PVアクセスランキング にほんブログ村 当サイトはAmazonアソシエイト等各種アフィリエイトプログラムに参加しています。
スポンサーリンク

TIMEペダルの価値とフローティングの意味。理想的なペダリングが出来てないからタイムを選ぶ?

blog
スポンサーリンク

タイムのペダルには左右へのフローティング機構がついていて、「膝に優しい」と言われます。
合う人には合う、合わない人には合わないなどとも言われますが、なぜあえて遊びを作っているのかを理解しないと価値を見誤るのかなと思ってまして。

スポンサーリンク

膝の動き

膝関節の動きは、メインが屈曲と伸展です。
曲げるか伸ばすか。

 

けど実際の動きはもっと複雑。
膝関節が屈曲する際には、下腿が内旋する動作が同時に起こり、伸展する際には下腿が外旋する。

膝関節は骨,靱帯,筋肉のそれぞれが合わさって複雑な動きを行うことが知られている.この関節は主には屈曲と伸展方向だけに動くが,実際の屈伸時には大腿骨-脛骨間の前後方向の転がり運動・すべり運動と共に,内旋や外旋方向のねじりの動きも加わる.その動きには骨形態だけでなく靱帯,筋や軟骨などが複合的に関与している.

 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrmc/53/10/53_774/_pdf

膝関節が屈伸に伴い内旋外旋を伴うことが正常な動作になりますが、タイムがやりたかったことって、これなんだと思うのです。

ペダリングとは膝の屈曲伸展の繰り返しとも言えます。
屈曲伸展時には「正常な動き」として微細な内旋外旋が入るわけで、そのような「本来の膝関節の動き」に合わせてペダル上で動かしたほうがよりスムーズなペダリングになる。
ペダル上で足が完全に固定されてしまえば、膝の屈曲伸展に合わせて起こる微細な内旋外旋の動きが制限されてしまい、膝関節に負担が大きくなるのは自明。
膝関節と下腿の動きを、本来の関節の動きに合わせてスムーズにしたかったのがタイムのフローティング機構なんだと理解しています。

タイムが他社と違うのは、左右へのフローティングと軸回旋するような動きの両方が可能な点です。

人それぞれの許容範囲

フローティングは必要か?という話になりますが、結局のところそれは使う人本人にしかわからない話。

 

いやね、「タイムペダルのフローティングが必要になるのは理想的なペダリングができてないから」という珍説を唱える方がいらっしゃるそうで。

 

これは一部正解かもしれないけど、ほとんど間違い。

 

屈曲伸展に伴う内旋外旋って、骨(関節)の形状や靭帯や筋肉の付き方によっても左右されるもので、カップリングモーションとも言います。
本人が意図しなくても曲げ伸ばしする段階で勝手に内旋外旋するわけですが、たぶん、タイムペダルが「合う」人ってこのカップリングモーションに合わせてペダル上で下腿が動いたほうが「より力をスムーズに発揮できる人」なのであってね。

 

理想的なペダリングが出来てないからフローティングで誤魔化しているとは限らないのですよ。
むしろ、関節の動きからすれば自然な動き=フローティングとも言えるのだから。

 

逆にフローティングが無い状態を考えてみます。
膝は屈曲伸展に合わせて内旋外旋を繰り返しますが、内旋外旋しようにも下腿が固定されていたら動きが阻害されてしまう。
それに対する身体の許容範囲の問題により、合う合わないが出てくるんじゃないですかね。

 

もちろん、理想的なペダリングが出来てないからフローティングで濁すという事例もあるにはあるでしょうけど、タイムがやりたかったことって、関節の動きに合わせてペダル上で足を動かしたほうが自然だと考えた結果だと思う。
それはロスなのではなく、むしろ自然なのだから。

 

結局、このような膝関節の動きに対する許容範囲は人それぞれ違うし、フローティングがないほうがスムーズに力を発揮できる人もいるでしょう。
フローティングがあったほうがスムーズに力を発揮できる人も当然いるわけで、「理想的なペダリングが出来てないからフローティングが必要」という考え方は全く意味を理解していないのではなかろうか?

 

そもそも、万人に理想的なペダリングがあるのかすら疑問に思うけど、結局いいたいこととしては

タイムがやりたかったことと、意味を考察しないままでは価値を見誤る可能性が高い。

まあ、タイムペダル使用者は他社に比べたら少数民族です笑。
合う人には合う、合わない人には合わないというのも、膝関節のカップリングモーションと許容範囲の問題なんじゃないかと考えてますが、なぜわざわざ可動性を高めたのか意図を理解しないと、価値はわからないでしょう。

 

フローティングとノンフローティングのどちらがいい?みたいな雑な話をしても無意味です。
理想的なペダリングをするためにタイムが考えた結果がフローティングなのであって、膝が悪いおじいちゃんのために開発したわけじゃないのよね。

 

あっ、ちなみにこの珍説がどこにあるのかについては、晒してもいいけどやめときます。



コメント

  1. カモがネギしょってる より:

    関節は複雑な動きをするからこそフローティング機構のせいで必要以上に動き過ぎることも考えられます。ここまで行くと今度はエネルギーロスになるので難しいところです。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      たぶんそこが「合うか合わないか」の問題になるんじゃないですかね。
      必要以上に動いたら「合わない」でしょうけど、必要量に個人差がありますから。

  2. とっちゃん より:

    きっとミゲル・インドゥラインも同じように考えていたのかもしれませんね。

    自分の場合は初めて使ったペダルがタイムだったのでもう20年近くタイムです。ルックの可動するペダルだと違和感だらけです。たぶん慣れのもんだいでしょうけど。。。。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      実際のところ慣れの問題はあると思いますが、理想的なペダリングを目指すための最適解の一つとしてタイムがあると思ってます。

タイトルとURLをコピーしました