対案無き批判。歩行者横断妨害ねぇ・・・

だいぶ前に書いた記事にコメントを頂きました。

あるSNSで、ロード乗りが対向右折車と衝突したみたいな話が出てました。 恐らくは交差点ではない・・・のかなと思うのですが、第一通行帯が自転...

ソース、図解有のとてもわかりやすい内容ありがとうございます。先日まさに右折レーンのない交差点で直進していたところ、発狂するタイミングで右折してくる車がいました。相手が直前で止まったところでこの野郎という思いでにらみつけた自分も悪いですが、相手の方もファックサインをだしておりお互いにいい思いがありません。

落ち着いて考えてみると、法律上はどう考えても直進側が優先ですが、右折側の立場を考えると右折レーンのない交差点の場合、
・右折車の後ろに車が溜まり右折車にプレッシャーがかかっている。
・直進側に左折車がいるとその次は右折しても良いと考える人が少なからずいる。
ということかと思います。そこにおれが法律上優先だという沸点の低い小心者の自転車乗りと右折できる少ないチャンスを邪魔してくるちゃりファックユーという蚤のような脳みそのドライバーとの組み合わせで上記状況が発生するのだと思いました。
相手方の思考を変えることは難しいです。法律上いかにこちらが優先とはいえども仰るように事故ってはしょうがないですので、こちらが改善するべきなのだと思います。
長文失礼しました。要するに前方に左折車がいるときは右折してくる車がいるので注意した方がいいなと反省した次第でした。

まあ、これが歩行者横断妨害と何の関係があるんだ?という話なんですが。

自己防衛論

上の記事は、いわゆる右直事故に対する備えの話。

あるSNSで、ロード乗りが対向右折車と衝突したみたいな話が出てました。 恐らくは交差点ではない・・・のかなと思うのですが、第一通行帯が自転...

右直事故の場合、お互いにこのような義務があります。

義務根拠法
右折車直進車を優先させる義務法37条
直進車注意義務(出来る限り安全な速度と方法)法36条4項

基本的には右折車のほうが強い義務があって、直進車を妨害してはいけません。
直進車にも注意義務はありますが、判例で言うと双方が青信号であれば、過失割合は10:90程度。

原則としては【ほぼ右折車が悪い】となります。

直進自転車側には、対向右折車に譲る義務なんて1mmもないです。
ただまあ実態として、車と自転車が衝突するとどうなるかはお察しのとおり。
自転車側が大怪我もしくは爆死するシステムです。

生身の人間と金属の塊がぶつかればどうなるかくらいは想像できるので、あえて譲って先に右折してもらったほうがいいケースもある。
これは法律上の義務関係の話ではなくて、単に自分を守りたいだけのこと。

直進側に徐行義務なんてないですが、対向車が突如右折開始する可能性に備えておいたほうが、自分を守ることは出来ます。
特に二輪車の場合、距離感が掴みにくい。

ライト関連についてはいろいろ書いてますが、このような質問を頂きました。 右折車から見て、地面を照らしている自転車は認識しやすいものなのでし...

歩行者横断妨害の話

ここ最近で、横断歩道での手挙げを教則に載せる話が出てます。

横断歩道は手を挙げて渡りましょうね!というのは、もはや幼稚園までなのかと思うこともありますw 国家公安委員会が告示として出して...

小学生の登下校時、旗持ちするオッサンオバハンの話とかもよく出るのですが、こういう話に対して、批判的な人っています。
批判する理由は、そもそも横断歩道に近づいた時に徐行義務・一時停止義務があるのは車のほうだということですね。
歩行者には義務がないのだから、歩行者におかしな義務を与えるなとか。

横断歩道での手挙げについても、

いろんな人
いろんな人
じゃあ、手を挙げていない人に対しては徐行も一時停止もしなくていいんですか?

こういう極論を語りだすどうしようもない人も。
教則でも、手挙げは推奨事項で義務にはしていませんし、論理の飛躍ってスゲーなと。
手を挙げることで、渡ろうとしている意思を明確にしているというだけのこと。
義務ではなく、実態として一時停止しない車が多いことを考慮して安全性を重視しているだけの話。

例えばこういう意見を出す人もいる。

安全のために車に乗り出すとか、誰もが車に乗る社会とか意味不明なんですが、【誰もが】は論理の飛躍。
まあ、偏った考えの人っていますからね。

近年、警察は歩行者横断妨害の摘発に力を入れていることはよく知られていると思います。
ただまあ、実態としては横断歩道での一時停止率ってそこまで高くないのが実情だし、いまだに横断歩道事故って起きているのが現実。

車のほうに徐行ないし一時停止義務(38条)があるのはそうなんですが、手挙げ横断を批判するとか、歩行者側への施策を批判する人って、そもそも対案を出している人ってほぼいない。
車に義務がある、けど守ってない実情がある。
どうやって守らせるの?というところになるわけですが、一つの方法としては警察の積極的な取り締まりです。
けど実態として全ての横断歩道に警察が待機することなんて不可能。

そんでもって、道交法以外にも様々な刑法・特別刑法において、法を守らない事例なんて多々ある。
なのでみんなが法律を守る社会なんて、実現不可能なことは歴史が証明している。

自転車界でも、法律を理解していないがために間違った論理で正当化するようなしょうもない人もいますしね。

先日も書いた件です。 片側2車線道路で、左第1車線のど真ん中付近を走行しているので...

なので守らない人もいるという前提の下、歩行者側も自己防衛する必要が出てくる。
特にまだ判断能力も乏しい小学生相手ならなおさら。

どうしたら車が法律通りに守ってくれるか?という観点で見た場合に、こちらの高校生がした研究はなかなか興味深い。

横断歩道で歩行者が手を上げれば、車の9割近くは止まってくれる――。女子高校生の研究結果をきっかけに、長野県では秋の全国交通安全運動(21~30日)で、横断歩道でのマナー向上に取り組むことになった。女子高校生は手を上げることで、車の停止率が大きく上がることを調べ、県警にマナーアップ運動を提案した。18日、交通安全運動の出発式で、「歩行者もドライバーも、お互いに思いやりを」と呼びかけた。

(中略)

自ら「歩行者役」となり、自宅近くの横断歩道で、渡る前に手を上げた時と、そうでない時の車の停止する割合を比較した。手を上げない時は35%(102台中36台)だったのに対し、手を上げた時は88%(50台中44台)だった。

長野駅前では通行人に声を掛け、日頃の運転について尋ねた。停止しない理由として「歩行者に気付かないことがある」という回答もあり、手を上げて、ドライバーに横断の意思を伝えることが大事だと考えた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20200918-OYT1T50173/

38条の義務を果たす車をどうしたら増やせるのか?という観点で見ると、何ら悪いことでもないんですね。

けどこういうのって、法律上の義務は車のほうにあるから、歩行者に義務を負わせるのはおかしいという謎理論に陥る。
歩行者には単なる推奨事項として挙げているだけで、義務なんて課してないし。

車に義務があるんだ!というのはその通りなんですが、こういうのに批判している人って、逆にどういう施策で38条の義務を果たす人を増やすのかという対案がない。
車の義務!車の義務!というだけで、そこから先の具体性も無い。

どうやって、横断歩道での徐行義務と一時停止義務を果たす人を増やすの??

さらに取り締まりと言っても限界があるし、既にいろんな広報媒体を使って横断歩道での徐行と一時停止義務はアナウンスしている。
けど守らない人が普通にいる。
手挙げ横断とか、歩行者側の施策を批判する人って、特に対案も無く義務ガー義務ガーというだけのこと。

自衛策が無いと

歩行者側にも自衛策が無いと、金属の塊たる車と衝突すれば大怪我するか爆死する。
批判する人たちにも有効と思わしき対策を挙げている人って見たことが無いです。

さて冒頭の右直事故の件。
痛い思いをしてでも義務関係を明確にしたいのか、義務は義務として知った上で自己防衛したいのか?

冒頭のコメントにもあるように、

相手方の思考を変えることは難しいです。

これは無理に等しいレベルのことのほうが多いかも。
これもそうでしたし。

先日も書いた件です。 片側2車線道路で、左第1車線のど真ん中付近を走行しているので...

ここまで何度も、一般道の場合は車両通行帯は限られた場所にしかないよという話を書いているのですが、警察庁が車両通行帯を設ける場所の基準を一応出...

違反だから左側端に寄って走るようにと警察から指導されたにもかかわらず、法律を理解していないがために、もしくは法律を理解しようともしないがために、自己を正当化する。
いくつかの警察官にも見てもらいましたが、普通に自転車側の違反だよねというだけのこと。

いくら判例を挙げようとも、法律上の間違いを指摘しようとも、理解できない人には理解できないし、理解しようとしない人は理解しないまま終わる。
他人の思考を変えることってほぼ無理だと思っているので、だったら自己防衛するしかないんですね。

法律を守らない人がいる前提で自転車に乗る。
これが最も事故りにくい方法です。

世間では、多数のママチャリが信号無視しているのを見かけるし、横断歩道に歩行者がいても降りずに爆走するママチャリもいる。
横断歩道で一時停止しない車もいるけど、こういうのに対してどうやって違反率を下げるのか?という観点で見た場合、取り締まりだけでは無理だし、いくら広報活動をしても違反をしている人には届いていないことが多い。

歩行者が手を挙げると違反率が下がるよという研究結果も、違反率を下げて安全性を高める一つの手段にはなり得る。
義務ガーとか言うのもいいんですが、せめて有効な対案を出してから言うべきこと。