プーリーの互換性まとめ。デュラプーリーは105に使える?R9100と9000のプーリーは違う??

リアディレーラーのプーリーだけデュラエース】というわずかなグレードアップは地味に人気があるというか、低価格で完了するデュラエース化です。
そんなプーリーですがシマノのサイトを見ても、イマイチ互換性がわからないという難点があります。



そんなシマノプーリーの互換性について、調べてみました。

シマノプーリーの品番

シマノは小さなボルトでもスモールパーツで手に入るというのが大きなメリットです。
しかもそんなに高くないし。

で、シマノはご丁寧にリアディレーラーの展開図や品番まで公開しているので、各グレードのプーリーの展開図や品番を見てみました。

名称型番スピードプーリー品番ベアリング
デュラR910011Y5ZR98010
アルテR800011Y3E998010
1055800SS11Y5XE98030ブッシュ
1055800GS11Y5YE98090ブッシュ
デュラ900011Y5XX98090
アルテ680011Y5YC98140
105570010Y5XH98120ブッシュ
ティアグラ470010Y5RF98070ブッシュ
ティアグラ460010Y5XH98120ブッシュ
ソラR3000Y5FT98030ブッシュ
ソラ3500同上ブッシュ
クラリスR2000Y5TT98020ブッシュ
クラリス2400同上ブッシュ

※ソラとクラリスのリアメカの展開図を見ると、ソラとクラリスのプーリーは同じものと記載があります(ただし品番は違う)。



シマノプーリーはアルテグラ以上だとシールドベアリングなのですが、これは展開図を見るとわかります。

こちらはアルテグラ(R8000)のリアディレーラーの展開図ですが、
http://si.shimano.com/pdfs/ev/EV-RD-R8000-SS-4284.pdf

【11】を見てください。

次に105(5800)のプーリー部分【9】を見るとわかるのですが、
http://si.shimano.com/pdfs/ev/EV-RD-5800-3712C.pdf

左からワッシャー、プーリー本体と続き、ワッシャーが来る前にもう一個円形っぽいパーツがあると思います。
これがブッシュベアリングという構造の金属芯です。
これがないのがデュラエースとアルテグラで、これらはシールドベアリングとなっています。

一般的に【105以下のリアメカはベアリングがない】と言われますが、正確にはブッシュベアリングという構造です。
ボールがあるわけではないので、ベアリングがないと言われますが、厳密にはベアリングの一種です。

そして興味深いことに、先ほどのR8000アルテグラの展開図ですが、下のほうに互換性がわずかですが載っています。
http://si.shimano.com/pdfs/ev/EV-RD-R8000-SS-4284.pdf

ここで互換性についてこのように書いてあります。
A ⇒ 同じもの
B ⇒ 部品は使用可能ですが、材質、外観、仕上げ、サイズが違う
無印 ⇒ 互換性なし

RD-R8000のSSとGSではプーリーは同じと書いてありますが、デュラエースR9100とは互換性なしになっているんですね。
これはいったい・・・

また、調べてみて初めて気が付きましたが、105(5800)のリアディレーラーは、SSとGSで品番が違います。
これはいったい何が違うのでしょうか???
アルテグラはSSもGSも共通のプーリーです。

ちなみにですが、ソラ(R3000,3500)とクラリス(R2000,2400)は、全て同じプーリーです。
厳密にはソラとクラリスでは品番が異なっているようですが、クラリス(R2000)の展開図を見るとR3000と同じものとビシッと書いてあります。
http://si.shimano.com/pdfs/ev/EV-RD-R2000-4159.pdf

あとアルテグラのプーリーって今までずっと下だけシールドベアリングだと思っていましたが、調べた結果はそれは6700アルテグラ(10速)までで、6800以降は上下シールドベアリングですね。
http://si.shimano.com/pdfs/ev/EV-RD-6700-2919B.pdf

逆に、R9100デュラエースとR8000アルテグラのプーリーは、何が違うのかも気になります。

ちなみに製品展開図は、こちらから探せます。
http://si.shimano.com/#/ja/search/Series

プーリーの互換性

シマノのサイトから展開図を見る限り、例えばR8000アルテグラのプーリーをR9100デュラエースに入れるのはなぜかNGになっています。
同様に、5800の105のプーリーは、6800アルテグラには互換性なしになっていたりするので、ちょっと不可解なところではあります。

原則としては、同じリアの変速段数同士のプーリーなら互換性はあるはずです。
デュラ~105はリア11速なので、これらのプーリーは互換性ありのはず。

実際、雑誌とかでも【105の簡単グレードアップ、プーリーだけデュラ!】みたいな記事は読んだことが何度もありますし、大丈夫なんじゃないの?という疑問があります。

次に9000デュラとR9100デュラでは、プーリーの品番が違います。
これについてですが、R9100ではガイドプーリー(上)の歯が高くなったという違いがあります。

まずはこちらが9000のプーリー

(SHIMANO)シマノ プーリーセット (プレミアム – Road) for RD-9000 9070 (Y5Y898060)(4524667320425)

画像を見る限り、ガイドプーリーとテンションプーリーの直径も同じに見えます。

R9100のプーリー

シマノ(SHIMANO) RD−R9100 T/Gプーリーセット

画像を見る限り、右側にあるガイドプーリーの歯が高くなり、直径もテンションプーリーよりも大きいような印象です。

R9100のプーリーですが、某自転車屋の記事では【シマノ純正以外のチェーンだと、プーリーとチェーンの食いつきが悪い】と報告しています。

シマノはプーリーについてセンタロン機構という特許を持っているのはご存知だと思いますが、どうやら現行機種については全てセンタロン機構はないようです。
ただし自転車屋でも【センタロンがある】と書いているところもあったりするので、これについての情報は錯綜している気がします。

シマノに聞いてみた結果と、私の予想

互換性についてですが、ネット上では多くのユーザーが、例えば【5800のリアメカにデュラエースのプーリーを入れたが問題なく使える】とか、そういう体験談を書いていたりします。
なんとなくの想像ですが、同じ変速段数同士なら問題ないだろうと考えるのは自然のことです。
つまりデュラエース~105(11速)同士なら完全互換だろうと思うわけです。

まあ、ネット上で検索するとソラ(9速)にデュラエース(11速)のプーリーを入れたが、変速が快調になった気がするという書き込みも見たことがあります。

で、シマノに直接聞いてみました

質問1、105(5800)のリアディレーラーに、デュラエースのプーリーを入れるのは問題ないでしょうか?

⇒歯の高さが違うので互換性がありません。

質問2、それは9000のプーリーも、R9100のプーリーもですか?

⇒どちらも5800のリアディレーラーには使えません。対応はデュラエースのリアメカのみです。

質問3、6800のプーリーを5800のリアディレーラーで使うことはできますか?

⇒(検索中)・・・互換性はありません。

最後の6800の質問では、なんとなく雰囲気ですが【行けそう】な雰囲気を出していましたが、ちょっと調べるといって調べた結果はダメという話でした。

なので公式にはデュラエースのプーリーはデュラエースのリアディレーラーにしか使えないし、105にデュラプーリーはダメという話でした。
ただ、【5800リアメカにデュラのプーリー】はそれなりに多くの人が実証して問題なく使えているはずですし、互換性がない理由として【歯の高さが違うから】というのはどうにも解せないですね。

歯の高さが違うというのは、チェーンの食いつき、つまりはチェーン内幅に関係すると思うのですが、105~デュラエース(全て11速)のチェーンは、構造的には全て同じです(当たり前)。

プーリーの歯が高くなったのはR9100からです。(ただしガイドプーリーのみ)
さらに言うと、なぜか5800のGSでもこの歯が高いプーリーが採用されているらしいです(SSとは品番も違う)。

前に【このサイトではなるべくシマノ発表の互換性に準拠したい】と書いたことがありますが、このプーリーの件については全く解せないのと、多くの自転車屋が簡単アップグレードの技として【プーリーだけデュラエース】とか書いていたりしますので、これについてはある一定の法則さえ間違わなければ問題ないでしょうと勝手に判断します(あくまでも自己責任でお願いします)。

ネット上にアップされているプーリー画像を見ましたが、歯が高くなっているR9100のプーリーは、従来のプーリーよりも直径が大きいです。
また厚みも従来のプーリーよりもあるようです。

よくよく調べると、R9100とR8000ではやはり従来(9000世代以下)のプーリーよりも直径も厚みも大きいようです。

なので私が考えるに
・9000世代(9000、6800、5800)にR9100やR8000のプーリーを入れることは物理的に厳しい
(直径というよりも厚みがあるため)

・R9100やR8000に従来のプーリー(9000のプーリー)を入れると、ガタが出てしっかり固定できない
(厚みの分でうまく固定できない)

・6800や5800(ただしSSのみ)に9000デュラのプーリーを入れるのは、シマノはダメというけど問題ないでしょう(自己責任でお願いします)
(多くの人が実践している)

・5800のGSについてはちょっとわかりませんでした

・変速段数が違うリアメカにデュラプーリー(9000)を入れるのは、まあ推奨はしませんが実用上は問題ないという声が多い気がします。私は推奨しませんが

ここで各チェーンの幅について考えてみましょう。

外幅(mm)内幅(mm)
8速7.12.4
9速6.62.2
10速5.882.2
11速5.622.2

9速~11速まではチェーンの内幅は同じです。
プーリーの互換性を考えるときに、問題になるのは二点かなと思います。
・チェーンとプーリーの食いつき
⇒チェーン内幅に依存

・リアメカとプーリーの相性
⇒プーリーケージの幅に依存

9速~11速まではチェーン内幅が同じなので、チェーンとプーリーの食いつきは問題ないでしょう。
8速は試したことがありませんが、チェーン内幅がちょっと広いので、うまくプーリーと噛み合わない可能性もあります。
(といっても、9速ソラと8速クラリスのプーリーは同じものと展開図には書いてあるのですが・・・)

なので個人的には9速のリアディレーラーでも9000のプーリーをつけてガタが出ないならば(しっかりと固定できているなら)問題ない気がしますが、これはあまり推奨できませんね。
というより、シマノはそういうことするなと言ってましたがw

要は9速ソラのプーリーと、11速デュラ(ただし9000)のプーリーの厚みが同じなら、リアメカに固定してもガタが出ることはないと思いますが、万が一9000プーリーのほうが厚みが少ないなら、9速ソラのリアメカに付けるとガタが出たり固定しきれてないなど危険性が伴う可能性もあるということです。
それぞれのプーリーの厚みを計測している人がいたら教えて欲しいところですが、さすがにそんな暇な人もいないでしょうし。

うちにあるLOOK765はデフォルトでついているリアメカがGSなので、家に帰ったら歯先の形状がどうなっているか確認してみます。
というより、先日プーリー洗ったときの画像ですが、

どっちのプーリーだったのか覚えていませんが、確か下のプーリーから外して撮影した記憶がるのでこれはテンションプーリーだったはずです。

検索してみましたが、
5800ssのプーリーがこれで、

SHIMANO テンション & ガイドプーリーセット(SS用) / RD-5800

ガイドプーリー、テンションプーリーともに直径が同じくらいに見えます。

5800GSのプーリーがこちらです。

シマノ(SHIMANO) プーリーセット(RD-5800)GS 補修パーツ サイクル 自転車 Y5YE98090

確かに、5800のGSプーリーは、左側にあるガイドプーリーがやたらとデカく見えて、なおかつSSプーリーとは歯の高さや形状が違いますね。
なので5800GSリアメカに9000プーリーをそのまま入れると問題が出るかもしれません。
やっている方がいましたら教えてください。
(ただし何度もしつこいですが、シマノは互換性なしと言っています)

なので5800GSには可能性としてR9100やR8000のプーリーのほうが合うかもしれないとも思いつつ、この辺は人柱覚悟で突っ込んでみるしかないんですかね。

※プーリー形状の変更により、そもそもくっつかない組み合わせがあるようです。
そのためシマノが互換性なしにしている組み合わせについては、自己責任でお願いします。




コメント

  1. まっち より:

    プーリー交換にあたって、記事を参考にさせていただきました。
    ありがとうございます。

    5800GSにR9100のプーリーを人柱覚悟で使ってみました。
    今の所、不具合は出てないので問題なさそうですよー。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      ぶっちゃけた話、性能の差って感じますか??

  2. からから! より:

    5800GSにR9100のプーリーを使用しています。全く問題ありません。
    5800の方は歯の根元が摩耗で食い込むくらい使い倒してからの交換なので、性能の比較はできませんが。あたり前のことながら新品は抵抗が少なく軽くていいですね。

  3. 鉄パイプ より:

    細かい情報,ありがとうございました.
    手元のRD6400/7402/R2000/R8000で確認したことを以下に.

    消耗品を確認したところ,RD-R2000のプーリは5700系用とのこと.
    サードパーティ製品実績からもチェーン厚は気にする必要はなく,
    歯数(≒直径)と軸径・幅を合わせることが大事な気がします.

    R9100/8000のテンションプーリは,刃先形状でチェーンを遊ばし,
    センタロン機構の時と同じようにチェーンが流れているようです.
    軽量化でプーリの揺動をなくしたのでは?と想像しています.

    ということで,プーリ内外径と歯形といった見た目を合わせれば
    使えるような気がしています… 参考にいただければ幸いです.