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【2018年試乗インプレ】スペシャライズドの新型ALLEZ(アレー)に試乗してきました。さて加速性は?乗り心地は?

2018モデル
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スペシャライズドの新型アルミバイクのALLEZ(アレー)に試乗してきました。
前からいろいろと話題になっていたアルミフレームなので、今期はどうしても乗ってみたい一台だったので、某所にて試乗してきました。



どうしても試乗したかった理由

2018年モデルとしてフレームとフォークが変わったというALLEZですが、これに試乗したかった理由はいくつかあります。

1、フレームとフォークで、前作に比べて450g以上も軽量化された

アルミフレームで450gも軽量化可能なのか??というのが疑問であり、なおかつ興味をそそられたというのが最大の理由です。
カーボンフォークでも、例えば前作がアルミコラムだったのならばフルカーボンフォーク化したら結構軽くなると思いますが、私の調べた限りでは前作もフルカーボンフォーク(間違っていたらご指摘ください)。
元々がかなり重いのか、軽量アルミフレームに生まれ変わったのか、どっちなのかがよくわからないものの、興味はかなりそそられる一台。

 

やたらといろんなところで絶賛されているのも気になるところです。

 

2、フラットバーロードを作るための最適な一台を探している

ちょっとワケあって、フラットバーロードを一台欲しいなと思っています。
完成車として存在するフラットバーロードだと、興味をそそられるのはFUJIのルーベオーラかコルナゴくらいでして、クロスバイクではない純粋なフラットバーロードが欲しいのです。
ならばロードバイク完成車からフラットバー化してもいいかなと思い、探している最中であること。

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フラットバーロードが・・・という話をするとジャイアントのRX1を勧められてしまうことがあるのですが、RX1はロードコンポを載せただけのクロスバイクです。
今回欲しいと思っているのはフラットバーロードです。

試乗したのは ALLEZ SPORT

新型アレーにはいくつかの車種があり、まず大別すると【アレー】と【アレー スプリント】です。
これらはフレームとフォークが全く違います。

アレーにはコンポ別に二つの車種があり
・ALLEZ SPORT  ⇒ ソラ
・ALLEZ ELITE  ⇒ 105

それぞれのスペックですが、こんな感じです。

※フレームとフォークは全く同じものです。

SPORT ELITE
フレーム アルミ アルミ
フォーク カーボン カーボン
STI ソラ 105
クランク Praxis Alba 2D 50/34 Praxis Alba 2D 50/34
FD ソラ 105
RD ソラ 105
カセット Sunrace

11-32t

105

11-32

ブレーキ Tektro Axis Tektro Axis
ホイール Axis Sport DT R460
タイヤ Espoir Sport

25c

Espoir Sport

25c

定価 108,000 162,000

スペシャライズドは重量を公表していませんが、ネット上ではいろいろと情報を上げている自転車屋もあります。
それらの情報だと、

フレーム重量  1365g
フォーク重量  361g

エリート(105完成車)  8.8キロ
スポーツ(ソラ完成車)  9.2キロ

 

こんな感じのようです。(合っているかの保証はしません)
これらの重量がどんな意味を持つかというと難しいですが、例えばキャノンデールのCAAD12のフレーム重量が1040g、フォーク重量が390g(ともに実測値)のようです。
これらはフレームサイズでも変わるので一概には言えませんが、アレーは軽量アルミフレームと言うほどではないようです。

 

ちなみにですが、シマノコンポの重量差でいうと、105が2438g、ティアグラが2714gです。
ソラの重量はわかりませんでしたが、105とティアグラで約300gの差があり、ソラとの重量差はそれ以上でしょう。
ただし、アレーはフルシマノコンポではありませんので、あまり比較にならないかもしれません。



比較対象

ロードバイク完成車の評価をするうえで、何と比較するかが大切になります。
今回は7月まで乗っていたビアンキのアルミロード、IMPULSO105が比較対象です。

こちらは105完成車で、購入時のメーカー発表値で8.8キロ、アルミフレームにカーボンフォーク(ただしアルミコラム)、10速の105(5700)、ホイールはアクシウムでした。
アクシウム(1740g)は500キロ程度しか使っておらず、それ以降はキシリウムエリート(1550g)で2万キロ弱走っています。

 

アクシウムはエントリーグレードのホイールですが、正直なところ今回のアレーについているホイールは、アクシウムよりもはるかに下のグレードだと思われます。

アクシウムを使っていたのはもう何年も前なので、体に染みついている感覚はキシリウムエリートのほうになります。
なので足周り(車輪)という走りに大きな変化をもたらすパーツではIMPULSOのほうが圧倒的優位なので、その分を差し引いて見るように心がけます。
恐らくはアレーのほうが、ゼロ発進時の重さが強く感じるだろうという、ホイールの違いによる想像です。

 

タイヤについても、私はパナレーサーのRACE A、コンチネンタルのGP4000s2、ヴィットリアのオープンコルサCX3などハイエンドモデルのクリンチャー、さらに23cしか使ったことはありません。
25cは試乗車で乗ったことがある程度です。
なので比較対象はどうしても23cのハイスペックタイヤになってしまいます。

 

IMPULSOは海外のサイトだと、フレーム&フォークの合計で1590gと書かれていたりするのですが、これについてはちょっと怪しいところです。
個人的にはもうちょっと重いのでは??と思ったりしますが、真相はわかりません。

ビアンキ インプルーソ105(IMPULSO)の乗り心地 2017モデル
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実際の乗り味

上に書いたことは全て乗る前の話です。
ここからが乗った印象。

 

※先に書いてしまいますが、ちょっと不具合があったのでは?と思うところがあるので、全てを鵜呑みにしないでください。あとこの記事は最後まで読んでいただけますよう、よろしくお願いいたします。

※当たり前ですが、サドル高はきちんと合わせています。また普段使っているビンディングペダル使用です。

 

 

まず、不思議なくらい振動吸収性がいいです。
正直なところ、私が乗っているLOOK765よりも振動吸収性がいいです。

シートステーの形状はオーソドックスですが、チェーンステイの形状にこだわりがありそうです。

肉厚にして剛性を強化している部分と、偏平化している部分があり、剛性をうまくコントロールしているのかもしれません。

 

それと同時に、加速が自分が想像しているよりも鈍いのが気になります。
ホイール&タイヤが普段使っているものよりもはるかに重いので、ある程度はゼロ発進とか加速で鈍くなるのは想像していましたが、自分の想像のはるか上をいくのが気になります。

なんていうか、ペダルへの入力に対してリアホイールの挙動がワンテンポ遅れるような違和感と重さがあります。

 

この時点で、なんかおかしいぞ・・・と考えました。

カーボンフレームよりもアルミフレームのほうが振動吸収性は良く、しかも加速は明確に鈍い。

 

もしかしてと思って空気圧を疑いタイヤを押しましたが、やはりちょっと低めの空気圧のようです。
25cなので23cよりも空気圧は低く設定されていると思いますが、普段25cを使っていないのでこれが適正空気圧なのかはわかりません。
タイヤを押した感触では、私が使っている23cはカチンとした硬さがありますが、アレーについているこのタイヤは押せば凹む感じ。

 

もう0.5~1Bar程度上げたら、印象がかなり変わりそうな気がします。
なので振動吸収性の発生源が、フレーム由来なのかタイヤ由来なのかはイマイチはっきりしません。
加速性については、恐らくはホイールとタイヤが重いことと、タイヤの空気圧が低い疑惑、ホイールの剛性が低いんじゃないかという疑いが濃厚です。

 

速度を上げていくと、それなりにまとまってくる感じがします。
サイコンがついていないので正確にはわかりませんが、30キロ以下の低速域だとやたらと重く感じ、30キロ過ぎからちょっと軽くなってくる感じがあり、40キロを超えてくるとまた重さを感じる気がしました。
ただ、車輪の重さとホイールの剛性が低いんじゃないかと思う面はあります。

 

登りについては後ろに引っ張られる感が強いです。
これは完全にホイールの重さじゃないかと思います。
下りについてはやたらと安定性が高い印象です。

下ハンドルで長い下り坂を下ってきても、不安感がありません。

 

ただし、どうしても普段使っているキシリウムエリートが比較対象になってしまうので、その辺は差し引いて読んでいただければと思います。

パーツについて

ブレーキ

テクトロのAXISというブレーキが付いていますが、これはやはりテクトロ。
効きが悪い上にコントロール性も悪いです

 

静止状態でブラケットポジションで前ブレーキを握り、ハンドルを前に押してみると、前輪がズルズルと回転します。
これはあとからLOOK765についている105ブレーキでも同じことをしてみましたが、105ブレーキではホイールは全く動きません。

 

ブラケットポジションからのブレーキングは、105キャリパーに比べるとだいぶ難があります。
下ハンドルからブレーキングしたところ、今度はロックしそうな変な感触が。
コントロール性はよろしくないです。
このあたりの感覚は、昔試乗したトレックについていたボントレガーのキャリパーと似ている気がしました。

 

普段、ライディング中はほぼ前ブレーキしか使いませんが、自分が思っているよりも制動距離が1.5倍まではいかないものの伸びるイメージです。
これは即座に105以上のキャリパーに替えたほうがいいでしょう。

クランク

Praxis Alba 2Dというよくわからないクランクが付いていますが、こちらについてはそこまでネガティブな印象はありません。
もう少し剛性が低いことを想像していました。
フロント変速ももう少しもたつくかなと思っていましたが、思っていたよりはきちんとアウターに入る印象。

 

雑なペダリングしてみてもそこまでクランクの剛性不足は感じなかったので、そこまで悪いものではない気がします。

ソラR3000の変速感

ソラもだいぶ進化したなと思います。
リア変速は105に比べるとわずかながらタイミングが遅れる気がしますが、許容範囲内。
フロント変速も以前ほどの重さがなく、105に比べるともたつきはありますがこちらも値段を考えたら許容範囲かなと思います。

ホイール

今回もっともダメだと思ったパーツです。
恐らくなんですが、この新型アレーはホイールを変えたら走りがかなりシャープになるのではないかと想像します。

 

たぶん加速性が悪いと感じた大きな理由は、ホイールの重さと剛性が低いからじゃないかと推測します。(+空気圧が低い疑惑)

 

後ろに引っ張られる感がすさまじいです。

 

105完成車のほうにはDT R460のホイールが付いていますが、メーカー値でリム重量が460gだそうです。
リム重量だけでいうとゾンダとかレーシング3相当ということになります。

 

どれほどのホイールなのかは乗っていないのでわかりませんが、一般的に完成車についてくるホイールのリム重量は500gオーバーです。
ひどいのになると600g近くあるものもありますが、そういう意味では105完成車についてくるホイールはまだ良心的かもしれません。

 

勝手な予想ですが、剛性が高めのフルクラム レーシング3あたりを投入するだけでもかなり変わりそうな気がします。

Fulcrum – Racing (レーシング) 3 クリンチャーホイールセット

重量 F670g,R885g

1555g(ペア)

リムハイト F25mm、R30mm
対応タイヤ クリンチャー
23cタイヤ
スポーク数 16/21
対応スピード シマノ8-11s

まあ、ソラ完成車でいいホイールが付いてくる事例を見たことがないですが、その中でもちょっと悪い部類かなと。




IMPULSOとの比較

正直なところで言うと、IMPULSOのほうが初期状態でも走りは軽いです。
ただし振動吸収性はアレーのほうがはるかに上。(ただし、試乗車の空気圧が低いことが原因の可能性もあり)

 

なんですが、アレーの振動吸収性と加速性について、25cタイヤでしかも若干空気圧が低め(?)なのが良くも悪くも効いている気がするので、もう少し空気圧を上げた場合、もしくは23cタイヤを使った場合にどうなるかはわかりません。

 

で、いろいろ書いてきましたが、個人的には振動吸収性がフレーム由来なら、アレーは欲しいなと思うだけの価値があるバイクでした。

アルミフレームでここまで乗り心地がいいのは初めてです。(しつこいですが、タイヤの空気圧が原因の可能性もあり)
恐らくはホイールとタイヤを変えれば加速性はグンと上がるような気がします。
それと同時に振動吸収性が落ちるはずですが、どれくらい落ちるのかはやってみないとわかりません。

 

今回アレーに乗ってみたかった理由のうち、大きな要素は【各方面で絶賛されているから】というのが大きな理由です。
正直なところ、今回乗ったアレーで絶賛されている意味はほとんど理解できませんでした。
フレームはそれなりに良さそうなので、パーツを変えていけば可能性が広がりそうだという印象はありますが。

 

ただその場合に、似たような価格帯の他社のアルミフレームと比べてどれだけの優位性があるのかというと、これについては疑問が残ります。
たった30分弱の試乗だったのですべてを理解するのは難しいですし、どうせなら手持ちのキシリウムエリートを装着させてもらって走ってみるべきでした。

 

ちょっと理解しきれていないので、ほかでも試乗してもう一度体験したほうがいいかもしれません。

 

ただ、フレーム自体が決して悪いとは思わないのですが、やはりこの辺りの価格帯のバイクは、見た目で選んでいいような気がします。
そこまで性能差が顕著に出るような価格帯ではない気がします。

 

この新型アレーでフラットバーロード化をするかと聞かれると、今のところ候補の一つには入りますが、最有力候補ではないです。

 

ただし、多くの方が絶賛しているフレームなのは間違いない事実なので、もう一度乗って確かめたい気分にさせてくれるバイクなのも事実です。

見た目は好きなので。

 

※乗り味について、感じ方は個人差があります。

私が乗っているLOOK765も、多くの人はペダリングが軽いとか振動吸収性がいいとか言いますが、真逆の意見を言う人もいます。

今回の記事、正直なところ書くかどうか相当悩みました。

というのもあれだけ加速が鈍いバイクが絶賛されるわけもないだろうというのがあり、何かしらのバイク側の不調があったのではないかと感じるからです。

アレーを気に入っている方も多いわけで、フレーム自体のポテンシャルは高いはずだと思います。

なのでもう一度暇を見つけて、違う場所で試乗してみたいと思っています。

※もしアレーに乗っている方がいましたら、感想などメールしていただけると幸いです。




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