先日も書いた記事。
アウター×ローはたすき掛けポジション。
斜めになったチェーンラインはよくないというのが定説です。
アウター×ロー問題
これだけ斜めになっているので、アウター×ローはチェーン自体にも負荷が大きいし、チェーンテンションがパツンパツンのポジションです。
実際のところで言うと、使ってしまうことはまあまああります。
特に私の場合は、信号が赤の時にはリアを下げておくので、発進時にアウター×ローになっていることはまあまあ多い。
けど、メカ的によろしくないことは確実なので、出来れば使わないほうがいいポジションとされます。
アウター×ローに入れる前に、どこかでフロントをインナーに落としておけという話ですね。
こっちはインナー×ロー。これでもチェーンラインは斜めですが。
このポジションですが、絶対に使ってはならないギアではないです。
なるべくなら避けたほうがいいよね、的なポジションと思えばいいです。
まあ、これだけ斜めになっているわけなので、
駆動効率は当然悪いですが。
まっすぐ引っ張るのと、斜めに引っ張るのどっちが効率がいいかは、特に説明する必要も無いでしょう。
なるべくなら避けましょう的なポジションなので、ついつい入ってしまうことはあります。
入れるつもりがなかったのに入れちゃったYOみたいな言い訳が成立する。
入れて欲しいなんて言われてないけど、入れちゃったYOみたいな?
えーと、何の話でしたっけ?
そうそう、アウター×ローの話。
このポジションからしないほうがいいプレイが一つだけあります。
この状態からフロントをインナーに落とすプレイ。
これだけはやめたほうがいいです。
これだけ斜めになり、チェーンテンションも高い状態なので、フロントをインナーにするとチェーン落ちするリスクが出てきます。
これだけはマジでやめたほうがよくて、リアを数回シフトアップしてからインナーに落とすのがポイントになります。
面倒だと思わずに、きちんとフロントを駆使する
リア変速よりもフロント変速のほうが面倒と思う人も多いのかなと・・・
リア変速に比べると、フロントはヨッコイショ感がどうしてもあるので、面倒に感じてしまう人も多いかも。
けど、アウター×ローに入れないように、途中でフロントをインナーに落とすのがベストです。
今後12s化したときには、アウター×ローってかなりきつくなってくるんですかね?
私の場合、フロントが50-34T、リアが11-28Tなのでギア比はこうなります。
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 17 | 19 | 21 | 23 | 25 | 28 | |
50 | 4.55 | 4.17 | 3.85 | 3.57 | 3.33 | 2.94 | 2.63 | 2.38 | 2.17 | 2 | 1.79 |
34 | 3.09 | 2.83 | 2.62 | 2.43 | 2.67 | 2 | 1.79 | 1.62 | 1.48 | 1.36 | 1.21 |
まあ、ちゃんとフロントを落とせば済むということですね。
ちゃんと同じギア比になるインナーギアがあるので。
インナー×真ん中あたりで、ほぼまっすぐのチェーンラインになります。
前に、あえて11-34Tの11sスプロケを使っている人の話を書いたことがありますが、
この方は平坦のために11-34Tを選択しているとのこと。
確かに、
・11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28T
・11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T
ここが同じですから。
11-34Tでは28Tはないですが、27Tに入れてもファイナルローにはならないという点ではメリットがあります。
ただしこれ、クソめんどくさがりな人だと、登りのときにアウターのままでアウター×ロー(34T)に入れてしまうかも。
結局のところ、ちゃんとフロントも使おうぜというのが正解なことには間違いありません。
ちなみにですが、フロントシングルってそれなりにチェーンラインがきつくなりそうな気がするのですが、どうなんですかね。
フロントダブルのアウター×ローも、禁止ポジションではなく、非推奨ポジション扱い(しかも非推奨の程度は緩め)だから、まあいいや的な感じ?
シマノのチェーンラインを見ると、
FC-R8000(ダブル) | FC-RX810-1(シングル) |
43.5 | 49.7 |
ダブルのときのチェーンラインは、アウターとインナーの中間だと思えばいいです。
シングルのときはチェーンリングまでの距離。
シマノのシングルクランクって、結構外に迫り出しているイメージなので、リアをファイナルローまで入れるとかなり斜めになるはず・・・ですが禁止ポジションではないですし。
というよりも、シングルにしてもチェーンリングの位置は、ダブルのアウターチェーンリングと変わらないあたりです。
ちなみに、インナー×トップは基本使わないほうがいいです。
Di2ならそもそも頑張っても入らないように設定されてます。
チェーンテンションがダルンダルンになるポジションで、しかもチェーンラインは斜めになる。
こっちは普通に、途中でフロントをアウターに持ち上げるべきですね。
実際のところアウター×ローは非推奨ポジションで、かつ禁止ではないポジションという曖昧なところですが、フロントトリプルならアウター×ローは絶対的にやめたほうがいいと思うのですが、ダブルならまだ許容範囲なのかなと思ってます。
ついつい面倒な気持ちが出て、ちょっとだけゴメンヨゴメンヨとアウター×ローに入れてしまうこともありますが、
どう考えても駆動効率は悪いですし、チェーンにも悪影響なので、なるべく避けたほうがいいですね。
まあ、フロント変速性能を上げるために、メインコンポが105ながらもクランクだけアルテにしているわけですし。
コメント
いつも楽しく拝見させて頂いております
さて、各所の様々な記事を読んでよく思う事なのですが
「インナー×トップは使わないほうがいい」の根拠って薄くないでしょうか
私はインナーの9速を愛用しています(11s)
チェーンラインはアウター1速よりもインナー1速よりもよほど真っ直ぐに近いです
200kmのロングライドでは信号待ちでインナー5速、巡航はインナー9(10)速
アウターはサイクリングロードなど限られた場所のみ
これでグロス20~25km/h、十分です
坂道でのギア操作も単純、長旅の疲労管理もしやすいです
このような乗り方でチェーン落ちは無く、その気配すらありません
信号待ち・坂のたびにインナー・アウターと変速していればそれがベストなのでしょうが
私はやりたくありません
特に105でのフロント変速はかなりガチャガチャと重いです
(皆さん、本当に信号待ちの都度ちゃんとやってます?アウターロー発進してません?)
「機材や乗り手次第だろう、好きにすればいい」と言えばその通りなのですが
そうバッサリ否定するものでもないのにな、と歯がゆく感じることがあります
インナー×トップに肯定的な記事は本当に見つかりません
(トップの定義も曖昧ですが)
コメントありがとうございます。
インナートップの問題点は、チェーンテンションが最も緩くなるということではないでしょうか?
緩い上に斜めのラインになるので、チェーン落ちのリスクが出てくるのと、チェーン跳ねでフレームが傷だらけになる恐れもあるということなのかなと考えます。
メーカーとしては実際にチェーン落ちしたかどうかもそうですが、少しでもリスクがあることは避けたいということなのかもしれません。
原則として、相当おバカなユーザーがメチャクチャな使い方をしても危険が無いように注意喚起するのがメーカーの努めなので、例えばインナートップで逆回転させ巻くってチェーン落ちさせる人が出てきたりとか。
そういうリスクまで考えての話なのかなと思います。
ご返信ありがとうございます
たすき掛けだからダメ!みたいな安易な否定に対して
「いや、たすき掛けと言ってもBig-Big等と比べてチェーンライン言うほどか?」という
ちょっとしたモヤモヤと、インナートップのパワーロスやコンポの摩耗の
比較検証等が知りたいところではあったのですが
おっしゃる通りで、それ以上踏み込んだ話をする分野ではないのかもしれませんね
ご丁寧にありがとうございました
コメントありがとうございます。
アウターローとの違いは、同じたすき掛けでもチェーンテンションの違いだと思います。
駆動ロスは、前に何かで、真っ直ぐと斜めでは7%程度の損失見たような記憶がありますが、思い出せません。
ただ恐らくとして、チェーンテンションが緩み過ぎているポジションでは、チェーン落ちのリスクが高まることは事実なので、それがシマノが恐れていることなんじゃないかと推測します。
シマノ自身は、インナー×トップを禁止しているともいえないので、推奨しない程度の話なのかと。