この自転車のターゲットがよくわからない話。

ご存知の方もいるかもしれませんが、サイクルオリンピックからルートワンという自転車が販売されました。
開発者のブログを見ていても、この自転車のターゲット層が全く理解できないのですが、これを買ったほうがいい人とはどんな人なんでしょうか?

ターゲットが不明

自転車って、様々な目的で使われるのは誰でも知っている事実。
単なる移動の脚として使う場合、例えば通勤通学だったり、スーパーへ買い物だったり。
今だと、子供の送り迎えで電動アシスト自転車を使う人も多いですよね。

こういう移動の脚のほかには、スポーツ走行もあります。
ロードバイクであれば、舗装路をスポーツとして走る。
マウンテンバイクであれば、山道をスポーツとして走る。

そのほかスポーツ性とはやや異なる雰囲気があるとしたら、例えばバイクパッキングと近年言われるようなキャンプツーリングとかですよね。
これは荷物をかなり積載して走るわけで、古くはランドナーでしたし、最近だとグラベルロードを使う人が多いんですかね?

あとはいわゆる街乗りだったり、ポタリングと呼ばれるような使い方だったり。
ポタリングはスポーツの範疇でもあるし、レジャーの範疇にも入りうる。

こういうのって明確にこうだと分類できるものではないし、そもそも論で言えば無理に分類しなければならないものというわけでもない。
まあ、便宜的に3種に区分するとしたら、
・実用車(=移動目的)
・スポーツ車(=スポーツ目的)
・レジャー車(=スポーツ性とレジャー性?)

こんな感じに分けることが出来なくはないですが、これは絶対的な区分ではない。
ある程度被る部分は当然出ると言うか、例えばジャイアントのエスケープR3。

このド定番クロスバイクは、実売5万円で買えるマトモなクロスバイク。
用途は、スポーツ性もあるし、通勤通学の移動目的で使う人もいるし、ポタリングなどレジャー目的でも使える。
まあ、実用スポーツ車という括りのほうがシックリ来るのかもしれません。

ピナレロのドグマは、当然ですがスポーツ車。
ただこれを単なる移動の脚として使えないわけでもないし、ポタリングで使う人は普通にいる。

そう考えると、イチイチ区別する必要性もない・・・とは言えない。
例えば、お母さんが子供を保育園に送っていくための【移動目的の実用車】を選ぶなら、ママチャリないし電動アシスト自転車になる。
間違ってもドグマを買うバカはいない。

スポーツとしてより速く走りたいなら、ロードバイクのみが選択肢に入る。
スポーツとして速く走りたいのに、電動アシストのママチャリを買うバカはいない。

で、このルートワンという自転車、シートアングルをやたら寝かせて相対的にBBを前に出しているのが一つの特徴だと思います。
それにあわせてやたら短いクランクを装備し、かつフリーパワーなるクランクです。
まあ、フリーパワーはトルクが強過ぎると意味が無いと思っているので、この時点でこの自転車はスポーツ寄りではないのかもしれません。

上体がかなりアップライトになるので、前方視野が前傾姿勢よりも増えるというのも一つのウリっぽい。

販売価格はこんな感じになっています。
(全て税別)

S8 (外装 8 段モデル)、S2 (自動 2 段モデル) 70,000 円
F3 (内装 3 段モデル)、F2 (自動 2 段モデル) 65,000 円
S10J (MADE IN JAPAN 外装 10 段モデル) 230,000 円

街乗りなどでよく見かけるクロスバイク、ジャイアントのエスケープR3で税別52000円。
それと比較しても高いわけですし、一般的なママチャリもブリジストンなどメーカー製もで3万円台からあるわけで、ママチャリ相場と比較しても高い。

この自転車の開発者のブログを見る限り、速度を出す自転車ではないみたいなことが書いてある。
やたらとロードバイクやスポーツ自転車を否定しているようなので、このルートワンもスポーツ車のカテゴリではない(はず)。

この自転車、どういう層をターゲットにしているのかが私の頭ではよくわからなくて。

よくわからないと思う理由

例えば先の動画にもありますが、前輪の空気圧は最小にセットするみたいなことが出てくる。

ということは、空気圧の管理をしっかりしないといけないわけで、その時点で単なる移動の脚、実用車として考える人には向かなくなる。
通勤通学でママチャリに乗る人の多くは、頻繁な空気入れなんてしてない。
理由はいろいろあるでしょうけど、面倒だからなのかもしれないし、空気を入れる重要性を理解してないからかもしれない。

綱引き理論で上体が起きているわけなので、荷重のほとんどはお尻(サドル)に掛かる。
ロードバイク等の自転車が前傾している理由は、そのほうがパワーを発揮する上で効率がいいことや、空力の問題もあるでしょうけど、根本的には3点支持で荷重を分散させているから。
ハンドル・サドル・ペダルに荷重を分散させることで、疲れにくくする。

ハンドルばかりに荷重が掛かれば、肩が疲れたり手が痛くなる。
サドルばかりに荷重が掛かれば、ケツが痛くなる。

明らかにお尻への荷重がメインの自転車なので、人によってはお尻が痛くて長距離乗ることは厳しくなる恐れもある。

いわゆるポタリング車・・・ということなんでしょうか?
この自転車は。

いまいち、ターゲット層が見えてこないのが気になってました。
実用車とも考えにくいし、スポーツ車ではない。
誰にどのように乗ってもらうことを想定している自転車なのかがよくわからないのが本音。

間違っても、子供を乗せて保育園に送り迎えする自転車ではないことはわかる。
ターゲットがイマイチ見えてこない・・・と思うのは私だけでしょうか?

どうも不思議です

前傾姿勢だと視界が狭くなるから危険・・・みたいなことを書いてあるのですが、競輪用ピストバイクのように競技レベルでハンドルが低い自転車なら、これは当てはまると思います。
ロードバイクの場合、基本はブラケットポジションで、確かに完全に上体が起きた自転車に比べると、【上方視野】は減ると思うんですね。
前方視野が減るのかについては私にはちょっとわかりません。
凄く遠くまで見えるようにするには、前傾しているよりも上体が立っているほうが見えやすいのはわかりますが、自転車走行中にとんでもなく遠くまで見える必要性があるのか?というところも含め。

オートバイとかかなり前傾姿勢の乗り物もありますが、安全性に問題があるとも思えず。
ハーレーとか上体が立っている形ですが、スポーツタイプのオートバイとかは前傾している。

値段、フレーム設計、その他モロモロ考えても、どうもこの自転車をオススメするターゲット層が見えてこない。
ポタリングで近距離を走る人に向く、という認識なのかなと思いましたが、スピードを出す自転車ではないので、スピード感も求めたい人はここで脱落する。

ちょっと前に都内に行く用事が合ったときに、ちょうど試乗会していたので行こうか迷ったのですが、いろいろ思うところがありあえて行きませんでした。
この手のシート角を寝かせて足付きをよくしている自転車ってほかにもいろいろあると思うのですが、そういうのと比較してなにが秀でているのかのセールスポイントがイマイチわからない。

まあ、自転車は法律を守って走ればあとは自由なので、買った人が好きに使えばいいんだという話なのかもしれません。
ドグマで買い物に行こうと、マドンSLRで街乗りしようと、何ら違法性は無い。
向いているとは思いませんが・・・

どういう層に買ってほしい自転車なのかがイマイチわからない。
自転車なんだからもっと気楽に、自由に用途を決めればいいとも言えるのですが、どうもこの自転車、自由度が少ないように感じてまして。
自転車の楽しみ方っていろいろありますが、例えばパーツを変えて楽しめるのも一つ。
こうであるべきだという自己主張が強い自転車なのかなと感じてしまう。




コメント

  1. 9055 より:

    こんにちは、たまに拝読させて頂いていますが、
    このブログであの自転車の記事に出会うとは思いもよりませんでした。

    件の自転車のターゲットは明確だと思っています。
    つまり開発者ご本人自身がターゲットです。
    ご自身の自尊心と後付けの理論(原型は目的の違う偶然の産物だそうですので)を満足させるだけの物と思います。

    幾つかの大手メーカー製で近しいジオメトリの自転車も全否定ですし、
    件の自転車が正しい自転車の在り方であり、
    ドライジーネを起源とすれば今年で204年の歴史を持ち
    彼よりも知識と技能を有した専門家達が試行錯誤し作り磨き上げてきた
    これまでの自転車は各種スポーツ車も各種実用車も全て間違いだそうですから。

    まあ、開発者様にとっては、ホームセンター(自転車メーカーでは無い)が偶然にもアイデアを買って
    プロデュースと販売をして下さり夢が実現したのは幸運でしたね。

    あの自転車には色々と疑問や突っ込みたくなるものがありますが、
    今回はこのあたりで。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      なるほど、そういう意味ではターゲットは明確になっているのですね。
      似たようなコンセプトの自転車は結構多いはずなんですが、あそこまで大々的に売り出しているのを見ると、何かしらスペシャル感があるのかと勝手に期待してました。

  2. 柳川克典 より:

    試乗した感想が聞きたかったです。想像で語るだけならば誰でもできますよ。読むだけ無駄だった。

  3. 柳川克典 より:

    他の記事を読んで知りましたけどターゲットは明確です。電動アシスト自転車を利用する人と全く同じです。2018年の6月にテレビ番組で紹介されています。充電しなくてもよくて電動アシスト自転車と同程度の性能であれば値段は高いとは思いません。逆に安いくらいです。他の記事のように利用者の立場に沿った感想が聞きたかったです。とても残業ですね。

    • roadbikenavi より:

      2度もコメントを頂きありがとうございます。

      読むだけ無駄だった割には、コメントするのは無駄ではないんですね・・・
      さてほかの記事でも書いていると思うのですが、この自転車については試乗しております。

      あなたがこの記事をなんで読もうと思ったのかは知りません。
      記事のタイトルを見ればお分かりになると思いましたが、あくまでもターゲットが分からないというだけの記事です。
      レビューであればほかの記事同様、【レビュー】とか【インプレ】などと表記しますので、多くの読者様はレビューではないことをタイトルを見ただけで理解できると思いますが、あなた様の理解力では難しかったでしょうか?

      レビューについてはイチイチ書くほどでもないということはほかの記事でも記しております。
      どうしてもとおっしゃるようでしたらレビュー記事をアップしても構いません。

      なお、電動アシストと同じ効果を求めているようであれば、大変な間違いを犯すことになると思います。
      これについては試乗スタッフさんも同意見でした。

      >とても残業ですね

      えーと言葉の意味が分かりませんが、残業してでもレビューを書けという話でしょうか?
      あなたに指示されるようなことではないと思いますが・・・