なかなか衝撃的な自転車事故が起きた模様。
既にひき逃げ(道路交通法違反)と重過失傷害の容疑で逮捕されています。
Contents
歩道に向きはない
歩道上で自転車同士が対向事故なわけですが、ちょっと前にも書いた件。
どちらかが逆走だと指摘する声はなぜか多い。
「左側通行義務」は車道の話。
もしくは歩道と車道の区別がない道路の場合。
第十七条
４ 車両は、道路（歩道等と車道の区別のある道路においては、車道。以下第九節の二までにおいて同じ。）の中央（軌道が道路の側端に寄つて設けられている場合においては当該道路の軌道敷を除いた部分の中央とし、道路標識等による中央線が設けられているときはその中央線の設けられた道路の部分を中央とする。以下同じ。）から左の部分（以下「左側部分」という。）を通行しなければならない。
歩道を自転車が通行する場合には、歩道の真ん中から車道寄りを徐行。
第六十三条の四
２ 前項の場合において、普通自転車は、当該歩道の中央から車道寄りの部分（道路標識等により普通自転車が通行すべき部分として指定された部分（以下この項において「普通自転車通行指定部分」という。）があるときは、当該普通自転車通行指定部分）を徐行しなければならず、また、普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。ただし、普通自転車通行指定部分については、当該普通自転車通行指定部分を通行し、又は通行しようとする歩行者がないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができる。
けど、なんか勘違いしたYouTuberが「歩道の逆走は違反」として勝手に注意しまくり、反対側に行くよう義務がないことを強要している。
コイツ大丈夫か？
事故現場の歩道、余裕がある広さに見えるし法に基づき徐行していれば衝突することは考えにくい。
ただまあ、徐行同士でも衝突して転倒し頭を打てば重傷になります。
ひき逃げ
自転車も車両なのでひき逃げ(救護義務違反)は成立します。
救護義務違反は故意の場合のみ処罰の対象なので、事故を起こしたことを察知していることが必要ですが、
男は調べに「事故を起こしたのは自分」と供述する一方、「相手が近寄ってきた。ひき逃げはしていない」と話しているという。
事故を起こしたことを認めてますから、救護義務違反になる。
自転車だから大丈夫と甘く見ている人っているけど、こういうのってその場で通報し救護していれば逮捕に至ることはあんまりない(重過失傷害について)。
これ、あんまり理解してない人が多いけど、「相手が近寄ってきた」というのが真実だとしても、安全運転義務(70条)があるので適切に回避する義務があります。
実際、例えば車道を通行していたときに前から逆走自転車が来た場合、回避行動をしないと安全運転義務違反になります。
逆走自転車に対し回避行動を取らなかったことで「安全運転義務違反」として書類送検された方が、不服を訴え提訴した事案もあるくらい。
逆走自転車(もちろん車道の話ね)は速やかに滅亡してもらいたい一方、回避行動を取らなかったことも違反になることを理解してない人もいるので気を付けたほうがいいと思う。
まあ、逆走自転車に対して、自転車用高輝度ライトをわざとハイビームにして攻撃するような奴もいるらしいけど、そっちについては道路交通法76条4項7号の違反や暴行罪になりうるので、逆走自転車もクソだし、攻撃する側もアホとしか思わないけど。
今回の事故は歩道上なので逆走という概念自体がないですが、あえて逆走するという「逆走安全主義者」までいるので、適切に取り締まりすべきかと。
歩道上を通行するにも安全運転義務があるし、こんな広さの歩道で事故を起こすのは理解に苦しみます。
防げる事故、防ぎましょう。
コメント