数字の意味。

パナレーサーのアナログエアゲージの精度は、メーカー発表では±3%。
理論上では、計測結果が7.0Barだったときには、最大0.21Barの誤差が生じうるとなります。

ロード乗りとしては、いろんな数字を扱うわけですが、誰でも接するのは空気圧。
あとはパワーメーターだとか、心拍数だとか距離だとかいろいろあるわけですが。
数字の出し方と意味を理解しないとどうでもいいところを重視してみたり、大きな間違いにもつながりうるのかなと思ってまして。

数字の意味

全てのロード乗りは、空気圧は管理する・・・はず。
空気圧管理しないロード乗りは悔い改めたほうがいいレベル。

そんな中、ほとんどの人はポンプのゲージで空気圧を管理します。
エアゲージは一応持ってますが、よほど空気入れのゲージが狂っていない限りエアゲージが無くても何ら問題ありません。

ただし空気入れの場合、空気を入れるときにしか空気圧を測れない。
経時的に空気圧の変化を見たいなら、エアゲージが無いと無理ですね。

当たり前の話として、どんな検査器具を用いたとしても、全く誤差が出ないモノなんて聞いてことがありません。
エアゲージの場合、バルブを一瞬開放することでタイヤ内の空気圧を計測します。
その瞬間、わずかにお漏らしするわけですが、それがどの程度の意味を持つのか?というところにもなってくる。

エアゲージの構造を考えると、結果に影響を与えうる要素はいろいろあります。
・エアゲージの精度
・エアゲージのパッキンの不良
・検査術者のスキル
・環境的要素

GIYOのエアゲージも持ってますが、私の力量ではどうやっても検査する際に相当なお漏らしをしてしまう。
使い方が間違っているのか、そういうモノなのかはいまだに謎。

あまり深い意味は無いのですが、GIYOの空気圧計を買いました。 空気圧計には苦い思い出があるので、二度と買わないと思っていたのですが。 ...

先日ちょっと思い立って買ってみた、GIYOのエアゲージ。 ちょっと思うところがあり、検証するためにパナレーサーのアナロ...

パナレーサーのエアゲージは、ちゃんと使えていればほぼお漏らししません。
モタモタしていたり、バルブに対してまっすぐ入っていなければ盛大にお漏らしする可能性はあるものの、狙いすましてスパッとぶち込む分にはエア漏れ音はほぼ無し。

連続3回、エアゲージで計測してみました。
毎回エアゲージはリセットして。

厳密なことを言えばわずかに違うんでしょうけど、全部6.8Bar付近を指してます。
この程度の差であれば、乗り味に影響を与えることは無いので、どうでもいい誤差の範囲と言っていいレベル。

実際、何回計測してもほぼ同じ数字を指しているので、計測時のお漏らしについては無視していいほど小さいと判断できます。
ロードバイクは研究室にあるものではなく、外を走るモノ。
例えばエアゲージで計測するときに0.02Bar下がると仮定して、そもそも乗って違いが判別できない範囲ですし。

自然放置でどれだけエア抜けするのか?という検証は、3つの意味があって、

①単純な興味として、空気圧がどれだけ減るのか?
②乗れないほどエア抜けするものなのか?
③乗り味に影響を与えるほどエア抜けするのか?

この3点を調べたいというのが動機で、乗ってみて変化を感じ取れないレベルの極小変化についてはどうでもいい。
空気圧が0.01Bar減ったとして、乗って感じ取れるという人がいたらオカルト。
なのでこのどちらにも影響しない、計測時に起こった極小レベルのエア漏れについては考慮する必要がない。

そういう無意味なところを追いかけてもしょうがないですしね。
いったい何の目的で計測しているのか?という目的を考えれば、どうでもいい誤差。
何が大要素で何が小要素なのかを考えないと、こういうどうでもいいところを無駄に重視してみたりするんでしょうけど。

数字の意味って、何を目的に計測しているのかも考えないと、極小レベルの差を過大評価したりするんだろうなと思うわけです。
経時変化で1.0Bar減れば、乗り味の変化だけでなくリム打ちパンクのリスクも出てくるので、それは大要素の変化と言えるでしょうけど、0.01Barとか関係ないですし。

パルスオキシメーター

コロナ禍で一気に注目を浴びたパルスオキシメーター。
血液中の酸素飽和度を調べるためのモノです。

これも医療用と、非医療用があるので測定誤差は当然出る。
医療用だから誤差が出ないというわけでもないですが。

パルスオキシメーターの原理は、皮膚の上から赤色光と赤外光を当てる。
酸化ヘモグロビンは赤色光を透過して、還元ヘモグロビンは赤色光を吸収する性質を利用して透過具合を検査しているものと言えます。
血管に対して光を当てるという機序なので、体動の影響を受けやすく、光の混入は大きな誤差になりうる。
なので屋外で運動中に計測すれば、ノイズになる体動と外部光の二つの要素が重なるため、まともな数字は当然出ません。

こういうのも、
・全く同じ体動
・全く同じ外部光

こういう条件下であればまだ比較対象出来る可能性はあるにしても、屋外で全く同じ外部光を実現すること自体が不可能。
汗や汚れによっても影響が出る恐れもあるため、屋外で運動中に計測したとしても、比較しようがない数字しか出てこない結果になります。

なのでロードバイクに乗っているときに計測したとしても、同じ人物間で比較しても無意味な数字しか得られない結果になるわけです。
どうしても光を当てて計測する機序なので、外部光は大きなノイズになってしまうわけですし、外部光のノイズの具合を一定化することも無理。
まあ、これについては検知する仕組みを考えればすぐにわかることなので、試すまでもないのですが。

血中酸素飽和度ですが、検査しながら深呼吸を繰り返すだけでも数字が上がっていきます。
タイヤ内の空気圧の場合、同じ環境で検査する分には中の空気圧自体には変化が無いですが、血中酸素飽和度については呼吸レベルでも大きく変わりうる。
様々な要素に左右される数字なので、屋外で直射日光が当たっていて、しかも運動中となるとなおさらノイズの影響も出るし、比較しようがないとも言えます。

日本呼吸器学会のパルスオキシメーターのハンドブックにもこのあたりの説明があります。

https://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/guidelines/pulse-oximeter_medical.pdf

なので下手に数字を追いかけても意味がある数字が取れないので、何ら参考にもならない。

結線の実験

前に某滅亡したブランドが結線は意味が無いと主張してましたが、

新興ホイールメーカーのSACRAが 結線はもはや腐敗と不正の象徴 と書いているコラムについてですが、バイシクルクラブ5月号に実験...

先日のSACRAコラムとバイクラ5月号の記事の件ですが、 バイクラ5月号の記事と、SACRAコラムを見て、それは違うだろ!と思...

結線すると乗り味が変わると思う人がそれなりにいて(体感の話)、接触交差と非接触交差では違うデータが出ているっぽい。
それの比較考察をすればかなり面白い内容になったはずなんですが、どういうデータが出たのかすら開示されなかったので不明。

あれはいったい、何だったんでしょうね?
この件はしっかり開示して欲しかったですが、滅亡してしまった以上かなわぬ夢となりました。
もったいない。

意味がある数字と意味がない数字

ロードバイクのタイヤの空気圧を計測するときに、基本は自宅で行います。
というよりも空気圧の測定については、環境的要素は無視していいほど小さい影響しかないので、あんまり関係ないですが。

パナのエアゲージについては、アナログゲージは±3%、デジタルゲージは±10.5Kpa(1.5Psi、0.1Bar)となってます。
もちろんこれは、エアゲージが正常に作動していて、かつ正しく使った場合の最大誤差なので、必ずこの通りズレるわけでもない。

正しく使えるかどうかは何回か練習してみれば、特に難しいものではないことがすぐにわかります。
なので同じ検査者が行う分には、そこまで大きな要素とは捉えません。
まあ、何回か計測してみてどれくらいズレるのかを確認する程度で十分。

万が一ちょっと使い方でしくじったか?と思うような大きなエア漏れ音が出る計測方法になってしまったら、それは最初からやり直しすれば済む話だし。
しくじったときにどれくらいエア漏れするのかを計測すると、この程度のプッシュでどれくらい下がるのかという違う実験にもなる。
測定誤差がどれくらい出るかは、何回か使ってみて、かつほかのエアゲージだったり、ポンプのエアゲージの数字と照合してみればだいたいの感覚と傾向はつかめる。
±0.1Bar程度はあるんだろうなと予想できますが、そこの検証はいろんな要素に左右されるのでイチイチしません。

まあこういうのって、イチイチこんな説明書きをしなくても、ほかのエアゲージとの比較だったり、ポンプのゲージとの比較で読んでいる人もなんとなくそんな感じだと伝わるわけで。
イチイチ説明する必要もないレベル。
意味がある数字なのか(大要素)、意味が薄い数字なのか(小要素)、こういうことも考えないとね。

けどこういうのって、いちゃもん付けたくてしょうがない人もいるんだよなぁ・・・

例えばこういうのについても、

それなりに空気が入っている状態で、わずかにバルブをプシュっと押すとどれくらい空気圧が下がるのか?なんてどうでもいい話といえばどうでもいい話。...

イチイチ記事では書いていないものの、同じことを何度か繰り返してほぼ同じ数字になっていることを確認するのが当たり前。
一発勝負だけで書こうとすると、どこかで間違いが生じうるというか、何度か繰り返すことで見逃している要素があぶり出されることもありますしね。

出てきた数字に意味があるのかないのか、というところについて、当然ですが考えることが大切。
あくまでもロードバイクとして外で走る上で、影響するほどの大きな差が生じる数字だと判断すれば別ですが、そうでなければイチイチ注釈する必要性も感じない。

数字の意味を考えるのって大切で、例えば血圧計。
血圧って常に一定ではなく、心臓の動きによって変動する。
血圧計で計測した数字は、検査したその瞬間の血圧がどうだったのか?というだけの話なので、それ以上でもそれ以下でもない。
30秒後に再計測すると全く違う数字が出るなんてことも普通にありうるのが血圧。
血圧なんて環境的要素に左右されやすくて、それこそ目の前にきれいなオネーサンを置くだけでも人によっては急上昇するw

パルスオキシメーターについては、直射日光下で計測している時点でもうメチャクチャなのでお話にならないとして。
光の角度でも変わってしまうようなモノなので、常に光の具合を一定にして計測なんて不可能な時点で、外で計測すればノイズばかり生じて比較にすらならない。

何らかの実証をしようとするときは、ノイズになりうる要素を考え、それが大要素なのか小要素なのかを考えることも大切。
ノイズの発生が毎回ほぼ同じに近いレベルになるのか、それとも環境により大きく左右されうるものなのかも大切。

こういうのはプロだからとか素人だからとかそういう次元の話ではなくて、何を調べたくてその実験をしているのか?というところだけなんですよね。
そこを理解できない人もいるらしいですが。