PVアクセスランキング にほんブログ村
スポンサーリンク

クロスバイクにカーボンホイールは付けられますか?【質問いただきました】

blog
スポンサーリンク

クロスバイクのホイールについて質問を受けましたのでご紹介いたします。
・・・・・・・・・・・・・・・・
クロスバイクに乗っていて、ICANのカーボンホイールを付けたいのですけど、付けられますでしょうか?
お願いします。
・・・・・・・・・・・・・・・・




ご回答いたします。

まずはICANのホイールのスペックを

ICANのカーボンホイールといっても、いろんなリム高のものがあります。
基本的にはリム高が違うだけで、クロスバイクにつける上での問題点は共通なので、適当にリムハイト50mmのものをチョイスしてみます。

基本的なスペックとしては、あくまでもロードバイク用のホイールなので、リアエンド幅は130mmです。
そしてリムはフルカーボン
専用のブレーキシューがついてきたり、当たり前ですがクイックリリースが付いてきます。
アマゾンでの説明を見ると、対応はシマノ9-11sと書いてあるのと同時に、9sでの使用ではスペーサーが必要と書いてあります。
これについてですが、ちょっと間違っている説明書きだと思われます。

というのも、シマノのスプロケットは8-10sまで同じ幅です。
10sはスプロケのグレードによっては、スプロケ自体に一枚のスペーサーがついています。
これはスプロケの一部なので、8-10sはスプロケ幅が同じです。

なので9sに対応しているホイールが、8sに対応しないわけがありません。
なので正確な表記をするならば、シマノ8-11s対応、8-10s使用ではスペーサーを一枚入れるが正しいでしょう。

クロスバイクにカーボンホイールを付けるうえでの問題点

エンド幅の問題

まず大前提として、リアエンド幅が130mmのクロスバイクじゃないと、このホイールを付けることはできません。
工夫すれば135mmエンド幅のクロスバイクにも付けることはできますが、個人的にはこの方法を推奨していないので紹介しません。(ちょっと危険を伴うことがあるため)

なのでまず、クロスバイクのエンド幅が130mmであることを確認してください。
どの車種なのかが書いていませんでしたので、これについてはご自身で確認をお願いいたします。

ちなみにロードバイクもクロスバイクも、フロントのエンド幅は全く同じの100mmなので、フロントホイールは付けることができます。

ブレーキの問題

カーボンリムの場合、ブレーキシューをカーボンリム用に変えなければなりません。
これについてですが、普通のアルミリムのホイールよりもカーボンリムのほうが弱いため、アルミリム用ブレーキシューをカーボンリムに使うと、カーボンリムが破損する恐れが高くなります。

そのため、このICANのホイールには専用のブレーキシューが付いてきますが、これはロードバイクのキャリパーブレーキ用のシューなので、クロスバイクのVブレーキには付けることができません。
もちろんですが、クロスバイクのブレーキをVブレーキからキャリパーブレーキに変えることは不可能です。
フレーム側のブレーキ取り付け部が全く違うからです。

私もVブレーキ用のカーボンリムのシューを探してみましたが、当てはまるのはこれくらいでしょうか。

TIOGA(タイオガ) 453CV

TIOGA(タイオガ) 453CV

posted with amazlet at 17.03.16
TIOGA(タイオガ)
売り上げランキング: 62,941

一応、カーボンリム用のVブレーキシューです。

じゃあ、リアエンド幅が130mmならば、ホイールとこのブレーキシューを買えばいいのかというと、これについてはちょっと不安が残ります。
というのも、カーボンリム用のブレーキシューというのはいくつかのシューが販売されていますが、カーボンリムならカーボンリム用のシューなら何でもいいのかというと、そうではないからです。

ブレーキの構造を見るとわかりますが、リムをブレーキシューで挟んで止めようとします。
この時、ブレーキシューとリムの間には摩擦が起こり、熱を発生します。
これはアルミリムでもカーボンリムでも同じです。

ここからが問題で、カーボンリムの場合、カーボンリム用のブレーキシューでも、相性が悪いものもあります。
相性が悪いカーボンリムとブレーキシューを合わせた場合、カーボンリムがブレーキ熱で変形してしまうことが多々あるからです。

ロードバイク用のキャリパーブレーキと違い、クロスバイクのVブレーキはかなり強い制動力を発揮します。
ロードバイクのブレーキでは悪名高いテクトロのブレーキでも、Vブレーキなら十分すぎるほど効きます。

なので相性が悪いブレーキシューで、さらに強い制動力を発揮するVブレーキで挟んだ場合、カーボンリムがどこまで耐えきれるのかはわかりません。
これについてはメーカーに聞いても答えが出ないでしょう。
あくまでもロードバイク用に開発されているホイールなので、Vブレーキでどうなのかなんてデータはないはずです。

なのでこのブレーキシューとICANのカーボンリムが相性がいいか悪いかは、わかりません。

なので自己責任の下、自分で試してみるしかないとしかいいようがありません。
個人的にはあまりオススメしません。

私の知り合いから聞いた話ですが、あるヒルクライムレースに出た後、帰りの下り坂で前を走っていた方のカーボンリムがなぜかグシャッと潰れて、大落車したそうです。
ヒルクライムレース後の下り坂は、スピードを抑えてゆっくりと降りてくるのが普通なので、それほど大きな怪我には見えなかったと言っていましたが、カーボンリムの扱い方はアルミリムよりも何倍もシビアです。

なのでどうしてもクロスバイクにカーボンホイールを使う場合、下り坂でブレーキを当て利きみたいにする使い方はNGです。
ブレーキをかけるときは、一瞬だけシュッとかけるようなイメージです。
なので街乗りには向かなくなります。

正直なところでいうと、リム破損のリスクという怖さを知らずに、カッコよさだけでクロスバイクにカーボンホイールを使う人がいることも知っていますが、そこまで気を遣ってまで乗るのも大変だと思いますし、そのホイールを付けたいならロードバイクに買い替えてから、もしくはフラットバーにこだわるならキャリパーブレーキのついているフラットバーロードにしてからそのホイールを付けたほうがまだマシかなという印象です。
もちろんですが、キャリパーブレーキでも、カーボンリムに対して当て利きするようなブレーキングはNGなんですが。

もし紹介したブレーキシューと、ICANのカーボンリムの相性が悪かったとしても、ブレーキング一回目で壊れるということはないです。
何度も使っているうちに、カーボンリムが熱変形する可能性はあります。
そういうリスクがあるということを念頭に入れているなら、アリだと思います。

クロスバイクがディスクブレーキならば、ディスクブレーキ対応のカーボンホイールにすればリム破損のリスクは格段に減ります。
ディスクブレーキなら、ブレーキがリムを痛めることはありませんから。

ブレーキ面だけアルミのホイールならば、何ら問題なく使えます。
そういう意味では、見た目は地味ですがシマノのRS81ーc35などなら、リム破損は関係なくなります。

Shimano – RS81 C35 カーボンクリンチャーホイールセット

重量 1631g(ペア)
リムハイト 35mm
対応タイヤ クリンチャー
23cタイヤ
スポーク数 16/21
対応スピード シマノ8-11s

リムハイトが35mmなのでICANの50mmよりはインパクトが薄れますが、安全性とホイールの耐久性をとるならRS81でしょう。
ホイールとしての性能も、RS81のほうが上です。




コメント

タイトルとURLをコピーしました