アルミフレームが太くて、クロモリフレームが細い理由。

アルミフレームのパイプに比べると、クロモリフレームはだいぶ細いわけですが、

これはアルミフレーム。

これはクロモリフレーム。

これって何でなの??ということを知らない人もいるようです。

そもそもアルミって

あくまでもフレームの話として書きますが、

・アルミフレーム ⇒ 振動吸収性は悪い、剛性が高い
・クロモリフレーム ⇒ 適度なシナリで乗り味がいい

こういう評価になることは多いです。

でもそもそもですが、アルミって柔らかい金属です。
アルミ缶って、誰でも踏んづけてしまえばペッチャンコになることを知っていると思いますが、アルミ缶もアルミ合金で出来てます。
自転車のフレームに使うアルミ合金とは、品番が全く違いますが。
(アルミ缶は3000番台、自転車フレームは6000番台)

アルミ合金は添加するほかの金属次第で性質が変わりますが、根本的なところでいうと、柔らかい金属です。

合金の強さを引張強度で現すとこうなります。

種別鋼種引張強度(N/mm2)耐力(N/mm2)伸び(%)ヤング率比重
クロムモリブデン鋼SCM43510409009(参考値210)7.85
アルミ合金6061310~320250~2606702.70
7075510440770.72.80

引張強さというのは、物質に引っ張りの力を加えたときに、破断するまでの最大値です。
クロモリのほうが断然強く、そしてクロモリのほうが断然重い(比重)ことがわかります。

ヤング率は、縦弾性係数と呼ばれ、バネ係数とも言われます。
間違っても若者の比率でもないし、立て男性係数でもありませんw
数字が大きいほど硬い金属、いわば剛性が高いと言えます。

クロモリの場合は参考値しか出てこなかったのですが、物質として比較した場合には、アルミよりもクロモリのほうが剛性が高いと言えそうです。
ただし、多くの自転車乗りは、アルミフレームは剛性が高い(むしろ過剰な剛性とも言われることすらある)、クロモリフレームは適度な剛性と考えると思います。

フレームの話に戻ります。
フレームとして見た場合に、アルミフレームは硬いと言われます。
これ、そもそもはビアンキが確立した技術なのですが、パイプを太くすれば剛性は上がりますよね。
ビアンキがメガプロで確立した技術で、薄く太くすることで剛性を保つというのが、アルミフレームの特徴なわけです。

もしアルミで細いパイプのみで作った場合、たぶんですがかなり肉厚なパイプにしても、剛性としては出ないのかなと思います。
柔らかいアルミ合金を、太くすることで強く硬くしたのが今のアルミフレームなわけです。
男性諸氏としてはうらやましい限りですよね。
太くした結果、強く硬くなるのですから。

クロモリも、もしアルミフレーム並に太くしたら、ガチガチの乗り味になるだろうと思います。
また、クソ重くて話にならないだろうとも予想できます。
アルミの場合は、クロモリ並に細くすると、剛性が確保できないんだろうと予想します。

アルミって硬いよね!というのは、ちょっとニュアンスとしてはおかしくて、アルミ合金自体は柔らかい、しかしアルミフレームにすれば硬い、ということになります。

ただ、最近のアルミフレームを見ていると思うのですが、わざと剛性を落とす方向に狙っているのかなと思うように、やや細めにしているアルミフレームもあります。
もちろんクロモリフレームよりは全然太いですが。

金属疲労について

アルミフレームでもクロモリフレームでもカーボンフレームでも、限界値を超えるような力が加われば、破断します。

クロモリとアルミで大きな違いがあると言われるのが、金属疲労です。
クロモリの場合、破断限界以下の力であれば、加え続けても破断に至る可能性はあまりありません。
アルミの場合、破断限界以下の力の積み重ねでも、疲労として溜め込んでしまう性質があるので、寿命としては短いわけです。

例えるならこんな感じ。

ある奥様が、旦那さんから毎度毎度、小言を言われているとします。
その小言単発では、奥様にとっては堪忍袋の緒が切れるほどのダメージではないにしても、普通にイラッとするレベル。

クロモリ奥様は、旦那さんの小言を溜め込まないので、破断(破談)して離婚するリスクは少ない。
アルミ奥様は、旦那さんの小言を溜め込んでしまう性質があるので、いつかは破断(破談)して離婚していなくなってしまう。

結論から言うと、どちらの奥様も限界を超えると破断するので、大切に扱いましょう!ということです。

プロ選手並みの脚力だと、アルミだろうとクロモリだろうとカーボンだろうと、明らかにフレームが【ヘタった】感じがわかるそうです。剛性が落ちた感じがわかるそうですが、アマチュアではなかなかわかりづらいポイントかと・・・

しかし、長年乗り続けてそれなりの走行距離を走ったアルミフレームに乗っている人が、新品のアルミフレームに乗ってみると、明らかに違うことがわかることもあります。
普段乗っているバイクは、少しずつ剛性が落ちているので、変化には気がつきにくい。
けど新品に乗ってみると、あれ??全然違う!!と感じることもあります。

最初に一台に何を選ぶか?

今の主流はアルミもしくはカーボンですが、一台目にあえてクロモリを選ぶ人もいます。
何がいいのかについては、最初は見た目だけで選んでもいいと思います。

これは私の感覚なので皆様がどう思うかはわかりませんが、クロモリって確かに壊れにくいということから【一生モノ】と言われます。
しかし、いいクロモリフレームを買おうとすると、実は結構高くつく。
下手すると、カーボン完成車買うほうが全然安いこともあります。

知っている人の中に、LOOKのクロモリフレームに乗っている人がいるのですが、いったいいつの時代のフレームなんだと思うわけです。
LOOKはカーボンバイクに最初に手を出したメーカーですし・・・

業界的には明確に、カーボンフレームを推していることがわかります。
クロモリの場合、既存のパイプを組み合わせて作る都合上、なかなかこれ以上の進化が望みにくいのも確かです。
カーボンバイクだと、重量がどうだとか、空理気がどうだとか、剛性がどうだとか、設計の自由度が高いので、新製品でもアピールポイントも一般人にわかりやすい。

私としては、シロウトさんの一台目はアルミかカーボンのほうがいいかなと思うところですが、クロモリという選択肢も普通にアリです。
むしろ、いいクロモリフレームに乗っている人を見かけると、カッコイイなと思いますし。
クロモリもそうですが、チタンフレームに乗る人を見ると、ちょっとテンション上がりますw

クロモリフレーム唯一無二の特徴は、オーダーできるところ。パイプの違いで乗り味も変わる。

チタンフレームのロードバイクって軽いの??しなやかな乗り味が魅力!

所詮は趣味なので、好きなものに乗ればそれが政界です。