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国立の大学通りの自転車レーン、何ですかねこれ。

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読者様から質問を頂いてました。

読者様
読者様
結構前に通って今は分からないですけど、国立市の一橋大学のあたりに自転車レーンがありました。これは通行義務がある自転車レーンなのでしょうか。
花壇みたいなので仕切られているし、道交法に基づくものなのか不思議に思いました

 

これですかね?

通行義務があります

見たところ、まず【普通自転車専用通行帯】の標識があります。

 

 

専用通行帯は、車両通行帯(標識令別表第6 109)に上乗せ規制される標示なんですが、一応これ、車線を区切るのに白線以外でもいいみたいです。

一 高速自動車国道の本線車道以外の道路の区間に設けられる車両通行帯
(一) ペイント又はこれに類するものによるとき

又は

(二) 道路鋲、石又はこれらに類するものによるとき

なので片側3車線の車両通行帯で、第1通行帯が自転車専用になっていて、第1通行帯と第2通行帯を区切っているのが【道路鋲、石又はこれらに類するもの】ということなんだと思います。

 

バス停前では車止めがあって自転車の速度を抑制させるっぽいですね。
車道に車止めとか、意味が分かりませんがw

けどまあ、変な構造してますね。
交差点付近で自転車レーンだけ停止線が無いように見えますし。

個人的には凄ーくどうでもいいところが気になってしまうのですが、例えばここ。

普通自転車専用通行帯は車両通行帯なわけで、見た目は片側2車線でも理論上は片側3車線道路です。
なので公安委員会の決定も、車線数が3となっているはず。

 

そうなるとこの交差点、原付って二段階右折義務があるはずなんですよ。

見たところ、二段階右折禁止の標識もないですし、ある種のトラップになりかねないような気もしますが、さすがに警察もこんな取り締まりはしないでしょうし。
もしかしたら公安委員会の決定では車線数が2になっている・・・のか??
もしそうであれば、今度は自転車レーンの規制効力が無いので通行義務が無くなるような。

 

公安委員会の決定内容を見てみたいところです。

 

公安委員会の決定内容って、こんな感じになってます。

車両通行帯(一定区間):〇×警察署

番号 住所 距離 車線数
X町3番地先から△町7番地先 約1000m 3

 

車両通行帯(交差点付近):〇×警察署

番号 住所 距離 車線数
10 Y町7番地4号先 交差点から約30m 4

一定区間となっているところは、ほぼ確実に専用通行帯などの上乗せ規制が掛かっている。
交差点付近となっているところは、指定方向別通行区分などの規制が掛かっていて、これらはさらに別表で公安委員会が指定しています。

 

そのほか、本来のルールでいうと車が左折するときは、左折前に出来る限り左に寄せてから左折する義務があります。
車は自転車レーンに幅の問題で入れないとして、オートバイは自転車レーンに進入してまで左折する必要があるのかも不明。
まさかオートバイが、ここで第1通行帯(自転車レーン)に乗り上げてから左折すべき??

判例上では、左折前に自転車レーンを通行することも100m程度であれば問題ないということになっているので、余計ややこしい。
なのでこういうのを防ぐためには、第1通行帯と第2通行帯の交差点手前ではイエローラインで進路変更禁止の規制しないといけないはずなんですが、花壇で区切っていてイエローラインもないわな。
こういうところも含めて、法定の車両通行帯とみなしてもいいのかどうかが危うい要素があるので、レアケースは作るべきではないと思う。
自転車道であればこういう意味不明な状況は起きないし。

 

あえて言わせてもらうと、ここの自転車レーンについては、自転車乗りが瞬時に判断できないような作りという時点では失敗してます。
まあ、自転車道についても瞬時に通行義務があるかどうかを判別することは不可能ですし、警察が通行義務が無いとしても事故が起きたときにはどう判断されるかは別問題。

 

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法律との整合性を考えずに作るからおかしくなるだけだと思うので、法改正すべきところはしたほうがいいと思う。
国立の大学通りの自転車レーンについても、車線を縁石などの工作物で作っても法律上は問題ないとはいえ、一般人には相当なレアケースにしか思えないので瞬時に判断できない。

 

道路構造を何とかしたいと思っている人も多いようですが、まず、一般人が即座に判断不可能なレアな構造物は避けて欲しいと思ってます。
法律上問題なく作れるとしても、一般的とは言い難い構造であれば迷うだけのこと。

所詮は生活道路

この近くに住んでいたことがあるので何となく土地勘はありますが、ここって一橋大学や国立高校など学生が多いので、それなりに自転車の通行も多いんだろうなと。
なので一般的な自転車レーンよりもこういう構造にしたのかなと思うのですが、見た目で法定の自転車レーンだとは気が付かない恐れもあるので、初めて通る人には不親切、普段から通る人には安全(?)みたいなものなのかもしれません。
ぱっと見は自転車道風なので、よりややこしい。

 

あと、自転車レーンが狭い上に車止めもあるので、いわゆる普通自転車の規格を超えている自転車についてはどこを走るのかも不明。
サイクルトレーラーを牽引している人とか、横幅がある自転車だと車止めで爆死しそうな予感。
普通自転車専用通行帯って、普通自転車だけが走るわけではなくて、軽車両であれば第1通行帯を走るしかないわけですし。

 

リアカーはさすがにこの時代には見かけませんし、馬車もみかけないのでレアケースは全部排除したということでしょうか。

 

道交法では、車両通行帯を通行中に追越しをするときは、右隣のレーンから追越しすることとなっています。
しかし一度自転車レーンから外れたら、しばらくは花壇みたいな構造物のせいで自転車レーンに復帰できませんし、

自転車レーン内での追い抜きについても、この狭さでは安全側方間隔を保つことは厳しいので、事実上は追越しも追い抜きも不可能だろうと思います。
結局はこの近辺に住んでいる人たちの生活道路としての意味合いで作ったんでしょうからしょうがないとはいえ、ロードバイクやクロスバイクを楽しむ人にとってはクソ邪魔な構造にしか見えないのも本音。

 

ある意味ではしょうがないこととはいえ、生活の脚ではなく趣味として自転車に乗る人は、違う道路から迂回したほうがストレスはないかもしれません。

 

最近やたらと自転車道を作ろうという勢力もあるようですが、趣味で走る人たちは特にメリットもないわけで。

ついでにオランダの自転車道の話

オランダは自転車レーンや自転車道が発達していて最高だよね、という話はやたらと出てきますが、これ前にも書いたかもしれませんが、全ての人にとって最高というわけではありません。

 

前に書いたこちらの記事に、コメントを頂きました。

 

自転車は路肩を走るべきなのか?そもそも車道と路肩はどこまで?
ちょっと前に書いた、車両通行帯の件ともリンクします。 自転車は路肩を走れ!という意見もあるのですが、そもそも路肩ってどこなの?という問題もありますし、車道の範囲はどこまでなのか?という問題もあります。 それと同時に、路肩は通行に適さない場所...

 

読者様
読者様
お詳しいですね。
私は以前、道路行政に携わっていましたが、道交法と道路法の違いは知らない人が大半です。(特に道路構造令は道路屋しか普段意識しませんし)
道路の管理瑕疵に係る損害賠償業務もしましたが、自転車の転倒トラブルもいくつかありました。正直私としては、自転車乗りとして道路状況も把握できず転倒するほうがマヌケだと思っています。
ちなみに、ちょろっとオランダの自転車専用道の話がありましたが、ドイツとオランダを自転車で旅した身としては、みんな幻想を抱きすぎです。

 

読者様
読者様
私が旅したのは10年ほど前ですが、当時から「ドイツとオランダは自転車先進国だ!」と言われていました。

 

お伝えしたいことは色々あるのですが(ドイツとオランダでも状況は違いますし、市街地と郊外でも異なります)、長くなってしまいますので、また別の機会にと思いますが、私が感じたのは、「自転車道があるだけで、それが走りやすいかは別」ということと、「あくまで一般の自転車道であり、ロード乗りが想像するような自転車道とは乖離がある」ということです。

 

ハンドルを取られる石畳の歩道半分に自転車1台分の幅でマークがしてあるだけ(しかも途中電話ボックス等がある)のものや、自動車道は直線なのに、その脇の自転車道は田んぼのあぜ道のような道をクネクネ・・・といったもの、等々。(河川敷にはサイクリングロードもありましたが、それは日本も同じです)

 

走りやすい自転車道といえば、アムステルダムには郊外から続く大きな自転車道がありましたが、日本の「サイクリングロードや歩行者天国」のようなものではなく、あくまで「一般車道の自転車版」という感じでした。
ここをロードバイクでかっ飛ばすのは、車道をウインカー無しですり抜け追い越しを連発して暴走するDQN車のようなものです。

 

走行しているのはほぼシティサイクル・たまにMTBです。ロードバイクは全く見かけませんでした。(ミュンヘンにビアンキのショップがあるのは見かけましたが)
日本のロードバイク遭遇率のほうがはるかに高いと感じます。
都市間の郊外を移動中もロードバイク(というか自転車)に遭遇した記憶はありません。結局向こうのロード乗りも、車が少ない田舎道ぐらいしか安全・快適に乗れる道は無いのだろうと思います。

 

ちなみに、オランダで迷ったとき、道案内で先導してくれたマダムがいたのですが、進路変更・右左折時に手信号をしていました。もちろん後続がいたからなのかもしれませんが、普通の方でも自然にそれが出来るのは、やはり自転車大国と呼ばれる所以かもしれません。
道路状況がどうのこうのよりも、まずは安全に走行することを考えるのが先なのでは、と思います。

 

基本、生活の脚として自転車を使う人にはいいのかもしれませんが、スポーツとして走行する人にはそれほどメリットがあるわけでもないのが現実。
趣味よりも生活を重視すべき、と言われてしまうとそれまでなんですが。。。

 

ロードバイクに乗る人と言っても、とにかく安全第一でゆっくり乗りたい人もいるでしょうし、ロードバイクとしてそれなりの速度で快適に走りたい人もいる。
前者にとってはこういう自転車レーンとか自転車道も悪くない選択肢かもしれませんが、一般的に言われるロード乗りの立場からすると、ロードバイクでは走りづらくてしょうがないだけだったりする。

 

車道から分離すれば安全になるかのような妄想を抱く気持ちも分からなくはないのですが、歩道でも徐行もせずに歩行者にベルを鳴らして通行する人とか、歩行者のすぐ横を減速もせずに走っていくママチャリも多い中、道路構造が変わったからすなわち安全になるというほど単純でもない。
使う人がクソなら、秩序もないし。

 

いろんな立場の人が、それぞれの立場を優先させて意見を出すのでしょうがないこと。
普段、ママチャリもロードも乗る立場としては、なんか複雑です。

 

特に、車の違反についてはやたらうるさく言う割には、自転車のルールについては間違えていたり、自転車の違反については厳しく言わない人も好きになれません。

 

センターラインもないような狭い生活道路で、一時停止もせずに十字路に突っ込むママチャリなんてよく見るし、車と衝突しそうになっているのも見かける。
そんなのでも、事故になれば車の過失が大きくなるわけですし、同じ車両な割には扱いが酷いなと思ったりもする。

 

ママチャリに乗る人って弱者を語った強者にしか見えないことも多いんですが、安全って何なのでしょうかね。

 

けどまあ、道路交通法については勉強しておいたほうがいいですよ。
優先関係とか勘違いしていると、トンデモ論を語りだして自転車が優先であるかのような妄想を犯しかねないのですが、そういう些細なことがトラブルになる。
責任感が無い安易な発言で、勘違いする人も多いので気をつけたほうがいいと思う。

 

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本来、信号機が無い横断歩道を渡ろうとする自転車については優先権が無く、車道の通行を妨害してはいけない義務があるはずなんですが、横断歩道が優先だと勘違いしている人も多いですし。
自転車は歩行者の延長でもないし、歩行者同様の存在でもないので。




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