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進行方向別通行区分(109)と進行方向(204)の違い。

読者様から質問を頂きました。

読者様
読者様
実は自分で運転していて、果たしてここが進行方向別通行区分なのか?と疑問に思うことが多々あります。
というのは規制標示の「進行方向別通行区(110)」と、単に指示標示の「進行方向(204)」の違いがよくわかっていないのです。
規制標識の「進行方向別通行区分(327)」があればここはそうなんだな、と思うのですが、
執務資料には、「進行方向別通行区分の指定を行うときは、原則として法26条の2第3項の規定に基づく「進路変更禁止(102の2)」の指定を併置することになっている(道路標識等の設置及び管理に関する基準)。とあり、設置基準などを調べてみると確かに国交省からの通達で書いてありました。
黄色い線がある進行方向別通行区分も、ない所に比べると少ないですが普通にありますよね。
その二つを抱き合わせで設置するのが原則ならば、多車線でも矢印標示しかない場合は進行方向別通行区分とは言えないのではないか?という疑問があります。ご存知であれば教えていただきたいです。

進行方向別通行区分(109)と進行方向(204)の違い

標識令ではこのようになっています。

種類番号道路標示表示する意味
進行方向(指示標示)204車両が進行することができる方向であること。
進行方向別通行区分(規制標示)110交通法第三十五条第一項の道路標示により、車両通行帯の設けられた道路において、車両(軽車両及び右折につき原動機付自転車が交通法第三十四条第五項本文の規定によることとされる交差点において左折又は右折をする原動機付自転車を除く。以下この項において同じ。)が交差点で進行する方向に関する通行の区分を指定すること。

これ簡単に言いますと、進行方向(204)は原則として片側一車線、進行方向別通行区分(110)は複数車線と考えてよいです。

<進行方向別通行区分>

警察庁の交通規制基準を見たほうが分かりやすいかも。

<進行方向>

原則として次のいずれかに該当する道路
対象道路
1 法第8条に基づく車両通行止め、一方通行等の規制の補助的手段として実施する必要のある道路
2 その他交通の安全と円滑を図るため車両の進行できる方向を示す必要がある道路

図示されているように、一方通行の補助として進める方向を示す場合か、片側一車線の交差点でやたら幅が広い道路で、一車線の中で左折車は左側、右折車は右側みたいに分ける場合を意味します。

具体的に画像がないので分かりにくいかもしれませんが、進行方向別通行区分は必ず車線で区切ってあります。
なので車線で区切ってあるなら進行方向別通行区分と考えてよいです。

例えばなんですが、交差点手前に二車線あり、第一車線が「左折直進レーン」、第二車線が「右折レーン」だとします。
ここを進行方向別通行区分(車両通行帯)の指定をしないとなると、右折レーンから直進しても何ら違反にならなくなってしまうはず。
「進行方向(204)」は規制効力がありませんし。
基本的に、レーンに分かれていたなら進行方向別通行区分(車両通行帯)とみなして大丈夫です。

進路変更禁止と併用?

すみません、執務資料は手元にないのでよくわからないけど。

読者様
読者様
執務資料には、「進行方向別通行区分の指定を行うときは、原則として法26条の2第3項の規定に基づく「進路変更禁止(102の2)」の指定を併置することになっている(道路標識等の設置及び管理に関する基準)。とあり、設置基準などを調べてみると確かに国交省からの通達で書いてありました。

26条の2第3項の規定に基づく「進路変更禁止(102の2)」はイエローラインのこと。

警察庁の交通規制基準では、進行方向別通行区分と進路変更禁止は原則併用などとは書いてありません。

必要に応じて本規制と併せて中央線変移、進路変更禁止及び右左折の方法等の規制を実施すること。ただし、進路変更禁止規制については、規制を行う区間又はその直近に交差点があるなど、適切でないと判断される場合には、これを行わないこと。

執務資料に何が書いてあるのかよくわかりませんが、間違いだと思います。

過去に某県の車両通行帯のリストを見ていて思ったのですが、名前も無さそうな信号がない交差点でも、右折帯を新設したら車両通行帯に指定してました。
交差点手前に二車線以上あって進行方向が示されているなら、そこは進行方向別通行区分と考えてよいです。

なお、ちょっと変わった判例がありまして、進行方向別通行区分が不適法ではないか?として違反を取り消すように行政訴訟を提起したものがあります。

ここまで何度も、一般道の場合は車両通行帯は限られた場所にしかないよという話を書いているのですが、警察庁が車両通行帯を設ける場所の基準を一応出...

平成23年7月19日 東京地裁判決です。
争点はいくつかあります。

①「進行方向別通行区分」は道路標示と道路標識の両方が必要か?
②進路方向禁止はイエローラインだが、車両通行帯は白色だと標識令にあるからイエローラインのみでは車両通行帯にならないのでは?

結局のところ、進行方向別通行区分は道路標示のみでも成立するし、進路方向禁止はイエローラインのみで車両通行帯になると判断されてます。
なお、最終的に最高裁が上告棄却と上告不受理で確定してますが、再度別件訴訟を提起していた模様。

えー、大して面白くもない話を。 ずいぶん前に、車両通行帯(進行方向別通行区分、35条)が有効なのか?を争った行政訴訟の判例を挙げたと思いま...

同一訴訟物の既判力を理由に東京地裁は請求棄却していますが、いろいろあって東京高裁が破棄差戻しにしています。
裁判所が違法な訴訟手続きをしたというのが差戻しの理由ですが、再度行われた一審は請求棄却です。

執務資料、いろいろ充実していますし道路交通法では最も信頼度が高いと言っていいのですが、時々間違いや古い面もあります。
古い時代の解釈を知りたいなら、以下が役立ちます。

・注解道路交通法(改定前の)
・逐条道路交通法
・詳解道路交通法
・警察学論集
・月間交通
・国会議事録

最新の情報なら、以下が役立ちます。
・道路交通法ハンドブック
・道路交通判例実例集
・警察庁 交通規制基準など

現行版でも注解道路交通法はありますが、書いてある内容の多くは昭和40年くらいから変更されてません。
注解道路交通法は、道路交通法を作った宮崎氏が最初に書いたものなので、古い時代に立法に至った経緯などは参考になりますが、最新版なら充実度は執務資料が上です。
あとは、警察庁が著者の「道路交通法ハンドブック」なども参考になりますし、判例の充実度でいうなら判例実例集が最強(著者は警察庁)。
ただし、鬼のように高いです。
国会図書館にあるので、必要に応じてコピーのほうがよろしいかと。

道路交通法ハンドブックや判例実例集は、加除式なので新しい判例が次々と掲載されていくメリットがあります。
ちなみに道路交通法の解釈で迷いが出たら、その条文が出来た年の警察学論集はかなり役に立ちます。
なぜその条文を作ったのか?という立法経緯まで書いてあるので、迷ったらいつの時代に条文が出来たのかを確認して、その年の警察学論集や月間交通などを見ると理解しやすいかと。
判例についても、執務資料に掲載されている抜粋だけみて考えるのではなく、全文読んで、どんな状況で何を争点にしたのかまで確認するほうがベター。

何か交通事故が多発する事態が起きて、穴を埋めるように条文を追加した結果、令和の時代にはさっぱりわからない法律になりました。
特定小型原付(電動キックボード)が登場したらより混乱すること間違いなしですが、マジな話、誰か電動キックボードの道路交通法について解説サイト作ったほうがよいですよ(他人任せ)。


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