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裁判所はテキトーなのか?

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えー、大して面白くもない話を。
ずいぶん前に、車両通行帯(進行方向別通行区分、35条)が有効なのか?を争った行政訴訟の判例を挙げたと思います。
東京地裁平成23年7月19日判決です。

 

この裁判、実は続編があります。

裁判所はテキトーなのか?

平成23年に一審判決のあと、高裁も棄却。
さらに最高裁に上告と上告受理申立をしていたらしいのですが、上告棄却と上告不受理で判決が確定していたみたい。

 

で、なぜかさらに続編がありまして、ほぼ同じ内容で再び提訴していたみたい。
厳密にいえば内容は違うとも言えますが(請求趣旨が違う)、前回訴訟と訴訟物が同一とみなされ、確定判決の既判力を理由に一審は請求棄却。
かなり勉強熱心な方なのかたぶんこれ本人訴訟の上、最高裁判例などを新たに証拠として挙げていたようなのですが、既に確定した前回訴訟と同一訴訟物なので厳しい。

 

で、二回目の一審判決後さらに控訴したみたいなのですが、東京高裁は原判決を破棄し一審に差戻ししています。

 

さて、理由はなんででしょうか?

 

理由はあれです。
差戻し前一審の判決言い渡しが違法だったから。

 

差戻し前一審は合議体(裁判官3名)だったのですが、判決言い渡しについて、調書には裁判長の印影があるものの、なぜか右陪席裁判官の名前のみが記されていたらしく。
判決言い渡しが違法という理由により、東京高裁は一審に差戻ししています。

 

全然違う例えになって恐縮ですが、よく施設のトイレって、誰が何時に清掃したかサインがあるじゃないてすか。
「5月15日13時 加藤」みたいな。

 

トイレ清掃をした人の名前と印鑑が別人になっていたら、本当に清掃したのか疑わしくなるわけですよ。
ちゃんとトイレ清掃をしたのか疑わしいため、「トイレ清掃やり直し」ですよね。

 

例え話としてはレベルが違いすぎて不適切かな。笑。
どちらにせよ、一審の判決言い渡し手続きが違法になる以上、一審の裁判官を全て入れ替えてやり直しになる。

 

ちょっと次元が違うけど、東名煽り事故。
あれ、来月判決言い渡しです。
二回目の一審ですが、最初の一審では裁判長が公判前手続きにて、「危険運転致死は成立しない」という見解を披露した。
なので危険運転致死ではない前提で反論していたのに、判決は「危険運転致死」。

 

適切な反論機会が失われてしまうことや、そもそも裁判長が謎見解を先に出すこと自体違法なわけ。
だから東京高裁は、横浜地裁に差戻しした。
来月出る判決は、二回目の一審です。

 

訴訟手続きが違法だから差戻しって、いろんな人にとって無駄な時間でしかない。
特に東名煽りについては、被害者遺族からしたら一体いつになったら判決が確定するのか気持ちの面で納得行かないでしょ。
さらに差戻し後の横浜地裁が一度チョンボしてしまい、証人尋問をやり直ししてます。
すぐに法の適用間違いに気がついただけマシかもしれないけど。

 

裁判所って、もっと厳格なんじゃないのかと。

 

判決言い渡しが違法というのも、防げたミスですよね。
なんだかなあ、と。

裁判と判例

車両通行帯が適法なのかを争った判例って、かなり珍しい。
ただまあ、平成23年地裁判決から最高裁までを第一次訴訟、再び提訴したのを第二次訴訟というならば、第二次訴訟については裁判所の不手際により原告、被告ともに無駄な時間を過ごすわけなのでケアレスミスは何とかした方がいいと思う。

 

東名煽り事件についても、途中できちんと手続きしていれば一回目の一審が適法のまま完了していた可能性があるわけだし。

 

以前書いたと思いますが、裁判では法廷に提出された証拠や主張のみが判決の基礎になるため、主張していないことは判決に影響しません。
なのでこういうことも起こります。

 

逆走自転車と衝突したのに、順走自転車が過失100%??
ちょっと前に取り上げた件。 この記事で取り上げたブログさん、ほかにも判例について解説(?)をしているようなのですが、逆走自転車と順走自転車が衝突した事故で、順走側に過失100%を付けている判例を紹介していました。 古い記事のようですし、何か...

 

これ、判決文がなく解説しかないのですが、理由はよくわかりませんが自転車の逆走について過失だと主張していないらしく、逆走事実は判決に全く影響していません。
今って一部の刑事事件については裁判員制度があるじゃないですか。
裁判員制度でも過去にこの手の問題が起きてます。

 

真面目な裁判員だったのだと思いますが、独自に現場検証したみたいなんですね。
これ、違法なんです。
裁判員、裁判官は法廷に提出された証拠や主張のみで判断しなければならないルール。

 

裁判員が勝手に現場検証をしたらアウト(前田恒彦) - エキスパート - Yahoo!ニュース
「裁判員物語」と題する朝日新聞の連載が話題だ。特に「殺害現場、自分の目で 手震え、足すくむ」と題する記事だ。自ら現場検証をしたい心情はよく分かる この記事が取り上げているのは、2014年3月に発生し

 

刑事事件なら立証して裁判官や裁判員を納得させるのは検察官のお仕事。
民事事件なら、当事者が立証して裁判官を納得させないと意味がない。

 

裁判官や裁判員が勝手に現場検証すると、当時の状況と違う可能性もあるし、一方に有利、一方に不利になる。
あくまでも公平な立場で判断するのが裁判官や裁判員なので、独自に現場検証したらダメ絶対。

 

そういうルールを理解していない人って、こんなメチャクチャな批判とかするけどさ、

 

判例の読み方と裁判の現場。道路構造の瑕疵を問う?
たまたま検索してヒットした記事なんですが、ちょっとこれはいかがなものかと思うところがありまして。 まあ、気持ちは分からないでもないですが。 交通事故の判例を見ていると、それなりに不可解なものはあります。 なぜそういう判決に至ったのか?という...

 

判例を証拠として提出したり、立証するのは民事なら原告と被告の責任。
以前挙げたこの判例も、読んだ限りでは本人訴訟のようですが、

 

逆走自転車と衝突した自転車が安全運転義務違反&重過失致傷!?
以前から逆走自転車問題については何度も書いてますが、逆走自転車との距離があるときには、左端に寄せて停止して待ったほうがいいよと書いてきました。 今回の判例は逆走自転車と順走自転車の衝突です。 順走自転車が犯罪? 判例は東京地裁 令和3年7月...

 

個人的には自力でやろうとする気持ちは高く評価してます。
私が体調を崩したのも、頑張り過ぎた結果じゃないかといろんな人に言われましたが、何とか夏前までには自転車に乗れるようになりたい。
体調を崩したのは、最高裁の決定が出て訴訟費用確定処分申立の決定が完了した直後だし。

 

ちなみに本人訴訟をする気持ちは買いますが、オススメはしません。
ダメージが大きいので。

 




コメント

  1. カモがネギしょってる より:

    こういうのは語弊があるかもしれませんが、裁判官からすれば当事者ではないですし所詮は他人事ですから。人間が人間を裁く事の限界ですかね。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      こういうミスをすると、出世しない可能性はあります。
      裁判官も人間というか、国の方針に反する判決出しまくると出世しないらしいです。

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