ていいでしょう。
決して片足でケンケンするように姿勢保持しているわけではありません。

 

そうなると、両足接地と片足接地、後者のほうが不安定であるという話であればまだわからなくもないですが、どれくらいの不安定性の差なのか、その不安定性の差は危険性を増すほどなのか?という話になるわけです。

 

で、私はママチャリも乗りますし、ロードも乗りますので、単なる体験として安定度を比較してみました。

個人的な感覚でいうと、ママチャリで両足接地しているほうが、左右への動揺度が高い気がします。
重心が真ん中にありハンドルが左右にぶれるように動かせる分の影響かもしれません。
むしろロードバイクで左足だけ設置しているほうが、踏ん張っている分だけ安定する気がします。
ほぼ同じレベルの話ですが。

 

しかし、所詮は私一人の感覚にすぎないので、それを以ってどっちがどうとか評価するつもりはありません。
両足がつくから安全であるとも言えないし、片足だから危険だとも言えません。
重心動揺などセンサー付けてみればわかるかもしれませんが、差が出たとして、それがどれくらい危険性を増すのかは評価しづらい部分なので、片足でも保持できるという事実と、それ以上は事故率なの差によって危険性を見たほうがいいような気がします。

 

ロードバイクから足をつくように降りるために、前方に降りる、つまりトップチューブを跨ぐようにして両足を接地することもできます。
この場合、【足がつく自転車】に比べて、両足接地までの時間は長くなるでしょうけど、コンマ何秒とかの世界です。
それが危険性にどれくらい関わるのかという話ですが、サドル上にお尻がある状態で両足接地と、サドルから前方に降りて両足接地、危険度で有意な差が出るとは到底思えません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私が知る限りですが、足がつかない自転車が危険であると客観的に言えるようなデータは見たことがありません。
というより、恐らくはないでしょう。
この方が何か根拠を伴って書いているのか、それとも、そうであるだろうというムードだけで書いているのかわかりませんが、危険であることを示さずに危険であると述べることは、主張としては大変お粗末なことではないでしょうか?
オランダなどで足がつかない自転車のせいで事故多発とかなら話は分かるのですが、そんな事実はありませんし。

 

で、ここからは一部において屁理屈が入ります。
(屁理屈開始)

 

まず、自転車に乗っていて、足が地面につく必要があるのはどういうときなのか?ということです。
これはザックリ言いますと、【停止するとき】ですよね。

目の前の信号が赤になっていれば、ブレーキングしながら減速し、速度がほぼゼロに等しいあたりで足を地面に着けるかと思います。
足がつく自転車でも足がつかない自転車でも同じですが、足がつかない自転車であれば、前方に降りる(トップチューブに跨る)、もしくは自転車ごとやや斜めになるようにして片足を接地します。

 

これについてですが、先ほども書いたように、そもそも足がつかない自転車を使いこなす能力が無い人であれば、接地するまでの間にふらついたりする危険性はあります。

 

次に、普通に走行しているときに、急に何かが飛び出してきたなどで急制動をかける場合です。
これも足をつくのは、基本は速度がほぼゼロの領域に達してからが多いのではないでしょうか?
速度25キロなどの時点で足を着くと、大怪我する危険性があります。
いわゆるフットブレーキ状態で、シューズと地面の摩擦力で止めようとする行為は、やってみればわかりますが、かなり危険です。
なのでこういう場合も、足がつくことの優位性はそれほど高いとも思えません。

 

転びそうになったときに足を着くのも実は同様で、自転車と乗っている人間自体は前方への加速度がついている状態で、足だけ接地する怪我する危険性が実はあります。
実は柔道の受身のように転んだほうが、怪我が少ないこともあります。

 

そう考えていくと、足がつく自転車は容易に足を出せるので危険である、というおかしな理屈も成り立ちます。

 

しかし、冒頭で書いたように、屁理屈です。
足が着くことでどれくらいの人が怪我をしたのか、比較対象実験のデータなんて見たことも無いので、そこに信憑性はありません。
だからそんな理屈は主張しませんし、屁理屈だとあえて書いてます。
足がつく自転車は、走行中に足を出せるので大怪我する可能性がある!という理論があれば、だったら足を出さなければ済むよね、で終了します。
じゃあそうなると足がつく自転車の優位性はどこにあるのか?という議論になるかもしれませんし、先ほど動画で上げたように、いわゆるロードバイクのポジションを使いこなせない、怖いと感じる人には恐怖心を下げる効果はあります。


使いこなせる人が危険であるという根拠については、そういう統計を見たことが無いので(事故率など)、根拠については不明です。
しかしオランダやドイツなどでは足がつかない高さの自転車が主流だとする話もあるわけで、それを元に自転車事故死亡者数と自転車分担率でみていく限りでは、足がつかない自転車は危険であるとする結論には全くならないわけです。

 

ここで言いたいことは、データもなく語ろうとすると、こういう主張だって通ってしまう可能性があるわけで、最終的には水掛け論になります。
だからこそ、危険であると断じるなら、その根拠を示すことは重要です

 

硬式野球をしていた人なら、硬式野球の危険性についてはよく知っているでしょう。
打球が頭部に直撃すれば、普通に人は亡くなります。
わざと頭めがけて投げつければ、命を落とすかもしれない競技です。
バッターがわざとキャッチャーの頭を叩くようにスイングすることも、やろうと思えばできなくはないですが、危険であることを知っているから誰もしません。

 

間違った使い方をすれば危険な競技ですが、普通は間違った使い方をしません。
どんな分野でも、ある事象だけ取り上げてみれば、ものすごく危険なことがあります。
高校野球は金属バットでやりますが、強豪高校の主軸の打者がジャストミートした打球、サードとかマジで怖いです。
危険そのものですが、だからといって硬式野球は危険だから中止すべきとか、主軸打者は引っ張り禁止とか、そんなおかしな話にはなりません。

 

危険性を知った上で危険性回避のために練習しているともいえますし、自転車だって同じ。
公道を走る以上、足がつく・つかないに関わらず、一定の危険性は秘めています。
それを回避するためにどうしたらいいのかと考えていればリスクは下げることが可能であって、足がつかない自転車というモノじたいの危険性ではないはずです。

(屁理屈終了)

 

国家公安委員会の【交通の方法に関する規則】というものに、このような記載があります。

サドルにまたがつたときに、足先が地面に着かないような、体に合わない自転車には乗らないようにしましよう。

交通の方法に関する教則

昭和53年と古いものですが、足先がつかないだけでなく、【身体に合わない自転車】は乗らないほうがいいとしています。
これが意味するところは、例えば小学校一年生の身長130センチくらいの子が、大人用の27インチのママチャリに乗るような行為ですね。
足先がつかないのはもちろん、【身体に合わないサイズ】であることは明白ですので。
ロードバイクの場合、例えば身長150センチの人が、身長180センチの人に合うようなサイズのロードに乗れば、【足が着かないし、身体にあってないサイズ】でしょう。
この場合、ジオメトリにもよりますが、普通はトップチューブに跨っても足は着きません。
股間強打します。

 

足先がつかないような【身体に合わない自転車】は乗らないほうがいいよ、と指針を示していますが、足先がつかなくても身体に合っているサイズについては言及されていません。
これも屁理屈だといわれれば屁理屈でしょうけど。

 

で、足がつかない自転車が危険かどうかですが、私が知る限り、【使いこなせない人には危険だし、使いこなせる人が危険だという客観的データは見たことがありませんし、恐らくそんな統計もないでしょう】となります。
そして、使いこなせない人は無理して乗る必要性もないので、跨ってみて無理だと感じたら、サドルを下げるか、乗るのをやめるのではないかと推測します。
ずいぶん昔に友人をロードバイクの世界に誘ったことがありますが(複数人を)、怖いからしないという人も一定数います。
そういう人に無理に勧めることもないですし、そういう人は乗りません。

 

ショップに試乗車があって、試乗車のサドル高を合わせたけど、見た感じふらついているなら、ショップ店員がまず試乗自体を止めるでしょうし。
そうであれば、そもそも危険性に対して自ら、もしくは周囲の助言で逃れているわけで、足がつかない自転車だから危険であるという論調は成立していません。

 

一部の特定の状況、例えば小学校一年生が大人用の27インチに乗るとか、使いこなす能力が無いのに足がつかない自転車に乗れば危険であるといえそうですが、使いこなせる人が危険なのかについては相当な疑問があります。
また、逆に、足がつく自転車だから安全といえるだけの根拠も特になく、なんとなくのムードで足が着いたほうが安全ではないか?と結論付けているのではないでしょうか?
ヨーロッパでは足がつかない自転車のほうが主流であることは至るところに証拠が出ていますし、それが日本だと危険であると結論付ける理由も不明です。

 

もし使う人によって安全性が変わる、つまり使いこなせない人には危険性があるけど、使いこなせる人にとってはほかの自転車と比べて危険性が変わらないのであれば、その【足がつかない自転車自体が危険】と見ることがおかしいわけで、使い方次第で危険ですよ、というほうがより正しい解釈になります。
包丁だって料理人が使う分には安全で有用な道具ですが、殺人犯が使えば危険極まりない道具に変わります。
それを【包丁は危険だから禁止にすべき】とはならないでしょう。

 

足がつかない自転車でも、ヨーロッパでは多くの人が普通に使いこなしていて、危険度が高いというデータもない。
それは日本であっても同じで、使いこなせる人には危険性が高いと認める証拠はないのです。

ムードで語る危険性

この方のブログを一通り拝見しましたが、どうも根拠が不明なことが多く、なぜそこまでしてロードバイクを叩きたがるのか不思議に思っています。
どうもこの方はツーリング車に乗るようですが、ロード乗りの人って、ツーリング車を批判する人って皆無に等しいのではないでしょうか?
自分は乗らないけど、別に害を及ぼすわけでもないし、そういう自転車もあるよね、くらいにしか思ってない気がします。

 

だからこそ、ここまでロードバイクだったり足がつかない自転車を批判する理由がよくわからないのですが。

そもそもですが、足がつかない自転車=危険、という図式は、確かにムードだけで見れば合っている気がしないでもないです。
この方は既存の自転車を否定し、130mm(?)くらいなどのショートクランクで、ショートクランク専用のジオメトリを推奨しているようです。
ショートクランク理論、と書いてありますが、私が確認した範囲では、理論的な説明はないようで、ショートクランクにしてジオメトリを専用設計にするというアイディアしか見つけることができませんでした。(BBHを下げるとか、シート角を寝かすとかのアイディアしか発見できませんでした)

 

既存のものに疑問を持ったからショートクランクという【アイディア】が浮かんだのではないかと思うのですが、それであれば技術者、科学者として、足がつかない自転車=危険、という図式は真理なのか?というところに疑問を持たないのかが不思議です
誰もがそういうから明らか、見れば明らか、で済ますのではなく、その理屈は本当なのか?と疑問を持てば、足がつかない自転車=危険、という図式は、必ずしも根拠を伴っているとは言えないことがわかります。

 

だって、誰もがそれが一般的だと思う、普通のクランク長の自転車を否定して、一般的ではないものを開発しているんですよね。
一般的に足がつかない自転車は危険だという風潮はありますが、一般的であることに疑問を持たないのか?というのが結構不思議。

 

また、この方はショートクランクのアイディアに基づいた自転車を開発していて販売予定のようですが、そのアイディアが本当に足がつかない自転車よりも優れているという客観的なデータがなければ、一歩間違うと景品表示法上の優良誤認になりかねないのではないかと危惧します。
足がつかない自転車はダメ、ショートクランクのアイディアに基づく自転車は優れているみたいな表現が散見されます。

 

※優良誤認(ゆうりょうごにん)とは、自社が提供する商品やサービスを、消費者に対して実際よりも優れたものとして表示する行為で、景品表示法第5条1項に規定されている違反事項の1つ

 

警告する!「つま先立ちできない自転車は公道を走ってはいけない。」

 

引用(著作権法32条1項):http://ayuhiro1120.blog.jp/archives/21134180.html

誰に対して警告しているのかわかりませんが、現時点では足がつかないことで危険だとする根拠は見当たりません。
危険だと思う人はそもそも乗りません。
ちょっと跨ってみて、無理だと判断する人は無理でしょう。

 

言い方は悪いですが、全く自転車に乗れない人とか、そのへんでヨボヨボ歩いている高齢者が足がつかない自転車に乗れば危険です。
でも、そういう人は足がつかない自転車に乗ろうともしないでしょうから、関係ないのです。

 

足がつかない自転車は、ある一定条件下では危険性を伴う可能性があることは事実でしょう。
一定条件下というのは、きちんと扱えない人が乗ればということです。
先ほど挙げた動画のように、扱えない人が怖がっていたり、フラフラしているのは危険です。
しかし、一律に足がつかない自転車が必ずしも危険なのかについては、相当な疑問が残ります。

特に足が接地できない自転車は信号無視の傾向が強い。

 

引用(著作権法32条1項):http://ayuhiro1120.blog.jp/archives/21092311.html

こういうのはいったい何の根拠があるのかわかりませんが・・・
足がつかない自転車であるロードバイクにお乗りの皆様、信号無視しまくってます??
少なくとも当サイトの読者様については、法令順守の考えが強い方が多いような印象ですが。
個人的な印象では、ロードバイクのほうが圧倒的にママチャリよりも信号を守っているように感じるのですが、もちろんデータとしては存在しないので、あくまでも体感的な感触ですのでそれが合っているのかどうかまでは知りません。
ていうよりも、怖くて信号無視なんてできないですけどね、少なくとも私は。
それはロードでもママチャリでも同じです。

しかし足がつかない自転車は信号無視が少ないとする調査結果も持ち合わせていませんので、【信号無視の傾向が強い】と断言されるなら調査結果を出すべきではないでしょうか?

 

あまりにも目に余る危険行為を目撃した場合、またはネット上でのやり取りで危険と感じた場合は警察へ情報を提供する。(もうすでに、ネット上では確たる情報をつかんでいる。)

 

引用(著作権法32条1項):http://ayuhiro1120.blog.jp/archives/21134180.html

ここについては、2020年1月22日23時頃にはこのような記述がありましたが、現在は削除されています。

 

違法なものを通報することはいいでしょうけど、危険だという理由だけで違法ではないものを通報すると、下手すると偽計業務妨害、威力業務妨害や軽犯罪法違反(虚偽申告)に当たりかねません。
そもそも、誰の基準で危険なのか、その線引きが客観的で、社会通念上誰もが危険だと認める範囲なのか?という公益性がないと、警察に対する業務妨害になりかねません。

 

そして警察に通報するというくだりは削除されて、以下のように変更されています。

この件は、”自転車活用推進研究会”に「自転車の危険運転事例」として訴えていこうと思う。
”自転車活用新法”では、「高い安全性を備えた良質な自転車の供給体制の整備」という項目がある。
自転車活用推進研究会の理事長とは知り合いなので、ダイレクトに情報は流れる。

万が一足の付かない自転車で事故を起こした場合、「故意に危険な改造を行っていた」として厳しい処分」が下ることになるであろう。

 

引用(著作権法32条1項):http://ayuhiro1120.blog.jp/archives/21134180.html

これも話が堂々巡りになってしまうのですが、危険だというなら危険であることを立証しないといけません。
厳しい処分を下すには、警察なり検察がその危険性を立証しないといけませんが、単に足が着かないというだけで危険だとする根拠は特にないので、厳しい処分が下ることは現行法ではあり得ません。
自転車活用推進法8条の5にある【高い安全性を備えた良質な自転車の供給体制の整備】を根拠にされているようですが、この法律の目的は第一条にあるように

第一条 この法律は、極めて身近な交通手段である自転車の活用による環境への負荷の低減、災害時における交通の機能の維持、国民の健康の増進等を図ることが重要な課題であることに鑑み、自転車の活用の推進に関し、基本理念を定め、国の責務等を明らかにし、及び自転車の活用の推進に関する施策の基本となる事項を定めるとともに、自転車活用推進本部を設置することにより、自転車の活用を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

この法律は何かを取り締まることを目的にしていません。
また何をもって安全なのか危険なのかが書いてありませんし、書いていない以上は道路交通法に基づく違反行為が危険であるとみなすべきで、足がつかないことが違反・危険だとする根拠も全くありません。

 

法律の一文だけを見て、しかも自分に都合がいいように解釈するとこうなってしまうわけですが、こういうのは屁理屈に過ぎないわけで。

 

この条文を元に【足がつかない自転車は危険だ!】と陳情されても、受け取る側も困惑するだけではないでしょうか?
また違法行為ではないけどこの方の基準で危険だと思う行為があったとして、客観的に危険なのかは話が別です。
だったら危険である根拠を提示してください、足がつかない自転車、例えばロードバイクはママチャリよりも事故率が高いとかそういう統計ありますか?などなど。

 

凄くどうでもいい話ですが、似たようなことだと思った事例。

 

先日コンビニに行ったときに、なんか店員にクレームつけている男性がいたんですね。
どうやら、携帯料金が未払いで止まっている状態、なので支払いに来た、という話のようですが、さっき支払ったにも関わらず携帯がまだ使えない!どうなっているんだ!とレジ前で吠えてまして。

 

コンビニの店員さんは、【それはうちではわからないので、携帯会社に聞いてもらうしかないです。恐らく携帯会社に支払い情報が届くまでのタイムラグはあると思います】みたいに答えていたのですが、その男性の怒りは収まらないようでした。
その男性がコンビニ店員に怒鳴っても、携帯の回線を復活させる権限など持っていないわけで、無意味です。
危険行為だ!と自転車活用推進研究会に文句を行っても、このコンビニで吠える男性に近いようなことに感じるのは私だけでしょうか?

 

自転車活用推進委員会は議員団体にもつながっているようですが、危険なことを言われても、だから何なんだ?という感じにしかならないのかと・・・

あえて書いた理由

この方のブログがどれくらいの閲覧者があるのか不明ですが、根拠が不明な話があまりにも多く、それが単にロードバイク憎し!という感情論からきているのではないかと思われるので、それはよくないと思うんです。
インターネットは誰でも見れる環境ですし、根拠が不明な話を伝えること自体がどうなのかと。

 

形式上、この方のブログを否定するかのような表現になりましたが、本来、自転車という一つのカテゴリに対し、なんでロードバイクはダメとか言わなきゃないけないのか。
ロード乗りのほとんどは、ツーリング車がダメとか言いません。
興味の対象が異なるだけで、ツーリング車に乗りたい人は乗ればいいと思っていますし、その自転車に対して批判することもありません。

 

だって、目的も違う自転車ですし。

 

自転車と一言で言っても、ロードバイク、ピストバイク、クロスバイク、ランドナー、シティサイクル、グラベルロード、MTB、TTバイクなど様々あるわけです。
そのように多種多様な自転車の中から、自分が興味があるものを自らの責任で選択し、購入して乗るわけです。
速く走りたい人もいれば、ゆっくり走りたい人もいる。
速度にこだわりたい人もいれば、速度にこだわりが無い人もいる。
オンロードを走りたい人もいれば、オフロードを走りたい人もいる。
それこそが自転車の多様性なわけで、信号無視など違法な乗り方でないのであれば、それは自由です。
多様性を認めないような小さい方だとは思いませんし。

 

注:足がつかない自転車は危険であるという意見は、意見の多様性ではないと思っています。
危険だと断じるには根拠があるべきです。

 

そりゃ、例えばピストバイクがノーブレーキで公道を走行していたら、批判されて当たり前です。
しかしその批判の対象は、あくまでも使い方を間違っている乗り手に対してであって、ピストバイクそのものではありません。
ピストバイクが必ず悪だというなら、競輪選手は全て悪になってしまいますが、そんなわけもありません。

例えば、ロードレースで勝ちたい人が、誰かに【勝ちたいならランドナーに乗ってレースに出るべきだ】と意味不明なことを言われたら、【ランドナーでは勝てない、そもそも出れなくないか?】と批判するなら話は分からなくもないです。
だって違う目的の自転車ですから。
ただ、そんな会話になる場面すら思い浮かびません。
そしてこの会話でもランドナーを否定しているわけではなく、ランドナーの使い方を否定しているわけです。

 

どうもほかの自転車を批判して、自分の自転車の優位性を示そうとすることが理解できないのですが、いろいろ調べてみるとショートクランクのアイディアに基づいたオリジナルジオメトリの自転車が販売されるようですから、それが本当にほかの自転車に比べて客観的な優位性があるのかどうか、見てみたいなと思うところです。
ブログを見る限りでは、ロードバイクなどに比べて優れているかのような表現が散見されますが、それが客観的真実でなければ、景品表示法上の優良誤認になりうる問題ですから。

 

最後に。
ロード乗りのほとんどはツーリング車を否定したりしないと書きました。
これの理由は単に興味の対象が違うだけだからです。

 

ロードバイクについて熱く語ることはあっても、わざわざツーリング車を批判しながらロードバイクを持ち上げるような姑息なことはしません。
それは単に興味がない分野だからということもあるでしょうけど、大人として、そういう手法は好ましくないからではないでしょうか?

 

この方が興味がある分野についてひたすら愛を語るのであればいいでしょうけど、ロードバイクはダメだから俺の自転車のほうが優れている、みたいな論調って、ちょっと姑息な手法ではないかと思うんです。
どこのメーカーでも、競合他社を公に批判しながら自社の宣伝をすることなんてないですよね。
裏では違うかもしれませんが、少なくとも公の場所ではしません。
分野によっては、自社製品の有効性を示すために、競合他社の製品との比較データを出すことがありますが、それはちゃんとしている比較対象試験として数字として出ているわけですから問題ありません。
そういう根拠を出さずに他社を批判するなら、ただの言いがかりですし、景品表示法でも問題になりうる行為です。

 

この記事では、私がこの方を非難するようなことになっているわけですので、オマエが何を言うんだと思う方もいると思います。
ただ、こうやってロードバイク等について【事実とは到底思えないこと】を宣伝しながら自分の製品を推す行為は、さすがに人としていかがなものかと思うわけです。
そして技術者、開発者であるならば、【足がつかない自転車は危険】だということに疑問を持たないことも不思議です。
足が着かなくても安全に前に下りることが可能です。
左に傾けて着地することも可能です。
世界を見れば、むしろ足が着かない自転車に乗っている人のほうが多いのではないかとすら思うときがありますが、データが無く根拠がない話になってしまうので控えます。
ただ、海外の動画を見て、皆さんが足が着かない高さの自転車に乗っている事実だけはお伝えしておきますし、それにより事故が多いという客観的証拠もないことは事実です。

 

※この記事はブログ管理者に敬意を表し、著作権法32条の1に基づき、日本の法令で認められている正当な範囲で引用しています。
ご覧いただければわかるように、転載はしておりません。著作権法上で認められた範囲で引用を行っています。
個人のブログが著作権法上の著作物(第2条の1)だとは認められることは通常ありえないので、本来は転載も引用も自由だろうと思われます。したがって著作権法に基づく引用だと記す必要は本来はありませんが、このブログの管理者に敬意を表し、あえて著作権法の規定に従って著しました。

 




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