意味がある数字なのだろうか???

JAFが公表している、年に一回の横断歩道での車の停止率の調査。

2021年版が公表されています。

2021年版 横断歩道での一時停止率

見てもらったほうが早いので、こちらをどうぞ。

https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2021-crosswalk

2020年版はこちらです。

https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2020-crosswalk

2020年が21.3%なのに対し、2021年は30.6%と上昇しているという結果。
まあ、まだ3割程度という数字なんですが、宮城県が驚くほど上がっています。

2020年2021年
5.7%51.4%

長野県が相変わらず高め。
上がってよかったね!という単純な問題だとは正直思っていなくて。

意味がある数字なのか?

こういう統計自体は全く無意味だとは思いませんし、毎年やることで一定の傾向は見えてくるとも言えます。
宮城県は大きく上昇してますが、さらに前年(2019年)だと7%くらい、2018年は3%台なので、何らかの理由によって大きく上がったとも見える。

ただしこの調査、そもそもサンプル数は少ない。

調査場所

各都道府県2箇所ずつ(全国合計94箇所)の信号機が設置されていない横断歩道
※センターラインのある片側1車線道路で、原則として、調査場所の前後5m以内に十字路および丁字路交差点がない箇所で、道路幅員が片側2.75m~3.5m、交通量が3~8台/分(目安)とし、制限速度が時速40~60km程度の箇所

調査方法

横断歩行者はJAF職員(横断歩道の立ち位置や横断しようとするタイミングを統一)
調査回数は1箇所50回の横断(合計100回の横断)

https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2021-crosswalk

各都道府県のサンプル数は少ないので、これで都道府県の実態をすべて反映しているのかと聞かれると相当な疑問でもある。

某都道府県の知事さんが、都道府県ランキングにご不満で法的措置を取ると報道されていますが、JAFの調査にしても個人的にはたったこれだけのサンプル数で高いの低い言われることにも問題があるような。。。

あともう一つ。
横断歩道は道路交通法38条の規定で、自転車横断帯が無い場合には何ら優先権がありません。
そのため、25条2項による横断禁止の規定のほうが優先するわけですが、

(横断等の禁止)
第二十五条の二 車両は歩行者又は他の車両等の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外の施設若しくは場所に出入するための左折若しくは右折をし、横断し、転回し、又は後退してはならない。

自転車の横断は、自転車横断帯しか優先権が無いので、横断歩道しかない場所で自転車が優先されることは本来はありません。
けど歩行者の延長程度にしか考えていない人が多いせいで、おかしな風潮になっていると思う。

車両であることの意味をもうちょっと広めたほうがいいんじゃないですかね。
もちろん、自転車には優先権が無いとは言いつつも、自転車が横断開始しているところに車が突っ込めば、事故が起こり自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)で逮捕されることになる。

道交法通りの優先権と、実際に事故が起きた場合の過失は変わるわけですが、何か変だと思うんですが・・・

先日このような記事を書いたのですが、 記事でも書いたように、横断歩道=歩行者のためのもの、自転車横断帯=自転車...

なので道交法上は求められていなくても、自転車が横断しようとしていれば事実上は一時停止しないといけないという謎状態になる。
これでいいんですかね?




コメント

  1. T.K より:

    NHKで「未来スイッチ」という、番組と番組の合間に放映しているすき間番組があって、横断歩道で止まらない自動車に対する啓発キャンペーンをやっていましたが、その中では歩行者と自転車は同じように優先権があるような扱いになっています。
    以下のホームページでも、
    ・横断する人や自転車がいないことが明らかな場合のほかは手前で停止できるよう減速。
    (警察庁ホームページより抜粋)
    という記載があります。
    https://www3.nhk.or.jp/news/special/miraiswitch/article/article40/

    出所とされている警視庁のホームページを確認してみましたが、こちらは単に横断歩道ではなく「横断歩道や自転車横断帯」という書き方になっていました。
    https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/oudanhodou/info.html

    実際、数10m前方から瞬時に自転車横断帯の有無を認識して停止・通過を判断するドライバーがそれほどいるとは思えないので、ドライバーに対する啓発としてはこれで良いのかもしれませんが、公共放送なんですから誤解を招きそうな表現にはもう少し敏感でも良いように思います。ひょっとすると、横断歩道を渡る自転車は全て降車して押し歩きしているという理想郷を想定しているのかもしれませんが。
    いずれにしても、「自転車は車両」という情報を伝える考えはあまり無さそうな気がします。

    ちなみに同じコーナーでこういうのもあるのですが(歩道での“自転車の危ない”をなくしたい)、
    https://www3.nhk.or.jp/news/special/miraiswitch/article/article58/

    ここにも「車両」というワードは一度も出てきません。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      道交法としては38条が、横断歩道を渡る自転車に対しては適用外なので、車道を通行する車両に優先権があります。
      ですが実際に事故が起きた場合には、車道を通行する車両側が過失運転値致傷罪に問われ、民事での損害賠償でも車道を通行する車両のほうが過失ははるかに大きくなります。

      なのでこの件なんですが、実態に合わせようとするならば、横断歩道を通行する自転車に対しては一時停止義務を課し、かつ自転車に優先権があることにすればいろいろ解決しそうな気もします。
      要は、歩行者同等と認められるには、高速度で横断歩道に進入する自転車の存在をどうやって察知するのか?という問題もありますし・・・

      ですが国の方針としては、自転車は車道に促したいわけで、結局は自転車も車両なんですよという周知が不足しているだけなのかなと。