ホイールブランドのMAVIC、結構やばいという話は既に書いたとおりですが、結構前から、MAVICが売上で苦戦しているという話は聞いていました。
まさかここまでの状況に陥っているとは思いもしませんでしたが・・・
2015年ー2020年のMAVIC
MAVICの売上高ですが、報道によると、2015年が1億3000万ユーロ、2018年が8800万ユーロ、2019年は7000万ユーロとなっています。
2019年の準損失で1280万ユーロ。
MAVICは誕生したのが1889年と歴史が長いブランドです。
2005年にアメアスポーツに買収されてアメアの傘下に入りました。
アメアはアトミックなどスキーブランドなども手掛ける、スポーツ事業にたけた会社です。
2019年、アメリカの投資会社リージェントLPに売却される報道があり、7月に売却したとなっていたのですが、なんだかよく分からない経緯とともに、M SPORTSがMAVICの所有者になっていたわけですね。
一通りの経緯を見て行きましょう。
年 | 売上 | 新製品など | その他 |
2015 | 1億3000万ユーロ | キシリウム125など | |
2016 | ー | 一部ワイドリム化、フルカーボンクリンチャー登場 | |
2017 | ー | UST登場(2018モデルから) | |
2018 | 8800万ユーロ | ||
2019 | 7000万ユーロ | リージェントLPへ売却 |
MAVICの歴史で見ると、フルカーボンリムのクリンチャーホイールに対して、導入が他社よりも遅れたことが一つのポイントです。
その前にもカーボンリムはありましたが、フルカーボンリムだとキシリウムプロカーボンSL CやコスミックプロカーボンSL Cが最初(2016年に登場、2017年モデル)。
その前は、アルミの補強材を入れたリムだったり、とにかくカーボンクリンチャーリムには懐疑的というか、慎重だったのがマヴィックです。
次に大きな出来事だと、2017年6月頃に、USTの登場でしょうか。
いきなりロードチューブレスを浸透させようとしたのがマヴィックです。
ロードチューブレス自体はそれ以前からありましたが、タイヤが嵌めにくいとか、石鹸水が・・・など敬遠されていたのが事実。
ただこの間、どちらかというと他社のほうが動きが激しかったような気がします。
それこそ、無名メーカーながら【5万円程度で1400g台】というアルミホイールがやたらと活発に出ていた時代でもありますし、カーボンクリンチャーでは他社に遅れを取った。
ROVALとかDTとかボントレガーとか、いろいろと勢力拡大していることも要因でしょうし。
個人的には、2010年頃から始まった、WTS(ホイールタイヤシステム=タイヤとセット販売)も一つの要素なんじゃないのかと思ったりするのですが。
あとは、MAVICがアメア傘下にいた頃は、海外通販への規制が凄まじかったということもあって、他社よりも安く買えるルートが少なかったのも関係するのでは?と思ったりします。
日本の国内正規販売店でも、時々40%オフなどが出てきたりしてましたが、多くのショップは定価販売でしたし。
なぜか中国の某通販だと、コスミックの偽物が横行してましたよね。
それがヤフオクまで流れてきて、コスミックエリートの偽物を持っている人って実はそこそこいるんじゃないかと思ったりします。
日本国内でも、MAVIC専門の通販ショップがありましたが、あそこ、仕入先が〇〇〇〇〇ですからね・・・
大人の事情なのか情事なのかわかりませんが。
モノはホンモノだそうです。
MAVICはどこへ行く?
MAVICが今後どこに行くのか、今のところ予想が付きません。
いろんな憶測も飛び交っているようですが・・・
ずっとマヴィックを使ってますが、いわゆるマヴィック商法というのもありました。
キシリウム125という、125周年記念限定ホイールを作ったと思ったら、翌年同じものを普通に販売するとか。
まあ、よくあることですw
そういえばMAVICは、一時期TIMEのペダルを売ってましたが、TIMEがロシニョール傘下になってしまった影響で、取りやめになってますよね。
ロシニョールもアメアも、スキーブランドで競合関係なので、親会社が競合しているのに子会社が提携というわけにもいかず。
その結果、MAVICペダルは修理不可能に陥っているという残念な話まであります。
まあ、今後に備えて、ラチェットの爪とスプリングだけでも買っておこうかな。
あれがダメになると、ややこしいので。
ただしあれ、なぜか通販では見かけませんので、ショップで注文するしかない。
ラチェットの爪とスプリングが2個だかついてきて、2000円くらいだったかと。
ただこれも、MAVICホイールのうち、FTS-Lタイプのハブの人だけです。
インスタントドライブ360の人は無関係。
ラチェットオイルは専用品でなくてもいいんですが、ゴムと樹脂に攻撃性があるオイルはNG。
普通にRESPOのチタンオイルでもいけます。
まあ、RESPOのチタンオイルをフリーボディに使うと、ラチェット音が大きくなるので、それが嫌な人は純正オイルしかありませんが・・・
マヴィックって、根本的なところはホイールがやたらと頑丈なので、リムが割れるとか、スポークが折れることは比較的少ないkがします。
もちろん、外的要因でスポークが曲がることはありますが。
私も今年、キシリウムエリートのリムが割れましたが、相当な距離を乗っていたので、単なる寿命。
https://roadbike-navi.xyz/archives/13105/
消滅する前提で書いてますが、実際に消滅するのかどうかはまだわかりません。
しかし万が一を想定して、最低限揃えておいたほうがいいものもあるので、ラチェットの爪とかオイルとかは注意しておいたほうがいいかもしれません。
インスタントドライブ360の人は、別に専用グリスではなくても、DTのグリスで問題ないはず。
あとマヴィックの名品というと、リムのブレーキゾーンを磨く、ソフトストーンですが、
これはホーザンのラバー砥石でも代用可能ですが、マヴィックのソフトストーンのほうがやりやすいことは確かなんで、これはマヴィックホイール以外の人でも、アルミリムなら持っておいていいパーツです。
念のため書きますが、まだ消滅すると決まったわけではないので、そこはご注意を。
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