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MERIDAのE-BIKEは歩道通行不可!?

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読者様から質問を頂いた件。

読者様
読者様
「e-bike大賞 2021」という記事でMERIDAのものが1位になってました。
E-BIKEに興味はないのですが、調べてみたら「本車両は道路交通法上、歩道の走行は出来ません。」と書いてあります。
E-BIKEは何か特別な規制があるのでしょうか?

ん-・・・

たぶん普通自転車の規格の話では?

歩道通行できるかどうかについては、道路交通法63条の4に定めがあるように、普通自転車の規格に収まっているかどうかだけです。
普通自転車の規格は、道路交通法施行規則にあります。

(普通自転車の大きさ等)
第九条の二の二 法第六十三条の三の内閣府令で定める基準は、次の各号に掲げるとおりとする。
一 車体の大きさは、次に掲げる長さ及び幅を超えないこと。
イ 長さ 百九十センチメートル
ロ 幅 六十センチメートル
二 車体の構造は、次に掲げるものであること。
イ 四輪以下の自転車であること。
ロ 側車を付していないこと。
ハ 一の運転者席以外の乗車装置(幼児用座席を除く。)を備えていないこと。
ニ 制動装置が走行中容易に操作できる位置にあること。
ホ 歩行者に危害を及ぼすおそれがある鋭利な突出部がないこと。

メリダのE-BIKEのスペックを見る限りですが、ここが引っ掛かっているのではないでしょうか?

ハンドルバー MERIDA Expert eTR MAT aluminium 780

ハンドルバーが78センチなので、普通自転車の規格を超えている。
アシストのパワーによって歩道通行の制限があるわけではないので、ハンドルバーを60センチよりも小さくすれば歩道通行も可能になると思われます。

 

ただまあ、若干疑問。
メリダのE-BIKEではないMTBについてみていくと、ハンドルバーが60センチを超えている車種であっても、見たところ「本車両は道路交通法上、歩道の走行は出来ません。」という記載はないように見えます。

 

E-BIKEではないMTBだと、乗り手が道交法を分かって買っていて、E-BIKEだと分からずに買ってしまうリスクに備えているのかもしれませんが、そのあたりの事情はちょっと分かりません。
ダメなものはダメで、一律で書いたほうがいいように思いますけど。

 

以前、普通自転車についていくつか書いた時も、

 

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MTB乗りだけど知らなかったという声もチラホラ。
こういうのはショップレベルで販売時に説明していないのかな?と思うところもありますが、ショップレベルで道路交通法に精通した人がそれほど多くないのかもしれません。
ショップだと、豪快に間違った説明しているところとかありますし。

普通自転車ではない自転車の通行区分

普通自転車ではない自転車って用語の使い方に困るのですが、普通の対義語に「異常」を使うのは無しとして、特殊自転車といってスペシャル感を出すのもなんか違う気がする。

 

普通自転車ではない自転車の場合、ママチャリ気分で走ると間違いを起こします。
以下まとめておきます。

 

<普通自転車ではない自転車の場合(側車・牽引車なし)>

通行場所 通行してもいいか? 法令
歩道 不可 法63条の4
歩道の中の自転車通行指定部分 不可 法63条の4
歩道を押して歩く 可(歩行者扱い) 法2条3項2号
自転車道(道交法) 可能だが通行義務はない 法17条3項、63条の3
サイクリングロード 原則可能 道路法48条の13、14
普通自転車専用通行帯 通行義務 法20条1項、2項
自転車横断帯 通行義務 法63条の6,63条の7第1項
自転車の交差点進入禁止規制 規制対象外 法63条の7第2項
自転車通行禁止 規制対象 法8条
一方通行の「自転車を除く」 通行不可 標識令
生活道路などの歩行者、自転車専用標識 通行不可 標識令

問題になるのはこの標識。

この標識、3つの意味があります。

種類 番号 表示する意味 主な場所
自転車及び歩行者専用 325の3 道路法第四十八条の十四第二項に規定する自転車歩行者専用道路であること。 いわゆるサイクリングロード
交通法第八条第一項の道路標識により、普通自転車以外の車両の通行を禁止すること。 生活道路など
交通法第六十三条の四第一項第一号の道路標識により、普通自転車が歩道を通行することができることとすること。 歩道

サイクリングロードにこの標識があるときは、ほとんどの場合普通自転車以外の自転車も通行可能です。
ただし、道路標識の裏を見て、公安委員会が設置した旨が書いてあるときは通行不可。
(道路標識の裏面には、設置者が書いてあります)

 

歩道や生活道路にあるときは、普通自転車しか通行できません。

 

サイクリングロードと、自転車道も道交法では全く違うもの。
こっちが道路交通法の自転車道(法2条1項3号の3)。
これは車道と歩道の間にサンドイッチされるように設置されていて、縁石や柵などで区分されている。
この場合、普通自転車は通行義務があるので車道を通行すると違反ですが、非普通自転車は通行義務はないものの通行しても問題ありません(側車、牽引車付きは通行不可)。

サイクリングロードはこういうところですが、こっちは道路交通法上では道路(法2条1項1号)。
車道と歩道の区別が無い道路です。

いわゆるサイクリングロードの場合、普通自転車以外の交通規制が掛かっていることはたぶん無いと思いますが、正確には道路標識の裏面を見ない限りはわかりませんw

 

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非普通自転車の場合、ママチャリ感覚で走ると普通に犯罪を犯す結果になりますが、そもそも、取り締まる警察官が道交法を分かっていないという大問題があるので、事実上は大きな問題になることも無いとは思いますが。
なお歩道通行できない場合でも押して歩くことは可能なのと、コンビニなどに入るときに歩道を横切るのは問題ありません。

 

ということでメリダのE-BIKEで歩道通行できないと書いているかですが、単に普通自転車の枠組みを超えているからだろうと思います。
道交法の規定も、売るときにきちんと説明すべきだとは思いますが、説明できるほど詳しい人がいないということも大きいのかも。

 




コメント

  1. ななし より:

    メリダ代理店のミヤタ自転車を見たらこれとか歩道通行禁止とは書いてないですね。

    https://www.miyatabike.com/miyata/lineup/ridge_runner/ridge_runner_6180.html

    前後長の問題とかどうですか?

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      見たところ、ハンドル幅が既にアウトですよねw
      どういう基準で歩道通行できない注意喚起しているのかは謎ですが、前後長は考えづらい気がします。

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