ちょっと面白いなと思うニュースを。
宮城県の仙台市、街の中心部に近い定禅寺通りにて、大規模社会実験【JOZENJI STREET STREAM】と称したものが行われています。
これは歩道を拡張することで、歩道での物販や人が休める場所を確保するというものがメインの趣旨のようですが、それに伴い車道のほうにも普段とは異なる規制が掛かっているようです(期間限定)。
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定禅寺通りの車線規制
定禅寺通り活性化委員会というところが行っている社会実験のようですが、歩道を拡大し、歩道での物販などイベントを開催するというのが趣旨の様子。

これに伴い、車線数を縮小し交通への影響なども調べるそうです。
というのもここの定禅寺通りの歩道。
どうも本来は【自歩道】の指定になっているようで、歩道の自転車通行が認められている様子。
期間限定で自歩道の規制標識を解除し、車道の車線数を減らし、かつ自転車専用通行帯を設置。
こちらのサイトさんで詳しく出ていますが、なんちゃって系自転車レーンではなく、道交法に基づく正規の自転車専用通行帯になっているようです(期間限定)。


自転車専用通行帯の標識も、地面に直接設置するのではなく、簡易式の標識みたいなので対応しているようですね。
このようになっている理由を勝手に推測すると、あくまでも趣旨は歩道での物販などを促す目的なんだと思います。
その状況で歩道に自歩道の標識があると、自転車は徐行義務があるとは言え、合法的に走れてしまう。
大規模社会実験の期間だけは、自歩道の標識を解除し、かつ車道には普通自転車専用通行帯を設置。
こうすることで、自転車は歩道を走行することが違反になり、自転車レーンの通行義務が生じる。
第二十条
2 車両は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により前項に規定する通行の区分と異なる通行の区分が指定されているときは、当該通行の区分に従い、当該車両通行帯を通行しなければならない。
車道に自転車専用通行帯があるときは、その通行帯以外を走行すると違反になります。
趣旨からすると、歩道でのイベントの活性化のために、自転車の車道通行ルールを徹底させたいのだろうと思いますが、見方を変えると、従来の3車線のうち1車線を潰して自転車レーンにした場合、交通量の変化や渋滞がどうなるのかという調査も含んでいる。
こういうイベントを利用して交通調査までやってしまおうというのは、なかなか面白いところですね。
期間限定のようですが
仙台の定禅寺通りの車線規制については、9月10日(金)早朝までのようです。
こういうのってなかなか興味深いところなんですが、行政側も自転車専用通行帯や自転車道を作りたいよねと思っていても、いきなり作って渋滞しまくりでは違うトラブルが発生する可能性もあるわけで、一時的な実験で調査をしてみたいという気持ちもどこかにあるはず。
イベントを利用して車線規制してみて、かつ交通量の変化など調査まで含むというのはなかなか興味深い。
あくまでも歩道の活用がメインで、歩道上から自転車を排除するためにこのようにしているのではないかと推測します。
自転車道は柵など工作物が必要になりますが、一時的な実験としてはこういうのもアリなんでしょうね。
その後、どうするかは実験結果を見て判断していけばいいわけですが、自転車が通行しやすい環境を作るにはどうしたらいいのかについてはさらに議論が必要になると思います。
特にこのような街中だと、自転車レーンだと一方向性になってしまい、結局のところ歩道通行と逆走が溢れる可能性も出てくる。
街中という特性を考えると自転車道のほうが優れているかもしれませんが、どうなんでしょうね。
自転車道の場合は原則として両方向性で、道路の両サイドに作る必要があるのでコストも面積も求められるわけですが・・・
仙台の街中ってケヤキ並木があるので道路構造って弄りにくそうな気もする。
あくまでもイベントの趣旨は歩行者にあるようですが、結果として自転車への施策も出来るという点では、こういう社会実験を兼ねて一時的に自転車専用通行帯を作って実験するという手法もいいのではないかと思う。
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