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初心者がカーボンホイールを使う時に、気を付けなければならないこと。

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近年、価格という意味でカーボンホイールの垣根が下がってきているように感じます。
特にア〇ゾンなどで買える中華カーボンホイールの普及(?)により、5万程度でも買えるカーボンホイールがありますから、それこそ10万以下のバイクにカーボンホイールという組み合わせで運用している人もいます。



カーボンホイールは、アルミリムのホイールとは決定的に違う部分があり、それを知らずに使うと後々ひどい目に遭ってしまうのです。

カーボンホイールの弱点

カーボンホイールは、カーボンリム用のブレーキシューと合わせて使うのが必須です。
先日紹介したSACRAのホイールでは、アルミリム用のブレーキシューでも使えると製造者が公言しているので例外ではありますが。

カーボンリムとアルミリムの決定的な違いの前に、ブレーキとリムの関係についてお話します。

ディスクブレーキではないリムブレーキ(キャリパーブレーキなど)では、リムをブレーキシューが挟み込むことで制動力を生み出します。
この際、リムとブレーキシューの間では摩擦力が生じるため、摩擦熱が発生します。

このブレーキによる摩擦熱ですが、かなりの高温になります。
ヒルクライムで下っている最中に、いったん止まってリムを触ってみてください。
ヤケドします。
一説には200℃を超えるという話も聞いたことがありますが、計測したことがないのでわかりません。

この摩擦熱こそが、カーボンリムとアルミリムの決定的な違いを生み出すのです。

アルミの融点は約660℃と言われていますが、比較的熱に強いのですが、カーボンは熱に弱く、熱のより膨張や変形を起こすのです。
熱に対する耐性は、アルミ>カーボンということです。

走行中のブレーキによる摩擦熱で高温になったリムですが、今度は外気などにより冷却されます。
アルミのほうが放熱性がよく、高温になったリムは早く冷却されてリムの温度が下がります。
ところがカーボンは放熱性が悪く、アルミリムよりも冷却されるまでの時間が長いのです。

そのため、カーボンリムはブレーキ熱により容易に変形する可能性があるということです。
マヴィックなどのホイールでは、放熱性のためにアルミの補強を入れているリムもあります。

チューブラーよりもクリンチャーのほうが問題が大きい

ブレーキ熱により、カーボンリムが変形した場合を考えてみましょう。
リムが変形している状態では、ブレーキをかけると【グワングワン】と感じます。
本来はブレーキシューとリムの接触面は平滑であるべきところが、膨らんだり凹んだりしているためです。

次にチューブラーとクリンチャーの違いについて考えてみます。
チューブラータイヤは、リムにセメントなどでタイヤを接着しています。
そのため、きちんと貼っているチューブラータイヤは剥がすのも大変です。

クリンチャータイヤはどうでしょうか?
クリンチャータイヤは、リムのフックにタイヤを引っかける形でタイヤをリムに保持しています。
中に入れているチューブの内圧で、タイヤが膨らんでリムのフックに強固に嵌まるような形です。

もしブレーキ熱でカーボンリムが変形してしまった場合、リムのブレーキ面の変形によりタイヤを嵌める部分まで変形が起こります。
その結果、最悪の場合、タイヤが外れやすいなどの問題が出る可能性もあるということです。

走行中にタイヤが外れたらどうなるか、想像するだけで怖いですよね・・・

大手メーカーのカーボンクリンチャーは、放熱性に自信を持っている

近年はカーボンリムのホイールを出しているメーカーも増えました。
カンパニョーロやフルクラムなどは、フルカーボンリムの【カーボンクリンチャー】をリリースしています。
これは様々なテストを行って、ある程度の放熱性が確保されたからなんでしょう。

一方、シマノはカーボンチューブラーは出しても、カーボンクリンチャーは出していません。
やはり放熱性の問題をアルミリムレベルで解決できないと考えているのだと思われます。

マヴィックはカーボンクリンチャーでも、アルミの補強を入れて放熱性を確保しています。

カンパニョーロなどの大手メーカーのカーボンクリンチャーですが、メーカーは様々なテストをしているとは言え、アルミリムと同じような使い方をすれば、当然壊れるのは早いでしょう。
なのでカーボンホイールの場合、とにかくブレーキを使わないような乗り方のほうが、寿命は長くなるのです。

一番やってはならないのは、下り坂での当て利きです。
スピードをコントロールするためによくやる【当て利き】ですが、そういう使い方をカーボンリムで行うと、ただでさえ放熱性が悪いカーボンリムの寿命は短くなります。
なので下り坂でもライディングスキルによって最小限のブレーキングで抑えなければならないので、本来はカーボンリムは初心者には全く向かないものであると言えます。

そこで中華カーボンです。
中華カーボンの由来には様々な説があり、大手メーカーのカーボンリムの製造をしている工場が作っているとか、金型だけ買ってきて安く作っているなど様々な説がありますが、大手メーカーのように耐久性テストなどをしているとは思えず、この辺は【賭け】であると言えます。
もちろんですが、即座にブレーキ熱でリムが歪むわけでもないですし、1ヶ月で壊れるようなことはないでしょう。
ですがどうしてもアルミリムに比べたら耐久性はかなり低いのがカーボンリムです。

初心者ほど、大手メーカーのカーボンホイールを

どうしても価格の面から中華カーボンを欲しがる初心者が多いのですが、そもそも信頼性が低いカーボンリムで、なおかつ信頼が低い中華カーボンに手を出すよりも、大手メーカーのカーボンホイールを検討した王がいいのは明白です。
その代わり、価格は何倍にもなりますが。

下手な中華カーボンを買うくらいなら、アルミリムのいいホイールを買ったほうがマシとも言えます。
中華カーボンを買うこと自体を否定するわけではありませんが、買うときは自分のライディングスキルを考えた上で買いましょう。


Campagnolo – Bora Ultra (ボーラウルトラ) 35 クリンチャーロードホイールセット




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