ロードバイクに【カウベル】ってどうなの?【質問いただきました】

この記事は過去に書いたものに加筆してます。

ロードバイクにつけるベルと、カウベルについて質問を頂きましたので回答いたします。

サドルのレールなどにたぶんカウベルだと思われるものをつけて走っているローディーを見かけます。
自分もブログ主様と同じく、自転車はちゃんと整備して余計な音を出さないようにしているので、あまりまわりに気づいてもらえたいことが多々あります(歩道からノールックで車道に来るママチャリ等)。なのでカウベルをつけることによってこちらの存在をアピールすることで事前に面倒を防げるのではないかと思い導入を検討しました。
そこでツイッターでロードにカウベルってどうなの?と調べてみると、それなりにいいよね、という意見と、まったく逆に激しく嫌悪している方もいました。

ブログ主様への質問ですが、カウベルをつけることはどう思いますか?また、カウベルだと意識的に鳴らすことができず、基本ずっと鳴らしっぱなしになるのでそれは法律的にどうなるのでしょうか?





回答いたします。

まずはベルのほうから

ロードバイクにベルを付けることは、法律上必須のことです。
べルなしでの乗ることは、違法になります。

このベルですが、法的には車のクラクションと同じ扱いであって、警音器に該当します。
警音器をむやみやたらと鳴らす行為は警音器の使用制限違反となりかねないのです。

よく、歩道を走るママチャリが、歩行者をどかすためにベルを鳴らしているのを見かけますが、これは完全に違反です。
警音器の使用は、見通しの悪い場所や危険を回避するとき以外は使ってはいけないと決まっています。

歩行者をどかす行為は、当たり前ですが【危険を回避する行為】にはなりません。
危険を回避したいなら、自転車から降りて歩けばいいだけです。
歩道通行時は徐行義務と歩行者を妨害してはいけない義務があるので(道路交通法63条の4)、いかなる理由であっても自転車がベルを歩行者に向けると違反になります。
急に歩行者が飛び出てきた場合でも、そもそも徐行義務がありますし。

(警音器の使用等)
第五十四条 車両等(自転車以外の軽車両を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、次の各号に掲げる場合においては、警音器を鳴らさなければならない。
一 左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき。
二 山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき。
2 車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。

これがベルの法的な概念です。

カウベルについて

カウベルというのは、本来は牛などの家畜の首に付けるものです。
家畜が動くとカウベルが鳴るので、放牧時に家畜の所在がわかるという利点があります。

似たようなものでベアベルというものがありますが、これはいわゆるクマよけのベルです。
クマは本来、臆病な動物なので、急に人が現れたりすると襲ってくる可能性があります。
予め存在を知らせておけば、襲ってくる可能性は下がるということで、クマに対して人間の存在を知らせているような役割です。

これらに共通することですが、振動が加われば音が鳴るという点です。
また、いわゆるベルのような感じではなく、おとなしい音が鳴ることから、あえてカウベルをロードバイクに付けている人もいるのだと思います。

昔サイクリングロードによく行っていた時期には、必ずカウベルらしきものを付けた人と遭遇していました。
要はサイクリングロードの歩行者に向けて、ロードバイクが通るということをアピールして安全性を確保しようとしているのでしょう。

ベル鳴らすのは違法ですから、カウベルならいいだろということでしょうか。

カウベルを歩行者に向けて鳴らすのは違法??

これについてですが、調べてみましたがよくわかりませんでした。
ですが一般論として書くのであれば、いわゆる自転車用ベルとカウベルには決定的な違いがあります。

どうすれば鳴る?
自転車用ベルレバーなどで【操作】することで鳴らすことができる
カウベル振動で【勝手に鳴ってしまう

要はカウベルの場合、狙って鳴らすという行為が困難で、振動が加われば勝手に鳴ってしまうだけの構造です。
危険性が迫っているときに、全力で振動を加えて鳴らす、というのは非現実的ですし、そもそも音色自体も大きくないので、カウベルが警音器替わりとして認められるとは思いません。

なのでカウベルの場合、【歩行者に鳴らしている】というよりも【勝手に鳴っている】ものと思われますので、それ自体が違法性があるとは思いません(正確なことは警察へ聞いてください)。

逆に言えば、カウベルを付けているからと言ってベルの装着をしなくてもいいかと聞かれたら、多分ダメでしょう。

要はカウベルは自転車用ベルの代わりとはならないということです。
ただし、現実的にベルの装着うんぬんでお咎めを受けることはほぼないのも事実です。

自転車ベルの基準はあるのか?

法律上、自転車のベルを装着することは義務になっています。
根拠法は道路交通法71条6号。
各都道府県の規則にベルの装着義務が記されています。

その上でベルについて基準があるのかというと、実は3輪の自転車と側車付き2輪自転車については基準があります。
道路運送車両法2条に、この法律における軽車両の規定があります。

(定義)
第二条
4 この法律で「軽車両」とは、人力若しくは畜力により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽けん引して陸上を移動させることを目的として製作した用具であつて、政令で定めるものをいう。

政令は道路運送車両法施行令

(軽車両の定義)
第一条 道路運送車両法(以下「法」という。)第二条第四項の軽車両は、馬車、牛車、馬そり、荷車、人力車、三輪自転車(側車付の二輪自転車を含む。)及びリヤカーをいう。

道路運送車両法に規定する3輪の自転車と側車付き2輪車については、国土交通省の保安基準72条に警音器の規定があるのです。

(警音器)
第72条 乗用に供する軽車両には、適当な音響を発する警音器を備えなければならない。

うーん、基準が無いのとほぼ同じですねw
適当な音量を発する警音器を備える規定になっています。

そして2輪の自転車については、道路運送車両法では軽車両にはならないため、ベルの装着義務はあるものの、ベル自体の基準はありません。
まあ、3輪の自転車と側車付き2輪自転車についても、基準が無いのと同じだとしか思えませんがw

けど上でも書いたように、運転者の意思で鳴らすことができる構造でないと意味が無いので、いわゆるベルについては警音器とみなされるでしょうけど、鈴については警音器とはみなされないでしょう。
いろいろ規定をみても、鈴をつけてはいけないと思わしき規制は無いので、法律上ではカウベル(気づきベル)は騒音レベルでなければ問題ないと思われます。

カウベルは付けたほうがいい??

これについては人それぞれの価値観なので、好きにしてくださいとしか言いようがないのですが、一つだけ勘違いしてほしくないことがあります。

サイクリングロードは、あくまでも歩行者が優先です。
サイクリングロードでかっ飛ばしたいためにカウベルを付けて歩行者に注意喚起するというなら、そもそも間違っている気がします。

私はだいぶ前にサイクリングロードは卒業しました。
サイクリングロードは、あくまでも歩行者優先です。
ロードバイクは交通弱者である歩行者の安全を最優先にして走行するのが基本です。

なのでサイクリングロードではせいぜい20キロそこそこしか出すべきではないのですが、これの理由は歩行者の安全を優先するからです。
サイクリングロードをかっ飛ばしたいためにカウベルを付けているというなら、そもそも間違っている気がします。

それ以外の場面で、不測の事態に備えてカウベルを付けておきたいというなら、特に違法性があるとは思えないので好きにすればよいかと思います。
ただ、付けることによってどれだけの効果があるのか私にはよくわかりません。

歩行者へロードバイクの存在を知らせるために、あえてラチェット音を大きくしているという声も聞きますが、私の走り方では歩行者に注意喚起するような場面がないので、あまり必要性を感じません。
ごくまれに、歩道を走っているママチャリが、急に車道に出てくることがありますが、ラチェット音が大きくてもそういう飛び出しをする人は気にしていない気がするので、そんなに効果的だとも思いません。

ただ、法的に装着が規制されているとも言えないので、やりたい人はやればいいというだけです。

いわゆる気づきベルについては賛否両論なのも事実。

私自身は好きではないのですが、気づきベルを付けて走っているロードバイクは時々います。 これは前にも少し触れています。 ...

ロードバイクとカウベル(気付きベル)についてコメント頂きました。 ロードバイクにカウベル(気付きベル)を付ける...

先日書いた、カウベル(気付きベル)について。 記事でも書いたように、私自身はさほどカウベルをオススメしているわけではありま...

個人的には好きになれませんが、歩行者目線でいうとむしろ付けていてくれた方が早く自転車の存在に気が付けるという意見もあったりします。
逆に、威嚇されているようで気分が悪いと思う人もいます。
気づきベルをつけることで徐行しないとか、歩行者のすぐ横をかっ飛ばすことはNGとして、それ以上は自己判断でとしかいいようがないですね。