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逆走自転車に対し、わざとぶつかれば普通に違反が成立する話。

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ロードバイクに乗っていて怖いのは、いわゆる車だけではないですよね。
意外と困るのは逆走してくる自転車。

あと歩道からノールックで車道に来る自転車。

逆走自転車を発見したときに、まさかそのまま突っ込んで事故を起こすバカはいないと思います。
噂では過去にわざと突っ込んで事故を起こした人もいるらしいのですが・・・

 

わざと突っ込むという愚行を犯した場合、普通に犯罪になりかねません。

事故回避義務がある

まず道路交通法上では、逆走自転車相手でも事故を回避する義務があります。

(安全運転の義務)
第七十条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

逆走自転車が迫ってくるという【状況】に対して、逆走している人に対し危害を及ぼさないような速度と方法を求めている。
なので停止してやり過ごすか、大きく逸れて衝突を回避する義務があります。

空に向かって飛べる能力がある人がいたら、それでも事故回避義務を果たしたと言える。

 

さてこういう事例で、わざと逆走自転車に突っ込んで逆走自転車側が怪我をしたり死亡した場合、どうなるのでしょうか?
もちろん、意味合いとしてはそれなりに逆走自転車と距離があるという前提です。

 

こういうのも事故回避義務があるので、怪我をさせたり死亡させると過失傷害とか過失致死に問われる可能性もある。

<要旨>すると、この様に四八米手前において障害物としての発見認識が可能である以上、業務上自動車を運転する</要旨>者としては右手前の地点において当然右発見認識をなすべきものと期待されるところ、問題は道路上にかかる障害物を発見した運転者は如何なる処置をとるべき法上の義務を負担するかということにある。按ずるに、そもそも道路は人車の往来するところであるから、ここを走行する自動車運転者は常時路上において人に致死傷を負わす危険を背負つているものとして可及的にかかる危険を現実化しないように配慮すべきであるとともに、道路を利用するものとして人車の自由な往来を妨げる結果を招来しないようにも配慮して運転すべきである。そしてこの配慮は本件のように進路上に正体不明の障害物を発見したような場合においては、その実体が何であるかを確かめ、その確認結果によつては直ちにこれとの接触や衝突を回避できる様な処置を講じ得るよらな態勢をとつて進行すべき業務上の注意義務となるものと解すべきである。けだし正体不明の障害物がもし物であればこれと接触ないしは衝突した場合、一層往来の自由を阻害する結果を招来することがあり得るし、もしそれが人間であればこれとの接触等を当然回避すべきは多言を要しないことであるから、右注意義務を課することは運転者にとり何ら酷な要請とはいえず、むしろ前叙道路の安全および交通機関としての自動車の性質上これらを利用する者の当然負担すべき義務といえるからである。そして、このことはたとえ本件事故現場の如く、自動車の往来はときどきあるが通常皆無といつてよい程人通りのなくなる深夜の道路であつても同断であることは前叙説示からみて明らかであろう。

 

福岡高等裁判所 昭和44年8月14日

前にも紹介したように、生活道路で逆走自転車と衝突した場合、過失割合は50:50です。
幹線道路だと10:90くらい。

 

逆走自転車と衝突事故を起こした場合、過失割合は0:100にはなりません。
ロードバイクで走っていると、それなりに見かけるのは逆走してくるママチャリ。 逆走自転車の交わし方については、過去にもいくつか記事を書いてます。 車 対 車の事故で、対向車がセンターラインを超えて逆走状態で突っ込んできた場合、基本的には過失割...

 

これは車の判例ですが、当時は業務上過失致死に問われた事例。
今だと車なら自動車運転処罰法による過失運転致死、自転車であれば刑法の過失致死に問われかねない。

 

もちろん、逆走自転車が急な飛び出しなどで登場した場合には予見不可能なので過失にはならないでしょうけど、それなりに逆走自転車と距離がある状態でそのまま突っ込んで怪我をさせたり死亡させれば普通に犯罪になるということです。

 

これはまあ、当たり前ですね。
逆走自転車相手でも、事故回避義務がある。
何か理不尽な気もしますが、普通の人はわざと逆走自転車に突っ込むことはしない。
怪我したくないし、自分の自転車が壊れる危険性もあるし。

けど世の中には

結構驚きなんですが、逆走自転車が見えたにもかかわらず、わざと突っ込む人もいるらしいですw
ある意味衝撃ですが、世の中いろんな人がいるし、法律を知らないって本当に危険なこと。

 

逆走自転車と距離があるときには、左に寄せて停止することをお勧めしてます。
だいたいはこんな感じでお見合いになりますが。

この時点で事故リスクは無くなったと言ってもいいので、あとは逆走自転車に歩道に上がってもらうなり、安全を確認して再出発するなりすればいい。
右に逸れると、こうなるリスクもある。

 

 

後続車が来ていることもあるので、咄嗟に後ろまでケアすることは難しいですし。

 

まあ、逆走自転車に対してわざと突っ込むアホがいるとも思えないですが、逆走という違反に対して事故回避義務違反を犯してもしょうがないですし。
事故回避義務は逆走自転車側にもあるわけですが、わざと衝突しに行ったり、避けずにわざとスレスレを通ってトラブルを起こすようなことをすると後が大変。
それこそ、避けずにわざとスレスレを通って、接触がないにも関わらず相手が転倒した場合には、驚愕事故として加害者になることもあります。

一番怖いのって、ある意味では子供と高齢者の逆走です。
高齢者とか、そもそもフラフラ乗っているので下手するとビックリして勝手に転倒する。
タイミング次第では非接触の驚愕事故と見られてしまい、事故回避義務違反という過失から過失致死とかに問われかねないので、間違ってもスレスレで交わすようなプレイとか、わざと突っ込んで事故を起こすのはマジでアウト。

 




コメント

  1. T.K より:

    自宅から最寄りのコンビニに行く際、センターラインあり・片側1車線・段差付き歩道あり、路線バスも通るそこそこの道路を70mほど歩くのですが、先日コンビニに着くまでに3台の自転車が車道を逆走しているのを目撃して、さすがに唖然としました。全て30代~50代の普通に社会生活を営んでいそうな男女が乗ったママチャリでした。このあたり、そんなに生活モラルの低い地域ではないのですが…
    自転車は車道を通行しましょうとなった際に、左側を走るよう促す啓蒙活動(政府広報のCMとか)を見た記憶がありません。行政がそんなもの必要無いと考えたとしても当たり前な気がしますが、世間の常識レベルを甘く見ていたのではないでしょうか。今からでも遅くないから何とかしてくれないかなと思っています。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      幹線道路でも逆走自転車は見かけますし、個人的には取り締まりで対処するしかないのかなと思っています。
      けど逆走する人の場合、無知だから逆走しているのかやや怪しい面もあるので、単に利便性から逆走している自転車については啓蒙活動で何とかなるのかは怪しい気がします。

  2. 無敵の人間 より:

    人を殴る理由が欲しくて逆走自転車を避けない無敵の人間もいるので、左側走行した方が身のため。

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