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タイヤのケーシングと転がり抵抗の話。

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ちょっと前に書いた件ですが、

 

タイヤが逆履きで転がりが悪化する根拠・・・これですかね。
先日書いた記事なんですが、 この件、結構前から何人かからコメントを貰ったりしていたんですが、毎回ソースも無いのでスルー気味でした。 何かそういうデータが出ているのかなと探していたんですが、ネタ元は見つけていたものの、データは見当たりません。...

 

トレックのHPによると、

R3は、進行方向により速く転がるよう最適化された、しなやかな120TPIのケーシングを用う。つまり、このタイヤを使うだけでスピードアップできるのだ。

R3 ロードタイヤ - Trek Bikes (JP)
ボントレガーのR3は、レースから日々のライドにまで使えるロードタイヤ。速く転がり、耐久性が高く、パンクしにくい。詳しくはこちら!

ケーシングの方向性によっても転がり抵抗は変わりうる、という表現なのかと。

ラジアル構造とバイアス構造

タイヤのケーシングの方向性で、ラジアル構造とバイアス構造の2種類があります。

このあたり正直なところ無知だったのですが、ラジアル構造というのはタイヤの進行方向に対して90度くらいの角度でケーシングが配置されている。
バイアス構造というのは、おおよそ30-45°くらいにケーシングを配置しているタイヤです。

 

で、自転車のタイヤは基本的にバイアス構造。
調べてみたところ、ラジアル構造のロードタイヤというものもいくつかは見つかったのですが、現在販売されていないタイヤです。

 

・マキシス ラディエール
・ヴィットリア DIAMANTE PRO RADIALE

 

今はどちらも販売されていないはず。
自転車のように二輪で不安定な乗り物だとラジアル構造は向いていない、ということになるそうです。
ラジアル構造ではケーシングを抑えるベルトによってタイヤの剛性を確保するけど、いろいろ調べるとIRCなんかも試作してみたけどイマイチだったみたいな話は出てきます。

 

GP5000の切れ端を、トレッド面だけ剥がしてみようと頑張ってみたのですが、

見えている部分は耐パンクベルトのベクトランブレーカーなので、ブレーカーだけを剥がそうとしましたがどうもうまく行かず。
なのでどういう繊維の方向になっているのかはわかりません。

 

ただまあ、バイアス構造のタイヤの場合、タイヤの進行方向に向かって30-45度程度で交差するように配置されているので、それがタイヤの変形に伴って繊維同士が摩擦を起こして転がり抵抗に影響を与えるらしいのですが、その角度次第ではタイヤの向きによって転がり抵抗に変化が出るという話なのかもしれません。

 

読者様
読者様
10%の差は何らかのピーク時だと思うので定速で流してる間はもっと小さいと思います

加速する瞬間や減速する時などでタイヤの変形も違うとすれば、最大10%という差についてもあくまでも最大値で、常に10%も変化が出ているわけではないのかも。

方向指定が無いタイヤは

別の方からもメールで頂いているのですが、たいへん詳しく書いていただきありがとうございます。

 

その方の意見を考えると、恐らく方向指定が無いタイヤの場合、ケーシングの方向が45度になっているとかではないかなと勝手に想像します(根拠はありませんので推測です)。
45度で交差させているのであれば、ケーシングが理由でタイヤの方向性は関係なくなります。
その上で

読者様
読者様
回転方向に指定がかかるのは多くがトレッド部に刻まれたタイヤパターンに起因します。

MTBのような、路面のミューの低い所でグリップをさせたいタイヤの場合、前後で逆に向けろという指示のタイヤが結構あります。
リアにはトラクションを掛けた時に変形しやすい向きにして、グリップを稼ぎ、フロントは変形しにくくして転がり抵抗減を優先させます。
さらにブレーキング時にフロントは逆向きに力かかりますので、変形してグリップが増す方向になるわけです。
ロードでもタイヤパターンの向きで前後逆向きにする指定のタイヤはあります、マビックUST等がそうですね。

ロードタイヤでパターンがあるもののほとんどは、排水性ではなくタイヤ変形を調整する為に付いた溝です。
深さ1ミリも無い飾りのようなタイヤパターンですが、実はタイヤ変形によるグリップに影響を与えている重要な要素となっています。
ヤスリ目パターン等は変形時に路面を挟み込むような力がかかりますので、砂やゴミに関係なく路面を掴む効果が多少あります。
その他のパターンは回転方向とコーナリング時の変形に耐える、又はグリップ面を広くする、旋回方向への摩擦を増やす等の効果を狙っています。
ロードの場合、逆につけても平地走行中はまず関係ないでしょう、踏んだときや、ブレーキングで差はもしかしたら感じるかもしれません。

 

タイヤのトレッド面にも方向性がないなら、どっちに取り付けても変わる要素がありませんし・・・
完全スリックで方向指定が無いとか、そういう時はケーシングの交差角度が45度なのかもしれません。

 

正確にはこういう要素はどこにも開示されていない社外秘だと思うのでもしかしたら的外れなのかもしれませんが・・・

 

実感としては、反対向きに付けたとしても何か違いを感じることはありません。
とはいえ、方向指定されているからには理由があると思うので、無理に逆履きする必要もないですけどねw

 




コメント

  1. aa より:

    タイヤの向きは排水性だと思ってました…
    この記事を読んでなんとなく気になって調べたらホイールも回転方向があると言うことを初めて知りました。
    走行性能的にどれくらい影響あるんでしょうね。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      自転車タイヤの場合、排水性はほぼ関係ないと思います。
      ホイールの向きですが、後輪は間違えようが無いので前輪の話。
      ディスクブレーキだとそもそも逆向きに付けられませんが、リムブレーキでラジアル組のホイールであれば向きによる性能差は無いと思っていいですよ。
      イタリアン組なら話が変わりますが・・・

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