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何を言いたいかというと双方に注意義務がある。

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先日の記事に補足。

 

「デフよん」という方の動画について。
私としてはまあまあどうでもいいのすが、まあまあ問い合わせや報告が多いので。 「デフよん」という方の動画について、内容がおかしいみたいな声が度々来ます。 「38条 横断歩道を横断しようとしている自転車に停止義務があるか今度こそ...

 

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何を言いたいかというと。

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読めばわかると思いますが、

38条による一時停止義務はないものの歩行者に向けた減速義務があるし、予見可能な事故は防ぐ義務は免れない。

例えばこんな判例がありますが、

自動車の運転者は進路前方の歩道上に自転車が車道に向いているのを発見した場合、自動車の車体が自転車の前方を通過してしまうまで自転車に注目を続け、その動静に対する警戒を続けながら自動車を進行すべき注意義務がある。

 

東京地裁 昭和39年6月15日

自転車が横断歩道に向いて停止していたら、横断することはバカでも予見可能。
38条の義務はなくても、事故を防ぐ義務は免れない。

 

最終的に一時停止するかしないかは、状況、考え方次第なんでお好きにどうぞ。

 

そもそも、優先道路が関係する横断歩道事故の場合、自転車に過失が30~50%程度ついていたりするわけだけど、道路交通法に疎い人が優先道路がどうのこうのなんてわかるわけもない。
自転車が横断歩道を横断すること自体は禁止されてないけど、明らかに劣後することは自転車側も知るべきこと。

 

なのでまとめるとこう。

車道を通行する車両 横断歩道を横断する自転車
歩行者に向けた減速義務と(38条1項前段)、予見可能な事故は防ぐ義務 左右を確認してから横断する義務(25条の2第1項、36条2項など)

歩行者気分で横断して、実は優先道路の進行妨害だから重過失なんだと言われたら大変ですよ。
たまたま車道を通行する車両がオートバイなら、どっちが被害者になるのかすらわからない。

原告は、横断歩道における車両の一時停止義務違反及び通行妨害禁止義務(道路交通法38条後段)を理由に、横断歩道上を横断する者には横断歩道上に接近してくる車両の動向を十分確認して横断を続行するか否かを決すべき注意義務はないなどと主張するが自転車に乗って横断歩道を横断する者には道路交通法38条1項後段は適用されないと解すべきであり、原告自転車に横断歩道を横断する者と同様の保護を与えることはできないから、原告の上記主張は採用できない。

 

平成23年10月24日 東京地裁

道路交通法上、自転車は軽車両に該当し(同条2条1項11号)、車両として扱われており(同項8号)、交差点における他の車両等(同法36条)との関係においても、車両に関する規定の適用により、四輪車や単車と同様の規制に服する(自転車の交通方法の特例が定められているものは除く。)。交差点を左折する四輪車にもその進行にあたっては前方を確認すべき注意義務があることは当然であるが歩行者用信号規制対象自転車であっても、横断歩道では歩行者が横断歩道により道路を横断する場合のような優先的地位(同法38条1項)は与えられておらず、また、他の車両との関係においてはなお安全配慮義務(同法70条)を負うと解されるから、安全確認や運転操作に過失がある場合は、自転車の運転者は、相当の責任を負わなければならない。

 

神戸地裁 令和元年9月12日

 

自転車と横断歩道の関係性。道路交通法38条の判例とケーススタディ。
この記事は過去に書いた判例など、まとめたものになります。 いろんな記事に散らかっている判例をまとめました。 横断歩道と自転車の関係をメインにします。 ○横断歩道を横断する自転車には38条による優先権はない。...

 

間違った説明をしても

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間違った説明をしてもどこかで矛盾が生じて収集つかなくなり、バレる運命。
横断歩道で自転車が事故に遭った場合、判例でみると自転車の過失は0~100%まであります。
0%の判例は、自転車以上に車道を通行する車両に著しい重過失がある事例。
自転車が100%になった判例は、事故自体は何ら不自然なところもなく青信号で横断してますが、ある点から「当たり屋認定」されて100%。

 

事故態様次第でだいぶ差があるワケ。

 

けどまあ、実態としては自転車のために一時停止する車両もまあまあいるし、38条の義務はなくても止まることにしているドライバーも普通にいる。
最大限事故を回避するならそれが正解でしょう。

 

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あの人、「38条の義務」なんて語るから炎上気味なんだと思うけど、「38条の義務はなくても予見可能な事故は防ぐ義務がある」と解説しないとああなる。

 

まあ、うちの記事をリンクしてくださる方々がいますが、なぜか私は「詭弁個人サイト」呼ばわりされるという笑。
何を言われても真実は変わらんのよね。

 

自転車と横断歩道の関係性。道路交通法38条の判例とケーススタディ。
この記事は過去に書いた判例など、まとめたものになります。 いろんな記事に散らかっている判例をまとめました。 横断歩道と自転車の関係をメインにします。 ○横断歩道を横断する自転車には38条による優先権はない。...

 

そういう意味では、執務資料に掲載されている判例もやや不適切。
いろいろ網羅されている本なのはわかるし、道路交通法では最も信頼性が高い本の一つなんだけど、唯一の難点はところどころ判例が古いこと。

 

そういう意味では、「道路交通関係実例判例集 判例編(ぎょうせい)」とか加除式になっているほうがいいんですが、さすがに買えません。
国会図書館にでも行けば見れるけど。

 

結局のところ、横断歩道を横断する自転車を予見して事故を回避する義務が車道を通行する車両にはある一方、自転車は左右を確認してから横断する義務があるとなります。
まあ、過失の大小で言えば車道を通行する車両側が大きくなるケースが多いですが。

 




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