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10sスプロケと11sスプロケのギアピッチ。

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先日コメントを頂いた内容で、【10速ホイールを使うために、コンポは6800アルテグラ(11速)でスプロケだけ4700ティアグラ(10s)で運用している】というコメントを頂きました。

ここでいう10速ホイールというのは、クラリス完成車についてくるようなホイールの話ではなく、WH-7900など旧式ホイールのことです。

これについてはメーカーは互換性なしと言っている組み合わせです。
これが可能なのか、ギアピッチという観点から見ていきます。



この記事はメーカー非推奨の内容があり、絶対にマネしないでください。
これを実践したことによるトラブルが起こっても一切の責任は負いません。

ギアピッチ

ギアピッチというのは、要はスプロケの歯と隣の歯の距離です。
ギアピッチの定義では、【スプロケの歯の中心~隣の歯の中心まで】となります。

まずここで確認ですが、10sでも11sでも、スプロケの一枚一枚の歯の厚みは全く同じで1.6mmです。

問題は歯と歯の間にあるスペーサーの厚みで、10sでは2.35mm、11sでは2.18mmとなっています。

なのでギアピッチは
・10s⇒1.6mm+2.35mm=2.95mm

・11s⇒1.6mm+2.18mm=2.78mm

このようになります。
10sと11sのギアピッチの差は0.17mmとなるわけです。

STIとリアディレーラーの移動幅

STIをワンクリックした際に、リアディレーラーはこのスプロケのギアピッチに合わせて動くように設計されています。
そうじゃないとガラガラいってしまい、うまく変速できないですから、これは当たり前ですね。

 

なので10sコンポでは、右STIのワンクリックに対して、リアディレーラーは2.95mm移動し、11sコンポでは2.78mm移動すると考えていいでしょう。(リアディレーラーの中心を基準として)

 

ちなみにですが、旧10速(7900デュラ~4600ティアグラ)と、4700ティアグラではSTIとリアディレーラー間のワイヤー比が変更になっています。
STIをワンクリックしたときのリアディレーラーの移動幅は旧10速でも4700ティアグラでも同じなのですが、旧10速STIで4700ティアグラのRDを操作した場合、ワイヤー比の関係で本来のリアディレーラーの移動幅とは違う動きをしてしまい、互換性がありません。
もちろん、4700ティアグラのSTIで旧10速のリアディレーラーを動かした場合も同じです。

11速コンポに10速スプロケで運用できるのか?

私自身が実際に試したわけではないので、ここからは推測になります。

10sと11sのギアピッチの差は0.17mmです。
11SのSTIとリアディレーラーにて10sスプロケを運用した場合、ワンクリックするごとに本来のリアディレーラーの移動幅よりも0.17㎜の差が生じるわけです。

10sスプロケということはトップギアから9段階のシフトダウンが出来ますので、トップギアから見てローギアでは0.17×9=1.53mmの差が生じます。
ただしこれはあくまでも理屈の上です。

 

11sコンポのほうが、10sコンポよりもワンクリック時のリアディレーラーの移動幅が少ないので、11sコンポで10sスプロケを運用した場合、ローギアでは本来よりも1.53mmトップ側にリアディレーラーが来てしまうわけです。

 

1.53mmもズレが生じると、普通はガラガラいってしまったりうまく変速しません。
なのですが、例えばトップギアでリアディレーラーがややロー側に来るようにセットしているならば、この差は小さくなります。

 

なのでうまく調整すれば、使えなくはないレベルまで行けるのかもしれません。
実際にコメント頂いた方も問題なく使えているとのことでしたので。
当たり前ですが、ハイローボルトを弄っておかないと存在しない11段目に入ろうとしてリアディレーラーが動いて、チェーン落ちします。

 

1㎜の差というのを聞いて、大きいと感じるか小さいと感じるかは人それぞれだと思います。
たった1mmと考える人もいれば、1mmは大きいと考える人もいるでしょう。

 

たぶんですが、1mm程度のズレはリアディレーラーがうまく吸収できます。
なんですが、本来のスムーズな変速性能にはならないと思います。

 

私はチェーン落ちなどのチェーン、駆動系トラブルは極力回避したいという考えなので、このような互換性のない組み合わせは当たり前ですが推奨しません。
恐らくですが、今回の話ではチェーン落ちは発生する可能性はほとんどないでしょう。

理由は11sコンポのほうがリアディレーラーの移動幅が少ないので、トップで合わせてもローギアではトップ側に偏位するからです。

もしこれがロー側に偏位するならば、ローギアを飛び越えて内側にチェーン落ちする可能性があります。

ただしチェーンの摩耗は早く進むかもしれませんし、それによるチェーン切れは本来の組み合わせよりも発生しやすいかと思われます。

 

こういうメーカー非推奨の組み合わせについては、正直なところでいうと問題がある組み合わせと、意外といける組み合わせがあります。
個人的には今回の話は後者かなと思いますが、できなくはないということを書いておきます。

10速ホイール対応の11速スプロケもあるし

先日も紹介しましたが、シマノから10速ホイールに対応する11速スプロケが販売されています。

これがシマノでは唯一、10速ホイールに対応する11速スプロケです。
分類的にはアルテグラ(R8000)グレードになっています。

ついにきた!!10速ホイールに付けられるシマノ11速スプロケ,CS-HG800-11。
ちょうど今日、10速ホイールとか10速スプロケの記事を上げたばかりですが、今まではシマノ10速ホイールは11速化不可能とされてきました。 ほかのホイールメーカーは11速代替フリーボディなどを販売しているのに、シマノだけは頑なに10速ホイール...

ちなみにこのスプロケは歯数が11-34Tしかなく、現行モデルではリアディレーラーはR8000のロングケージ(RD-R8000-GS)しか対応していません。

今回の記事を書いていて、10速ホイールを持っている人自体少ないし・・・と思っていました。
シマノで言うならば7900デュラ以前のホイールだけですし、ほかのメーカーのホイールは11速互換フリーボディなどを販売して10速ホイールを11速対応に変えるようにしています。
(一部、シマノ以外でも11速化できないホイールもあり。ZIPPの一部のモデルなど)

 

なのでこれからロードバイクを始める人とか、始めたばっかりの人にはあまり関係ない話だと思っていましたが、クラリスなどの完成車を買った場合、完成車付属のホイールが11速に対応していないこともあります。
そういう人がコンポを11速に変えたいと思った場合、原則としてリアホイールは11速対応品に交換しないといけません。
なのですが今回の話のように、上のスプロケとリアディレーラーを導入するならば、リアホイールは変えずに11速化もできます。

 

ですが完成車付属のホイールの場合、そもそも性能が低いので、コンポを変えるよりもホイールを変えてあげたほうがいいかと思いますね。
コンポを変えてもスピードは全く変わりませんが、ホイールを変えればスピードは変わります。
もちろん、何に変えるかにもよりますが。

完成車付属ホイールから性能アップもこみでホイールを変えるならば、ゾンダとかキシリウムエリートは鉄板だと思います。


Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット

重量 1596g(ペア)
リムハイト F25mm、R30mm
対応タイヤ クリンチャー
23cタイヤ ×(25C以上)
スポーク数 16/21
対応スピード シマノ8-11s

重量 F680g,R870g

ペア1550g

リムタイプ ISM 4D

(ワイドリム17㎜)

リム高 F24mm,R26mm
スポーク素材 スチール
スポーク数 F18、R20
付属タイヤ イクシオンプロ25c

(210g)

対応タイヤ クリンチャー

 

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