謝らないのか,謝れないのか。

池袋暴走事故の1審判決が出て、禁固5年の実刑判決(求刑 禁固7年)。
この訴訟、加害者側は一貫して車の不具合を主張し、操作ミスはなかったとしていたわけですが。

証拠の積み上げ

検察側の証拠により、車にはなんら不具合が無かったことは立証されている。
何を主張しようと自由ではあるけど、何らかの不具合があった可能性は限りなくゼロレベルで否定されていると言っていい。

一貫して無罪を主張していたわけですが、あれってどっちなんだろうと不思議に思っていました。
1つは、本気で操作ミスが無かったと信じている可能性。
もう1つは、どうしても無罪にしたい事情があったなどの理由から、無理筋なのは承知で無罪の主張をしていたのか?

この件、きちんと謝罪して賠償し、民事上で示談が成立していたと仮定した場合には、執行猶予判決になる可能性がかなり高いらしい。
交通事故の刑事訴訟って、正直なところそれが一般的なんだとか。

例えばこちらの統計によると、過失運転致死の件数が1252件、執行猶予判決が1194件(令和元年)。

http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/67/nfm/n67_2_4_1_3_2.html

95%程度に執行猶予がついている。

誠心誠意謝罪し、民事責任でも示談していれば執行猶予になる可能性もある中、本気で車の不具合を疑わなかったのだろうかというのは疑問。
何が何でも無罪にこだわったという可能性もあるけど。

この事故とは関係ない話ですが、第三者に損害を与えても一切謝らないという人もいますし、デマを流しても一切訂正しないし、そもそも間違いであることを認めないという人間もいる。
人間、誰でも間違いは犯す可能性があるし、間違いを犯したときこそ人間性が出ると思う。

昨年の裁判事例ですが、高齢者が運転していた車の事故。
一審では無罪判決が出たものの、控訴審では被告自らが有罪の主張をするという異例の展開になりましたよね。

https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/256932

被告とその家族が有罪を望んだということですが、報道を見る限りではそもそも1審での無罪主張は弁護士の判断で、被告家族は有罪を望んでいたとのこと。

「私たちは最初から争うつもりはなかった」。川端清勝被告の控訴審は、被告側の意向で1審から一転して有罪を主張する異例の展開となった。新たに選ばれた被告の弁護人は6日の控訴審初公判後、被告が「有罪を認める。申し訳ない」などと話していることを明かした。

「もっと力ずくで止めていればよかった。それをずっと悔やんでいる」

被告の家族は1審の無罪判決後、産経新聞の取材にこう話していた。1審での無罪主張は当時の弁護人の方針だったとし、「(被告が)悪いとしか思えず、無罪判決にはびっくりしてしまった」と声を落とした。

事故当時、被告は85歳。低血圧などの症状で通院し、物損事故を繰り返していた。同居する家族が控えるよう強く伝えても隙を見ては運転し、家族が車の鍵を隠すことやタイヤの空気を抜くことまで検討していた最中だった。1審に出廷した被告の長男は「無罪は望んでいない」と述べ、罪を償うべきだと意見していた。

https://www.sankei.com/article/20201006-3E5HDBAHORPYLNL34CGRYU5ESE/

被告家族と被告自身が有罪を望むという異例の展開だったわけですが、これもある意味では責任の取り方なのかなと。

控訴審の弁護士さんもビックリしたでしょうけど、こういうのもあるんですね。

高齢化社会と自転車

高齢ドライバーの免許返納問題から、自転車に乗り換えるケースもそれなりにあるようです。
足腰が弱っているから電動アシスト自転車だったり、転倒しないようにと3輪自転車を子供が買い与えるケースもあるとか。

電動アシストって重い上に、ゼロスタートが最もアシスト力が加わるためビックリして転倒するケースもあるとか。
3輪自転車については、そもそも2輪よりもバランスを取るのが難しく、転倒リスクが高いですし。
値段は高いですが、最近注目されているのは4輪自転車。

電動アシスト付きですが、シニア向けにアシストが弱い設定になっているというのもポイント。
まあ、お値段が30万超えますが・・・

スーパーなどで駐輪場をどうするんだ?という問題もあるので難しいところもありますが、昨年だったか道交法改正で4輪自転車も歩道通行が可能になっています。

高齢者が車を運転しないようにするというのは、ほかの移動手段を用意しないと成り立たない。
まあ、こういう4輪自転車で歩道を走って、歩行者にヒットするようだともはやどんな車両であっても運転すべきレベルではないでしょうけど。

例えばこういうの。

車は安全間隔を保って追越ししようとしているように見えますが、まさか自転車側がふらついて車に突っ込むことはなかなか想定できない。
まあ、ハミ禁なので本来のルールでいうと、車が追越しするのも問題があるところなんですが。
高齢者&自転車は、こっちが想定していないようなトリッキーなプレイをすることもあるので、ロードバイクに乗っていてもかなり気を遣う。
笑顔で逆走してきたジジイもいましたし。

先日ロードバイクに乗っていた時のこと。 片側二車線の道路で、遠くからママチャリに乗ったジジイが逆走してきまして。 低速でフラフラしてます...

ちょっと面白い動画を見つけたのですが、高齢者の自転車運転技術を競う競技会だそうですw
驚くべきことに、ママチャリでスラロームとかS字クランクとかさせてますw

これ、ロード乗りも結構重要な技術なので、練習環境がある人は挑戦したほうがいいですよ。
ショップの駐車場とかで練習会とかしているところの話も聞きますし、場合によっては公園などの駐車場で許可を取って練習する人もいるとか。
高齢者にこの技術を求めるのも凄いなと思うのですが、本当は全年齢層でこの技術のテストくらいしても良さそうな気がする。

ちょっと話が変わりますが、ロード乗りでも【気づきベル】を付けている人もいます。
これは主にサイクリングロードのような歩行者混在の環境で乗る場合を想定しているんだと思うのですが、気づきベルを付けることで歩行者がいても減速しないような人も残念ながらいる。
サイクリングロードは道交法上では【道路】なので、歩行者がいる場合には安全な距離を保つか徐行する義務があります。

このようなご意見を頂きました。 荒サイは「埼玉県道155号さいたま武蔵丘陵森林公園自転車道線」だから車道。 歩行者優先ではなく、自転車が...

(左側寄り通行等)
第十八条
2 車両は、前項の規定により歩道と車道の区別のない道路を通行する場合その他の場合において、歩行者の側方を通過するときはこれとの間に安全な間隔を保ち、又は徐行しなければならない。

安全な間隔というのがどれくらいかは難しいですが、サイクリングロードを見ていると減速もせずに歩行者のすぐ横を通過するロードバイクもいて、気づきベルをつけることで注意喚起している、という謎理論を使う人もいる。
なのであんまり好きではないんですが、高齢者(70歳以上)って、合法的に歩道を通行できる立場。
本来、歩道を走る上では車両である自転車が、徐行や歩行者を守る義務があるわけですが、事故を未然に防ぐという意味では、高齢者はむしろ気づきベルでも付けていてくれた方が安心という見方も成り立つ。

私自身は好きではないのですが、気づきベルを付けて走っているロードバイクは時々います。 これは前にも少し触れています。 ...

歩道では小さな子供とかも歩いているわけですが、後ろから高齢者が気づきベルをカランコロン鳴らしながら接近したら、親が子供を守ろうとする。
こういうのも、本来の法の趣旨からすればおかしいのは承知なんですが、子供を守ろうとする立場ならむしろ高齢者の自転車は気づきベルでも付けていてくれた方が助かると考える人もいる。

以前、サイクリングロードでジョギングするという方からメールを頂いたこともあるのですが、ロードバイクが至近距離での側方通過をしてきて怖いので、むしろ気づきベルでも付けていてくれた方が安心するという意見の人もいました。
これも本来の法の趣旨からすれば、車両であるロードバイクがきちんと安全間隔を取るか徐行するかどっちかにしないといけないはずなんですが、それをしてくれないならせめて気づきベルを付けていて欲しいというご意見ですね。

これについても、ベルの違法しようと勘違いして、威嚇されたと思う歩行者やランナーもいるかもしれないし、本当に難しいところ。

高齢者の自転車に気付きベルを!というのについても、まともに自転車に乗れないならむしろ乗るなという意見のほうが正解なようにも思える。

イチイチ買い物に出かけなくても、ネットスーパーがあるという意見もあるでしょうけど、外に出ることでボケ防止になるという側面もあるわけで・・・
本当に高齢者のモビリティって難しい。

多くの自治体では、高齢者向けに敬老パスなどと言う形で、無料もしくは一部負担の上でバスに乗れるようにしていたりするでしょうけど、そもそもバス路線が無いような地域もあるわけで。
自動運転もまだあてにならなそうだし・・・

免許を返納しろ!というのは簡単だけど、その先も何かないといけない。
まあ、知り合いの高齢者さんの中には、毎日10キロ以上歩くというツワモノがいますが・・・ごく一部の例外的存在ですしw

間違いを間違いとして認める

池袋暴走事故については、車に故障が無く、ブレーキを踏んだ痕跡もなく、アクセルを踏み続けた痕跡があるという証拠が揃っているわけですが。
何でもそうですが、間違いを間違いとして認めずに、屁理屈の多用で自説を展開する人っていますしね。
とっくの昔に否定されているようなことでも、強弁を繰り返す人もいますし。

自己弁護に走るよりも、事実は事実として受け止めること、嘘偽りなく語ることって本当に大切ですね。
自転車界ってなかなかおかしな人もいるのでややこしいですが。

池袋暴走事故の件、控訴するのかどうかはわかりませんが、控訴するというのは被告の権利ですし最大限尊重されなければならない。
犠牲者が出ている以上、被害者遺族が完全に納得がいく形というのは難しいでしょうけど、過失なんて無かったんだという主張は被害者遺族を苦しめるわけで、どんなことでも向き合うことって本当に大切だなと感じます。

向き合うこともせずに、独自解釈ばかりする人っていますけど、みっともない。