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逆走ロードバイクに過失100%をつけた判例。

逆走自転車問題は本当に腹立たしいし、ジャパンが誇る道路交通法の中でも初歩中の初歩が「左側通行義務」。
左側通行義務については、守ることに何ら難易度を要求されないジャパンの基本です。

むしろ、逆走するほうが高度なテクニックを要求されていると言っても過言ではありません。
逆走して無事に帰宅するのって、ある意味奇跡です。

管理人
管理人
いろんな車両が逆走自転車を守ってくれた結果に過ぎませんが。

逆走自転車と衝突した場合、自転車同士なら生活道路基準で50:50。
中には順走自転車に過失100%をつけた判例すらあるのですが、逆走は重罪です。

ちょっと前に取り上げた件。 この記事で取り上げたブログさん、ほかにも判例について解説(?)をしているようなので...

ロードバイクで走っていると、それなりに見かけるのは逆走してくるママチャリ。 逆走自転車の交わし方については、過去にもいくつか記事を書いてま...

逆走ロードバイクと道路外から車道に進行した原付の衝突事故について、逆走ロードバイクを過失100%とした判例があります。

逆走ロードバイクに過失100%

判例は大阪地裁 令和元年9月12日。
車道を逆走したロードバイクと、マンションのスロープから足蹴りして車道に進行した原付の衝突事故です。

簡単にイラスト化してみました(細部の間違いがある可能性あり)。

現場は片側二車線から三車線に変わる付近。
路駐車があったことにより、逆走ロードバイクが見えない位置にあった形です。

道路外から車道に進行の場合、過失割合としては注意義務が大きいわけで、逆走自転車相手でも分が悪い。
しかしこの判例では、過失の全ては逆走ロードバイクにあるとしています。

以下、裁判所の認定です。

本件道路は中央分離帯によって区分された南北に延びる道路であり、本件道路の南行き車線を走行する車両は北から南へと進行すべきところ、原告は、X車を運転して同車線を南から北へと逆走したのであるから、この点に過失があるのは言うまでもなく、また、進行方向の前方の注視を怠った過失があることも認められる。

他方、被告は、スロープの南側植込みの西側に本件駐車車両があったことから、第2車線を走行しようと考え、Y1車にまたがり、エンジンをかけずに足で漕ぎながら、第1車線と第2車線の間くらいまで前進したことが認められるところ、このような事実関係の下においては、被告が同前進の際に進行方向(南側)の前方注視義務を負っていたこと自体は必ずしも否定するところではない。

しかし、本件道路の南行き車線の南から北へと車両が進行(逆走)することは本来的に想定されていない事態であること、しかも、X車は、南行き車線の第1車線に駐車車両があるところでは第1車線と第2車線の間付近(中央線付近)を逆走していたこと、本件事故直前のX車の速度は時速約15ないし20キロメートルであり、少なくとも原告がY1車に気が付いてブレーキを掛けるまでの間に減速した形跡は窺われないこと、本件事故直前のY1車の一連の動静について、各種交通法規に照
らし特段の問題があったことを認めるには足りないこと、本件事故当時、被告は、Y1車にまたがった状態ではあるが、エンジンをかけずに停止していたことなどからすれば、本件事故の主たる原因は、被告の一連の動作にあるというよりもむしろ、原告が本件道路の南行き車線を逆走し、駐車車両があるところで第1車線と第2車線の間付近を走行するときも何ら徐行することなく、進行方向の安全確認を疎かにし、ブレーキやハンドル等の操作を適切にしなかったことなどにあるというべきであり、原告のこれらの過失の程度は甚だしいといわざるを得ない
。他方、被告がX車を発見した時点での各車両の位置関係、互いの距離、X車の速度等に照らせば、被告が進行方向前方(南側)を注視していたとしても、被告において迫り来るX車との衝突を回避することは著しく困難であったものと認められる。

大阪地裁 令和元年9月12日

以上の理由から全過失は逆走ロードバイクにあるとしています。

一般的に道路外から車道進入の場合、逆走自転車相手でも分が悪いのですが、「進行方向前方(南側)を注視していたとしても、被告において迫り来るX車との衝突を回避することは著しく困難であった」。
民事の過失は予見可能なものを回避しなかったことを指しますが、駐車車両で見えない先から逆走自転車が来ることを予見できないし、足蹴りで事故現場まで到達した時点では原付側には何ら回避する手段もなかったという認定です。

片側二車線の道路で逆走するロードバイクって、ちょっと信じがたい。

逆走自転車問題

特定小型原動機付自転車(電動キックボード)が免許無しでも乗れるようになる改正道路交通法が成立しましたが、自転車の逆走だけでなく、電動キックボードの逆走についても警戒する声は多々あります。

正直なところ、気軽に逆走する自転車については理解不能です。
よく逆走して生きて帰宅できるよなとある意味ではテク肉シャンの可能性すらありますが、ジャパンでは左側通行のルールを採用している以上、一人でも逆走すると大混乱なんです。
車が気軽に逆走します?
バスやトラックが帰宅に逆走します?

バスやタンクローリーが気軽に逆走したら、大惨事では済まないレベルのテロと同じ。
これは自転車や電動キックボードでも同じで、左側通行している「常識人」からすると単なるテロなんですよ。

テロ相手でも回避行動を取らないと、安全運転義務違反で書類送検されます。

以前から逆走自転車問題については何度も書いてますが、逆走自転車との距離があるときには、左端に寄せて停止して待ったほうがいいよと書いてきました...

テロを起こすのと、テロから身を守るのはどっちが簡単ですかね。
テロを起こす人がいなければ回避義務すら生まれないですよね?
銃弾を撃ち込むのと、撃ち込まれた銃弾を避けるのはどっちが簡単ですかね。

逆走自転車相手でも衝突すると、過失がゼロにはなりません。
唯一過失がゼロになるとしたら、早めに左側に寄せて完全停止していた場合のみです。
左側に寄せて完全停止して待つと、それなりの確率でこんな状況になります笑。

こうなれば事故が起きる可能性はなくなったので、説教したい人はすればいいし、歩道に上がるように促すのもいいし、安全確認して再出発すればよい。

私はとにかく不機嫌な表情で、指さしで歩道に行けと言います。

間違っても以下のプレイはヤバいです。

プレイ違反
回避行動を取らずに衝突する道路交通法70条(安全運転義務違反)

刑法209条(過失傷害)

刑法211条後段(重過失傷害)

高輝度ライトでハイビーム攻撃道路交通法76条4項7号(公安委員会遵守事項違反)

刑法208条(暴行)

刑法204条(傷害)

なんで逆走自転車相手に気を遣う必要があるんだ?と考えがちですが、逆走自転車相手だから事故を起こしていいわけじゃないのでややこしい。
けど、逆走する人が滅亡してくれたほうが治安が良くなるとしか。

民事って予見可能性と回避可能性があるなら容赦なく過失がつくのですが、そういった意味では予見可能性も回避可能性も無しとした珍しい判例です。