フックレスリムとタイヤの適合性。CADEX、ZIPP、ENVEの場合。

読者様からZIPP303の購入相談を受けていてちょっと思ったこと。

近年、ロードチューブレスがメキメキと浸透しつつあるのですが、フックレスリムを流行らそうとしている風潮もあります。
今のところCADEX(ジャイアント)、ZIPP、ENVEあたりがロードフックレスリムを導入しているはず。
他社でも何かありましたっけ??

フックレスリムの場合、使えるタイヤと使えないタイヤがハッキリしています。
ホイールメーカーは各タイヤとの適合を検査して発表しているので、2020年10月時点での適合タイヤを。

大原則 クリンチャータイヤは完全NG

フックレスリム採用のCADEX、ZIPP、ENVEに共通するのは、フックレスリムであればクリンチャータイヤはNGです。
従ってチューブレスでしか運用できないことになるので、ご注意を。

マヴィックのUSTであったり、カンパ・フルクラムの2WAY-FITの場合は、クリンチャーでも使用可能になってます。

CADEXの適合タイヤ

https://dk8nafk1kle6o.cloudfront.net/Images/PageBuilder/PageElements/CADEX_Tire_Test_FINALV2_1600812382.PDF

CADEXのフックレスリムに適合するタイヤは以下の通り。

メーカータイヤ名サイズ
CADEXRACE TUBELESS23c,25c,28c
CLASSICS TUBELESS25c,28c,32c
GIANTGAVIA COURSE 0 TUBELESS25c,28c
GAVIA COURSE 1 TUBELESS
GAVIA FONDO 0 TUBELESS28c,32c
GAVIA FONDO 1 TUBELESS28c,32c
GAVIA RACE 0 TUBELESS25c,28c
GAVIA RACE 1 TUBELESS
GAVIA AC 0 TUBELESS
GAVIA AC 1 TUBELESS
SCHWALBEPRO ONE25c,28c,30c
MAXXISHIGH ROAD25c,28c
ALL TERRANE33c
VELOCITA AR40c

次に、不適合が確認されたタイヤ。

メーカータイヤ名サイズ
VITTORIARUBINO PRO TLR25c
CORSA TLR
CONTINENTALGP5000 TL
PIRELLICINTURATO24c,26c

CADEXはジャイアントですので、主にジャイアント製タイヤの適合表になってます。
他社タイヤはさほど積極的に検査しているわけでもなさそうなのですが、コンチネンタルGP5000TLは不合格になっている。

ジャイアントのホイールなので、ジャイアントタイヤが大丈夫なのは当たり前として。
現状では使っても問題ないとするお墨付きタイヤが少ない。

チューブレスは推奨空気圧が低いのが特徴ともいえますが、フックレスリムだとさらに低圧運用が推奨されています。
CADEXもリムのMAX空気圧は5Barまでとなっていますし。

ZIPP 303 Firecrest

読者様が興味を持っているのがZIPP303 Firecrestのディスクブレーキだということで調べてみたのですが、ZIPPについては特にリスト化されているわけではないようです。

参考までに、303Firecrestの説明書。

新しいZIPP 303 Firecrest Tubeless Discは、フックレスでストレートな側面を持っています。対応タイヤのリストはありますか?

いいえ、リストはありません。現在のチューブレスタイヤとチューブレスレディタイヤは、303 S Tubeless Discと303 Firecrest Tubeless Discと互換性があります。ZIPPは現在、他のリムやタイヤメーカーと共にISO規格の議論に積極的に参加しており、ロード用チューブレスシステムの新しい基準を作ることを推進しています。

http://www.intermax.co.jp/pdf/303Firecrest_FAQ_jp.pdf

クリンチャータイヤについては明確に不可だと書いてありますが、チューブレスタイヤ・チューブレスレディタイヤは問題なく使えるみたいに書いてありますが・・・どうなんでしょうかね?

海外サイトも調べてみましたが、リストは見当たりませんでした。
ちなみにZIPP303Firecrest TL DISCの最大空気圧は72.5psi(5Bar)までとなっています。

ENVE

ENVE 45 & ENVE 65の場合

リムのスペック

リムフックレス・ストレートサイドウォール
インナーチューブの使用使ってもいいが、チューブレスタイヤかチューブレスレディタイヤの場合のみ可
リム内幅21mm
タイヤサイズ25mm以上
最大空気圧90Psi、6.2Bar

適合性が確認されているタイヤ

・25~26c

メーカータイヤ名サイズ
ENVESES Road25mm
MaxxisPadrone TR
High Road HYPR TR 170 TPI
IRCFormula Tubeless Light
BontragerR3 TLR Hard Case Lite24mm,26mm
SchwalbePro One TLE HS 49325mm
One TLE HS 462
CadexRace TL
HutchinsonFusion 5 Performance Storm TR
SpecializedS-Works Turbo Rapidair 2Bliss Ready (2020)26mm

・27~29c

メーカータイヤ名サイズ
ENVESES Road27mm,29mm
BontragerAW2 Hard Case Lite TLR28mm
R3 Hard Case Lite TLR
GiantGavia AC 0 Kevlar Tubeless
Gavia AC 1 TLC Tubeless
Race 1 TLC Tubeles
GoodyearEagle All-Season
HutchinsonSector
IRCFormula Pro Tubeless RBCC
Formula Pro Tubeless Light
KendaValkyrie
MaxxisPadrone
SchwalbeOne TLE HS 462
Pro One TLE HS 493
SpecializedS-Works Turbo RapidAir 2Bliss Ready (2020)
TeravailRampart All-Road Durable TR
Rampart All-Road Light/Supple TR
VittoriaRubino Pro TLC
Corsa TLR
Corsa Control TLR
ZippTangente RT28

・30c

メーカータイヤ名サイズ
ENVESES Road31mm
GoodyearEagle All-Season30mm
KendaValkyrie Pro TLR
MavicYksion Elite Allroad UST
SchwalbeG-One Speed
Pro One TLE HS 493
One TLE HS 462
WTBExposure
VittoriaCorsa Control TLR
Rubino Pro TLC

・32c

メーカータイヤ名サイズ
WTBExposure32mm
GoodyearEagle All-Season
MaxxisRe-Fuse
PanaracerGravel King
TeravailRampart All-Road Durable TR
Rampart All-Road Light/Supple TR (Black Sidewall Only)

https://www.enve.com/en/lp/tire-compatibility/

逆に不適合になっているのは以下のタイヤ。

メーカータイヤ名サイズ
HutchinsonFusion  5 All Season Storm TR25mm
SpecializedSworks Turbo Gripton26mm
S-Works Turbo 2Bliss Ready28mm
Roubaix Pro 2Bliss Ready30/32mm
ContinentalGP5000 TL25mm,28mm
HutchinsonSector 3232mm
Fusion 5 Performance 11Storm28mm
Fusion 5 All Season 11Storm
MavicYksion Pro UST
PirelliCinturato Velo TLR24~32mm
TeravailRampart All-Road Light/Supple TR (Tan Sidewall)32mm

SES 2.2、SES 3.4、SES 5.6、SES 7.8、SESディスクホイールの場合

リムのスペック

リムフックリム
インナーチューブの使用OK
リム内幅18-20.5mm
タイヤサイズ23-32mm
最大空気圧120PSI

ホイールとタイヤの互換性に制限は無いが、綿または天然繊維サイドウォールの非チューブレスタイヤの使用を推奨していない。

SES 3.4 AR, SES 4.5 AR

リムのスペック

リムフックレスリム・ストレートサイドウォール
インナーチューブの使用使ってもいいが、チューブレスタイヤかチューブレスレディタイヤの場合のみ可
リム内幅25mm
タイヤサイズ27mm以上
最大空気圧80psi/5.5bar (28mm tire), 67psi/4.6bar (32mm tire)

適合するタイヤはこちら。

・27~29c

メーカータイヤ名サイズ
ENVESES Road27mm,29mm
BontragerAW2 Hard Case Lite TLR28mm
R3 Hard Case Lite TLR
GiantGavia AC 0 Kevlar Tubeless
Gavia AC 1 TLC Tubeless
HutchinsonSector
IRCFormula Pro Tubeless RBCC
Formula Pro Tubeless Light
KendaValkyrie
MaxxisPadrone
SchwalbeOne TLE HS 462
Pro One TLE HS 493
SpecializedS-Works Turbo RapidAir 2Bliss Ready (2020)
TeravailRampart All-Road Durable TR
Rampart All-Road Light/Supple TR
VittoriaRubino Pro TLC
Corsa TLR
Corsa Control TLR
ZippTangente RT28

・30c、32c

メーカータイヤ名サイズ
ENVESES Road31mm
GoodyearEagle All-Season30mm,32mm
KendaValkyrie Pro TLR30mm
MavicYksion Elite Allroad UST
VittoriaRubino Pro TLC
Corsa Control TLR
WTBExposure30mm,32mm
SchwalbeG-One Speed30mm
G-One Speed
Pro One TLE HS 493
MaxxisRe-Fuse32mm
PanaracerGravel King
TeravailRampart All-Road Durable TR
Rampart All-Road Light/Supple TR (Black Sidewall Only)

続いては不適合のタイヤ

メーカータイヤ名サイズ
ContinentalGP5000 TL28mm
HutchinsonSector 3232mm
Fusion 5 Performance 11Storm28mm
Fusion 5 All Season 11Storm
MavicYksion Pro UST
PirelliCinturato Velo TLR28mm,32mm
SpecializedS-Works Turbo 2Bliss Ready28mm
Roubaix Pro 2Bliss Ready30/32mm
TeravailRampart All-Road Light/Supple TR (Tan Sidewall)32mm

これらは2020年10月確認時のタイヤの適合性。
不適合のタイヤについては【もし使うなら自己責任で】みたいな文言もありますが、これらはタイヤメーカーと協議して改善していく方向の様子。
なので今後はどうなるか不明ですが、コンチとピレリは全滅傾向、同じタイヤでもサイズによってはアウトのケースも出てくるというところがややこしい。

なのでタイヤを交換するときは、いちいちメーカーサイトを見て確認することが必要になります。

https://www.enve.com/en/lp/tire-compatibility/

チューブレスはどこへ行く

今のところフックレスリムは大流行・・・というワケではなさそうですが、基本的にはメーカーが適合するとしているタイヤを選んだほうが確実。
万が一タイヤが外れたら、シャレになりませんし。

で、上で書いたのはあくまでも適合性の話。
脱着の簡単さ・苦労については全く以って不明です。

前にチューブレスのリムとタイヤの相性についてコメントを頂いてます。

読者様
読者様
チューブレスの相性って大きいです。
ビードが上がらないとかは些細な問題で、致命的なのはハメたら外れない事かと思います。
うちにあるルビノプロと各社ホイールで試したところ
トレック純正…指で押すだけで外れる
マヴィック…頑張ればなんとか外れる。最悪踏めばなんとかなる
フルクラム…角材かませてウォーターポンププライヤーで挟むと外れる
こんな感じです。フルクラムにルビノだと外出時にパンクしたら絶望しかありません。
こういうのまとめてみるとみんな助かるかな?なんて思います。個体差はあるでしょうけど。

個体差もあるので何とも言えないところですが、チューブレスはパンクしづらいというメリットがある一方、タイヤとリムの組み合わせ次第では、パンクした時には絶望・・・ということのようで。

スペシャライズドも思い切ってチューブレスを切り捨てたホイールを出してきてますが、チューブレスの場合には単純なタイヤの好みだけでなく、タイヤを外しやすいかどうかも選択肢の重要な要素になるというところでしょうか。

このあたりは、まだまだ発展途上という感じがします。